| 【発明の名称】 |
X線透視撮影台 |
| 【発明者】 |
【氏名】浦 新一
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| 【要約】 |
【課題】被検体を動かすことなく、複雑な撮影動作に対応することができ、シンプルで、軽量コンパクトな構造を備えたX線透視撮影台を提供する。
【解決手段】X線透視撮影台は、装置全体を支持する支持脚部8と、これに回転、昇降可能に支持された支持枠7と、被検体が寝載される天板9と、X線管装置13を支持するX線管支持器(第1の多関節アーム)15と、平面センサー(X線検出器)14を支持するX線検出器支持器(第2の多関節アーム)16などから構成される。X線管支持器15は第1のアーム1と第2のアーム2とX線管装置取付部12から、X線検出器支持器16は第3のアーム3と第4のアーム4とX線検出器取付部11とから成る。各多関節アーム15、16を構成する各アームはその一端の関節を支点にして回転する。各アームの回転により、X線管装置13と平面センサー14が移動し、種々の撮影動作に対応する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体を寝載する天板と、該天板を支持する支持脚部と、前記天板を挟んでその両側に対向して配置されたX線管装置とX線検出器と、該X線管装置を支持し、前記支持脚部に支持されるX線管支持器と、前記X線検出器を支持し、前記支持脚部に支持されるX線検出器支持器とをを具備するX線透視撮影台において、前記X線管支持器及び前記X線検出器支持器のうち少なくとも一方が複数のアームを回転可能に接続した多関節アームであることを特徴とするX線透視撮影台。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はX線透視撮影台に係り、特にX線管装置や平面センサー(X線検出器)の支持に好適な支持機構を備えたX線透視撮影台に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のX線透視撮影台の構造の代表例について図8、図9を用いて説明する。図8は従来のX線透視撮影台の代表例の側面図を、図9はその正面図を示す。図8、図9において、従来のX線透視撮影台は、装置全体を支持する支持脚部8と、支持脚部8により回転及び昇降可能に支持されている支持枠64と、被検体が寝載され、被検体を左右方向、上下方向に移動可能に、支持枠64の上部に支持されている天板9と、支持枠64の上側でかつ天板9の下側に、支持枠64に平行移動可能に支持されている速写装置62と、速写装置62の後端上部に回転可能に支持されているX線管支持部61と、X線管支持部61の先端に上下方向移動及び回転可能に支持されているX線管装置13と、速写装置62の下側に昇降可能に支持されているイメージ・インテンシファイア(以下、I.I.と省略する)(X線検出器)63などから構成されている。 【0003】図9において、X線透視撮影台では、被検体を天板9に寝載した状態で、種々の姿勢で透視、撮影が行われるが、その際天板9の回転、昇降、移動動作と共に、X線管装置13及びI.I.(X線検出器)53の回転、昇降、移動動作が行われる。これらの動作は、モータを駆動制御することによって行われるが、代表例としては、天板昇降、斜入角動作、天板横移動、天板縦移動、映像系移動、FFD(焦点映像系間距離)移動、I.I.前後動などがあげられる。これらの動作の組合せによって、透視撮影系の姿勢が決まり、透視撮影が行われる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記の従来例においては、映像系装置として速写装置62やI.I.63などが使用されているが、重量が重いため、これらの装置は支持枠64に直結されている。これに対し、X線検出器として平面センサーが実用化の初期段階にあり、この平面センサーはI.I.63と比較して薄型軽量であるため、従来例のような頑丈な支持方法は必要なくなり、コンパクトな支持方法が要求されつつある。このコンパクトな支持方法は、複雑な姿勢制御を必要とするX線透視撮影台での診断には合理的なものである。 【0005】また、従来例のX線透視撮影台では、天板9の横移動、天板9の昇降動は、重い被検体を搭載して駆動するため、装置の重量も増加する傾向にあり、被検体を動かす際に被検体が不安感を持ってしまうという問題がある。また、X線透視撮影台を病院などに搬入する際にも、装置の高さ方向の寸法が大きくて、X線管支持部61を解体して搬入しなければならない場合もある。 