| 【発明の名称】 |
動きに無関係な心臓CTイメージング方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】エスメラルド・アール・ダバンテス
【氏名】マーク・ウッドフォード
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| 【要約】 |
【課題】CTイメージング・システムを用いて動きのある身体部位のCT画像を作成するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】本方法では、CTイメージング・システム(10)を使用して動きのある身体部位(50)を含む患者の身体(22)の一部分をスキャンし、この患者身体のスキャン部分の一連の画像(72、74、76、78)を表す画像データを収集し、この画像データにより表される画像内に固定基準点(66)を選択し、一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点との相対的位置の関数に従って、一連の画像から少なくとも1つの画像を選択する。CTスキャナ(10)またはワークステーション(92)が、本方法を実現するための装置として構成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 CTイメージング・システムを用いて動きのある身体部位のCT画像を作成するための方法であって、CTイメージング・システムを使用して、動きのある身体部位を含む患者の身体の一部分をスキャンするステップと、前記患者身体のスキャン部分の一連の画像を表す画像データを収集するステップと、前記画像データにより表される画像内に固定基準点を選択するステップと、一連の画像内の前記動きのある身体部位と前記固定基準点との相対的位置の関数に従って、一連の画像から少なくとも1つの画像を選択するステップと、を含む方法。 【請求項2】 患者身体のスキャン部分の一連の画像を表す画像データを収集する前記ステップが、セグメント画像データを収集するステップを含む請求項1に記載の方法。 【請求項3】 患者身体の一部分をスキャンする前記ステップが、患者身体の前記一部分をシネ・スキャンするステップを含む請求項2に記載の方法。 【請求項4】 前記動きのある身体部位上に基準点を選択するステップと、前記患者身体のスキャン部分の一連の画像の各々において動きのある身体部位上の前記基準点を特定するステップとをさらに含み、一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点との相対的位置の関数として一連の画像から少なくとも1つの画像を選択する前記ステップが、一連の画像内の動きのある身体部位上の基準点と固定基準点との間の距離を比較するステップと、一連の画像の相次ぐ画像間の距離変化の関数として少なくとも1つの画像を選択するステップとを含む、請求項3に記載の方法。 【請求項5】 少なくとも1つの画像を選択する前記ステップは、前記距離の変化がその符号を反転するかまたは一定となるような少なくとも1つの画像を、ある選択した画像数の範囲内で一連の画像から選択するステップを含む請求項4に記載の方法。 【請求項6】 前記選択した画像数が2を超えない請求項5に記載の方法。 【請求項7】 患者身体の一部分をスキャンする前記ステップが、心臓及び脊椎を含む患者身体の一部分をスキャンするステップであり、前記動きのある身体部位が心臓であり、前記選択した固定基準点が脊椎上の一点である請求項6に記載の方法。 【請求項8】 画像データにより表される画像内に固定基準点を選択する前記ステップ、一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点との相対的位置に基づいて一連の画像から少なくとも1つの画像を選択する前記ステップ、動きのある身体部位上に基準点を選択する前記ステップ、及び患者身体のスキャン部分の一連の画像の各々において動きのある身体部位上の基準点を特定する前記ステップのうちの少なくとも1つのステップが、画像認識ソフトウェアを利用するプロセッサにより実行される請求項4に記載の方法。 【請求項9】 画像データにより表される画像内に固定基準点を選択する前記ステップ及び一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点との相対的位置に基づいて一連の画像から少なくとも1つの画像を選択する前記ステップのうちの少なくとも1つのステップが、画像認識ソフトウェアを利用するプロセッサにより実行される請求項1に記載の方法。 【請求項10】 患者身体の一部分をスキャンする前記ステップが、心臓及び脊椎を含む患者身体の一部分をスキャンするステップであり、前記動きのある身体部位が心臓であり、前記選択した固定基準点が脊椎上の点である請求項1に記載の方法。 【請求項11】 動きのある身体部位のCT画像を作成するためのCTイメージング・システムであって、動きのある身体部位を含む患者の身体の一部分をスキャンすること、前記患者身体のスキャン部分の一連の画像を表す画像データを収集すること、前記画像データにより表される画像内に固定基準点を選択すること、一連の画像内の前記動きのある身体部位と前記固定基準点との相対的位置の関数に従って、一連の画像から少なくとも1つの画像を選択すること、を行うように構成されているCTイメージング・システム。 