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【発明の名称】 密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置
【発明者】 【氏名】高島 充

【要約】 【課題】従来の生体情報収集装置では直接生体に電極を貼り付けリード線を介し測定が行われるため長時間にわたり正確な情報が収集出来ないだけでなく、リード線などのために人体の自由が損なわれる。又、これらの問題の解決のために提案された装置は、生体の信号の検出に静電容量型センサを使用しているために、温度特性が悪く、低周波域で信号が変動するなどの制約を受けるという課題を有している。

【解決手段】本発明は、気密性を有する柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作された空気袋又は金属、ゴム、プラスチック、木材等で製作されたキャビネットの密閉空気式音センサを使用し、空気袋又は密閉キャビネット内に空気の残留がある状態において密閉空気式音センサの上に、人体が乗った状態における空気圧を無指向性マイクロホン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を、人体の自由を損なうこと無く計測出来るようにして従来装置の問題を解決したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】気密性を有する柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作されたシート状空気袋と、該空気袋の中の空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサとよりなる密閉空気式音センサ、該密閉空気式音センサのシート状空気袋内に空気の残留がある状態においてシート状空気袋の上に直にまたは寝具等を介して人体が乗った状態における空気袋の中の空気圧を無指向性マイクロホン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を計測するようにした密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項2】気密性を有する金属、ゴム、プラスチック、木材等で製作された内部容積の変動可能な密閉キャビネットと、該密閉キャビネットの中の空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサとよりなる密閉空気式音センサ、該密閉空気式音センサの密閉キャビネット内に空気の残留がある状態において密閉キャビネットの上に直にまたは寝具等を介して人体が乗った状態における密閉キャビネットの中の空気圧を無指向性マイクロホン又は圧力センサにより出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を計測するようにした密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項3】請求項1又は請求項2記載の空気袋又は密閉キャビネットの中の空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサが、空気袋又は密閉キャビネットの内部に装着された密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項4】請求項1又は請求項2記載の空気袋又は密閉キャビネットの中の空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサは空気袋又は密閉キャビネットに接続されたホースの端部に装着された密閉空気式音センサ使用した生体情報収集装置。
【請求項5】請求項2記載の密閉キャビネットの内部に空隙を保った状態でバネ材を配置する共に、空気袋又は密閉キャビネットに微小ピンホールを設けて、空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサへの影響が最小限になるようなエアリーク対策を施した密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項6】気密性を有する柔軟なシート状ゴム、プラスチック、布等で製作され複数個の空気室よりなる空気袋と、該空気袋の中の複数個の各空気室の空気圧を検出し電気信号に変換する複数個の無指向性マイクロホン又は圧力センサとよりなる密閉空気式音センサ、該密閉空気式音センサの空気袋の複数個の空気室に空気の残留がある状態において空気袋の上に、直にまたは寝具等を介して人体が乗った状態における空気袋の複数個の空気室の空気圧を複数個の無指向性マイクロホン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を計測するようにした密