【0006】以上のことを考慮して、本発明では被検体を動かすことなく、複雑な撮影動作に対応可能で、シンプルで軽量コンパクトな構造を備えたX線透視撮影台を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明のX線透視撮影台は、 被検体を寝載する天板と、該天板を支持する支持脚部と、前記天板を挟んでその両側に対向して配置されたX線管装置とX線検出器と、該X線管装置を支持し、前記支持脚部に支持されるX線管支持器と、前記X線検出器を支持し、前記支持台脚部に支持されるX線検出器支持器とをを具備するX線透視撮影台において、前記X線管支持器及び前記X線検出器支持器のうち少なくとも一方が複数のアームを回転可能に接続した多関節アームである(請求項1)。 【0008】この構成では、X線管支持器及びX線検出器支持器を軽量でシンプルな構造の多関節アームとしているため、多関節アームを構成する複数のアームを回転操作することにより、X線管装置及びX線検出器を天板面と平行に横移動したり、天板面と垂直方向に移動したり、両者を同時に回転したりすることが容易に行うことができる。この結果、X線透視撮影台において、天板の横移動や昇降動を廃止することができるため、装置には軽量化され、全体としてコンパクトな構造となる。また、被検体を動かさずに診断可能となるため被検体の不安感も低減させることができる。 【0009】本発明のX線透視撮影台では更に、前記多関節アームの各関節に、該関節に接続されたアームを回転駆動するためのアーム回転駆動機構が配設されているものである。この構成では、多関節アームを構成するアーム毎にアーム回転駆動機構を配設しているため、アーム毎に回転させることが可能となり、アームの数を増加するにつれて、多関節アームを移動する際の自由度が増加する。 【0010】本発明のX線透視撮影台では更に、前記アーム回転駆動機構をモータとギヤとの組み合わせにて構成したものである。この構成では、アームの回転駆動源としてモータを用いているため、モータの回転制御によりアームの回転方向、回転角度を容易に、かつ精度良く制御することができる。 【0011】本発明のX線透視撮影台では更に、前記アーム回転駆動機構毎に、アームの回転角度を検出するための回転角度検出手段を配設したものである。この構成では、回転角度検出手段によって各アームの回転角度を検出することができるので、各アームの回転角度の計測が可能となり、回転角度が設定置に到達したか否かの確認やアームの回転角度の補正などを行うことができ、アームの回転角度の制御を容易に行うことができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例につき添付図面を用いて説明する。図1に、本発明に係るX線透視撮影台の第1の実施例の構成を示す。図1は、X線透視撮影台の側面図である。図1において、本実施例のX線透視撮影台は、装置全体を支持する支持脚部8と、支持脚部8に回転及び昇降可能に支持されている支持枠7と、支持枠7に支持され、被検体が寝載される天板9と、被検体にX線を照射するX線管装置13と、被検体を透過したX線を受光して被検体のX線像を撮像する平面センサー(X線検出器)14と、X線管装置13を支持するX線管支持器15と、平面センサー14を支持するX線検出器支持器16などから構成される。X線管支持器15とX線検出器支持器16は共に支持脚部8に支持枠7を介して支持されている。図示の場合は、天板9は、水平方向に配置されているが、これは被検体が臥位にある状態の天板9の姿勢を示している。 【0013】本発明では、X線管支持器15とX線検出器支持器16の構造に特徴があり、いずれの支持器とも、複数のアームを備え、それらのアームを複数の関節で接続した多関節アームである。図1において、X線管支持器(以下、第1の多関節アームとも呼ぶ)15は第1のアーム1と、第2のアーム2と、X線管装置取付部12とから成り、第1のアーム1の一端は第1の関節21にて回転可能に支持され、第1のアーム1の他端と第2のアーム2の一端は第2の関節22にて回転可能に支持され、第2のアーム2の他端とX線管装置取付部12とは第3の関節23にて回転可能に支持されている。また、X線検出器支持器(以下、第2の多関節アームとも呼ぶ)16は第3のアーム3と、第4のアーム4と、X線検出器取付部11とから成り、第3のアーム3の一端は第1の関節21にて回転可能に支持され、第3のアーム3の他端と第4のアーム4の一端は第4の関節24にて回転可能に支持され、第4のアーム4の他端とX線検出器取付部11とは第5の関節25にて回転可能に支持されている。 