【請求項12】 前記システムは、患者身体のスキャン部分の一連の画像を表す画像データを収集するために、セグメント画像データを収集するように構成されている請求項11に記載のシステム。 【請求項13】 前記システムは、患者身体の一部分をスキャンするために、前記システムを患者身体の前記一部分をシネ・スキャンするように構成されている請求項12に記載のシステム。 【請求項14】 前記システムは、さらに、前記動きのある身体部位上に基準点を選択し、かつ前記患者身体のスキャン部分の一連の画像の各々において動きのある身体部位上の前記基準点を特定するように構成されており、前記システムは、一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点の相対的位置の関数として一連の画像から少なくとも1つの画像を選択するために、一連の画像内の動きのある身体部位上の基準点と固定基準点との間の距離を比較し、かつ一連の画像の相次ぐ画像間の距離変化の関数として少なくとも1つの画像を選択するように構成されている請求項13に記載のシステム。 【請求項15】 前記システムは、少なくとも1つの画像を選択するために、前記距離の変化がその符号を反転するかまたは一定となるような少なくとも1つの画像を、ある選択した画像数の範囲内で一連の画像から選択するように構成されている請求項14に記載のシステム。 【請求項16】 前記選択した画像数が2を超えない請求項15に記載のシステム。 【請求項17】 前記システムは、患者身体の一部分をスキャンするために、心臓及び脊椎を含む患者身体の一部分をスキャンするように構成されており、前記動きのある身体部位が心臓であり、前記選択した固定基準点が脊椎上の点である請求項16に記載のシステム。 【請求項18】 前記システムは、患者身体の一部分をスキャンするために、心臓及び脊椎を含む患者身体の一部分をスキャンするように構成されており、前記動きのある身体部位が心臓であり、前記選択した固定基準点が脊椎上の点である請求項11に記載のシステム。 【請求項19】 システム・ユニットと、少なくとも1つのオペレータ入力デバイスと、ディスプレイとを備えており、CTイメージング・システムにより収集した一連の画像を表す画像データから取得した動きのある身体部位のCT画像を選択するためのワークステーションであって、前記システム・ユニットは、前記画像データにより表される画像内に固定基準点を選択し、一連の画像内の前記動きのある身体部位と前記固定基準点との相対的位置の関数として、一連の画像から少なくとも1つの画像を選択するように構成されている、ワークステーション。 【請求項20】 前記ワークステーションはさらに、前記動きのある身体部位上に基準点を選択し、かつ前記患者身体のスキャン部分の一連の画像の各々において前記基準点を特定するように構成されており、前記ワークステーションは一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点との相対的位置の関数として一連の画像から少なくとも1つの画像を選択するため、一連の画像内の動きのある身体部位上の基準点と固定基準点との間の距離を比較し、かつ一連の画像の相次ぐ画像間の距離変化の関数として少なくとも1つの画像を選択するように構成されている請求項19に記載のワークステーション。 【請求項21】 前記ワークステーションは少なくとも1つの画像を選択するように構成するため、前記距離の変化がその符号を反転するかまたは一定となるような少なくとも1つの画像を、ある選択した画像数の範囲内で一連の画像から選択するように構成されている請求項20に記載のワークステーション。 【請求項22】 前記選択した画像数が2を超えない請求項21に記載のワークステーション。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、全般的にはコンピュータ断層イメージングのための方法及び装置に関し、さらに詳細には、動きのある身体部位のコンピュータ断層(CT)画像をゲート制御信号なしに遡行的に作成するための方法及び装置に関する。 【0002】 【発明の背景】周知のコンピュータ断層(CT)イメージング・システムの少なくとも1つの構成では、X線源は、デカルト座標系のX−Y平面(一般に「画像作成平面」と呼ばれる)内に位置するようにコリメートされたファンビーム(扇形状ビーム)を放出する。X線ビームは、例えば患者などの画像作成しようとする対象を透過する。ビームは、この対象によって減衰を受けた後、放射線検出器のアレイ上に入射する。検出器アレイで受け取った減衰したビーム状放射線の強度は、対象によるX線ビームの減衰に依存する。このアレイの各検出器素子は、それぞれの検出器位置でのビーム減衰の計測値に相当する電気信号を別々に発生する。すべての検出器からの減衰量計測値を別々に収集して、透過プロフィールが作成される。 【0003】周知の第3世代CTシステムでは、X線源及び検出器アレイは、X線ビームが画像を作成しようとする対象を切る角度が一定に変化するようにして、画像作成平面内でこの画像作成対象の周りをガントリと共に回転する。