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【発明の名称】 C型アームX線装置
【発明者】 【氏名】エアハルト パオル アルトゥル クロッツ

【氏名】ヘルマン ションベルク

【要約】 【課題】本発明は、プロペラ軸の位置が移動可能なようにC型アーム及び懸架装置を接続する継手が好適に設計されて安定し、異なる軌道を実現可能なX線装置を提供することを目的とする。

【解決手段】本発明は、X線源及びX線検出器を支持するC型アームと、継手を有する懸架装置を含み、X線源及びX線検出器が継手を介して延在するプロペラ軸回りに回転可能なX線装置に係る。X線装置の柔軟な動作、特に広い範囲の様々な軌道を可能にするために、本発明のX線装置はプロペラ軸が全ての空間方向において変更可能であるように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 X線源とX線検出器を支持するC型アームと、継手を介して上記C型アームを支持する懸架装置とを含み、上記X線源と上記X線検出器は、上記継手を通過して延在するプロペラ軸回りに回転可能であるX線装置であって、上記プロペラ軸の位置が全ての空間方向で変更可能であるように構成されることを特徴とするX線装置。
【請求項2】 上記懸架装置は、上記C型アーム及び上記継手が上記プロペラ軸に対して垂直に延在する水平回転軸回りに回転可能であるように構成されることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
【請求項3】 上記継手は上記懸架装置と固く連結され、上記懸架装置は移動できるように保持装置に接続されることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
【請求項4】 上記懸架装置及び上記保持装置は互いに同軸を有するように配置されることを特徴とする請求項3記載のX線装置。
【請求項5】 上記懸架装置及び/又は保持装置は弧状となるように構成されることを特徴とする請求項1又は3記載のX線装置。
【請求項6】 上記懸架装置及び/又は保持装置は上記C型アームと同じ曲率を有することを特徴とする請求項5記載のX線装置。
【請求項7】 上記懸架装置は、保持装置に接続され、上記懸架装置及びC型アームの質量中心が上記保持装置から延在する垂直の重心軸の略上にあることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
【請求項8】 上記継手は、上記X線源及びX線検出器が上記プロペラ軸回りに何回転も回転可能である回転継手として構成されることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
【請求項9】 上記継手は、上記X線源及びX線検出器の回転動作がモータによって段階的に制御されるよう構成されることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
【請求項10】 上記懸架装置は、保持装置を介して、空間内で垂直回転軸回りに回転可能であることを特徴とする請求項1記載のX線装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、X線源及びX線検出器を支持するC型アーム、更に継手を介して上記C型アームを支持する懸架装置を含み、上記X線源及びX線検出器は、上記継手を通って延在するプロペラ軸回りに回転可能であるX線装置に係る。
【0002】
【従来の技術】上記のようなX線装置は一般的に公知であり、医療診断画像において頻繁に使用される。通常、検査される患者は患者台の上に水平方向で置かれる。特に血管造影のためのX線投影を形成するために、投影方向は所与の制限内で異なることが可能である。従って、X線源及びX線検出器は、ある角度範囲で患者の縦軸回りに回転可能であり、投影方向と患者の縦軸間の角度は調節可能であり、C型アームを支持する懸架装置は通常、ある角度範囲で垂直軸回りに回転可能なように空間に固定される。従って、X線源は、時間的に連続した位置を占め、例えば、投影方向が適宜に応じて異なる半円形の軌道のような所与の軌道を示す。表示スクリーン上に得られたこのような高速連続投影の表示によって、例えば検査される血管のような3次元状態のより良好な認識を医師は得られる。検査される体積の3次元画像も、上記の投影から計算して得ることが可能である。
【0003】しかし、上記公知のX線装置では、X線源の調節と移動は、上記X線装置の機械的構成によって制限される。例えば、特にプロペラ軸の位置、即ちC型アームと懸架装置を接続する継手を通過して延在する軸の位置は、患者を通過して延在する水平平面においてのみ変更可能である。この制限によって、更に可能な軌道のコースも限られる。例えば、上記公知のX線装置では、X線源が患者回りに完全な円形、又は2つの傾斜した円形の軌道を描くことはできない。上記は、C型アームと懸架装置を接続する継手が好適に設計されていないことにある程度関係するが、本質的には、上記X線装置の全体の機構、特にC型アームの重さによって上記のような動作が得られない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、機械的に安定し、異なる軌道を実現可能なX線装置を提供することを目的とする。
【0005】上記目的は、上記説明されたような種類のX線装置に基づいた請求項1に記載されるようなX線装置によって達成される。
