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【発明の名称】 超音波映像装置
【発明者】 【氏名】リー,ミン ファ

【氏名】キム,サン ヒュン

【氏名】コ,セオク−ビン

【氏名】グリツキー,オーサー

【要約】 【課題】目的とする対象体を背景から分離して3次元画像で表示する超音波映像装置を提供する。

【解決手段】本発明は目的とする対象体の輪郭を自動的に分離・抽出し、この抽出された情報を利用して対象体を3次元に画像化する超音波映像装置である。このように抽出された情報に基づき対象体を3次元に画像化することで、手術のような物理的な処理なしで対象体の形態を観察できる。そして、外科的な手術なしで対象体を任意の角度で切断した場合の2次元切断面の形態をモニター上に表示することが可能である。また、3次元対象体の形態情報を有するので診断に必要な対象体の体積を別の付加計算を行わずに得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】目的とする対象体を背景から分離して3次元画像で表示する超音波映像装置において、対象体の走査により得られる2次元超音波映像を組み合わせてボリュームデータを生成するボリュームデータ獲得部と、前記ボリュームデータを回転させるための回転軸を設定し、該回転軸と対象体とが交差する点を基準点に設定する基準点及び回転軸設定部と、前記回転軸を中心に予め設定された角度ずつ前記ボリュームデータを回転させるデータ回転部と、前記ボリュームデータを回転させて得たそれぞれの角度での2次元超音波映像に対する輪郭線を抽出し、該抽出された輪郭線上に頂点を設定して輪郭抽出する輪郭抽出手段と、前記設定された頂点から鉄線フレームを作成して3次元画像を生成する3次元画像生成部と、を含んで成ることを特徴とする超音波映像装置。
【請求項2】前記輪郭抽出手段は、前記それぞれの角度における2次元超音波映像を2進化して複数の領域に分類し、この分類された領域のうち一つの領域だけを選択してその領域の輪郭線を抽出する自動輪郭抽出部と、前記抽出された輪郭線上で一定間隔に頂点を選択する頂点定義部と、前記定義された頂点の位置が元の対象体の輪郭と一致するように微細調整する頂点位置微細調整部と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波映像装置。
【請求項3】前記自動輪郭抽出部は、分類された複数の領域のうち最大の領域を選択することを特徴とする請求項2に記載の超音波映像装置。
【請求項4】前記自動輪郭抽出部は、2進化した映像に含まれたノイズ成分を除去するために形態論的なフィルタリングを行うことを特徴とする請求項2に記載の超音波映像装置。
【請求項5】前記データ回転部は、決まった角度で前記ボリュームデータを回転させるための回転角を出力する回転角制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波映像装置。
【請求項6】前記3次元画像生成部は、前記鉄線フレームにコンピュータグラフィックの明暗法を適用して3次元画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波映像装置。
【請求項7】前記3次元画像生成部は、前記鉄線フレームにコンピュータグラフィックのテクスチャマッピング法を適用して3次元画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波映像装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、目的とする対象体を背景から分離して3次元画像で表示する超音波映像装置に関し、特に、対象体の輪郭を自動的に抽出し、この抽出された輪郭を手動で微細調整して迅速かつ正確にその形態を3次元画像化できる超音波映像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波映像装置は、超音波信号を検査しようとする対象体に発射し、その結果対象体の不連続面から反射され戻って来る超音波信号を受信し、その後、この受信された超音波信号を電気的信号に変換して所定の画像表示装置に出力することで、対象体の内部状態を検査する。このような超音波映像装置は、医療診断用、非破壊検査及び水中探索等に幅広く使われている。そして、既存の超音波映像を利用して目的とする対象体の体積を測定する方法としては、次の2種の方法がある。
【0003】第1に、全ての横断面上で目的とする対象体の輪郭をトレースした後、その横断面それぞれの表面積を計算し、厚みを考慮してその体積を計算する方法がある。図10はこのような連続横断面上における体積を計算する一例を示す図面であり、例えば男性の前立腺の体積を求めるためのものである。まず、0.5cm間隔に撮影された超音波断層像に基づき前立腺横断面上に描出されている全ての断面の前立腺の表面積を計測する。そして、上記の間隔0.5cmを厚みとしてかけて計算すれば、前立腺の体積が求められる。このような方法は、次の数1で表される。
【数1】

