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【発明の名称】 個人認識装置
【発明者】 【氏名】高橋 正樹

【要約】 【課題】複数の被識別者が重複する手続を別個に行う等によって個人認識が滞ることを回避する。

【解決手段】被識別者の眼の画像に基づいて個人認識を行う個人認識装置では、撮影部が、被識別者の眼を撮影し、入力部が、連続的に撮影するための人数を入力するために用いられ、制御部が、入力された人数の被識別者の眼を撮影部に連続的に撮影させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被識別者の眼の画像に基づいて個人認識を行う個人認識装置であって、被識別者の眼を撮影する撮影部と、連続的に撮影するための人数を入力するための入力部と、前記入力された人数の被識別者の眼を前記撮影部に連続的に撮影させる制御部とを備えることを特徴とする個人認識装置。
【請求項2】 請求項1記載の個人認識装置であって、さらに、前記撮影部によって得られた眼の画像に基づき、前記複数の被識別者が本人であるか否かを照合する照合部と、前記照合部による前記複数の被識別者の照合が完了した後に、前記撮影部によって得られた眼の画像が良好でない被識別者について、再度の撮影に関する通知を行う通知部とを備えることを特徴とする個人認識装置。
【請求項3】 被識別者の虹彩を表す虹彩データを取得する虹彩データ取得部と、前記被識別者の虹彩を表す虹彩データを予め記憶している虹彩データ記憶部と、前記取得された虹彩データと、前記記憶されている虹彩データとを比較することにより、前記両虹彩データが一致するか否かを判断する虹彩比較部と、前記被識別者の重量を測定する重量測定部と、前記被識別者の重量を予め記憶している重量記憶部と、前記測定された被識別者の重量と前記記憶されている被識別者の重量とを比較することにより、前記両重量が一致するか否かを判断する重量比較部と、前記虹彩比較部が、前記両虹彩データが一致すると判断し、かつ前記体重比較部が、前記両重量が一致すると判断したときに、前記被識別者を本人であると判断する判断部とを備えることを特徴とする個人認識装置。
【請求項4】 被識別者の虹彩を表す虹彩データを取得する虹彩データ取得部と、前記被識別者の虹彩を表す虹彩データを予め記憶している虹彩データ記憶部と、前記取得された被識別者の虹彩データと、前記記憶されている被識別者の虹彩データとを比較することにより、両虹彩データが一致するか否かを判断する虹彩比較部と、前記被識別者の脈拍を測定する脈拍測定部と、前記被識別者の脈拍を予め記憶している脈拍記憶部と、前記取得測定された被識別者の脈拍と前記記憶されている被識別者の脈拍とを比較することにより、前記両脈拍が一致するか否かを判断する脈拍比較部と、前記虹彩比較部が、前記両虹彩データが一致すると判断し、かつ前記体重比較部が、前記両重量が一致すると判断したときに、前記被識別者を本人であると判断する判断部とを備えることを特徴とする個人認識装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、個人が本人であるか否かを認識する個人認識装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現金自動取引システムや入退室管理システムでは、取引の安全性や管理の信頼性を保障すべく、個人を識別する必要がある。虹彩のパターンが各人毎に異なることから、それらのシステムには、虹彩データを用いて個人を識別する個人認識装置が広く採用されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の個人認識装置は、以下のように種々の問題点を有していた。
(1)複数の者について個人認識を行わなければならないときであっても、一人一人、別個に認識を行っていた。この結果、各人が重複する手続きを独自に行っていたり、ある者(例えば、眼が細い者や良好な虹彩データを得難い者)の個人認識が滞ったりすることにより、全員の個人認識が完了するまでに多くの時間を要していた。
【0004】(2)個人認識により入退室を管理しても、例えば、社員や関係者等の正規に入退出することができる者以外の第三者が、社員や関係者の入退出に紛れて入退室するという事態を回避することが困難であった。