【0006】本発明は、上記説明される公知のX線装置によって描かれる軌道は、プロペラ軸の位置が1つの平面においてのみ変更であるという事実によって制限されるという認識に基づいている。従って、本発明のX線システムでは、プロペラ軸の位置が他の方向に変更可能なように、特にC型アーム、継手、及び懸架装置が設計される。好適に構成される場合、C型アームの機構はより単純であり、C型アームの重さはより軽量となり、X線管に好ましい軌道が実現される。
【0007】本発明の更なる有利な実施例は、更なる請求項において開示される。
【0008】懸架装置及び/又は懸架装置を支える保持装置が弧状に形成された実施例が特に有利である。この実施例では、X線装置の全ての回転軸、特に、検査される対象が置かれる対角点を通過するプロペラ軸と(X線源とX線検出器を接続する接続ラインである)投影ラインが交差するよう容易に形成できる。上記目的のために、上記懸架装置又は保持装置は、C型アームと同じ曲率を有することが好適である。
【0009】本発明の更なる実施例では、懸架装置は、C型アーム及び継手が、プロペラ軸に対して垂直に延在する水平回転軸回りに回転可能なように構成される。公知のX線装置と比較して、C型アームは、X線源とX線検出器のみを支持し、回転軸回りの回転運動を可能にするための更なる機械部品を有していないので、より単純に及びより軽量に構成されることが可能となる。本実施例においては、回転軸回りの回転運動の機能性は、懸架装置によって与えられる。
【0010】更に、上記継手は、X線源とX線検出器が何回転も回転軸回りに回転可能である回転継手であるように構成される。これは上記説明されたC型アームが特に軽量となるよう構成された本発明の更なる実施例において特に実現される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明を添付図を参照し、下記に詳細に説明する。
【0012】図1に、公知のX線装置のコアを示す。上記X線装置は、点として示されるX線源2と平らなX線検出器3が端にそれぞれ設けられたC型アーム1によって形成される。C型アームは、L字型アームと呼ばれる懸架装置6に接続されたC型アーム保持体と呼ばれる継手5によって支持される。上記L字型アーム6はL字型アーム保持体と呼ばれる天井支持体7によって支持され、上記天井支持体7自体は天井9に接続され、又は示されている実施例の場合は、スライド8に接続され天井レール81から懸架される。天井支持体7はL字型アーム6が、±135°の角度範囲で、手動で垂直回転軸z1回りに回転可能なように構成される。継手5はC型アーム1が、+120°から−195°の角度範囲で、モータで水平回転軸z2回りに回転可能なように構成される。更に、C型アーム1はモータによって、上記軸z1及びz2のそれぞれに対して垂直に延在する回転軸z3回りに回転可能である。上記を達成するために、例えば継手5に接続された保持装置10のような好適な手段がC型アームに設けられ、その手段にはモータによって駆動する歯車とそれに対応する歯がつけられたラック11が設けられる。上記3つの軸、z1、z2及びz3は、患者台4上に置かれる検査患者の一部である対角点Zと呼ばれる点上で交差するように選択され、上記対角点Zを通過してX線源2からの「中心」X線PがX線検出器3に延在する。更に、患者台4がz2の方向に移動可能であり、(z1の方向に)高さが調節でき、X線装置全体がレール81上でz2の方向に移動可能であるという更なる動作が可能である。
【0013】一般的に、このようなC型アームX線装置には、回転継手によって互いに接続される一連のアーム又は「リンク」が設けられる。最初のリンクは建物又はスライド可能なようにスライドに固く接続される。最後のリンクはX線源及びX線検出器を支持するC型アームである。上記回転継手は、所与の制限内でモータによって制御されて調節可能である。このようなC型アームX線装置では、回転継手の軸は、対角点と呼ばれる点において交差し、投影方向を示す中心X線も対角点を通過して延在する。上記最後のリンクの可能な動きは、X線源の軌道によって示される。軌道上の各点は、可能な投影方向と一致する。全ての軌道は、その中心が対角点に位置する球状面上に延在する。しかし、回転継手によって可能な軌道が制限される。
【0014】下記を考慮し、図1の公知のX線装置の上記一連のリンク及び回転継手を図式化して図2に示す。継手(天井支持体)7を介してL字型アーム6は、w1の角度範囲でz1軸回りに回転可能である。C型アーム1は、継手(C型アーム支持体)5によって、w2の角度範囲でz2軸回りに回転可能である。C型アーム1は、図1ではX線装置の円状の案内レールである継手11によって(典型的に約180°である)角度範囲w3で、z3軸回りに回転可能である。
【0015】公知のX線システムでは、角度w3はモータに制御されて連続的に変更することが可能である。角度w2もモータによって変更可能であるが、連続的には行なえない。C型アーム1が継手5を介して回転可能である、上記ではz2軸のことであるプロペラ軸は、装置の構成上、常に水平方向に延在する。
【0016】公知のX線装置を用いて、図3(a)に示されるような半円形の軌道T1が実現される。しかし、このような半円形の場合、正確な3次元再現のための投影方向が十分ではない。理論上の互いに垂直となるようにされた2つの傾斜した半円形軌道T11及びT12(図3(b)参照)によって、より良好な再現が可能となる。しかし、患者とX線源又はX線検出器の間に適当な距離を保つために、実際には、上記半円形は角度w2=±30°で傾斜される。しかし、図3(c)乃至図3(e)に示されるような、完全な円形の軌道(軌道T2)、互いに垂直となるようにされた2つの完全な円形の軌道(軌道T21及び軌道T22)、又は螺旋状の軌道(軌道T3)が実現されることが好適である。