ここで、Vは前立腺の体積を、S1〜S5は各横断面上の前立腺の表面積を表す。表面積S1〜S5は、観察者がマウスなどを利用して超音波映像が見られる画面上で手動で前立腺の輪郭線をトレースし、この輪郭線に基づき面積を計算した値である。
【0004】第2に、既存の超音波映像を用いた人体の特定臓器の体積を測定するために、最大横断面についてのみ輪郭をトレースし、その面積を計算する方法がある。そして、臓器の形態を例えば楕円と仮定した後、長軸を中心として最大横断面を回転させた場合の体積を決まった公式で計算する。この方法は、1断面回転楕円体近似法とも呼ばれるもので、最大横断面上の面積をSとし、長軸をXとして、長軸Xを回転軸にして面積Sの楕円を回転させた時の回転楕円体の体積Vを求める方法である。その計算式は、次の数2に示される。
【数2】

【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した第1の方法は、非常に正確な体積が得られるが、全ての横断面において輪郭を手動でトレースしなければならないため、長時間を必要とする。また、第2の方法は、1回の手動トレースだけ行えば後は決まった公式で体積が計算されるため、迅速な処理が可能な反面、その正確度が非常に低い。また、前述した2種の体積測定方法は、目的とする対象体を背景と分離して別途に映像化できなかった。したがって、目的とする対象体に3次元形態と、その対象体を任意の角度で切断した2次元切断面の形態とが含まれていると仮定した場合、2次元切断面の形態などを観察者に表示できないという問題があった。
【0006】前述した問題点を解決するための本発明の目的は、2次元超音波映像から得たボリュームデータを利用して、目的とする対象体を背景から迅速に分離して3次元画像化する超音波映像装置を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明による超音波映像装置は、目的とする対象体を背景から分離して3次元画像で表示する超音波映像装置において、対象体の走査により得られる2次元超音波映像を組み合わせてボリュームデータを生成するボリュームデータ獲得部と、前記ボリュームデータを回転させるための回転軸を設定し、該回転軸と対象体とが交差する点を基準点に設定する基準点及び回転軸設定部と、前記回転軸を中心に予め設定された角度ずつ前記ボリュームデータを回転させるデータ回転部と、前記ボリュームデータを回転させて得たそれぞれの角度での2次元超音波映像に対する輪郭線を抽出し、該抽出された輪郭線上に頂点を設定して輪郭抽出する輪郭抽出手段と、前記設定された頂点から鉄線フレームを作成して3次元画像を生成する3次元画像生成部と、を含んで成るものである。
【0008】また、前記輪郭抽出手段は、前記それぞれの角度における2次元超音波映像を2進化して複数の領域に分類し、この分類された領域のうち一つの領域だけを選択してその領域の輪郭線を抽出する自動輪郭抽出部と、前記抽出された輪郭線上で一定間隔に頂点を選択する頂点定義部と、前記定義された頂点の位置が元の対象体の輪郭と一致するように微細調整する頂点位置微細調整部と、を含んで成るものである。
【0009】さらに、前記自動輪郭抽出部は、分類された複数の領域のうち最大の領域を選択するものである。
【0010】さらにまた、前記自動輪郭抽出部は、2進化した映像に含まれたノイズ成分を除去するために形態論的なフィルタリングを行うものである。
【0011】また、前記データ回転部は、決まった角度で前記ボリュームデータを回転させるための回転角を出力する回転角制御部をさらに含むものである。
【0012】さらに、前記3次元画像生成部は、前記鉄線フレームにコンピュータグラフィックの明暗法を適用して3次元画像を生成するものである。
【0013】さらにまた、前記3次元画像生成部は、前記鉄線フレームにコンピュータグラフィックのテクスチャマッピング法を適用して3次元画像を生成するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。図1は本発明による超音波映像装置の実施形態を示すブロック図である。この超音波映像装置は、目的とする対象体を背景から分離して3次元画像で表示するもので、ボリュームデータ獲得部21と、基準点及び回転軸設定部22と、データ回転部23と、輪郭抽出手段30と、3次元画像生成部25とを含んで成る。