【0005】(3)個人認識により現金取引を許可するものの、例えば、脅迫等のように自らの意思に反して取引しようとする者にさえも、何ら通常と変わりなく取引を許可せざるを得ないことから、取引者をそのような行為から救済することができなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決するために、被識別者の眼の画像に基づいて個人認識を行う本発明の個人認識装置では、撮影部が、被識別者の眼を撮影し、入力部が、連続的に撮影するための人数を入力するために用いられ、制御部が、入力された人数の被識別者の眼を撮影部に連続的に撮影させる。これにより、重複する手続を回避することができることから、全員の個人認証が完了するまでの時間を短縮することが可能になる。
【0007】他の発明の個人認識装置では、虹彩データ取得部が、被識別者の虹彩を表す虹彩データを取得し、虹彩データ記憶部が、被識別者の虹彩を表す虹彩データを予め記憶し、虹彩比較部が、取得された虹彩データと、記憶されている虹彩データとを比較することにより、両虹彩データが一致するか否かを判断し、重量測定部が、被識別者の重量を測定し、重量記憶部が、被識別者の重量を予め記憶し、重量比較部が、測定された被識別者の重量と記憶されている被識別者の重量とを比較することにより、両重量が一致するか否かを判断し、判断部が、虹彩比較部が両虹彩データが一致すると判断し、かつ体重比較部が両重量が一致すると判断したときに、被識別者を本人であると判断する。これにより、本人以外の者がいるか否かを判断することができることから、第三者が本人に便乗して入退室するという事態を防止することができる。
【0008】さらに他の発明の個人認識装置では、虹彩データ取得部が、被識別者の虹彩を表す虹彩データを取得し、虹彩データ記憶部が、被識別者の虹彩を表す虹彩データを予め記憶し、虹彩比較部が、取得された被識別者の虹彩データと、記憶されている被識別者の虹彩データとを比較することにより、両虹彩データが一致するか否かを判断し、脈拍測定部が、被識別者の脈拍を測定し、脈拍記憶部が、被識別者の脈拍を予め記憶し、脈拍比較部が、取得測定された被識別者の脈拍と前記記憶されている被識別者の脈拍とを比較することにより、両脈拍が一致するか否かを判断し、判断部が、虹彩比較部が両虹彩データが一致すると判断し、かつ体重比較部が両重量が一致すると判断したときに、被識別者を本人であると判断する。これにより、取引者自身の意思を確認することができることから、取引者が自らの意思に反して取引を行うという事態を回避することが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。実施の形態として、具体例1、具体例2、具体例3を挙げる。
〈具体例1〉図1は、具体例1の入退室管理システムの構成を示す図である。この入退室管理システムは、入退室を管理する個人認識装置1及び入退室管理装置2を備える。個人認識装置1は、被識別者の眼の画像を用いて個人認識を行い、入退室管理装置2は、個人認識の結果に従って入退室を許可/禁止する。
【0010】図示されるように、個人認識装置1は、入力部10、撮影部11、処理部12、記憶部13、照合部14、制御部15、表示部16、及び通知部17を備える。入力部10は、例えば、キーボード、マウス、マイクから構成され、複数の被識別者の人数等を入力するために用いられる。撮影部11は、例えば、カメラ等から構成され、被識別者の眼を撮影する。
【0011】記憶部13は、撮影部11によって得られた眼の画像や入退室を予め許可されている者(以下、「入退室被許可者」という。)としての被識別者の虹彩データを予め記憶する。処理部12は、例えば、論理回路やソフトウェアから構成され、撮影部11が得た眼の画像に、A/D変換や座標変換等の処理を施すことにより、虹彩データを生成する。
【0012】照合部14は、処理部12によって生成された虹彩データと、記憶部13に予め記憶されている入退室被許可者としての被識別者の虹彩データを比較することにより、入退室可能な者であるか、すなわち本人であるか否かを判断する。制御部15は、個人認識装置1の全体の動作を制御する。
【0013】表示部16は、例えば、CRTや液晶のディスプレイ等から構成され、入力部の操作、被撮影者の動作、照合の結果等を表示する。通知部17は、例えば、スピーカ等から構成され、眼の画像や虹彩データの良否、及び照合の結果を通知する。
【0014】入退室管理装置2は、ドア部20、及び制御部21を備える。ドア部20は、例えば、シャッタや扉から構成され、入退室を管理すべき部屋の出入口に設けられる。制御部21は、ドア部20の開閉を、個人認識装置1からの指示に従って制御する。
【0015】特許請求の範囲に記載された個人識別装置と、このような構成を有する具体例1の入退室管理システムとの関係について、個人識別装置は、入力部10、撮影部11、制御部15を備える。さらに、照合部14、通知部17を備える。
