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【発明の名称】 内視鏡の先端部位置検出装置
【発明者】 【氏名】大原 健一

【氏名】橋山 俊之

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 体内挿入部;この体内挿入部に連結され、該体内挿入部を体外で操作する体外操作部;及びこの体内挿入部側の開口部と体外操作部側の開口部とを連結するチャンネル;を有する内視鏡に用いる内視鏡の先端部位置検出装置であって、上記チャンネルに体外操作部側開口部から体内挿入部側開口部へ挿通可能な位置センサプローブ;この位置センサプローブの先端部に設けられた位置センサ;上記体内挿入部の外側から上記チャンネルの体内操作部側開口に回転を防止した状態で挿入可能な位置センサ固定部材;上記位置センサプローブの先端部と位置センサ固定部材とを固定する固定手段;上記位置センサと対をなして体外に設置される、位置に固有な磁場を発生させる磁場発生器;及び上記位置センサの出力から、磁場発生器により作られる位置に固有な磁場内における該位置センサの位置情報を出力する位置センサ制御装置;を有することを特徴とする内視鏡の先端部位置検出装置。
【請求項2】 請求項1記載の検出装置において、チャンネルは、体内挿入部側開口部に起上台を有する鉗子チャンネルであり、位置センサ固定部材は、この鉗子チャンネル内への挿入部と、鉗子チャンネルの体内挿入部側開口部の非円形断面部に係合する非円形断面部とを備えている内視鏡の先端部位置検出装置。
【請求項3】 請求項1または2記載の検出装置において、上記位置センサプローブの先端部と位置センサ固定部材との固定手段は、ねじである内視鏡の先端部位置検出装置。
【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項記載の検出装置において、チャンネルの体外操作部側開口には、挿入した位置センサプローブの軸方向移動を阻止する軸方向移動防止手段が設けられている内視鏡の先端部位置検出装置。
【請求項5】 請求項4記載の検出装置において、軸方向移動防止手段は、体外操作部側開口部にねじ螺合させた筒状螺合キャップと、この筒状螺合キャップを締め込んだとき変形して位置センサプローブ外周面に弾接するOリングとを有する内視鏡の先端部位置検出装置。
【請求項6】 請求項4記載の検出装置において、軸方向移動防止手段は、体外操作部側開口部に軸方向に移動可能に支持した筒状摺動キャップと、この筒状摺動キャップに螺合させた筒状螺合キャップと、この筒状螺合キャップを締め込んだとき変形して位置センサプローブ外面に弾接するOリングと、上記筒状摺動キャップを体外操作部側開口部から離れる方向に付勢するばね手段とを有する内視鏡の先端部位置検出装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【技術分野】本発明は、内視鏡の先端部位置を検出する装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】例えば、超音波内視鏡では、体内挿入部の先端部に超音波プローブが設けられており、この超音波プローブ内の超音波送受信手段は、被検部に向けて超音波を発振する発振機能と、被検部で反射した超音波信号(エコー信号)の受信機能を備えている。この超音波内視鏡では、超音波プローブをスパイラルスキャンさせながら受信された超音波信号に適当な信号処理を施すことにより、被検部の三次元画像を構築できることが知られている。
【0003】しかし、超音波プローブをスパイラルスキャンするには、専用の超音波プローブと駆動装置を必要とし、ラジアルスキャンを行う汎用の超音波プローブで三次元画像を得ることはできなかった。このため既に、特開平6‐261900号公報は、汎用の超音波プローブと駆動装置で実質的なスパイラルスキャンを行うため、被験者(患者)の周囲に位置に固有な磁場を発生させる磁場発生器を配置する一方、内視鏡の先端部の超音波プローブの近くにこの磁場発生器との相対的位置座標及び傾斜を特定するための位置センサを配置した超音波内視鏡を提案している。ラジアルスキャンを行いながら、超音波プローブを体腔内で移動させその位置情報を得れば、事実上のスパイラルスキャンを行うことができる。しかし、この超音波内視鏡は、画像処理装置を含め、超音波プローブ、位置センサ、磁場発生器を含むシステム全体を一体不可欠にしているため、高価であるという問題があった。
【0004】一方、通常の内視鏡においては、ファイバタイプであると電子タイプであるとを問わず、対物光学系による像をそのまま観察しており、対物光学系の体内における位置情報は、超音波内視鏡に比べれば、現在のところ重要度が低い。しかし、例えば、最初にCTスキャンやMRIスキャンで人体の管腔の3次元データを作ることは十分可能であり、仮に、内視鏡先端部の位置情報が得られれば、管腔の3次元データと位置情報と結合したより正確な体腔内の被験者情報を得ることができる。