【0015】上記ボリュームデータ獲得部21は、対象体に対する超音波の連続的な走査により得られた2次元超音波映像を組み合わせてボリュームデータを求めるものである。基準点及び回転軸設定部22は、上記ボリュームデータ獲得部21で求めたボリュームデータを回転させるための回転軸を設定し、該回転軸と対象体とが交差する二つの点を基準点に設定するものである。データ回転部23は、上記基準点及び回転軸設定部22で設定された任意の回転軸を基準にして回転角制御部24の制御下に予め決まった角度でボリュームデータを回転させるものであり、前記ボリュームデータを回転させるための回転角を出力する回転角制御部を含んでいる。
【0016】また、輪郭抽出手段30は、上記データ回転部23で回転させた各平面での2次元超音波映像に対する輪郭線を抽出し、この抽出された輪郭線上でグラフィック処理に用いられる頂点を定義するもので、自動輪郭抽出部31と、頂点定義部32と、頂点位置微細調整部33とを含んでいる。さらに、3次元画像生成部25は、上記輪郭抽出手段30で定義された頂点を利用して鉄線フレームを作成し、コンピュータグラフィック技法を利用して対象体の3次元画像を生成するものである。
【0017】このように構成された超音波映像装置の動作について、図2〜図9を参照して説明する。まず、図1に示すボリュームデータ獲得部21は、超音波の連続的な走査により得られた2次元超音波映像を取り込み、ボリュームデータを生成する。即ち、2次元超音波映像を集めて一つの体積を構成する。次に、基準点及び回転軸設定部22は、上記ボリュームデータ獲得部21で生成されたボリュームデータを360°回転させるための回転軸を設定し、この回転軸と対象体の境界とが交差する二つの点を基準点に設定する。この過程は図2に示した通りである。即ち、図2は目的とする対象体を背景から分離するための回転軸及び基準点を示す図面であって、垂直線(白い破線で示す)が回転軸であり、その垂直線上の二つの三角形(上記白い破線上で対向した黒三角形で示す)は基準点を表す。
【0018】図1に示す回転角制御部24は、決まった角度でボリュームデータを回転させる制御信号をデータ回転部23に出力する。これに伴い、上記データ回転部23は、ボリュームデータを決まった角度で回転しつつそれぞれの角度で2次元超音波映像を生成し出力する。次に、輪郭抽出手段30の自動輪郭抽出部31は、それぞれの角度における2次元超音波映像平面に対する映像を2進化し、対象体領域と背景領域に領域を分類する。そして、大きさが基準より小さい小領域を除去した後、単一領域の輪郭線を抽出する。
【0019】このような自動輪郭抽出部31の自動輪郭抽出過程は、図3〜図6に示されている。まず、自動輪郭抽出部31は、データ回転部23から入力された2次元超音波映像の概略的な位置及び大きさを示す観測ウィンドウを設定する(図3参照)。対象体のボリュームデータは回転させない一つ目のフレームに該当し、輪郭を抽出しようとする対象体はボリュームデータを回転軸を中心に回転させた時それぞれの角度で存在すると仮定する。そして、図2に示す二つの基準点を基準にして、図3に示すように、対象体の上下左右の長さを推定した四角形(外周部の白い直線で示す)を観測ウィンドウと定義して対象体の大きさを表示する。その後、決まった角度だけボリュームデータを回転させ求めた二つ目のフレームに対しては、前フレームで求めた対象体の輪郭情報にやや余裕を持って観測ウィンドウの大きさを調整する。このような過程は、ボリュームデータが完全に360°回転するまで繰り返す。図3に示された通り、観測ウィンドウは、実際の対象体の大きさよりはある程度大きく、対象体を全て含んでいる。
【0020】それから、対象体を背景から分離するための2進化を適応的に行なう。即ち、前述した観測ウィンドウが対象体の概略的な大きさなので、入力される映像全体に適用せず、観測ウインドウ内でのみ2進化を適用する。図4は2進化した映像を示す図面である。このように2進化した映像は、多くのノイズ成分を持っている。従って、このようなノイズ成分を除去するために形態論的フィルター(morphological filter)を適用する。