【0016】図2は、具体例1の入退室管理システムの動作を示すフローチャートである。以下、その動作をこのフローチャートに沿って説明する。列をなして撮影を待つ被識別者A、B、Cについて撮影することを想定する。
ステップS100:被識別者のうち最初に撮影される被識別者Aは、入力部10から被識別者の人数として3人を入力する。入力部10は、人数3人を制御部15に通知する。
【0017】ステップS110:通知を受けると、制御部15は、3人の被撮影者を一人ずつ撮影すべき旨を表示部16及び撮影部11に指示する。この指示に従って、表示部16は、最初の被識別者Aが撮影部11の前に立つことを促し、撮影部11は、最初の被識別者Aの眼を撮影する。
【0018】撮影部11は、最初の被識別者Aの撮影を終えると、得られた眼の画像を記憶部13に一時的に記憶する。表示部16は、2番目の被識別者Bが撮影部11の前に立つことを促し、撮影部11は、2番目の被識別者Bの眼を撮影する。このような動作を繰り返すことにより、3人の被識別者A〜Cの眼を撮影する。
ステップS120:3人の被識別者A〜Cの眼の撮影を完了すると、処理部12は、得られた眼の画像を元に、被識別者A〜Cの虹彩データを生成する。
【0019】ステップS130:照合部14は、生成された3人の被識別者の虹彩データを、記憶部13に記憶された入退室被許可者としての被識別者の虹彩データとを比較することにより、それぞれの者が本人であるか否かを判断する。
ステップS140:被識別者A〜Cの全員が本人であると判断されると、制御部15は、全員が入退室することができる旨を表示部16や通知部17を用いて被識別者A〜Cに知らせる。と同時に、入退室管理装置2内の制御部21に、ドア部20を開扉するように指示する。この指示に従って、制御部21は、ドア部20を開扉する。
【0020】ステップS150:被識別者A〜Cのうちいずれかの者が本人でないと判断されると、または眼の画像あるいは虹彩データが不良であると判断されると、制御部15は、表示部16や通知部17により、その旨や再撮影の必要を該当者に表示したり通知したりする。例えば、被識別者Bの眼の画像が不適当であるときには、制御部15は、被識別者Bに再撮影が必要であることを知らせ、他の被識別者A、Cのためにドア部20を開扉するよう、入退室管理装置2の制御部21に指示する。
【0021】具体例1の入退室管理システムによれば、入力部10は、被識別者の人数を入力するために用いられ、撮影部11は、入力された人数の被撮影者の眼の画像を取得する。これにより、各被識別者が個別に撮影の開始を指示する必要がないことから、従来に比して撮影のための時間を短縮することが可能になる。
【0022】通知部17は、照合部14による全員の照合が完了した後に、本人であると判断されない被識別者や眼の画像が不良である被撮影者に再度の撮影をするように通知する。したがって、たとえ、本人であるとの判断を得難い被識別者が列の前方に位置しており、本人であるとの判断を得易い被識別者が列の後方に位置しているときであっても、前者の者の再撮影のために後者の者を待たせることなく、後者の者を入退室させることが可能になる。
【0023】〈具体例2〉具体例2の入退室管理システムについて説明する。図3は、具体例2の入退室管理システムの構成を示す図である。入退室管理システムは、虹彩データを用いて個人認識を行う個人認識装置3、及びその結果に基づいて入退室を管理する入退室管理装置4を備える。
【0024】個人認識装置3は、撮影部30、処理部31、虹彩記憶部32、虹彩照合部33、重量測定部34、重量記憶部35、重量照合部36、許可部37、及び制御部38を備える。入退室管理装置4は、ドア部40、及び制御部41を備える。
【0025】撮影部30は、被識別者の眼の画像を撮影する。処理部31は、撮影部30によって得られた眼の画像に所定の処理を施すことにより、虹彩データを生成する。虹彩記憶部32は、入退室被許可者としての被識別者の虹彩データを予め記憶している。
【0026】虹彩照合部33は、処理部31によって与えられた被識別者の虹彩データと、虹彩記憶部32に記憶された入退室被許可者としての被識別者の虹彩データとを比較する。
【0027】重量測定部34は、入退室管理装置4のドア部40の近くに設置されており、ドア部40の出入口を中心とする所定の範囲にある物体の重量を測定する。所定の範囲としては、例えば、ドア部40が開扉している時間中に人がドア部40を駆け抜けることができるような位置を含む範囲が挙げられる。重量記憶部35は、入退室被許可者としての被識別者の体重を予め記憶している。重量照合部36は、重量測定部34によって測定された被識別者の重量と、重量記憶部に記憶されている、入退室被許可者としての被識別者の重量とを比較する。