【0005】
【発明の目的】本発明は、超音波内視鏡を含む既存の内視鏡に適用可能であり、内視鏡の先端部の位置情報を得ることができる内視鏡の先端部位置検出装置を得ることを目的とする。
【0006】
【発明の概要】本発明は、超音波内視鏡、通常の内視鏡を問わず、内視鏡に備えられる、体外操作部と体内挿入部とを連絡するチャンネルを利用して、位置センサを体内挿入部先端に挿入し、被験者(人体)の外部に磁場発生器を設置すれば、磁場発生器と位置センサによる位置検知システムを既存の内視鏡設備に事後的に構築することが可能であるとの着眼に基づいて完成されたものである。
【0007】本発明による内視鏡の先端部位置検出装置は、体内挿入部;この体内挿入部に連結され、該体内挿入部を体外で操作する体外操作部;及びこの体内挿入部側の開口部と体外操作部側の開口部とを連結するチャンネル;を有する内視鏡に用いる内視鏡の先端部位置検出装置であって、チャンネルに体外操作部側開口部から体内挿入部側開口部へ挿通可能な位置センサプローブ;この位置センサプローブの先端部に設けられた位置センサ;体内挿入部の外側から上記チャンネルの体内操作部側開口に回転を防止した状態で挿入可能な位置センサ固定部材;位置センサプローブの先端部と位置センサ固定部材とを固定する固定手段;位置センサと対をなして体外に設置される、位置に固有な磁場を発生させる磁場発生器;及び位置センサの出力から、磁場発生器により作られる位置に固有な磁場内における該位置センサの位置情報を出力する位置センサ制御装置;を有することを特徴としている。
【0008】本発明の内視鏡先端部位置検出装置は、チャンネルを有する内視鏡であれば種類を問わずに適用できるが、体内挿入部側開口部に起上台を有する鉗子チャンネルを有する内視鏡の場合、位置センサ固定部材は、この鉗子チャンネル内への挿入部と、鉗子チャンネルの体内挿入部側開口部の非円形断面部に係合する非円形断面部とを備えるのが実際的である。そして、位置センサプローブの先端部と位置センサ固定部材との固定手段は、最も簡単にはねじを用いることができる。
【0009】本発明の内視鏡先端部位置検出装置は、チャンネルの体外操作部側開口部に、挿入した位置センサプローブの軸方向移動を阻止する軸方向移動防止手段を設けることが好ましい。この軸方向移動防止手段は、例えば、体外操作部側開口部にねじ螺合させた筒状螺合キャップと、この筒状螺合キャップを締め込んだとき変形して位置センサプローブ外周面に弾接するOリングとによって構成することができる。あるいは、体外操作部側開口部に軸方向に移動可能に支持した筒状摺動キャップと、この筒状摺動キャップに螺合させた筒状螺合キャップと、この筒状螺合キャップを締め込んだとき変形して位置センサプローブ外面に弾接するOリングと、筒状摺動キャップを体外操作部側開口部から離れる方向に付勢するばね手段とによって構成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】図示実施形態は、超音波内視鏡に本発明を適用した例である。図1は、内視鏡の先端部位置検出装置の全体の系統を示すもので、超音波内視鏡10は、可撓性の体内挿入部11と、この体内挿入部11を体外で操作する操作部12とを有し、体内挿入部11の先端部には超音波プローブ13と対物レンズ(図示せず)が設けられている。操作部12には、対物レンズによって結像された体腔内の像を観察する眼視光学系14(図2、図3)が備えられ、また、超音波診断装置15に接続して超音波診断画像を伝達するための超音波コネクター16、及び光源プロセッサ24に接続して体内挿入部11の先端部に照明光を与えるライトガイドコネクター17(図2、図3)が接続されている。
【0011】超音波診断装置15は、超音波プローブ13内に備えられている超音波送受信手段を駆動するものであり、超音波送受信手段は、超音波診断装置15からの電気パルス信号を受けて被検部に向けて超音波パルスを発振し、被検部で反射した超音波パルス信号を受信する。この超音波パルス信号は電気的な超音波エコー信号に変換される。超音波診断装置15は、超音波エコー信号を受け取ってデジタル化する信号処理部と、このデジタル信号を画像信号として記憶する記憶装置その他の超音波内視鏡として必要な信号処理回路及び記憶装置を備えており、記憶された画像信号は、要求に応じ、表示装置25に表示される。以上は、超音波内視鏡10であり、周知である。
