| 【発明の名称】 |
医療機器 |
| 【発明者】 |
【氏名】川上 茂男
【氏名】山本 哲司
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、画像を表示するモニタと、操作子を備えた操作盤とを有する医療機器に関し、軽量、小型化可能であって、かつ低コストで、暗所でも優れた操作性を実現することができる医療機器を提供する。
【解決手段】画像を表示するモニタ10と、操作子21を備えた操作盤20とを有する医療機器1において、操作盤20に備えられた操作子21あるいは操作盤20表面が、蓄光性を有するものであることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像を表示するモニタと、操作子を備えた操作盤とを有する医療機器において、前記操作盤に備えられた操作子あるいは該操作盤表面が、蓄光性を有するものであることを特徴とする医療機器。 【請求項2】 前記操作盤に備えられた操作子あるいは該操作盤表面が、蓄光性材料が混練された材料で成型されてなるものであることを特徴とする請求項1記載の医療機器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、画像を表示するモニタと、操作子を備えた操作盤とを有する医療機器に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、画像を表示するモニタと、操作子を備えた操作盤とを有する医療検査機器や治療機器等、様々な医療機器が用いられている。 【0003】このような医療機器は、液晶ディスプレイやCRT画面等のモニタに、検査データをリアルタイムに表示したり、操作モードを表示したりする等の機能を有する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、患者にこのような医療機器のセンサやプローブ等を装着したり、個々の患者に応じて検査や治療等のために医療機器の初期設定を行う場合には、通常の明るさの室内にて行われることが一般的である。 【0005】一方、検査中や治療中においては、医師や看護婦等に医療機器のモニタの画像が鮮明に見えるように、また、患者の精神状態を安定させるために室内を暗くすることがよく行われる。このような状況の中、検査や治療の状況によっては、その医療機器の操作子の操作が必要になる場面がある。 【0006】このような場面で、その都度、室内を明るくすることは、患者の精神状態を安定させる上で好ましくない。 【0007】しかしながら、携帯性を重視した医療機器や、廉価版の医療機器では、このような場面に対応した対策が未対策で、操作者が自分のペンライト等で操作子を照らして操作することで対処することが多く、操作性が損なわれることがあるという問題がある。一方、このような場面を想定した医療機器として、操作子の一部を光透過性を有する材質で形成し、操作子の裏面側から発光ダイオード等で光を照射するものが知られているが、機器の軽量化、小型化が困難になるとともに、機器のコストアップにつながるという問題がある。 【0008】本発明は、上記事情に鑑み、軽量化、小型化が可能であって、かつ低コストで、暗所でも優れた操作性を実現することができる医療機器を提供することを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明の医療機器は、画像を表示するモニタと、操作子を備えた操作盤とを有する医療機器において、上記操作盤に備えられた操作子あるいは該操作盤表面が、蓄光性を有するものであることを特徴とする。 【0010】本発明の医療機器は、操作子あるいは操作盤表面が、外部から光エネルギーが供給されることによって、光エネルギーの供給が絶たれた後でも発光する蓄光性を有するため、機器の軽量、小型化が可能であって、かつ低コストで、暗所でも優れた操作性を実現することができる。 【0011】ここで、上記本発明の医療機器において、上記操作盤に備えられた操作子あるいは該操作盤表面が、蓄光性材料が混練された材料で成型されてなるものであってもよい。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。 【0013】図1は、本発明の医療機器の一実施形態である超音波画像診断装置の外観斜視図である。 【0014】図1に示された超音波画像診断装置1は、画像を表示する液晶ディスプレイからなるモニタ10と、操作盤20と、出力部30と、超音波プローブ40とを有する、軽量、小型タイプの超音波画像診断装置である。 【0015】超音波プローブ40は、超音波を送受信する超音波探触子を備え、生体、特に人体内に超音波を送波し、人体内の各組織等で反射して戻ってきた超音波を受信するものである。 【0016】超音波プローブで受信した受信信号は、装置内部で信号処理され、その受信信号に基づく、人体内の画像がモニタ10に表示される。 