【0028】許可部37は、虹彩照合部33による照合の結果及び重量照合部36による照合の結果に基づき、被識別者に入退室を許可/禁止することを判定する。制御部38は、個人認識装置3の全体の動作を制御する。表示部39は、例えば、CRTや液晶のディスプレイ等から構成され、入力部の操作、被撮影者の動作、照合の結果等を表示する。
【0029】特許請求の範囲に記載された個人認識装置とこのような構成を有する具体例2の入退室管理システムとの関係については、個人認識装置は、撮影部30、処理部31、虹彩記憶部32、虹彩照合部33、重量測定部34、重量記憶部35、許可部37を備える。
【0030】図4は、具体例2の入退室管理システムの動作を示すフローチャートである。以下、その動作をこのフローチャートに沿って説明する。
【0031】ステップS200:被識別者が入退室管理システムの利用を開始すると、撮影部30は、被識別者の眼を撮影し、眼の画像を出力する。眼の画像を与えられると、処理部31は、その画像から虹彩データを生成する。
ステップS210:虹彩照合部33は、処理部31によって生成された被識別者の虹彩データと、虹彩記憶部32に記憶されている入退室被許可者としての被識別者の虹彩データとを照合することにより、入退室しようとする被識別者が本人であるか否かを判断する。ステップS220:本人であると判断されると、重量測定部34は、所定の範囲にある物体の重量を測定する。
【0032】ステップS230:重量照合部36は、重量測定部34によって測定された物体の重量と、重量記憶部35に予め記憶されている、被識別者の重量とを照合することにより、被識別者の周辺に第三者がいないかどうかを判断する。
ステップS240:両重量の差が小さいことから第三者がいないと判断すると、重量照合部36は、その旨を許可部37に通知する。この通知を受けて許可部37は、入退室管理装置4内の制御部41にドア部40の開扉を指示する。この指示に従って、制御部41は、ドア部40を開扉する。
ステップS250:虹彩照合部33が本人であると判断しないとき、及び重量照合部36が第三者がいると判断したときには、虹彩照合部33及び重量照合部36は、その旨を許可部37に通知する。これらの通知を受けて、許可部37は、本人であると判断されないことあるいは周辺に第三者がいること、または閉扉の旨を表示部39に表示する。
【0033】上述したように、具体例2の入退室管理システムは、虹彩データを用いて個人認識を行うことに加えて、重量を測定することにより、被識別者の周辺に第三者等が存在するか否かを確認する。これにより、入退室を許可されていない者が、許可されている者に便乗して入退室したり、許可されている者を脅迫等して入退室したりすることを防止することができる。
【0034】入退室管理システムは、虹彩データによる照合の後に体重による照合を行う代わりに、まず体重を測定し、次に虹彩データによる照合を行ってもよい。これによっても、上記の入退室管理システムの効果と同一の効果を得ることができる。
【0035】〈具体例3〉具体例3の現金自動取引システムについて説明する。図5は、具体例3の現金自動取引システムの構成を示す図である。現金自動取引システムは、虹彩データを用いて個人認識を行う個人認識装置5、及びその結果に基づいて取引を許可する現金取引装置6を備える。
【0036】個人認識装置5は、撮影部50、処理部51、虹彩記憶部52、虹彩照合部53、指挿入部54、脈拍測定部55、脈拍記憶部56、脈拍照合部57、許可部58、及び表示部59を備える。
【0037】撮影部50は、例えば、カメラ等から構成され、被識別者の眼の画像を撮影する。処理部51は、撮影部50によって得られた眼の画像を元に虹彩データを生成する。虹彩記憶部52は、取引を許可された者(以下、「取引被許可者」という。)としての被識別者の虹彩データを予め記憶している。
【0038】虹彩照合部53は、処理部51によって与えられた被識別者の虹彩データと、虹彩記憶部52に記憶された取引被許可者としての被識別者の虹彩データとを比較する。指挿入部54は、脈拍を測定するために被識別者が指を挿入するために用いられる。
【0039】脈拍測定部55は、被識別者の指から脈拍を測定する。脈拍記憶部56は、取引被許可者としての被識別者の虹彩データを予め記憶している。脈拍照合部57は、脈拍測定部55によって測定された被識別者の脈拍と、脈拍記憶部56に記憶された取引被許可者としての被識別者の脈拍とを照合することにより、取引しようとする被識別者の心理状態を判断する。