【0017】図4(a)及び図4(b)は、本実施例のX線装置の第1の実施例を示す。上記装置では、天井支持体7は懸架装置14を支持する保持装置15を含む。円状に構成された懸架装置14は、案内レール又は歯がつけられたラックのような手段16が設けられ、手段16は保持装置15内にある、手段16に対応する手段と協働して、上記懸架装置14を±45°の角度範囲でz3軸回りに回転可能なようにする。懸架装置14の端に回転継手13が接続され更にX線源2及びX線検出器3を有するC型アームが接続される。
【0018】X線装置のz3軸回りの回転運動がC型アームに設けられた手段によって実現される公知のX線装置とは異なり、本発明のX線装置では、上記回転運動は懸架装置14に設けられた好適な手段によって実現される。C型アームが回転継手13によって上記懸架装置14に接続されて上記懸架装置14が(公知のX線装置の一連のリンクの第3番目のリンクではなく)一連のリンクの第2番目のリンクを示すので、下記ではz4と表すプロペラ軸の位置は、本発明のX線装置の3つの空間的方向に変更可能であり、従ってz1軸方向にも変更可能である。図示される角度位置では、プロペラ軸z4は、患者を通過して水平に延在する軸z2と一致する。図5は、懸架装置14、従って回転継手13及びC型アーム12がz2軸に対して角度αで回転した角度位置を示す。従って、投影方向Pもz1軸に対して同角度αで回転する。
【0019】図4(b)は、図4(a)に示す本発明のX線装置の平面図である。特にスライド8及びレール81が明確に示される。
【0020】本発明のX線装置のC型アームは、X線源及びX線検出器のみを支持し、軸z3回りに回転するための手段は支持しなくてよいので、公知のX線装置のC型アームよりかなり軽量で単純に形成される。従って、z3軸に対して±45°の回転角度が実現される。一方、回転継手13は、C型アームの回転がプロペラ軸z4に対して360°で回転可能なようにより単純に形成される。上記回転継手13は例えば電力供給とデータ送信用のスリップリングが設けられる。上記C型アームのプロペラ軸z4回りの回転が、モータ駆動によって連続的に及び制御された方法で行なわれるよう保証されることが好適である。従って、本発明のX線装置によって、図3(a)乃至図3(e)に示される軌道が実現される。回転動作がより短い時間で可能であるならば、3次元再現のために適当な投影の回数も、より少ない造影剤の投与、可能であるならば一回の投与によって得られる。
【0021】図6に、図4(a)に示すX線装置の必要不可欠な構成要素を示す。図2と比較して直ぐに分かるように、本発明の装置では、保持装置15は継手16に接続されてz3軸回りの回転を供給し、更に懸架装置14を介して継手13に接続され、上記継手13は一連のリンクの最後のリンクであるC型アームに接続して、プロペラ軸z4回りに回転可能となる。しかし、公知のX線装置のL字型アーム6は継手5を介してC型アームに接続され、この場合、z2軸回りの回転の際に、C型アームのみならず、継手(ラック)11及びアーム(保持装置)10も動かす必要がある。
【0022】図7は、本発明の更なる実施例を示す。図4(a)に示す保持装置15は、一端に偏した負荷に強く影響を受けるので、本実施例では保持装置151は、z3軸回りの弧として延在し、レール83上をスライドするスライド84に接続される。従って、天井9に接続されるX線装置の一部の質量中心は、保持装置151を垂直に通過して延在する重心軸z5上に置かれる。上記保持装置は、上記重心軸z5を介して(更にスライド84も介して)天井9に間接的に接続される。懸架装置141は本実施例においても弧状に形成され、案内レール161が、上記保持装置151内の上記案内レール161に対応する駆動手段と協働するように設けられる。
【0023】図8は、本発明の更なる実施例を示す。本実施例では、保持装置152は部分弧として形成され、継手7を介して天井9に、更に図示しない継手によって床17に接続される。本実施例では、懸架装置142は保持装置152と同じ軸を有する部品として形成され、好適なレール162によって上記保持装置152に沿って移動し、z3軸回りに回転可能なようにされる。
【0024】上記実施例は、本発明を説明する例として考える。プロペラ軸の位置が全ての空間的方向において変更可能である本質的特徴を有するほかの実施例も可能である。特に、C型アームは他の構成、特により軽量な構成を有する場合がある。更に、丸くされたC型の形状も必須条件ではない。角を有する形状の場合もある。
【出願人】 【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【出願日】 平成12年10月4日(2000.10.4)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦 (外1名)
【公開番号】 特開2001−145615(P2001−145615A)
【公開日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【出願番号】 特願2000−305206(P2000−305206)