【0017】操作盤20は、酸化アルミニウムと、酸化ストロンチウムとを焼結させて粉砕することによって得られた蓄光性材料を混練した材料からなるものである。したがって、操作盤20の表面は蓄光性を有し、その蓄光性能は、通常の部屋の明るさ(200lx)で4分間、操作盤に光を照射した後、病院内の消灯時間から日の出までの時間に相当するおよそ8時間の間、人間がはっきりと対象物を確認することは困難であるが、対象物の輪郭までは確認することができる限度の3mcd/m2以上の輝度で発光することができるほどの蓄光性能である。 【0018】さらに操作盤20には、押下式や回転式の多数の操作子21が配置され、これらの操作子21も、操作盤20と同様の蓄光性材料を混練した材料からなるものであるため、操作盤20と同等の蓄光性能を有している。 【0019】これらの操作子21として、文字入力の操作のための文字入力操作子群(いわゆるキーボード)や、送波する超音波の周波数を、分解能を重視するか、感度を重視するかで選択する周波数選択操作子や、モニタに表示される画像を拡大表示する画像拡大操作子等が、操作盤20に配置されている。 【0020】また、本実施形態の超音波画像診断装置1は、各種のモードを有しており、操作子21として、各種のモードの中から所望のモードを選択するモード選択切替操作子が設けられている。超音波画像診断装置1は、このモード選択操作子の操作によって、あるモードが選択されると、そのモードに適した超音波送受信方法や信号処理方法を採用して、そのモードに応じた画像をモニタ10に表示する。 【0021】各種のモードの中には、例えば、生体内のある1つの断層面内における複数本の走査線にそれぞれ沿って超音波を順次送受信し、その結果、得られた受信信号に基づいて、生体内のその断層面内の反射超音波強度分布を表わす画像を表示する、最も一般的なBモードや、生体内の、ある1つの超音波送受信方向に繰り返し超音波パルスを送受信し、その超音波送受信方向に沿う一本の走査線上の、すなわち、一次元的な超音波反射強度分布の時間的変化を表すMモード画像を表示するMモードが設けられている。 【0022】本実施形態の超音波画像診断装置1は、検査中や治療中において、医師や看護婦等にモニタ10に表示された画像が鮮明に見えるように、また、患者の精神状態を安定させるために室内を暗くしても、操作盤20や操作盤20に配置された操作子21が蓄光性を有するものであるため、検査や治療の状況に応じて、文字入力、周波数選択、画像調整及びモード選択等の各種の操作を良好に行うことができる。しかも、操作盤20や操作子21それぞれは、蓄光性材料を混練した材料からなるものであるため、超音波画像診断装置の、重量の増加や装置の大型化、あるいは大幅なコストアップを避けることができる。 【0023】上述した実施形態では、操作盤及び操作子が、ともに蓄光性材料を混練した材料からなるものであったが、蓄光性塗料を表面に塗布したものや、蓄光性層を表面に積層させたものであってもよい。また、操作盤のみ、あるいは操作子のみを蓄光性材料を混練した材料からなるものとしてもよい。さらに、超音波画像診断装置に限らず、心電計等の医療検査機器や、除細動器等の治療機器であってもよい。 【0024】 【実施例】以下、本発明の医療機器が備える操作盤、もしくは操作子の製法の相違による蓄光性の違いについて、残光輝度測定試験の結果を用いて説明する。 【0025】本測定試験では、蓄光性材料として、酸化アルミニウムと、酸化ストロンチウムを焼結させて粉砕することによって得られたものを用いた。また、試料として、その蓄光性材料を混練したアクリル樹脂系人造石(以下、原板と称する。)と、その蓄光性材料を塗料にして、0.2mmの膜厚で塗布したアクリル板(以下、塗装品と称する。)と、ABS樹脂に、その蓄光性材料を添加して、プラスチック成形した成形品(以下、成形品と称する。)と、その蓄光性材料からなる蓄光性層を0.3mmの層厚で、表面にコーティングした床材(以下、床材と称する。)それぞれを3個ずつ用意した。 【0026】本測定試験は、2つの試験条件で行った。すなわち、JIS規格K9100に基づく試験条件と、その試験条件よりも照度を高め、照射時間も長くした試験条件との2通りで残光輝度測定試験を行った。 【0027】JIS規格K9100に基づく試験条件は、同じ種類の試料を3個ずつ暗所に24時間、外光を遮断した状態で保管した後、各試料に200lx±10lxの照度で4分間照射し、照射を止めてから所定時間経過後の各試料の輝度を測定して、1種類の試料について3個の測定値を得、その測定値から各経過時間ごとの輝度の平均値を測定結果として求めた。以下、この試験条件に基づく残光輝度測定試験を、JIS試験と称する。 【0028】もう一つの試験条件は、1000lx±10lxの照度で30分間照射した点を除けば、上述の、JIS試験の試験条件と同じである。以下、この試験条件に基づく残光輝度測定試験を、高照度試験と称する。 