【0021】形態論的フィルターが適用された2進化映像は、ノイズ成分が多く除去されるが、依然として小領域が存在する。従って、正確な対象体の抽出のためにはこのような小領域を除去しなければならない。小領域を除去する方法において、2進化した映像で各領域の大きさを調べた後、決まった基準に従って対象体領域または背景領域に分類する。例えば、図4において、対象体の領域に分類されたが、大きさが基準より小さな領域は背景領域に、その反対の場合は背景領域を対象体領域に変換して小領域を除去する。図5は前述した小領域が除去された2進化映像を示す図面である。
【0022】小領域が除去された2進化映像は、幾つかの大きい領域で構成される。そして、この小領域が除去された2進化映像は、再び形態論的なフィルターを適用して映像を単純化する。即ち、対象体に該当する領域のうち最大サイズの一つの領域だけを抽出し出力する。図6は後処理による映像を示す図面であって、最終的に抽出された領域の境界を対象体の輪郭と決定する。この時、領域の境界で急激な変化が多く存在する。このような急激な変化は実際には存在しない特性であるため、境界に沿って平滑フィルターを適用して上記急激な変化を除去する。
【0023】こうして自動輪郭抽出部31から対象体の2次元超音波映像の輪郭が抽出される。その後、頂点定義部32は、対象体の輪郭線上で一定間隔で頂点を選択する。図7は任意の平面について自動抽出された輪郭(白い閉曲線で示す)と、その時の頂点(白い閉曲線上の白丸で示す)とを示す図面である。このように自動的に抽出された対象体の輪郭及び頂点が完全に元の対象体の輪郭と一致しない場合がある。従って、頂点位置微細調整部33は、元の対象体の輪郭と一致させるために、上記自動抽出された頂点の位置を手動で微細調整する。
【0024】その後、3次元画像生成部25は、上記抽出された頂点を利用して、図8に示すように、3次元の鉄線フレーム(白線の網目状のもので示す)を作成する。そして、この鉄線フレームにコンピュータグラフィックの明暗法(shading)またはテクスチャマッピング法を適用して、図9に示すように、3次元画像を生成する。
【0025】本発明は、前述した通り回転軸を定義し、この回転軸を基準にして3次元ボリュームデータを回転しつつ目的とする対象体の輪郭を獲得して、対象体を背景から分離する。この時、輪郭を得る方法で自動的に輪郭を抽出し、この抽出された輪郭を手動で微細修正して最終輪郭情報を得る。なお、実行時に長時間かかるが、自動的に輪郭を抽出せずに手動で決まった数字の頂点の位置だけを調整することによって対象体の輪郭を形成でき、この情報のみで3次元画像を合成し出力する方法も可能である【0026】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、対象体の輪郭を自動的に抽出し、この抽出された輪郭を手動で微細調整して迅速かつ正確にその形態を3次元画像化することができる。このように抽出された情報に基づき対象体を3次元的に画像化することで、手術のような物理的な処理なしで対象体の形態を観察できる。そして、対象体を任意の角度で切断した場合の2次元切断面の形態を直ちにモニター上に表示することができる。また、3次元対象体の形態情報を有するので、診断に必要な対象体の体積を別の付加計算なしで得られるという効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】595052091
【氏名又は名称】メディソン カンパニー リミテッド
【出願日】 平成12年9月8日(2000.9.8)
【代理人】 【識別番号】100078330
【弁理士】
【氏名又は名称】笹島 富二雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−137241(P2001−137241A)
【公開日】 平成13年5月22日(2001.5.22)
【出願番号】 特願2000−273253(P2000−273253)