| 【発明の名称】 |
検査方法および装置、放射線断層撮影装置並びに記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】福永 文彦
【氏名】熊崎 昌也
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| 【要約】 |
【課題】放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査する検査方法および装置、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置、並びに、そのような検査機能をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体を実現する。
【解決手段】放射線源から放射線検出器24に、受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線400照射し、放射線検出信号の比に基づいて放射線検出器24の性能を判定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 放射線源から放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射し、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定し、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求め、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する、ことを特徴とする検査方法。 【請求項2】 前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。 【請求項3】 前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項1記載の検査方法。 【請求項4】 前記放射線は照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2方向においてそれぞれ幅および厚みを有し、前記放射線検出器は前記放射線の幅の方向に1次元的に配列された複数の放射線検出素子を有する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の検査方法。 【請求項5】 前記放射線は照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2方向においてそれぞれ幅および厚みを有し、前記放射線検出器は前記放射線の幅および厚みの方向に2次元的に配列された複数の放射線検出素子を有する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の検査方法。 【請求項6】 前記放射線はX線である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の検査方法。 【請求項7】 放射線源から放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射手段と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定手段と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出手段と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定手段と、を具備することを特徴とする検査装置。 【請求項8】 前記放射線照射手段は前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項7に記載の検査装置。 【請求項9】 前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項7に記載の検査装置。 【請求項10】 前記放射線は照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2方向においてそれぞれ幅および厚みを有し、前記放射線検出器は前記放射線の幅の方向に1次元的に配列された複数の放射線検出素子を有する、ことを特徴とする請求項7ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の検査装置。 【請求項11】 前記放射線は照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2方向においてそれぞれ幅および厚みを有し、前記放射線検出器は前記放射線の幅および厚みの方向に2次元的に配列された複数の放射線検出素子を有する、ことを特徴とする請求項7ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載の検査装置。 【請求項12】 前記放射線はX線である、ことを特徴とする請求項7ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の検査装置。 【請求項13】 放射線源および放射線検出器を用いて撮影対象に関する透過放射線信号を獲得する信号獲得手段と、前記獲得した透過放射線信号に基づいて画像を生成する画像生成手段と、前記放射線源から前記放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射手段と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定手段と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出手段と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定手段と、を具備することを特徴とする放射線断層撮影装置。 【請求項14】 前記放射線照射手段は前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項13に記載の放射線断層撮影装置。 【請求項15】 前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項13に記載の放射線断層撮影装置。 【請求項16】 前記放射線は照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2方向においてそれぞれ幅および厚みを有し、前記放射線検出器は前記放射線の幅の方向に1次元的に配列された複数の放射線検出素子を有する、ことを特徴とする請求項13ないし請求項15のうちのいずれか1つに記載の放射線断層撮影装置。 【請求項17】 前記放射線は照射方向に垂直でかつ互いに垂直な2方向においてそれぞれ幅および厚みを有し、前記放射線検出器は前記放射線の幅および厚みの方向に2次元的に配列された複数の放射線検出素子を有する、ことを特徴とする請求項13ないし請求項15のうちのいずれか1つに記載の放射線断層撮影装置。 