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項7】気密性を有する金属、ゴム、プラスチック、木材等で製作された内部容積の変動可能な複数の密閉キャビネットと、該複数の密閉キャビネットの中の空気圧を検出し電気信号に変換する複数の無指向性マイクロホン又は圧力センサとよりなる密閉空気式音センサ、該密閉空気式音センサの複数の密閉キャビネット内に空気の残留がある状態において密閉キャビネットの上に直にまたは寝具等を介して人体が乗った状態における密閉キャビネットの中の空気圧を複数の無指向性マイクロホン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を計測するようにした密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項8】請求項6又は請求項7記載の複数個の無指向性マイクロホン又は圧力センサが、空気袋の複数個の空気室又は複数の密閉キャビネットの内部に装着された密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項9】請求項6又は請求項7記載記載の複数個の無指向性マイクロホン又は圧力センサは空気袋の複数個の空気室又は複数の密閉キャビネットに接続されたホースの端部に装着された密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【請求項10】請求項6乃至請求項9記載の複数個の無指向性マイクロホン又は圧力センサの出力の中から、生体情報に関連した特徴的周波数成分の最大の信号を選択して生体情報として使用するようにした密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気袋又は内部容積の変動可能な密閉キャビネットに装着した音センサを使用して、心拍数、呼吸数、セキやイビキを含む体動等の生体情報を収集する密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置に関する。本発明は、人体に電極やリード線、その他の観察、計測器具類を取り付けることなく、生体情報を収集出来る装置を提供することが出来る。
【0002】
【従来の技術】従来の心拍数、呼吸数、体動などの生体情報を収集する装置は、人体に各種の情報検出用の電極を取り付けて、この電極で検出された信号をリード線を介して計測装置に送信することにより人体の生体情報を収集するようにしたものが多く使用されている。このような従来の装置では、人体に情報検出用の電極を取り付けるために、使用中に電極の位置がずれて信号が変化したり、収集リード線が電極の交差点や寝具の折り目で、断線しやすく、商用電源を用いている場合、万一生体と接触すると感電する危険性がある。又、リード線がアンテナとなって外来電磁波ノイズを非常に受けやすいという種々の課題を有していた。
【0003】従来のこの種の生体信号検出装置の問題を解決する方法として、特開平10−14889号公報に記載された装置が提案されている。この装置は、第1の電極と生体間に形成される第1の静電容量と、第2の電極と前記生体間に形成される第2の静電容量との直列接続静電容量に基づき生体の振動信号を測定する体動測定手段と、第1または第2の電極と第3の電極により生体の自重に伴う体圧信号を測定する体圧測定手段とを備え、さらに体動測定手段および体圧測定手段の出力によって、直接生体に測定電極を貼り付けないで生体の体重、心拍数、呼吸数、活動量、生命状態などの特徴量を算出する算出手段を備えたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の直接生体に電極を貼り付けリード線を介して行われる呼吸、心拍数モニタなどの生体情報収集装置では長時間にわたり正確な情報が収集出来ないだけでなく、電極固定器具類やリード線などのために人体の自由が損なわれ、寝返りをうつことさえ制限される。又、これらの問題の解決のために提案された、特開平10−14889号公報に記載の装置は、生体の振動信号の検出に静電容量型センサを、又生体の自重に伴う体圧信号の検出に感圧素子を使用したものである。一般に静電容量型センサは温度特性が悪く、直流に近い低周波域で信号が変動する。また感圧型センサは、クリープ特性などを有し、応答速度が遅い。つまり絶対圧の測定精度が悪く、動的な高周波信号を捉えることが出来ない。感圧型センサとしてひずみ抵抗素子を用いる方法もあるが、設置条件や温度などの環境によって出力信号が大きく左右される。