【0014】ここで、X線管装置取付部12はX線管装置13を回転可能に支持し、X線検出器取付部11は平面センサー(X線検出器)14を回転可能に支持し、両者とも他のアーム1〜4とは形状は異なるが、他のアーム1〜4と同様に一種のアームを構成している。 【0015】また、支持脚部8には支持枠7が回転、昇降可能に支持され、この支持枠7にコの字状の第2のフレーム6が直線移動可能に支持され、更にこの第2のフレーム6に第1のフレーム5が回転可能に支持されている。この第1のフレーム5に上記の第1の関節21が設けられており、この第1の関節21にX線管支持器15及びX線検出器支持器16が回転可能に支持されている。 【0016】また、支持枠7の端部には天板支持枠7aが固定され、その天板支持枠7aに天板9が水平方向(図示の場合臥位であるため水平方向となっているが、立位の場合には上下方向となる)に移動可能に支持されている。また、X線管装置13は天板9の上部側にて移動可能なようにX線管支持器15によって支持され、平面センサー14は天板9の下部側にて移動可能なようにX線検出器支持器16によって支持され、X線管支持器15とX線検出器支持器16とは天板9の上部側にて上記の如く第1のフレーム5の設けられた第1の関節21に回転可能に支持されている。 【0017】上記において、天板9及び支持枠7が支持脚部8に対して立位状態に回転されて、天板9が上下方向に支持される状態では、X線管支持器15とX線検出器支持器16も支持枠7と共に回転されるので、通常は天板9との相対位置関係は保持され、X線管支持器15は天板9に対して被検体側に、X線検出器支持器16はその反対側に配置されることになる。 【0018】上記の如く、X線管支持器15及びX線検出器支持器16を多関節アームにて構成したことにより、各アームを回転させることで、X線管装置13及び平面センサー14を所望の空間的位置に自由に移動することが可能となり、天板9に寝載した被検体に対し様々な方向からの透視撮影を行うことができる。この結果、被検体を殆ど動かすことなく透視撮影を行うことができ、同時にX線管支持器15及びX線検出器支持器16がシンプルな構造となり、装置全体として軽量で、コンパクトな構造となった。 【0019】次に、多関節アームの構造の一例について、図2を用いて説明する。図2は、X線管支持器(第1の多関節アーム)15及びX線検出器支持器(第2の多関節アーム)16の多関節アームの構造の一例を示す図である。図2には、第1のフレーム5と、第1の多関節アーム15を構成する第1のアーム1と第2のアーム2と、第2の多関節アーム16を構成する第3のアーム3と第4のアーム4が図示されている。第1のアーム1〜第4のアーム4は長さの長短の差はあるがほぼ同じ角柱状の形状をしており、両端において隣接するアームに接続されている。材料としては、強度と軽量化の観点から通常筒状の鋼材などが用いられる。先ず、第1の関節21においては、第1のフレーム5の両側に第1のアーム1と第3のアーム3が回転可能に接続、支持されている。第1のフレーム5の内部には第1のギヤ31が固定され、この第1のギヤ31に第1のアーム1に結合された第2のギヤ34と第3のアーム3に結合された第3のギヤ37が噛み合っている。第2のギヤ34は第1のアーム1の端部に固定された第1のモータ35の出力軸に接続され、第3のギヤ37は第3のアーム3の端部に固定された第2のモータ38の出力軸に接続されている。第1のフレーム5の左側の側壁には第1の軸受32が固定され、右側の側壁には第2の軸受33が固定されており、それぞれ第2のギヤ34と第1のモータ35の結合体および第3のギヤ37と第2のモータ38の結合体を支持している。また、第1のモータ35の内部には第1の角度検出器36が、第2のモータ38の内部には第2の角度検出器39が、それぞれ内蔵されている。 【0020】次に、第2の関節22においては、第1のアーム1の他方の端部に第2のアーム2が回転可能に接続されている。第1のアーム1の他端の内部には第4にギヤ40が固定され、第2のアーム2の一方の端部には第3のモータ42が固定され、この第3のモータ42の出力軸には第5のギヤ41が固定されている。この第5のギヤ41は第4のギヤ40と噛み合っている。また、第3のモータ42と第5のギヤ41の結合体は第1のアーム1の左側の側壁に固定された第3の軸受44に支持されている。また、第3のモータ42に第3の角度検出器43が内蔵されている。 【0021】また、第4の関節24においては、第2の関節22とほぼ同様な構造をしており、第6のギヤ45、第7のギヤ46、第4のモータ47、第4の角度検出器48、第4の軸受49などから成る。更に、図示していないが、X線管装置取付部12の第3の関節23の部分及びX線検出器取付部11の第5の関節25の部分の構造も、第2の関節22とほぼ同様な構造をしている。 