【請求項18】 前記放射線はX線である、ことを特徴とする請求項13ないし請求項15のうちのいずれか1つに記載の放射線断層撮影装置。 【請求項19】 放射線源から放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射機能と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定機能と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出機能と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定機能と、をコンピュータに実現させるプログラムをコンピュータで読み取り可能なように記録したことを特徴とする記録媒体。 【請求項20】 前記放射線照射機能は前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項19に記載の記録媒体。 【請求項21】 前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項19に記載の記録媒体。 【請求項22】 放射線源および放射線検出器を用いて撮影対象に関する透過放射線信号を獲得する信号獲得機能と、前記獲得した透過放射線信号に基づいて画像を生成する画像生成機能と、前記放射線源から前記放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射機能と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定機能と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出機能と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定機能と、をコンピュータに実現させるプログラムをコンピュータで読み取り可能なように記録したことを特徴とする記録媒体。 【請求項23】 前記放射線照射機能は前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項22に記載の記録媒体。 【請求項24】 前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させる、ことを特徴とする請求項22に記載の記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、検査方法および装置、放射線断層撮影装置並びに記録媒体に関し、特に、放射線検出器の性能を検査する方法および装置、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置、並びに、そのような検査機能をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体に関する。 【0002】 【従来の技術】X線を用いた放射線断層撮影装置すなわちX線CT(computerized tomography)装置では、X線照射・検出装置を用いて撮影対象について透過X線信号を獲得し、この透過X線信号に基づいて撮影対象の断層像を生成(再構成)する。 【0003】X線照射装置は、撮影断面を包含する広がり(幅)を持ちそれに垂直な方向に厚みを持つX線ビーム(beam)を照射し、X線検出装置は、複数のX線検出素子をアレイ(array)状に配置した多チャンネル(channel)のX線検出器でX線ビームを検出する。 【0004】X線検出素子のアレイは2次元マトリクス(matrix)としたものが多い。マトリクスサイズ(matrix size)は、X線ビームの幅の方向で例えば数百程度、X線ビームの厚みの方向で例えば1個ないし十数程度である。X線検出素子としては、通常、シンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photodiode)の組み合わせからなる固体X線検出器が用いられる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】固体X線検出器はX線ビームの厚みの方向において感度分布を持つ。この感度分布の経時変化がX線検出信号に経時変化を生じさせるので、早期に発見してX線検出器の修理や交換等、適切な対策をとる必要がある。 【0006】そこで、本発明の課題は、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査する検査方法および装置、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置、並びに、そのような検査機能をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体を実現することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決するための1つの観点での発明は、放射線源から放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射し、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定し、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求め、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定することを特徴とする検査方法である。 【0008】この観点での発明では、受光面における照射領域が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、それらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0009】(2)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させることを特徴とする(1)に記載の検査方法である。 【0010】この観点での発明では、受光面における照射範囲が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、それらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0011】(3)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させることを特徴とする(1)に記載の検査方法である。 【0012】この観点での発明では、受光面における照射位置が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、それらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0013】(4)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、放射線源から放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射手段と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定手段と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出手段と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定手段とを具備することを特徴とする検査装置である。 