【0040】許可部58は、虹彩照合部53による照合の結果及び脈拍照合部57による照合の結果に基づき、被識別者に入退室を許可/禁止することを判定する。表示部59は、照合の結果等を被識別者に表示するために用いられる。現金取引装置6は、操作部60、表示部61、取出部62、及び制御部63を備える。
【0041】操作部60は、例えば、キーボードやボタンから構成され、取引金額や確認の合図を入力するために用いられる。表示部61は、例えば、CRTや液晶の画面から構成され、操作の指示や取引金額等を表示する。取出部62は、紙幣や硬貨を取引者に提供するために用いられる。制御部63は、現金取引装置6の全体の動作を制御し、また、個人認識装置5との間で現金取引に必要な情報を送受する。
【0042】特許請求の範囲に記載された個人認識装置とこのような構成を有する現金自動取引システムとの関係については、個人認識装置は、撮影部50、処理部51、虹彩記憶部52、虹彩照合部53、脈拍測定部55、脈拍記憶部56、脈拍照合部57、及び許可部58を備える。
【0043】図6は、具体例3の現金自動取引システムの動作を示すフローチャートである。以下、その動作をこのフローチャートに沿って説明する。
【0044】ステップS300:被識別者が現金自動取引システムの利用を開始すると、撮影部50は、被識別者の眼を撮影し、眼の画像を出力する。眼の画像を与えられると、処理部51は、その画像から虹彩データを生成する。
ステップS310:虹彩照合部53は、処理部51によって生成された虹彩データと、虹彩記憶部52に記憶された虹彩データとを照合することにより、取引しようとする被識別者が本人であるか否かを判断する。
ステップS320:本人であると判断されると、表示部59は、指を挿入すべき旨を表示する。この表示に従って、被識別者は指を指挿入部54に挿入し、脈拍測定部55は、被識別者の指から脈拍を測定する。
【0045】ステップS330:脈拍照合部57は、脈拍測定部55によって測定された脈拍と、脈拍記憶部56に予め記憶された、取引被許可者である被識別者の脈拍とを照合することにより、取引しようとする被識別者の脈拍が正常であるか否かを判断する。
【0046】ステップS340:両脈拍の差が小さいから被識別者の心理状態が正常であると判断すると、脈拍照合部57は、その旨を許可部58に通知する。この通知を受けて、許可部58は、被識別者が現金取引装置6で取引することを制御部63に許可する。この指示に従って、制御部63は、被識別者との現金取引を開始する。
ステップS350:虹彩照合部53が本人でないと判断したとき、及び脈拍照合部57が被識別者の心理状態を異常であると判断したときには、虹彩照合部53及び脈拍照合部57は、その旨を許可部58に通知する。これらの通知を受けて、許可部58は、本人であると判断されないこと、あるいは被識別者の心理状態が正常でないこと、または取引ができないことを表示部59に表示することにより、被識別者に知らせる。
【0047】上述したように、具体例3の現金自動取引システムは、虹彩データを用いて個人認識を行うことに加えて、脈拍を測定することにより被識別者の心理が正常か否かを確認する。これにより、第三者による脅迫等のように自らの意思に反して被識別者が取引をせざるを得ないという事態から被識別者を救済することが可能になる。
【0048】なお、上記のシステムとは対照的に、虹彩データによる照合の後に脈拍による照合を行ってもよい。脈拍による照合が最初に行われることから、脈拍による照合が完了した後に脅迫等により取引しようとする被識別者を救済することは困難であるものの、上記のシステムと概ね同様な効果を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】591089556
【氏名又は名称】株式会社 沖情報システムズ
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
【出願日】 平成12年3月23日(2000.3.23)
【代理人】 【識別番号】100082050
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 幸男
【公開番号】 特開2001−258866(P2001−258866A)
【公開日】 平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願番号】 特願2000−81113(P2000−81113)