【0022】次に、図3〜図5を用いて多関節アームの移動動作について説明する。X線透視撮影台においては、被検体を挟んでX線管装置13と平面センサー(X線検出器)14が対向して配置され、通常X線管装置13と平面センサー14は対向配置を維持した状態で種々の動作(透視撮影動作)が行われる。このため、以下の説明ではX線管装置13を主体に説明する。X線管装置13の動作としては、X線管装置13と平面センサー14を一緒に天板9と平行(但し、被検体の身長方向とは垂直な方向)に移動する横移動動作と、X線管装置13と平面センサー14との間の距離(以下、FFDと略称する)を伸縮するFFD変更動作と、X線管装置13と平面センサー14とを一緒に、両者を結ぶ線上の点(被検体の近傍の点で、回転中心と成る)を中心にして時計方向又は反時計方向に回転する回転動作などがある。 【0023】先ず、図3を用いてX線管装置13の横移動動作について説明する。図3はX線管装置13及び平面センサー14の横移動の動作を説明するための図である。図3において、横移動前の多関節アーム15、16の配置を実線で、横移動後の多関節アーム15、16の配置(中心線)を二点鎖線で示している。図において、X線管装置13と平面センサー14は矢印A、Bで示す如く左右方向に水平移動可能であるが、本動作例では右方向に移動する。 【0024】X線管装置13を右方向に移動する場合、第1のアーム1と第2のアーム2とX線管装置取付部12とから構成される第1の多関節アーム(X線管支持器)15は第1のフレーム5に設けられた第1の関節21を支点として全体的に見て時計方向(右方向)に回転する。このとき、第1のアーム1は第1の関節21を支点として矢印Cで示す如く回転可能であり、第2のアーム2は第2の関節22を支点として矢印Dで示す如く回転可能であり、X線管装置取付部12は第3の関節23を支点として矢印Eで示す如く回転可能である。本動作例では、第1のアーム1が第1の関節(不動点)21を支点として時計方向(右方向)に回転し、その回転の結果第2の関節22は移動後の第2の関節の位置22aに移動する。第2のアーム2については第1のアーム1との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が時計方向にオーバーとなるため、移動後の第2の関節22aを支点として反時計方向(左方向)に回転する。第2のアーム2の回転の結果第3の関節23は移動後の第3の関節の位置23aに移動する。X線管装置取付部12については、第2のアーム2との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると回転移動量が反時計方向にオーバーとなるため、移動後の第3の関節23aを支点として時計方向(右方向)に回転する。以上の動作を行うことにより、X線管装置13は天板9と平行に右側に移動することができる。 【0025】次に、平面センサー14を移動する場合、第3のアーム3と第4のアーム4とX線検出器取付部11とから構成される第2の多関節アーム(X線検出器支持器)16は、第1の関節21を支点として全体的に見て反時計方向(左方向)に回転する。このとき、第3のアーム3は第1の関節21を支点として矢印Fで示す如く回転可能であり、第4のアーム4は第4の関節24を支点として矢印Gで示す如く回転可能であり、X線検出器取付部11は第5の関節25を支点として矢印Hで示す如く回転可能である。本動作例では、第3のアーム3が第1の関節21を支点として反時計方向(左方向)に回転し、その回転の結果第4の関節24は移動後の第4の関節の位置24aに移動する。第4のアーム4については第3のアームとの相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が反時計方向にオーバーとなるため、移動後の第4の関節24aを支点として時計方向(右方向)に回転する。第4のアーム4の回転の結果第5の関節25は移動後の第5の関節の位置25aに移動する。X線検出器取付部11については、第4のアームとの相対的位置関係をそのままにして回転移動すると回転移動量が時計方向にオーバーとなるため、移動後の第5の関節25aを支点として反時計方向(左方向)に回転する。以上の動作を行うことにより、平面センサー(X線検出器)14は天板9と平行に右側に移動することができる。 【0026】上記において、X線管装置13と平面センサー14を天板9と平行に左側に移動する場合には、第1のアーム1〜第4のアーム4、X線管装置取付部12、X線検出器取付部11の回転移動量を制御し、上記とは逆方向に回転すればよい。 【0027】次に、図4を用いて、FFD変更動作について説明する。