【0012】本実施形態は、以上の既存の超音波内視鏡10に対して事後的に構築できる内視鏡の先端部位置検出装置を提案するものである。図1の二点鎖線より上方に描いた、先端部に位置センサ(磁気センサ)20を有する位置センサプローブ21、磁場発生器22及び位置センサ制御装置23及びマイコン18、表示装置19が本実施形態で新たに加えた主たる要素である。磁場発生器22は、位置センサ制御装置23の制御信号を受けて、被検者である人体の周囲に、位置に固有な磁場を発生させるものであり、位置センサプローブ21は、その先端部の位置センサ20が磁場内に位置することで、位置センサ20自身の磁場発生器22に対する位置情報をこの磁場に対応する電流として、位置センサ制御装置23に出力する。位置センサ制御装置23は、マイコン18に接続されており、この位置情報をデジタル化して、磁場発生器22に対する空間中の位置座標及び磁場発生器22に対する傾きを表すオイラー角としてマイコン18に与える。磁場発生器22は直交三方向に向く位置に固有の磁場を発生させるものであり、位置センサ20は巻線の軸線方向が直交三方向に向く三軸コイルからなるものである。磁場発生器22が三つ使用される場合には、位置センサ20は巻線の軸線方向が一方向に向く一つの一軸コイルとして構成される。
【0013】位置センサプローブ21は、超音波内視鏡10に備えられているいずれかのチャンネルに挿入して使用される。このチャンネルは、既存のチャンネル、例えば起上台を備えた鉗子チャンネルを使用できる他、超音波内視鏡10に専用のチャンネルを設けてもよい。
【0014】図4は、位置センサプローブ21の例を示している。位置センサプローブ21は、全体として上述のようなチャンネルに挿入可能な径に形成されており、柔軟なチューブ材21aの中に、軸部に位置する可撓性で腰のある芯材21bと、位置センサ20に連なる信号線20aとを挿入したもので、位置センサプローブ21(芯材21b)の先端部には、雄ねじ部20cを有する先端硬質材20dが固定されている。芯材21bは、位置センサプローブ21に後方から押込力を与えたときにチャンネルへの挿入を可能にする適当な硬さと可撓性を有する非磁性材料、例えばステンレス線、樹脂製線材、超弾性線材等から構成する。磁性材料は磁場発生器22による磁場に影響を与えるため好ましくない。位置センサ20は、図示例では、巻線の軸線方向が一つの直線方向に向く一つのコイルを想定しており、従って信号線20aは、1セットであるが、位置センサ20として巻線方向の軸線が直交三方向に向く三組のコイルを使用する場合には、3セットが挿入される。
【0015】図5、図6は、超音波内視鏡10の起上台付き鉗子チャンネル33を位置センサプローブ21のチャンネルとして利用し、この鉗子チャンネル33の体内操作部11側の開口部に、位置センサプローブ21の先端硬質材20dに固定される位置センサ固定部材26を設けた実施形態を示している。鉗子チャンネル33は、各種の鉗子を挿入するためのチャンネルで、その先端部に軸35で回動可能に起上台34が枢着されている。起上台34には、操作ワイヤ36の先端部が結合されており、操作ワイヤ36の後端部は、操作部12の起上台操作部37(図3)に導かれている。
【0016】位置センサ固定部材26は、鉗子チャンネル33内に挿入される円形断面部(または小径部)26aと、鉗子チャンネル33の開口部の非円形断面部に回転不能に挿入される非円形断面部26bとを備えている。円形断面部26aは、位置センサプローブ21先端部の雄ねじ部20cに螺合される雌ねじ部26cを有し、非円形断面部26bは、起上台34に形成した溝34aに係合する山形断面部26dを含んでいる。
【0017】以上の位置センサプローブ21と位置センサ固定部材26を結合するには、操作部12側の開口部から鉗子チャンネル33内に位置センサプローブ21を挿入し、その先端(先端硬質材20d)を鉗子チャンネル33の体内挿入部11側の開口部から突出させる。この突出状態において、位置センサ固定部材26の雌ねじ部26cを雄ねじ部20cに螺合させて固定し、固定した後、今度は位置センサプローブ21を鉗子チャンネル33内に引き込んで、円形断面部26aを鉗子チャンネル33に嵌め、非円形断面部26bを鉗子チャンネル33の開口部の非円形断面部に嵌める。このときには、山形断面部26dは、起上台34の溝34aに同時に嵌まる。よって、位置センサプローブ21の回転が阻止される。以上の作業は、勿論、体内挿入部11を体内へ挿入する前に行うものであり、特別の困難はない。
【0018】以上のようにして超音波内視鏡10のチャンネルに挿通した位置センサプローブ21は、操作部12側において軸方向に移動しないように保持することが望ましい。図7及び図8は、それぞれ、位置センサプローブ21の軸方向移動防止手段の実施形態を示している。