【0014】この観点での発明では、測定手段で受光面における照射領域が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、判定手段でそれらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0015】(5)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記放射線照射手段は前記放射線の照射範囲を変化させることにより前記照射領域を変化させることを特徴とする(4)に記載の検査装置である。 【0016】この観点での発明では、測定手段で受光面における照射範囲が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、判定手段でそれらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0017】(6)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記放射線の照射位置を変化させることにより前記照射領域を変化させることを特徴とする(4)に記載の検査装置である。 【0018】この観点での発明では、測定手段で受光面における照射位置が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、判定手段でそれらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0019】(7)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、放射線源および放射線検出器を用いて撮影対象に関する透過放射線信号を獲得する信号獲得手段と、前記獲得した透過放射線信号に基づいて画像を生成する画像生成手段と、前記放射線源から前記放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射手段と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定手段と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出手段と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定手段とを具備することを特徴とする放射線断層撮影装置である。 【0020】この観点での発明では、測定手段で受光面における照射領域が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、判定手段でそれらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。また、検査によって性能が確認された放射線検出器による断層撮影を行うことができる。 【0021】(8)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、放射線源から放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射機能と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定機能と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出機能と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定機能とをコンピュータに実現させるプログラムをコンピュータで読み取り可能なように記録したことを特徴とする記録媒体である。 【0022】この観点での発明では、記録媒体に記録されたプログラムが、測定機能で受光面における照射領域が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、判定機能でそれらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。 【0023】(9)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、放射線源および放射線検出器を用いて撮影対象に関する透過放射線信号を獲得する信号獲得機能と、前記獲得した透過放射線信号に基づいて画像を生成する画像生成機能と、前記放射線源から前記放射線検出器に受光面における照射領域を変えてそれぞれ放射線を照射する放射線照射機能と、前記それぞれ照射した放射線に対応する放射線検出信号をそれぞれ測定する測定機能と、前記それぞれ測定した放射線検出信号の比を求める比算出機能と、前記比に基づいて前記放射線検出器の性能を判定する判定機能とをコンピュータに実現させるプログラムをコンピュータで読み取り可能なように記録したことを特徴とする記録媒体である。 【0024】この観点での発明では、記録媒体に記録されたプログラムが、測定機能で受光面における照射領域が異なる放射線検出信号をそれぞれ測定し、判定機能でそれらの比に基づいて放射線検出器の性能を判定するので、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査することができる。また、検査によって性能が確認された放射線検出器による断層撮影を行うことができる。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1にX線CT装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。 【0026】図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)2、撮影テーブル(table)4および操作コンソール(console)6を備えている。走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20は、本発明における放射線源の実施の形態の一例である。X線管20から放射された図示しないX線は、コリメータ22により例えば扇状のX線ビームすなわちファンビーム(fan beam)となるように成形され、検出器アレイ24に照射される。X線管20およびコリメータ22からなる部分は、本発明における放射線照射手段の実施の形態の一例である。 【0027】検出器アレイ24は、扇状のX線ビームの幅の方向にアレイ状に配列された複数のX線検出素子を有する。検出器アレイ24は、本発明における放射線検出器の実施の形態の一例である。検出器アレイ24の構成については後にあらためて説明する。 