図4において、FFD変化前の多関節アーム15、16の配置を実線で、FFD変化後の多関節アーム15、16の配置(中心線)を二点鎖線で示している。FFD変更動作では通常X線管装置13のみ移動する。図において、X線管装置13は矢印Jで示す如く上下方向に(天板9に垂直な方向)に移動可能であるが、本動作例では下方向に移動する。 【0028】X線管装置13を下方向に移動する場合には、第1の多関節アーム(X線管支持器)15を折り曲げるように動作させる。第1の多関節アーム15を構成する第1のアーム1と第2のアーム2とX線管装置取付部12は、それぞれ第1の関節21と第2の関節22と第3の関節23を支点とし、矢印K、L、Mで示す如く回転可能である。本動作例では、第1のアーム1が第1の関節21を支点として時計方向(右方向)に回転し、その回転の結果、第2の関節22は移動後の第2の関節の位置22bに移動する。第2のアーム2については第1のアーム1との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が時計方向にオーバーとなるため、移動後の第2の関節22bを支点として反時計方向(左方向)に回転する。第2のアーム2の回転の結果第3の関節23は移動後の第3の関節の位置23bに移動する。X線管装置取付部12については、第2のアーム2との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が反時計方向にオーバーとなるため、移動後の第3の関節23bを支点として時計方向(右方向)に回転する。以上の動作を行うことにより、X線管装置13を天板9と垂直に下方向に移動することができる。 【0029】また、X線管装置13を上方向に移動する場合には、その移動量に合わせて、第1のアーム1、第2のアーム2、X線管装置取付部12の回転移動量を制御し、上記とは逆方向に回転すればよい。 【0030】次に、図5を用いて、X線管装置13の回転動作について説明する。図5はX線管装置13及び平面センサー14の回転動作を説明するための図である。図5において、回転動作前の多関節アーム15、16の配置を実線で、回転動作後の多関節アーム15、16の配置(中心線)を二点鎖線で示している。図において、X線管装置13及び平面さんサー14は回転中心Oの周りに矢印N、Pで示す如く左右方向に回転可能であるが、本動作例では時計方向(右方向)に回転移動する。 【0031】X線管装置13を時計方向(右方向)に回転移動する場合、X線管装置13が第1の関節21に接近するため、第1の多関節アーム(X線管支持器)15を折り曲げるように回転動作が行われる。第1の多関節アーム15を構成する第1のアーム1と第2のアーム2とX線管装置取付部12は、それぞれ第1の関節21と第2の関節22と第3の関節23を支点として、矢印Q、R、Sで示す如く回転可能である。本動作例では、第1のアーム1が第1の関節21を支点として反時計方向(左方向)に回転し、その回転の結果第2の関節22は移動後の第2の関節の位置22cに移動する。第2のアーム2については、第1のアーム1との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が反時計方向にオーバーとなるため、移動後の第2の関節22cを支点として時計方向(右方向)に回転する。第2のアーム2の回転の結果第3の関節23は移動後の第3の関節の位置23cに移動する。X線管装置取付部12については、第2のアーム2との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が時計方向にオーバーとなるため、移動後の第3の関節23cを支点として反時計方向(左方向)に回転する。以上の動作を行うことにより、X線管装置13は回転中心Oのまわりを回転移動する。この回転移動前後で、X線管装置13のX線放射方向は回転中心Oの方向に保持される。 【0032】次に、平面センサー14を時計方向(図示では左方向)に回転する場合、第2の多関節アーム(X線検出器支持器)16は第1の関節21を支点として全体的に見て時計方向に回転する。第2の多関節アーム16を構成する第3のアーム3と第4のアーム4とX線検出器取付部11は、それぞれ第1の関節21と第4の関節24と第5の関節25を支点として、矢印T、U、Vで示す如く回転可能である。本動作例では、第3のアーム3が第1の関節21を支点として時計方向に回転し、その回転の結果、第4の関節24は移動後の第4の関節の位置24cに移動する。第4のアーム4については、第3のアーム3との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が時計方向にオーバーとなるため、移動後の第4の関節24cを支点として反時計方向に回転する。