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【発明の名称】 内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造
【発明者】 【氏名】大内 輝雄

【氏名】木戸岡 智志

【要約】 【課題】可撓性チューブと口金部材とを、簡単な構造で且つ簡単な作業により外れ難い状態に確実に接続することができ、しかも接続部の外径がほとんど太くならない内視鏡用処置具のチューブ接続構造を提供すること。

【解決手段】口金部材11の端部に形成された円筒部11aの外周面に、先端がエッジの爪状突起13を突設し、円筒部11aを可撓性チューブ2の端部に圧入接続した内視鏡用処置具のチューブ接続構造において、爪状突起13を円筒部11aの軸線に対して垂直な断面上に周状に形成して、爪状突起13の可撓性チューブ2に対する圧入面を圧入の際に後方に傾斜した斜面に形成すると共に、爪状突起13の途中の部分13aを部分的に切り欠いた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】口金部材の端部に形成された円筒部の外周面に、先端がエッジの爪状突起を突設し、上記円筒部を可撓性チューブの端部に圧入接続した内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造において、上記爪状突起を上記円筒部の軸線に対して垂直な断面上に周状に形成して、上記爪状突起の上記可撓性チューブに対する圧入面を圧入の際に後方に傾斜した斜面に形成すると共に、上記爪状突起の途中の部分を部分的に切り欠いたことを特徴とする内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造。
【請求項2】上記爪状突起が途中の複数箇所で部分的に切り欠かれている請求項1記載の内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造。
【請求項3】上記爪状突起が上記円筒部の軸線方向に間隔をあけて複数設けられている請求項1又は2記載の内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓性チューブの端部が口金部材の端部に接続された内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造を示しており、口金部材91の端部に形成された円筒部92の外周面に、先端がエッジの爪状突起93が突設され、その円筒部92が可撓性チューブ90の端部に圧入接続されている(実用新案登録第2517159号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような従来の内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造の爪状突起93は、口金部材91の外周面に螺旋状に連続的に突設された雄ネジ状の突起であり、その部分を可撓性チューブ90の端部に圧入しても(或いはねじ込んでも)、爪状突起93の先端が可撓性チューブ90の内周面に軽く食い込む程度なので、確実な抜け止めにはならない。
【0004】そこで従来は、可撓性チューブ90の端部をさらに糸94で緊縛するという面倒な補強を行わなければならず、しかも、使用時に糸94が緩んで可撓性チューブ90と口金部材91との相対的な回転が生じると、口金部材91が可撓性チューブ90の端部から脱落する恐れがあった。また、爪状突起93の先端が可撓性チューブ90の内周面に軽く食い込む程度にしかならないので、その部分の外径が非常に太くなってしまう欠点もあった。
【0005】そこで本発明は、可撓性チューブと口金部材とを、簡単な構造で且つ簡単な作業により外れ難い状態に確実に接続することができ、しかも接続部の外径がほとんど太くならない内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造は、口金部材の端部に形成された円筒部の外周面に、先端がエッジの爪状突起を突設し、円筒部を可撓性チューブの端部に圧入接続した内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造において、爪状突起を円筒部の軸線に対して垂直な断面上に周状に形成して、爪状突起の可撓性チューブに対する圧入面を圧入の際に後方に傾斜した斜面に形成すると共に、爪状突起の途中の部分を部分的に切り欠いたものである。
【0007】なお、爪状突起が途中の複数箇所で部分的に切り欠かれていてもよく、爪状突起が円筒部の軸線方向に間隔をあけて複数設けられていてもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図2は、本発明が適用された内視鏡用噴霧具を示しており、先端ノズル1が、図示されていない内視鏡の処置具挿通チャンネルに挿脱自在な例えば四フッ化エチレン樹脂製の可撓性チューブからなる送液管2の先端に取り付けられている。
【0009】送液管2(可撓性チューブ)の基端に接続された注入口金3には、図示されていない注射筒等を接続することができ、薬液や色素液等を送液管2内を通って先端ノズル1へ送り込むことができる。
【0010】図1は先端ノズル1の構造を示しており、送液管2の先端に接続されたノズル本体11(口金部材)の先側半部の外周面に、複数条又は単数条の螺旋溝12が形成されている。
