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【発明の名称】 医用信号獲得装置および医用画像撮像装置
【発明者】 【氏名】中村 直樹

【要約】 【課題】操作者による操作以外では作動しない医用信号獲得装置、および、そのような医用信号獲得装置を用いる医用画像撮像装置を実現する。

【解決手段】医用信号獲得手段100に設けられた操作手段102と、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出する操作者検出手段106と、操作者を検出したことを条件として操作機能を有効化する機能有効化手段を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 医用信号獲得手段と、前記医用信号獲得手段に備わり操作者により操作されて前記医用信号獲得手段を作動させる操作手段と、前記医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出する操作者検出手段と、前記操作者検出手段が操作者を検出したことを条件として前記操作手段の機能を有効化する機能有効化手段と、を具備することを特徴とする医用信号獲得装置。
【請求項2】 前記信号獲得手段は水平方向に対する傾斜角度が可変である、ことを特徴とする請求項1に記載の医用信号獲得装置。
【請求項3】 前記信号獲得手段はX線照射・検出手段を有する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の医用信号獲得装置。
【請求項4】 前記操作者検出手段は操作者による踏みつけを検出する踏みつけ検出手段を有する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の医用信号獲得装置。
【請求項5】 前記踏みつけ検出手段はシートスイッチを利用する、ことを特徴とする請求項4に記載の医用信号獲得装置。
【請求項6】 前記踏みつけ検出手段はフットスイッチを利用する、ことを特徴とする請求項4に記載の医用信号獲得装置。
【請求項7】 前記操作者検出手段は近接スイッチを利用する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の医用信号獲得装置。
【請求項8】 前記近接スイッチは超音波を利用する、ことを特徴とする請求項7に記載の医用信号獲得装置。
【請求項9】 前記近接スイッチは電波を利用する、ことを特徴とする請求項7に記載の医用信号獲得装置。
【請求項10】 前記近接スイッチは光を利用する、ことを特徴とする請求項7に記載の医用信号獲得装置。
【請求項11】 前記近接スイッチは赤外線を利用する、ことを特徴とする請求項10に記載の医用信号獲得装置。
【請求項12】 医用信号獲得手段と、前記医用信号獲得手段に備わり操作者により操作されて前記医用信号獲得手段を作動させる操作手段と、前記医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出する操作者検出手段と、前記操作者検出手段が操作者を検出したことを条件として前記操作手段の機能を有効化する機能有効化手段と、前記信号獲得手段が獲得した信号に基づいて画像を生成する画像生成手段と、を具備することを特徴とする医用画像撮像装置。
【請求項13】 前記信号獲得手段は水平方向に対する傾斜角度が可変である、ことを特徴とする請求項12に記載の医用画像撮像装置。
【請求項14】 前記信号獲得手段はX線照射・検出手段を有し、前記画像生成手段はX線検出信号に基づいて断層像を生成する、ことを特徴とする請求項12または請求項13に記載の医用画像撮像装置。
【請求項15】 前記操作者検出手段は操作者による踏みつけを検出する踏みつけ検出手段を有する、ことを特徴とする請求項12ないし請求項14のうちのいずれか1つに記載の医用画像撮像装置。
【請求項16】 前記踏みつけ検出手段はシートスイッチを利用する、ことを特徴とする請求項15に記載の医用画像撮像装置。
【請求項17】 前記踏みつけ検出手段はフットスイッチを利用する、ことを特徴とする請求項15に記載の医用画像撮像装置。
【請求項18】 前記操作者検出手段は近接スイッチを利用する、ことを特徴とする請求項12ないし請求項14のうちのいずれか1つに記載の医用画像撮像装置。
【請求項19】 前記近接スイッチは超音波を利用する、ことを特徴とする請求項18に記載の医用画像撮像装置。
【請求項20】 前記近接スイッチは電波を利用する、ことを特徴とする請求項18に記載の医用画像撮像装置。
【請求項21】 前記近接スイッチは光を利用する、ことを特徴とする請求項18に記載の医用画像撮像装置。
【請求項22】 前記近接スイッチは赤外線を利用する、ことを特徴とする請求項21に記載の医用画像撮像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医用信号獲得装置および医用画像撮像装置に関し、特に、操作部を有する医用信号獲得装置、および、そのような医用信号獲得装置を用いる医用画像撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばX線CT装置等の医用画像撮像装置では、X線を利用して撮像対象の投影信号を獲得し、その信号を信号処理して撮像対象の断層像を生成する。投影信号の獲得はガントリ(gantry)と呼ばれる信号獲得装置によって行われる。信号処理はオペレータコンソール(operator console)内のデータ(data)処理装置によって行われる。
【0003】ガントリは、撮像対象の投影角度を調節するために水平方向に対する傾斜角度が調節可能になっている。傾斜角度の調節は、ガントリに備わる押しボタン(button)等の操作具を操作者が適宜に操作することにより行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】小型化された医用撮像装置等では、撮像テーブル上の患者から信号獲得装置の操作具に手が届く可能性があるが、患者が操作具に誤って手を触れた場合への対策を講じたものは無かった。