第4のアーム4の回転の結果第5の関節25は移動後の第5の関節の位置25cに移動する。X線検出器取付部11については第4のアーム4との相対的位置関係をそのままにして回転移動すると、回転移動量が反時計方向にオーバーとなるため、移動後の第5の関節25cを支点として時計方向に回転する。以上の動作を行うことにより、平面センサー14は回転中心Oのまわりを回転移動する。この回転移動前後で、平面センサー14の受光面の向きは回転中心Oの方向に保持される。 【0033】上記において、X線管装置13と平面センサー14を回転中心Oのまわりに反時計方向(左方向)に回転移動する場合には、その回転角度に合わせて、第1のアーム1〜第4のアーム4、X線管装置取付部12、X線検出器取付部11の回転移動量を制御し、上記とは逆方向に回転すればよい。また、回転中心Oについては、適宜移動することも可能である。 【0034】次に、図2と図6を用いて多関節アーム15、16の制御機構の一例について説明する。図6は、本発明に係るX線透視撮影台の多関節アームの制御機構の主要部の一例のブロック構成図である。図6において、制御機構の主要部は操作器50と、姿勢制御部51と、駆動部52と、角度検出部53などから構成される。本発明では、X線管支持器15及びX線検出器支持器16が多関節アームであり、多関節アーム15、16の動作は制御機構によって各アームの各関節における回転角度を制御することによって行われる。 【0035】以下、図3のX線管装置13及び平面センサー14の横移動の動作を制御する場合を例にとって、制御機構の動作につき、図2、図3、図6を参照しながら説明する。先ず、図3のX線管装置13の横移動に関しては、操作者からX線管装置13をどちらの方向へ、どれだけの距離を横移動するかが全体として指示される。ここでは、平面センサー14の場合も同様の手順で行われるので、X線管装置13の場合に限定して説明する。本操作例では、X線管装置13を右方向へ距離Aだけ移動することにする。 【0036】図6において、操作器50は操作者がX線管装置13(又は平面センサー14)の移動方向及び移動量(ここでは移動距離)を指定する器具である。この操作器50としては、把手をスライドしたり、回転したりして、その方向によって移動方向(右方向又は左方向)を指定し、スライド距離又は回転角度によって移動量を指定する機構のものでよい。操作者はこの操作器50を右方向に、上記距離Aに対応する量だけスライドなどさせることにより、移動方向と移動量を指定することができる。 【0037】次に、姿勢制御部51では、操作器50からのX線管装置13の移動方向及び移動量の指定を受けて、多関節アームであるX線管支持器15の姿勢を判断して、第1の関節21、第2の関節22、第3の関節23における第1のアーム1、第2のアーム2、X線管装置取付部12の回転方向と回転角度を算出し、駆動部52に各アームの回転を指示する。ここで、X線管装置取付部12及びX線検出器取付部11はそれぞれ対向していて、それらの姿勢はその対向方向に対して常に垂直になるように保持されているので、X線管装置13及び平面センサー14の位置が決まると、それに付随して第2の関節22〜第5の関節25の位置が決まるので、隣り合う2個のアームが形成する角度も一意的に決定され、その結果、各アームの回転角度も一意的に決定される。 【0038】次に、駆動部52では、図2の各々の関節に配設されたモータに電力を供給し、各々のアームが指定の回転方向に、指定の回転角度だけ回転するように、モータを駆動する。本操作例では、第1の関節21に配設された第1のモータ35を駆動して第1のアーム1を時計方向(右方向)に回転させ、第2の関節22に配設された第3のモータ42を駆動して第2のアーム2を反時計方向(左方向)に回転させ、第3の関節23に配設された第5のモータ(図示せず)を駆動してX線管装置取付部12を時計方向に回転させる。 【0039】次に、角度検出部53では、図2の各々の関節に配設された角度検出器により、各々のアームの回転方向及び回転角度を検出し、その検出結果を姿勢制御部51に送る。本操作例では、第1の関節21に配設された第1の角度検出器36によって第1のアーム1の回転方向及び回転角度を、第2の関節22に配設された第3の角度検出器43によって第2のアーム2の回転方向及び回転角度を、第3の関節23に配設された第5の角度検出器(図示せず)によってX線管装置取付部12の回転方向及び回転角度を検出し、その検出結果を姿勢制御部51に送る。 