結果的にこれまで生体信号センサは、使用者自らが測定開始の都度ゼロ点調節やゲイン調節をするか、センサの設置環境を安定させるための保護装置を別途設けるか、オンオフスイッチとしてのみ使うなどの制約を受けるという課題を有してる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、気密性を有する柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作されたシート状空気袋、又は内部容積の変動可能な密閉キャビネットの中の空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサよりなる密閉空気式音センサを使用し、密閉空気式音センサのシート状空気袋又は密閉キャビネット内に空気の残留がある状態において密閉空気式音センサの上に、直にまたは寝具等を介して人体が乗った状態における空気圧を無指向性マイクロホン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を、人体の自由を損なうこと無く計測出来るようにした生体情報収集装置を実現することにより、従来装置の問題を解決したものである。本発明の生体情報収集装置では、空気圧に反応する圧力センサーにより生体信号を測定するようにしたために、外来電磁波、振動ノイズ等を受けにくくなる。このために、従来の容量式のセンサー等を使用した測定装置に比べて生体信号を長時間にわたり正確に測定することができるので病院における入院患者の遠隔監視等に最適である。
【0006】
【発明の実施の形態】
【実施例】図1は、本発明に使用される密閉空気式音センサの一実施例の構成を示す図である。図1の(a)は、音センサを空気袋の内部に設けた例を示し、(b)は音センサを空気袋の外部に設けた例を示す。図1の(a)において、10は気密性を有する柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作された空気袋である。20は無指向性マイクロホン又は圧力センサで、30はその信号を送出するリード線である。空気袋10の内部には、空気が密封され、無指向性マイクロホン又は圧力センサ20は空気袋10の内部に装着されそのリード線30が空気袋10の外部に導出されている。
【0007】空気袋10の内部には、空気が密封されており、その空気圧は無指向性マイクロホン又は圧力センサ20により検出されリード線30を通して外部の受信装置に伝達される。図1の(b)において、10は気密性を有し柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作された空気袋である。41,42はそれぞれ空気袋10に接続されたホースである。21,22はそれぞれ無指向性マイクロホン又は圧力センサで、31,32はその信号を送出するリード線である。ホース41,42の端部にはそれぞれ無指向性マイクロホン又は圧力センサ21,22が装着されている。空気袋10の内部には、空気が密封されており、その空気圧はホース41,42を通して無指向性マイクロホン又は圧力センサ21,22に伝達される。無指向性マイクロホン又は圧力センサ21,22は空気袋10の内部の圧力を電気信号に変換してそれぞれリード線31,32を通して受信装置に伝送する。
【0008】図2は、本発明に使用される複数の空気室を持った密閉空気式音センサの実施例を示す説明図である。図2の(a)は、音センサを空気袋の内部に設けた例を示し、(b)は音センサを空気袋の外部に設けた例を示す。図2の(a)において、10は気密性を有し柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作された空気袋である。空気袋10は複数個の独立した空気室11〜18によって構成されている。21〜28は、それぞれ無指向性マイクロホン又は圧力センサで、31〜38はその信号を送出するリード線である。
【0009】空気袋10の空気室11〜18の内部には、それぞれ空気が密封され、各空気には室無指向性マイクロホン又は圧力センサ21〜28がその内部に装着されそのリード線31〜38が各空気室の外部に導出されている。無指向性マイクロホン又は圧力センサ21〜28は、それぞれ空気室11〜18の内部の圧力を電気信号に変換してそれぞれリード線31〜38を通して受信装置に伝送する。図2の(b)において、10は気密性を有し柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作された空気袋である。空気袋10は複数個の独立した空気室11,12,13,14によって構成されている。41,42,43,44はそれぞれ空気袋10の空気室11,12,13,14に接続されたホースである。21,22,23,24はそれぞれ無指向性マイクロホン又は圧力センサで、31,32,33,34はその信号を送出するリード線である。ホース41〜43の端部にはそれぞれ無指向性マイクロホン又は圧力センサ21〜24が装着されている。