【0011】ノズル本体11には、後端側から流路孔14が軸線方向に穿設されており、ノズル本体11の先端近傍に形成された連通孔15を介して流路孔14と螺旋溝12が連通している。
【0012】ノズル本体11の先側半部には、先端キャップ16が固定的に被せられており、それによって螺旋溝12の外面が塞がれている。したがって、螺旋溝12は前端と後端を除く内外両面が塞がれた閉鎖溝になっている。
【0013】ノズル本体11の先端面と先端キャップ16の先端壁との間には、螺旋溝12の前端が開口する液体回転室20が形成されており、螺旋溝12を通ってその先端側から放出された液体が液体回転室20内で軸線周りに回転をする。そして、先端キャップ16の先端面の中心位置に噴出孔17が貫通形成されている。
【0014】液体回転室20の後端側内壁面(即ちノズル本体11の先端面)と先端側内壁面は、ほぼ平行に先側へ凸の円錐面状に形成されており、送液管2を通って後方から送られてきた薬液や色素液等のような液体が、螺旋溝12を通ることにより液体回転室20内で回転をしながら噴出孔17から前方に噴出(噴霧)される。
【0015】このように構成された内視鏡用噴霧具のノズル本体11の後端寄りの部分は円筒状に形成されていて、その円筒部11aの外周面に、先端がエッジの爪状突起13が突設されている。
【0016】この実施の形態においては、二つの爪状突起13が円筒部11aの軸線方向に間隔をあけて設けられているが、爪状突起13は一つでもよく、或いは三つ以上あっても差し支えない。
【0017】各爪状突起13は、円筒部11aの軸線に対して垂直な断面上に周状に形成されている。そして、爪状突起13の前後両面のうち前側の面は円筒部11aの外周面に対して垂直に形成され、後側の面(即ち、送液管2に対する圧入面)は、円筒部11aに対して例えば20〜60°程度の角度をなす斜面に形成されて、その先端部分は尖ったエッジになっている。
【0018】また、各爪状突起13は途中の部分で部分的に切り欠かれている。13aがその切り欠き部である。切り欠き部13aは、この実施の形態においては二つの爪状突起13において同じ位置に一個ずつ形成されているが、二つの爪状突起13において位置をずらせてもよく、一つの爪状突起13の複数箇所に部分的に切り欠き部13aを形成してもよい。
【0019】このように形成されたノズル本体11の円筒部11aが、送液管2の先端部分に圧入されている。送液管2の内径寸法は円筒部11aの外径寸法以下であり、送液管2の口元近傍が押し広げられながら円筒部11aに被嵌された状態になる。爪状突起13の圧入面が圧入の際に後方に傾斜した斜面になっているので、圧入作業は容易に行うことができる。
【0020】圧入が済んだら、両者を軸線周りに相対的に回転させる。すると、爪状突起13の先端エッジ部分で送液管2の内面が削られ、III−III断面を示す図3に示されるように、爪状突起13の先端エッジ部分で削られた送液管2の切り粉2aが爪状突起13の切り欠き部13a内に溜められる。
【0021】このように、爪状突起13の途中に部分的に切り欠き部13aが形成されていることから、爪状突起13のエッジ部分で削られた送液管2の切り粉2aの溜まり場(逃げ場)があるので、送液管2の内面が爪状突起13によって深く削られ、爪状突起13が送液管2の内周面に深く食い込む状態になる。
【0022】なお、そのような作業を確実かつ容易に行うためには、例えば図3に二点鎖線で示されるような、送液管2の外径より少し小さな内径の半周状の内面を有する一対の押さえ治具101,102等で送液管2を外側から押さえつけて回転させればよい。
【0023】このようにして、糸による緊縛等を行わなくても送液管2とノズル本体11とが極めて抜け難い状態に確実に接続され(相対的に軸線周りに回転させても抜けない)、しかも接続部において送液管2の外径が太くならない。
【0024】なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば爪状突起13は、図4に示されるように、斜面の裏側の面を円筒部11aの外周面に対して垂直ではなく、垂直より深い斜面(即ち、θ<90°)に形成してもよい。
【0025】また、本発明は噴霧具に限らず、各種の内視鏡用処置具のチューブと口金の接続構造に適用することができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、爪状突起を口金部材の円筒部の軸線に対して垂直な断面上に周状に形成して、爪状突起の可撓性チューブに対する圧入面を圧入の際に後方に傾斜した斜面に形成すると共に、爪状突起の途中の部分を部分的に切り欠いたことにより、爪状突起のエッジ部分で削られた可撓性チューブの切り粉の溜まり場(逃げ場)があるので、可撓性チューブの内面が爪状突起によって深く削られ、爪状突起が可撓性チューブの内周面に深く食い込む状態になる。
【0027】したがって、可撓性チューブと口金部材とを、簡単な構造で且つ簡単な作業により、外れ難い状態に確実に接続することができ、しかも接続部の外径がほとんど太くならない。
【出願人】 【識別番号】000000527
【氏名又は名称】旭光学工業株式会社
【出願日】 平成11年11月16日(1999.11.16)
【代理人】 【識別番号】100091317
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 和彦
【公開番号】 特開2001−137249(P2001−137249A)
【公開日】 平成13年5月22日(2001.5.22)
【出願番号】 特願平11−324935