【0040】姿勢制御部51では、角度検出部53から送られた検出結果がそれぞれのアームの予め指示した回転方向及び回転角度の設定値に一致しているかどうかを判断し、回転角度が設定値と一致しないアームについてはモータを更に駆動し、回転角度が設定値と一致するまでモータの駆動及び回転角度の検出を行う。 【0041】上記の操作例では第1の関節21〜第3の関節23の3個の関節におけるモータの駆動及び回転角度の検出を同時に行ったが、他の操作例も可能である。例えば、先ず第1の関節21において第1のアーム1を回転させるために第1のモータ35を駆動し、同時に第1の角度検出器36によって第1のアーム1の回転角度の検出を行う。次に、第1の角度検出器36で検出された第1のアーム1の回転角度データを姿勢制御部51に送り、姿勢制御部51では上記の回転角度を基に、X線管装置13を指定の位置に移動するための第2のアーム2及びX線管装置取付部12の回転方向及び回転角度を計算する。この計算結果に基づいて姿勢制御部51は駆動部52に指示して第2のアーム2及びX線管装置取付部12を回転するための第3のモータ42及び第5のモータ(図示せず)を駆動する。次に、第2のアーム2及びX線管装置取付部12に設けられた第3の角度検出器43及び第5の角度検出器(図示せず)によって検出された回転角度の値がそれぞれ上記の計算値に到達したら、第3のモータ42及び第5のモータの回転を停止させる。 【0042】本実施例では、アームの回転駆動に正、逆回転可能なモータと、モータの回転を減速する減速機構(ギヤ)を用いているので、アームの回転方向及び回転角度の制御を電気的に容易に行うことができる。また、各モータに角度検出器を並置していることにより、アームの回転方向及び回転角度の確認を容易に行うことができ、回転角度の補正も容易に行うことができる。 【0043】以上説明した如く、本発明のX線透視撮影台では、多関節アームに支持したX線管装置13及び平面センサー14を天板9と平行に横移動したり、天板9と垂直な方向に移動したりすることが、多関節アームを構成するアームの回転駆動により容易に行うことができるため、従来品の如く、天板の横移動や昇降動を廃止することも可能となる。この結果、被検体を動かさないで、透視撮影が可能となるため、被検体の不安感を低減することができる。 【0044】また、本発明のX線透視撮影台では、X線管支持器15の多関節アームを折り畳むことにより、装置の高さを低くすることができるため、装置の搬入が容易になる。図7は本発明に係るX線透視撮影台の第1の実施例の搬入時の状態図を示したものである。図7において、X線管支持器15の第1のアーム1、第2のアーム2を下側に倒し、X線管装置取付部12を内側に折り畳むことにより、X線管支持器15の高さは、支持脚部8の高さと同等になり、低くなっている。このため、X線透視撮影台の搬入にあたっては、装置の高さ寸法の制限はなくなり、従来品の如く、X線管支持部を解体する必要もなく、組立てた状態のまま搬入することができる。 【0045】 【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、重い被検体を天板に載せた状態で動かす天板横移動や天板昇降動を廃止することができ、また、多関節アームを使用して被検体より軽量のX線管装置や平面センサー(X線検出器)を動かすことにより、軽量でコンパクトな構造のX線透視撮影台を提供することができる。また、被検体を動かさない診断が可能となるため、被検体の不安感も低減することができる。 【0046】また、X線透視撮影台の搬入時にも、多関節アームを屈曲することにより装置の高さ寸法を小さくすることが可能となり、X線管装置の支持部を解体することなく、組立てた状態のまま搬入可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153498 【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
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| 【出願日】 |
平成12年6月1日(2000.6.1) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−340322(P2001−340322A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月11日(2001.12.11) |
| 【出願番号】 |
特願2000−164890(P2000−164890) |
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