【0005】そこで、本発明が解決しようとする課題は、操作者による操作以外では作動しない医用信号獲得装置、および、そのような医用信号獲得装置を用いる医用画像撮像装置を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決するための1つの観点での発明は、医用信号獲得手段と、前記医用信号獲得手段に備わり操作者により操作されて前記医用信号獲得手段を作動させる操作手段と、前記医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出する操作者検出手段と、前記操作者検出手段が操作者を検出したことを条件として前記操作手段の機能を有効化する機能有効化手段とを具備することを特徴とする医用信号獲得装置である。
【0007】この観点での発明では、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出し、操作者の存在を検出したことを条件として操作手段の機能を有効化する。これによって、操作者による操作以外では作動しない医用信号獲得装置を実現することができる。
【0008】(2)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記操作者検出手段は操作者による踏みつけを検出する踏みつけ検出手段を有することを特徴とする(1)に記載の医用信号獲得装置である。
【0009】この観点での発明では、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を、踏みつけ検出手段で検出する。これにより、操作者が所定の操作位置に居るときのみ操作が有効化される。
【0010】(3)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記操作者検出手段は近接スイッチを利用することを特徴とする(1)に記載の医用信号獲得装置である。
【0011】この観点での発明では、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を、近接スイッチで検出する。これにより、操作者が所定の操作位置に居ることが非接触で検出される。
【0012】(4)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、医用信号獲得手段と、前記医用信号獲得手段に備わり操作者により操作されて前記医用信号獲得手段を作動させる操作手段と、前記医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出する操作者検出手段と、前記操作者検出手段が操作者を検出したことを条件として前記操作手段の機能を有効化する機能有効化手段と、前記信号獲得手段が獲得した信号に基づいて画像を生成する画像生成手段とを具備することを特徴とする医用画像撮像装置である。
【0013】この観点での発明では、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を検出し、操作者の存在を検出したことを条件として操作手段の機能を有効化する。これによって、操作者による操作以外では医用信号獲得装置が作動しない医用画像撮像装置を実現することができる。
【0014】(5)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記操作者検出手段は操作者による踏みつけを検出する踏みつけ検出手段を有することを特徴とする(4)に記載の医用画像撮像装置である。
【0015】この観点での発明では、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を、踏みつけ検出手段で検出し、操作者が所定の操作位置に居るときのみ有効化される操作に基づいて撮像を行う。
【0016】(6)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、前記操作者検出手段は近接スイッチを利用することを特徴とする(4)に記載の医用画像撮像装置である。
【0017】この観点での発明では、医用信号獲得手段の近傍における操作者の存在を、近接スイッチで非接触に検出し、操作者が所定の操作位置に居るときのみ有効化される操作に基づいて撮像を行う。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1に、X線CT装置のブロック図を示す。本装置は本発明の医用画像撮像装置の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置についての実施の形態の一例が示される。
【0019】なお、医用画像撮像装置はX線CT装置に限るものではなく、例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、X線透視撮影装置、ガンマカメラ(γ camera)、PET(Positron Emission Tomography)等、各種の医用画像撮像装置であって良い。以下、X線CT装置の例で説明するが、他の医用画像撮像装置の場合も同様である。
【0020】図1に示すように、X線CT装置は信号獲得部100を有する。信号獲得部100は、本発明における医用信号獲得手段の実施の形態の一例である。信号獲得部100は概ね筒状の外形をなす筐体の中に図示しないX線照射・検出装置を有する。信号獲得部100はいわゆるガントリに相当する。以下、信号獲得部100をガントリともいう。
【0021】ガントリ100のX線照射空間に、撮像対象500が後述する撮像テーブル700に載置されて搬入および搬出される。ガントリ100は、X線照射・検出装置により、撮像対象500の体軸の周りの複数の方向でのX線透過信号を獲得する。このようなX線透過信号の獲得をスキャン(scan)という。