【0028】X線管20、コリメータ22および検出器アレイ24は、X線照射・検出装置を構成する。X線照射・検出装置については、後にあらためて説明する。検出器アレイ24にはデータ収集部26が接続されている。データ収集部26は検出器アレイ24の個々のX線検出素子の検出データを収集する。データ収集部26は本発明における測定手段の実施の形態の一例である。 【0029】X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。なお、コリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。 【0030】以上のX線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に搭載されている。回転部34の回転は、回転コントローラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。以上のような、X線管20ないし回転コントローラ36を備えた走査ガントリ2は、本発明における信号獲得手段の実施の形態の一例である。 【0031】撮影テーブル4は、図示しない撮影対象を走査ガントリ2のX線照射空間に搬入および搬出するようになっている。撮影対象とX線照射空間との関係については後にあらためて説明する。 【0032】操作コンソール6は中央処理装置60を有する。中央処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。中央処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62には、走査ガントリ2と撮影テーブル4が接続されている。中央処理装置60は制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2および撮影テーブル4を制御する。 【0033】走査ガントリ2内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36が制御インタフェース62を通じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。 【0034】中央処理装置60には、また、データ収集バッファ64が接続されている。データ収集バッファ64には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じて中央処理装置60に入力される。 【0035】中央処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて収集した複数ビューのプロジェクションデータを用いて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtered back projection)法等が用いられる。中央処理装置60は、本発明における画像生成手段の実施の形態の一例である。 【0036】中央処理装置60には、また、記憶装置66が接続されている。記憶装置66は、各種のデータや再構成画像および本装置の機能を実現するためのプログラム(program)等を記憶する。中央処理装置60には、また、表示装置68と操作装置70がそれぞれ接続されている。表示装置68は、中央処理装置60から出力される再構成画像やその他の情報を表示する。操作装置70は、操作者によって操作され、各種の指示や情報等を中央処理装置60に入力する。 【0037】図2に、検出器アレイ24の模式的構成を示す。同図に示すように、検出器アレイ24は、複数のX線検出素子24(ik)をアレイ状に配列した、多チャンネルのX線検出器となっている。X線検出素子24(ik)は、本発明における放射線検出素子の実施の形態の一例である。 【0038】複数のX線検出素子24(ik)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。iはチャンネル番号であり例えばi=1〜1000である。kは列番号であり例えばk=1,2である。X線検出素子24(ik)は、列番号kが同一なもの同士でそれぞれ検出素子列を構成する。なお、検出器アレイ24は2列に限るものではなく3列以上の多列であって良い。また、1列のアレイであって良いのはもちろんである。以下、検出器アレイ24が2列の例で説明するが、1列あるいは3列以上の多列の場合も同様になる。 【0039】X線検出素子24(ik)は、例えばシンチレータとフォトダイオードの組み合わせによって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばカドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検出素子であって良い。 【0040】図3に、X線照射・検出装置におけるX線管20とコリメータ22と検出器アレイ24の相互関係を示す。なお、図3の(a)は走査ガントリ2の正面から見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す図である。同図に示すように、X線管20から放射されたX線は、コリメータ22により扇状のX線ビーム400となるように成形され、検出器アレイ24に照射されるようになっている。 【0041】図3の(a)では、扇状のX線ビーム400の広がりすなわちX線ビーム400の幅を示す。X線ビーム400の幅方向は、検出器アレイ24におけるチャンネルの配列方向に一致する。(b)ではX線ビーム400の厚みを示す。X線ビーム400の厚み方向は、検出器アレイ24における列の並設方向(k方向)に一致する。 【0042】このようなX線ビーム400の扇面に体軸を交差させて、例えば図4に示すように、撮影テーブル4に載置された撮影対象8がX線照射空間に搬入される。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包含する筒状の構造になっている。 【0043】X線照射空間は、走査ガントリ2の筒状構造の内側空間に形成される。X線ビーム400によってスライスされた撮影対象8の像が検出器アレイ24に投影される。検出器アレイ24によって、撮影対象8を透過したX線が検出される。撮影対象8に照射するX線ビーム400の厚みthは、コリメータ22のアパーチャ(aperture)の開度により調節される。このようなX線照射・検出装置を撮影対象8の体軸の周りで回転させ、複数のビュー方向での透過X線信号をそれぞれ収集する。 【0044】検出器アレイ24に対するX線ビーム400の照射状態のさらに詳細な模式図を図5および図6に示す。同図において、iはチャンネル方向、kは列の並びの方向、yはX線ビーム400が到来する方向である。以下同様である。 【0045】図5に示すように、コリメータ22におけるコリメータ片220,222をアパーチャを狭める方向に変位させることにより、X線検出素子242,244における投影像のスライス厚thを薄くする。また、図6に示すようにコリメータ片220,222をアパーチャを広げる方向に動かすことにより、投影像のスライス厚thを厚くする。スライス厚の変更に応じて、X線検出素子242,244の受光面における照射領域が変化する。