【0010】空気袋10の空気室11〜14の内部には、空気が密封されており、その空気圧はホース41〜44を通して無指向性マイクロホン又は圧力センサ31〜34に伝達される。無指向性マイクロホン又は圧力センサ21〜24は、それぞれ空気室11〜14の内部の圧力を電気信号に変換してそれぞれリード線31〜34を通して受信装置に伝送する。図2の実施例では、空気袋10に複数個の独立した複数の空気室を設け、各空気室にそれぞれ独自の無指向性マイクロホン又は圧力センサを設けているために、各空気室の信号の中の生体情報に関連した特徴的周波数成分の最大の信号を選択することにより、生体情報収集されている人が寝返り等により体の位置が変わった場合にも、常に正確で確実な生体情報の収集を行うことが出来る。
【0011】図3は、本発明に使用される、内部容積の変動可能な密閉キャビネットを使用した密閉空気式音センサの実施例を示す説明図である。図3の(a)は、内部容積の変動可能な密閉キャビネットの構成を示す説明図で、(b)はその断面図である。図3の(a)(b)において、10は気密性を有し金属、ゴム、プラスチック、木材等で製作された内部容積の変動可能な密閉キャビネットである。SPは密閉キャビネット10の内部の空隙を保つためのバネ材である。41は密閉キャビネット10に接続されたホースである。21は無指向性マイクロホン又は圧力センサで、31はその信号を送出するリード線である。
【0012】バネ材SPの配置の状態を、図3の(b)の断面図により説明する。図2の(b)は、図3の(a)のA−A‘面の断面を示したもので、その(1),(2),(3),(4)は、それぞれ異なった構造のバネ材を使用した例を示している。図3の(b)の(1)は、密閉キャビネット10の内部を通気性を持った連続発泡スポンジのバネ材SPにより充填して、密閉キャビネット10の内部の空隙を支持した例を示したものである。この場合、キャビネット10の側面の材質を柔らかくして、発泡スポンジのバネ材SPの形状が変化した時に、側面が可動し易くしてある。図3の(b)の(2)は、密閉キャビネット10の内部の一部を独立発泡スポンジSP1,SP2,SP3により支持して、密閉キャビネット10の内部の空隙を支持した例を示す。図3の(b)の(3)は、密閉キャビネット10の内部に複数個のバネSP4,SP5,SP6を配置して、密閉キャビネット10の内部の空隙を支持した例を示す。
【0013】図3の(b)の(4)は、密閉キャビネット10の表面材料の形状によってキャビネット自体にバネ性を持たせて密閉キャビネット10の内部の空隙を支持すると同時に、復数個の空気室に分割した例を示す。21は無指向性マイクロホン又は圧力センサで、31はその信号を送出するリード線である。41は密閉キャビネット10に接続されたホースである。ホース41の端部には無指向性マイクロホン又は圧力センサ21が装着されている。密閉キャビネット10の内部には、空気が密封されており、その空気圧はホース41を通して無指向性マイクロホン又は圧力センサ21に伝達される。無指向性マイクロホン又は圧力センサ21は密閉キャビネット10の内部の圧力を電気信号に変換してそれぞれリード線31を通して受信装置に伝送する。密閉キャビネット10には微小ビンホールを設けることにより空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサ20への影響が最小限になるようなエアリーク対策が施されている。
【0014】図4は、本発明の密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置の使用状態を示す図である。図4において、60は生体情報を収集される人が使用するベットである。50は生体情報収集して処理する情報処理装置である。10は、図1又は2に示した構成を有する密閉空気式音センサである。30は密閉空気式音センサの検出信号を伝達するリード線である。70は生体情報を収集される人、80は生体情報を収集される人が使用する枕である。病院等で入院患者の遠隔監視のために、患者の脈拍数、呼吸数等の生体情報の収集を行う場合には、長時間の測定を行うことが必要なために、生体情報を収集される人70は、ベット60に枕80を使用して寝た状態で測定が行われる。この場合、生体情報を収集用の密閉空気式音センサ10は、生体情報を収集される人70の体重の一番かかる背中の位置に置かれ、生体情報を収集される人70は密閉空気式音センサ10の上に乗った状態をとる。
【0015】生体情報を収集される人70の呼吸、心臓の拍動といった不随意の機械的な動きや、寝返りなどの無意識な体動の不随意の機械的な動きが、密閉空気式音センサ10の内部に密封された空気を介して無指向性マイクロホン又は圧力センサに伝えられ、電気信号に変換されてる。密閉空気式音センサ10により検出された電気信号は、リード線30を通して情報処理装置50に加えられ、情報処理装置50において生体情報の処理や監視が行われる。本発明の密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置はヘッド上に横になった人の行動を一切制限しない状態で、これら呼吸、心臓の拍動、セキやイビキを含む体動を総括的に畳重信号として捕え、振幅による体動時間の選別と分析、周波数による呼吸、心臓の拍動の選別と分析を行うことが出来るので、病院等での入院患者の遠隔監視に最適である。