【0019】図7の実施形態では、鉗子チャンネル33の操作部12側の端部には、口金40が固定されており、この口金40に、ねじ筒41が固定されている。ねじ筒41には、筒状螺合キャップ42が螺合されており、この筒状螺合キャップ42の内方フランジとねじ筒41の端面との間に、Oリング43が挟着されている。Oリング43は、自由状態ではその内径内で位置センサプローブ21を自由に移動させることができるが、圧縮されると位置センサプローブ21との相対移動が阻止される径に形成されている。従って、先端部に位置センサ固定部材26を固定して鉗子チャンネル33に挿通した位置センサプローブ21を、口金40、ねじ筒41、及び緩めた筒状螺合キャップ42に挿通し、その状態で、筒状螺合キャップ42を締め込み、Oリング43を圧縮変形させることで、位置センサプローブ21を鉗子チャンネル33の開口部に固定し、その軸方向移動を防止することができる。
【0020】図8の実施形態では、鉗子チャンネル33の操作部12側の端部には、同様に口金40が固定されており、この口金40には、ばね掛け筒44が固定されている。このばね掛け筒44には、軸方向に移動可能に筒状摺動キャップ45が嵌められており、この筒状摺動キャップ45には、図7の実施形態の筒状螺合キャップ42と同様の螺合キャップ46が螺合されている。この螺合キャップ46の内方フランジと筒状摺動キャップ45の端面との間には、図7の実施形態のOリング43と同じOリング43が挟着されている。そして、この実施形態では、ばね掛け筒44と筒状摺動キャップ45との間に、コイルばね48が張設されている。この実施形態では、先端部に位置センサ固定部材26を固定して鉗子チャンネル33に挿通した位置センサプローブ21を、口金40、ねじ筒44、筒状摺動キャップ45及び緩めた筒状螺合キャップ46に挿通する。次に、筒状摺動キャップ45をコイルばね48を圧縮しながら位置センサプローブ21に対して相対移動させ、そのコイルばね48の圧縮状態で螺合キャップ46を締め込むとOリング43が圧縮変形して筒状摺動キャップ45に固定される。筒状摺動キャップ45へ加えていた押込力を開放すると、位置センサプローブ21はコイルばね48の力により鉗子チャンネル33から引き抜かれる方向に移動付勢されるから、位置センサ固定部材26を鉗子チャンネル33に引き込み、より確実に位置センサプローブ21の軸方向移動を防止することができる。
【0021】以上の位置センサプローブ21の操作部12側での軸方向移動防止手段の操作は、体内挿入部11側での位置センサプローブ21と位置センサ固定部材26との結合作業と同様に、体内挿入部11を体内へ挿入する前に行うことができるから、特別の困難はない。
【0022】以上のように、超音波内視鏡10のチャンネル33に位置センサプローブ21を挿入固定し、図1の接続を完了した装置は、超音波診断装置15により超音波プローブ13を制御して超音波走査を行うことにより体腔内の断層像を得、同時に、体内挿入部11先端に位置する位置センサ20によって、該位置センサ20の磁場発生器22との相対的位置座標及び傾斜を特定する位置情報を得ることができる。このようにして得た複数枚の画像情報は、超音波診断装置15を介してマイコン18に入力され、位置情報は、位置センサ制御装置23を介してマイコン18に入力され、マイコン18が必要な画像処理を施して、これを記憶し、さらに三次元画像情報を表示装置19に表示することができる。
【0023】そして、位置センサ20と磁場発生器22とを用いた内視鏡先端部の位置情報を得ることが不要な使用態様では、位置センサプローブ21を超音波内視鏡10のチャンネル33から抜き取り、磁場発生器22と位置センサ制御装置23、マイコン18及び表示装置19を超音波診断装置15から外すことにより(図1の二点鎖線より上方の要素を除去することにより)、通常の電子式コンベックス型超音波内視鏡として使用することができる。
【0024】以上の実施形態は、超音波内視鏡に本発明を適用したものであるが、本発明は、体外の操作部と体内挿入部とを結ぶチャンネルを有する内視鏡であれば、すべての内視鏡に適用することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、体外の操作部と体内挿入部とを結ぶチャンネルを有する内視鏡であれば、超音波内視鏡を含む既存の内視鏡に適用して、内視鏡の先端部の位置情報を得ることができ、安価な位置情報検出装置を構築することができる。
【出願人】 【識別番号】000000527
【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
【出願日】 平成11年11月22日(1999.11.22)
【代理人】 【識別番号】100083286
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 邦夫
【公開番号】 特開2001−145630(P2001−145630A)
【公開日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【出願番号】 特願平11−331919