【0022】ガントリ100にはドライバ(driver)110が接続されている。ドライバ110は、ガントリ100を駆使してスキャンを行わせる。スキャン条件は撮像テクニックに応じて定まる。
【0023】スキャン条件によっては、図2に示すように、撮像テーブル700に水平に横たわる撮像対象500に対し、ガントリ100の傾斜を変えてスキャンすることが行われる。このようなスキャンはチルトスキャン(tilt scan)と呼ばれる。ガントリのチルトもドライバ110によって行われる。
【0024】ガントリ100にはデータ収集部120が接続されている。データ収集部120は、ガントリ100がスキャンによって獲得した信号を取り込み、それをディジタルデータ(digital data)として収集する。
【0025】ドライバ110およびデータ収集部120には制御部130が接続されている。制御部130は、撮像テクニックに応じてドライバ110およびデータ収集部120をそれぞれ制御する。
【0026】データ収集部120の出力側はデータ処理部140に接続されている。データ処理部140は、データ収集部120からデータを取り込んで図示しないメモリに記憶し、このデータに基づいて撮像対象500の断層像を生成(再構成)する。データ処理部140は例えばコンピュータ等で構成される。データ処理部140は、本発明における画像生成手段の実施の形態の一例である。
【0027】データ処理部140は制御部130に接続されている。データ処理部140は制御部130の上位にあってそれを統括する。データ処理部140には、表示部150および操作部160が接続されている。表示部150は、データ処理部140から出力される再構成画像および各種の情報を表示する。操作部160は、操作者によって操作され、各種の指令や情報等をデータ処理部140に入力する。
【0028】ドライバ110には、チルトスイッチ102の操作信号が、チルト有効化ユニット(unit)104を通じて与えられる。チルトスイッチ102は、操作者によって操作される。チルトスイッチ102は、本発明における操作手段の実施の形態の一例である。チルト有効化ユニット104、本発明における機能有効化手段の実施の形態の一例である。
【0029】チルトスイッチ102は、例えば図3に示すように、ガントリ100に設けられている。チルト有効化ユニット104はガントリ100に内蔵されている。これによって、操作者は撮像対象500をその傍で見守りながらチルト操作が行えるようになっている。
【0030】チルト有効化ユニット104には操作者検出ユニット106から操作者の有無を示す信号が入力され、この信号が操作者の存在を示しているとき、チルトスイッチ102の操作信号を有効化する。有効化された操作信号に基づいてガントリ100のチルトが行われる。
【0031】操作者検出ユニット106は、ガントリ100の近傍における操作者の存在を検出する。操作者検出ユニット106は、本発明における操作者検出手段の実施の形態の一例である。操作者検出ユニット106としては、例えば、図3に示すように、操作時に操作者が立つ位置に置かれたシートスイッチ(sheet switch)やフットスイッチ(foot switch)等の踏みつけ検出器106が用いられる。踏みつけ検出器106は、本発明における踏みつけ検出手段の実施の形態の一例である。
【0032】操作者の有無の検出は、例えば図4に示すように、近接スイッチ106で行うようにしてもよい。近接スイッチ106は超音波、電波、光または赤外線等を利用して非接触で操作者の有無を検出する。近接スイッチ106は、本発明における近接スイッチの実施の形態の一例である。近接スイッチ106は、ガントリ100の表面に、操作者が立つ位置に向かって超音波、電波、光または赤外線等を放射するように設置される。
【0033】以上のように構成することにより、ガントリ100のチルトは操作者が所定の位置でチルト操作をしたときのみ行われるようになる。このため、操作者が所定の位置にいない状態で、撮像テーブル700上の患者が誤ってチルトスイッチ102を押したとしても、その操作は無効となる。したがって、ガントリ100が操作者の意図しないチルト動作をすることはない。
【0034】医用画像撮像装置が、X線CT装置以外の、例えば、MRI装置、X線透視撮影装置、ガンマカメラ、PET等である場合は、信号獲得部100はそれぞれ独自の構成を有する。すなわち、MRI装置ではマグネットシステムであり、X線透視撮影装置ではX線照射・検出装置を備えたガントリであり、ガンマカメラではγ線照射・検出装置を備えたガントリであり、PETではポジトロン照射・検出装置を備えたガントリである。これらがいずれも水平方向に対する傾斜角度が可変になっている。
【0035】信号獲得部100以外の部分は基本的には上記の構成と同様である。これによって、いずれの医用画像撮像装置においても、信号獲得部が操作者の操作以外では作動しないものとなる。
【0036】以上、信号獲得部の作動がチルトである例で説明したが、作動はチルトのみに限らないことはいうまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、操作者による操作以外では作動しない医用信号獲得装置、および、そのような医用信号獲得装置を用いる医用画像撮像装置を実現することができる。
【出願人】 【識別番号】000121936
【氏名又は名称】ジーイー横河メディカルシステム株式会社
【出願日】 平成11年11月19日(1999.11.19)
【代理人】 【識別番号】100085187
【弁理士】
【氏名又は名称】井島 藤治 (外1名)
【公開番号】 特開2001−145618(P2001−145618A)
【公開日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【出願番号】 特願平11−329073