【0029】なお、JIS試験、高照度試験ともに、輝度測定には、ミノルタ製LS−100の輝度計(測定可能範囲1〜2999×105mcd/m2)を用いた。 【0030】ここで、輝度と人間の明るさの感覚との関係について説明すると、人間は、10mcd/m2以上の輝度の下では、非常に明るく感じ、はっきりと対象物を確認することができ、5mcd/m2の輝度では、はっきりと対象物を確認することは困難であるが、対象物の輪郭までははっきりと確認することができる。人間が対象物の輪郭まで確認することができる限度の輝度は3mcd/m2の輝度である。また、人間は2mcd/m2の輝度の下では、対象物が薄くぼやけてはしまうが、何とか確認することができる。しかし、1mcd/m2では、10人中7人が、ほとんど視認できなかったという実験データがある。 【0031】このような、輝度と人間の明るさの感覚との関係からして、JIS試験、高照度試験ともに、輝度が2mcd/m2以下になった時点で測定を終了することにしたが、輝度が2mcd/m2以下にならなければ、600分経過時点の輝度まで測定した。 【0032】以下、JIS試験及び高照度試験における各試験結果を、図2及び図3を用いて説明する。 【0033】図2は、JIS試験における試験結果を両対数グラフで表したもの、図3は、高照度試験における試験結果を両対数グラフで表したものである。 【0034】図2及び図3それぞれに示されたグラフとも、横軸は、照射を止めてからの経過時間(分)を対数表示したものである。また、両グラフとも、縦軸は、輝度(mcd/m2)を対数表示したものである。さらに、両グラフとも、グラフ中の菱形のプロットは原板、四角のプロットは塗装品、三角のプロットは成形品、ばつ印のプロットは床材それぞれの測定結果を表す。 【0035】図2のグラフおよび図3のグラフとも、どの試料においても、時間が経過するにつれて輝度は低下している。 【0036】JIS試験の結果を示す図2のグラフにおいては、照射を止めてから120分を経過するまでは、塗装品の輝度が最も高い。しかし、照射を止めてから600分を経過した時点で、はっきりと対象物を確認することは困難であるが、対象物の輪郭まで確認することができる限度の3mcd/m2の輝度で発光するのは原板だけである。さらに、図2のグラフから、照射を止めてから、病院内の消灯時間から日の出までの時間に相当するおよそ8時間(480分)を経過した時点で、最も輝度が高いのも原板であることがわかる。これらのことから、蓄光性の持続能力は、原板が一番優れていることがわかる。 【0037】一方、高照度試験の結果を示す図3のグラフにおいては、原板が、総じて最も優れた蓄光性を有している。また、図3のグラフにおいても、原板の蓄光性の持続能力の高さが確認できる。すなわち、原板は、照射を止めてから8時間(480分)経過した時点では、7mcd/m2の輝度で発光し、照射を止めてから600分経過した時点であっても、人間が対象物の輪郭まではっきりと確認することができる5mcd/m2の輝度で発光する。また、図2のグラフに示された結果と比較して、高照度の光を長時間照射されたことによる蓄光性の向上は、原板に最も顕著に表れ、励起飽和レベル(蓄えられる光の量)が最も高いのも原板であることがわかる。 【0038】以上の結果から、蓄光性の持続能力や励起飽和レベルにおいて、原板、すなわち酸化アルミニウムと、酸化ストロンチウムとを焼結させて粉砕することによって得られた蓄光性材料を混練したアクリル樹脂系人造石が最も優れていることが確認された。この結果から、蓄光性材料を混練した材料によって操作盤や操作子を製作することが好ましく、上記本実施形態の超音波画像診断装置も、良好な蓄光性を有する操作盤や操作子を備えているものと評価できる。 【0039】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、軽量、小型化可能であって、かつ低コストで、暗所でも優れた操作性を実現することができる医療機器を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000112602 【氏名又は名称】フクダ電子株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年4月5日(2000.4.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094330 【弁理士】 【氏名又は名称】山田 正紀 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−286476(P2001−286476A) |
| 【公開日】 |
平成13年10月16日(2001.10.16) |
| 【出願番号】 |
特願2000−103182(P2000−103182) |
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