すなわち照射範囲の変化に伴って照射領域が変化する。 【0046】次に、検出器アレイ24の性能検査について説明する。検出器アレイ24の性能検査には、撮影対象8が無い状態で収集したX線検出データが用いられる。そのようなデータとしては、例えば、本装置の使用開始前に行うウォームアップ・スキャン(warm−up scan)、すなわち、X線管20を所定の温度まで立ち上げるための予備的なスキャンを行う間に収集したデータが用いられる。 【0047】この場合のデータ収集は、図5に示したような薄い(例えばth=1mm)スライス、および、図6に示したような厚い(例えばth=5mm)スライスでそれぞれ行われる。 【0048】図7に、検出器アレイ24の性能を検査する観点での中央処理装置60のブロック図を示す。同図に示すように、中央処理装置60は、除算ユニット602および判定ユニット604を有する。除算ユニット602および判定ユニット604は、いずれも、例えばコンピュータプログラム等により実現される。除算ユニット602は、本発明における比算出手段の実施の形態の一例である。判定ユニット604は、本発明における判定手段の実施の形態の一例である。 【0049】除算ユニット602は、メモリ606,606’から読み出した2つのデータの比を求める。メモリ606には、薄いスライスによるX線検出データが記憶され、メモリ606’には厚いスライスによるX線検出データが記憶されている。なお、データは検出器アレイ24の各列ごとに記憶される。 【0050】除算ユニット602は、それらX線検出データにつき、各列ごとにチャンネルが同一なもの同士で比を求める。チャンネルごとの比算出値rは判定ユニット604に入力される。判定ユニットは比算出値rに基づいて検出器アレイ24の性能の劣化の有無を判定する。判定には所定の上限値R1および下限値R2が用いられ、比算出値rが上下限値R1,R2の間にある状態を正常とし、上下限値R1,R2を逸脱したことをもって性能劣化とする。 【0051】一般に、X線検出素子242,244はk方向に感度分布を有するが、本装置では、上記のように、薄いスライスと厚いスライスのX線検出データの比を利用するので、感度分布の経時的な変化をも含めた性能劣化を検出することができる。このため、予め性能劣化がない状態でX線検出データを求め、それを判定の基準値として保存する必要がない。 【0052】判定結果は表示装置68に表示される。これによって性能が劣化したチャンネルのチャンネル番号が表示される。表示にあたっては、検出器アレイ24の略図をも表示し、劣化したチャンネルの位置を略図上で表示するのが、劣化箇所の直感的な把握を容易にする点で好ましい。 【0053】その際、正常なチャンネルを例えばグリーン(green)で表示し、正常範囲にはあるが劣化しかかっているチャンネルは、イエロー(yellow)で表示し、劣化したチャンネルはレッド(red)で表示する等、色分けにして表示するのが認識性を良くする点で好ましい。 【0054】また、毎回のウォームアップ・スキャン時の比算出値を保存しておき、その変化のトレンド(trend)から性能劣化を予測し、検出器アレイ24の交換や修理等が必要になる時期を事前に報知するようにしても良い。これにより、検出器アレイ24の故障による稼働停止を未然に回避することができる。 【0055】ところで、ウォームアップ・スキャン中には、温度上昇に伴うX線管20の熱膨張によりX線焦点がk方向に移動する。これによって、例えば、ウォームアップ・スキャンの開始時点で図8に示すように検出器アレイ24の図における右寄りに照射していたX線ビーム400が、ウォームアップ・スキャンの終了間際では、図9に示すように図における左寄りに照射する状態になる。すなわち、照射位置の変化に伴ってX線の照射領域が変化する。 【0056】通常は、オートコリメータ(auto collimator)と呼ばれる照射位置自動調節機能により、照射位置は検出器アレイ24上のk方向の中央となるように調節されるが、オートコリメータを無効にしてウォームアップ・スキャンすることにより、図8に示す状態から図9に示す状態までX線ビーム400の照射位置が変化させることができる。 【0057】そこで、図8の状態で収集したX線検出データと図9の状態で収集したX線検出データ比に基づいて判定ユニット604により性能劣化の有無を判定するようにしても良い。すなわち、図8の状態で収集したX線検出データをメモリ606に記憶し、図9の状態で収集したX線検出データをメモリ606’に記憶し、除算ユニット602両者の比を求め、比算出値に基づいて判定ユニット604により性能劣化の有無を判定する。その際、判定の基準値はこのような照射状態に適合したものを用いることはいうまでもない。なお、図8および図9の状態は、X線管20の熱膨張によるX線焦点移動を利用する代わりに、コリメータ22の意図的な調節により実現するようにしても良い。 【0058】このように、別々な照射位置でのX線検出データの比を利用するので、感度分布の経時的な変化をも含めた性能劣化を検出することができる。したがって、予め性能劣化がない状態でX線検出データを求めて、それを判定の基準値として保存する必要がない。 【0059】以上のような本装置の機能を中央処理装置60(コンピュータ)に実現させるためのプログラムが、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録される。コンピュータで読み取り記録媒体は、磁気的な記録媒体、光学的な記録媒体、磁気的光学的な記録媒体および半導体を用いた記憶媒体のいずれであっても良い。なお、本書では記録媒体は記憶媒体と同義である。 【0060】以上、放射線としてX線を用いた例で説明したが、放射線はX線に限るものではなく、例えばγ線等の他の種類の放射線であっても良い。ただし、現時点では、X線がその発生、検出および制御等に関し実用的な手段が最も充実している点で好ましい。 【0061】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、放射線検出器の感度分布の変化を簡便に検査する検査方法および装置、そのような検査装置を備えた放射線断層撮影装置、並びに、そのような検査機能をコンピュータに実現させるプログラムを記録した記録媒体を実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000121936 【氏名又は名称】ジーイー横河メディカルシステム株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年2月4日(2000.2.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085187 【弁理士】 【氏名又は名称】井島 藤治 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−212132(P2001−212132A) |
| 【公開日】 |
平成13年8月7日(2001.8.7) |
| 【出願番号】 |
特願2000−26940(P2000−26940) |
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