【0016】本発明の生体情報収集装置に使用される密閉空気式音センサ10により検出される生体情報には、人体には呼吸、心臓の拍動といった不随意の機械的な動きがある。また、寝返りなどの無意識な体動も不随意の機械的な動きもあり、睡眠時ではこの無意識での体動も覚醒レベルとして重要な情報である。病院等での入院患者の遠隔監視においては、患者の脈拍数、呼吸数等の生体情報の状態から患者が睡眠に入ったことを自動検知して、病室の電灯を消灯したり、テレビを消したり、ラジオの音量を調節するような操作が可能になる。また本発明の装置を寝具や椅子、カーペット、浴槽、便座など生体が接する生活用品に組み込むことで生体自身に何ら違和感を与えることなく健康状態の判定を行うことも可能になる。一般的な日中活動の人は、朝方6時前後の睡眠時で人体深部温度が最低となることが知られており、活動に左右されない本質的な生体情報が得られ、風邪や女性性周期ホルモン変化などの代謝情報に関連付けることができる。
【0017】図5は、密閉空気式音センサ10の無指向性マイクロホンの出力信号の一例を示したものである。図5の横軸は時間(Sec)で、縦軸は出力信号のレベル(V)を示している。図5の中で、出力信号のレベルが大きく変動している部分は、生体情報を収集される人70の寝返りなどの無意識な体動の不随意の機械的な動きBMTを示している。又、出力信号のレベルが安定して小さく変動している部分は、生体情報を収集される人70の呼吸、心臓の拍動といった不随意の機械的な動きを示している。
【0018】図6は、図5に示した密閉空気式音センサ10の無指向性マイクロホンの出力信号の中の、レベルが安定して小さく変動している部分(図5の丸で囲んだ部分)の信号を拡大した信号S1と、同じ部分の信号を微分した信号S2とを示したものである。密閉空気式音センサ10の無指向性マイクロホンの出力信号を微分した信号S2の波形の高レベルの周期的信号は心拍周期を示しており、又、高レベルの周期的信号と中レベルの周期的信号との間は左心室駆出時間を示している。このように、密閉空気式音センサ10の無指向性マイクロホンの出力信号から各種の生体情報を長時間にわたり連続的に得ることが出来る。
【0019】図7は、密閉空気式音センサ10の出力信号を処理して各種の生体情報を得るための信号処理回路の一例を示すブロック線図である。図7の信号処理回路は、図3の情報処理装置50の中の一部である。図7において、PTは密閉空気式音センサ10の無指向性マイクロホンで、図5に示すような信号を出力する。LVはレベル検出回路で、無指向性マイクロホンPT出力が所定レベルを越えたときにパルスAを出力する。LPはローパスフィルターで、無指向性マイクロホンPTの出力信号の高い周波数成分を除去する。DFは微分増幅器で無指向性マイクロホンPTの出力信号を微分した、図6のS2に示すような信号を出力する。DT1,DT2,DT3は、最大値検出器で、これに加えられる信号の最大値を検出する毎に正極性のパルスを出力する。
【0020】CU1,CU2,CU3は、カウンタでこれに加えられるパルスを計数し、設定された値になると出力信号を発生する。TM1,TM2,TM3,TM4はそれぞれタイマーで、そのスタート端子に信号が加えられてから、ストップ端子に信号が加えられるまでの時間を計測しその結果を出力端子に出力する。DVは減衰器で、これに加えられる信号tを1/nに減衰して出力する。SW1はスイッチ、M1はメモリーである。無指向性マイクロホンPTの出力信号は、レベル検出回路LV,ローパスフィルターLP,微分増幅器DFに加えられる。レベル検出回路LVから出力されるパルスはタイマーTM1にスタート信号として供給され、又、カウンタCU1に加えられる。
【0021】カウンタCU1は、レベル検出回路LVから出力されるパルスAを受ける毎に異なった極性のパルスを出力するもので、レベル検出回路LVから最初のパルスを受けたときに、負極性のパルスを次のパルスを受けたときに、正極性のパルスを出力するように動作するプリセットカウンタである。タイマーTM1は、レベル検出回路LVより正極性パルスを受けてから、カウンタCU1より正極性パルスを受けるまでの時間を測定し、その測定値を体動時間BMTとして出力する。ローパスフィルターLPの出力は最大値検出器DT1に加えられ、DT1から出力されるパルスは、タイマーTM2にスタート信号として供給され、又、カウンタCU2に加えられる。タイマーTM2は、最大値検出器DTより正極性パルスAを受けてから、カウンタCU2より正極性パルスFを受けるまでの時間を測定し、その測定値を呼吸周期RPとして出力する。
【0022】微分増幅器DFの出力信号は、最大値検出器DT2に接続されている。最大値検出器DT2から出力されるパルスは、タイマーTM3にスタート信号として供給され、又、カウンタCU3に加えられる。タイマーTM3は、最大値検出器DT2より正極性パルスを受けてから、カウンタCU3より正極性パルスを受けるまでの時間を測定し、その測定値を心拍周期RRとして出力する。タイマーTM4は、最大値検出器DT2から出力されたパルスでスタートし、タイマーTM3で計測され、メモリーされた1心拍前の心拍周期RRの1/nの時間だけ、スイッチSW1をONとし、大動脈弁閉塞音のみを最大値検出器DT3で検出し、タイマーTM4のストップ信号として加え、その測定値を左心室駆出時間ETとして出力する。
【0023】次に、上述のように構成された図6の回路の動作を説明すると次の通りである。無指向性マイクロホンPTからは、図5又は、図6のS1に示すような、生体情報の電気信号が出力される。この信号は、生体情報を収集される人70の呼吸、心臓の拍動といった不随意の機械的な動きを示している。レベル検出回路LVは、無指向性マイクロホンPTの出力の電気信号が所定レベルを越えたときに、即ち生体情報を収集される人70に体動が起きると、パルスAを出力し、これをタイマーTM1に供給する。これに応じてタイマーTM1は体動時間BMTの測定を間始する。タイマーTM1は、レベル検出回路LVよりパルスAを受けてから、カウンタCU1よりパルスBを受けるまでの時間、すなわち図5に示す生体情報を収集される人70の体動時間BMTを測定しその測定値を出力する。
【0024】無指向性マイクロホンPTの出力の電気信号の中の体動等に伴う高い周波数成分はローパスフィルターLPにより除去され、その最大値、生体情報を収集される人70呼吸に伴う体動が最大値検出器DT1により検出されパルスAが出力される。タイマーTM2は最大値検出器DT1よりパルスAを受けてから、カウンタCU2よりパルスBを受けるまでの時間、すなわち図4に示す呼吸周期RPを測定し、その測定値を出力する。無指向性マイクロホンPTの出力の電気信号は微分増幅器DFにより微分され、図6のS2に示すような信号に変換され、最大値検出器DT2によりその最大値が検出される。
【0025】タイマーTM3は、最大値検出器DT2よりパルスAを受けてから、カウンタCU3よりパルスBを受けるまでの時間、すなわち図5に示す心拍周期RRを測定し、その測定値を出力する。又、タイマーTM4は、最大値検出器DT2よりパルスAを受けてから、1心拍前の心拍周期RRの1/nの時間だけスイッチSW1をONとし、最大値検出器DT3よりパルスBを受けるまでの時間、すなわち図6に示す左心室駆出時間ETを測定し、その測定値を出力する。このようにして密閉空気式音センサ10の出力信号を信号処理回路により処理することにより各種の生体情報を得ることが出来る。
【0026】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明の密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置は、気密性を有し柔軟なゴム、プラスチック、布等で製作されたシート状空気袋又は密閉キャビネットの中の空気圧を検出し電気信号に変換する無指向性マイクロホン又は圧力センサとよりなる密閉空気式音センサを使用し、密閉空気式音センサに空気の残留がある状態において、密閉空気式音センサの上に直にまたは寝具等を介して人体が乗った状態における空気圧を無指向性マイクロホン又は圧力センサにより検出することにより、人体の呼吸、心拍数(心拍周期)、セキやイビキを含む体動等の生体情報を人体の自由を損なうこと無く計測するようにした生体情報収集装置を実現したものである。
【0027】この測定期間の間、測定者は何らの拘束を受ける事無くベットに寝ているだけで良いのでその負担は、従来の装置に比較して大幅に軽減される。このため、本発明の密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置は、体力の衰えた高齢者や重い病人等にも長時間使用することが可能になる。本発明の密閉空気式音センサを使用した生体情報収集装置に、近距離、遠距離通信手段を併用することで病院内入院患者モニタ、在宅治療中の患者モニタ用のみならず、健康人の睡眠時モニタとしても有用であり、無呼吸症候群や睡眠時不整脈などの検出にも応用できる。また、風邪やホルモン変化などの発熱に起因する心拍数、呼吸の変動観察も可能である。さらには、睡眠の深さ(REM睡眠、NONREM睡眠)の判定も可能で、快適な目覚ましのタイミングも提供できる。
【出願人】 【識別番号】500114254
【氏名又は名称】株式会社エム・アイ・ラボ
【出願日】 平成11年11月24日(1999.11.24)
【代理人】 【識別番号】100062834
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 光男
【公開番号】 特開2001−145605(P2001−145605A)
【公開日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【出願番号】 特願平11−332842