あるガントリ角度で検出器アレイより得られる一群のX線減衰量計測値(すなわち、投影データ)は「ビュー(view)」と称される。また、画像作成対象の「スキャン・データ(scan)」は、X線源と検出器が1回転する間に、様々なガントリ角度、すなわちビュー角度で得られるビューの集合からなる。アキシャル・スキャンでは、この投影データを処理し、画像作成対象を透過させて得た2次元スライスに対応する画像を構成する。投影データの組から画像を再構成するための一方法に、当技術分野においてフィルタ補正逆投影法(filtered back projection)と呼ぶものがある。この処理方法では、スキャンにより得た減衰量計測値を「CT値」、別名「ハウンスフィールド値」という整数に変換し、これらの整数値を用いて陰極線管ディスプレイ(表示装置)上の対応するピクセルの輝度を制御する。 【0004】診断処置の幾つかでは、動きのある身体部位のCT画像を取得する必要がある。例えば、心臓石灰化計数では、運動誘発性アーチファクトのない心臓CT画像が必要である。運動誘発性アーチファクトのないCTを収集するための周知の技法の1つでは、スキャン用電子ビームを用いてX線を発生させている。このスキャン用電子ビームは金属表面に当たり、X線の指向性ビームを発生する。このX線ビームにより患者の身体を高速にスキャンするので、心拍周期中の動きに起因する運動誘発性アーチファクトを回避することができる。しかし、電子ビーム式CTイメージング・システムは、回転するガントリを有するCTイメージング・システムと比べてより高価であり、また医療機関のすべてにおいて広範に利用できるものではない。 【0005】心臓のCT画像を収集するための周知の技法の別の1つでは、EKGゲート制御を使用し、心臓の最良画像が可能となる時点を選択している。EKG装置が患者に接続されており、例えば、EKGのRピーク同士の間の時間として心拍周期が決定される。基準としてのRピーク及び決定した心拍周期を用いて、心拍周期のうちの心臓がほとんど静止状態にある期間だけで画像データが収集されるようにスキャン中の画像収集をゲート制御する。この技法の短所の1つは、CTイメージング装置とEKG装置との間で電子的通信を必要とすることである。さらに、ゲート制御時点は事前に推定しておく必要がある。CTスキャン中の患者は見慣れない環境や装置を目にするため、患者にストレスを起こさせ、このため検査中の心拍周期が変動する。さらに、心室期外収縮などのその他の異常により、定常の心拍周期が中断されることもある。これらの変則のすべてにより、推定したゲート制御時点の確度が低下し、収集した画像内に受容しがたい運動誘発性アーチファクトを生じさせることがある。 【0006】したがって、電子ビーム式CTイメージング・システムなどの高価な装置や追加のゲート制御信号を必要とせずに、運動誘発性アーチファクトを減少させるか排除するための方法及び装置を提供できることが望ましい。 【0007】 【発明の概要】したがって、本発明の実施の一形態において、CTイメージング・システムを用いて動きのある身体部位のCT画像を作成するための方法であって、CTイメージング・システムを使用して、動きのある身体部位を含む患者の身体の一部分をスキャンするステップと、この患者身体のスキャン部分の一連の画像を表す画像データを収集するステップと、この画像データにより表される画像内に固定基準点を選択するステップと、一連の画像内の動きのある身体部位と固定基準点との相対的位置の関数に従って、一連の画像から少なくとも1つの画像を選択するステップとを含む方法が提供される。 【0008】本発明の上記の実施形態で選択される画像は、電子ビーム放射技法を必要とすることなく、回転するガントリ上にX線源を有するCTスキャニング・デバイスにより作成することができる。しかも、本発明の実施形態による方法を用いて作成した画像は、従来の方法により得られる画像と比較して運動誘発性アーチファクトが減少している。さらに、画像の収集、あるいは後段の画像の検討及び選択のためにゲート制御信号を必要としないため、動きのある身体部位が心臓である場合でも、EKGを行う必要は全くない。したがって、本方法は、石灰化計数の診断処置のための画像を得るのに特に有利である。 【0009】 【発明の実施の形態】図1及び図2を参照すると、「第3世代」のCTスキャナに典型的なガントリ12を含むものとして、コンピュータ断層(CT)イメージング・システム10を示している。ガントリ12は、このガントリ12の対向面上に位置する検出器アレイ18に向けてX線ビーム16を放出するX線源14を有する。検出器アレイ18は、投射され被検体22(例えば、患者)を透過したX線を一体となって検知する検出器素子20により形成される。検出器アレイ18は、単一スライス構成で製作される場合とマルチ・スライス構成で製作される場合がある。各検出器素子20は、入射したX線ビームの強度を表す電気信号、すなわち患者22を透過したX線ビームの減衰を表す電気信号を発生する。X線投影データを収集するためのスキャンの間に、ガントリ12及びガントリ上に装着されたコンポーネントは回転中心24の周りを回転する。 【0010】ガントリ12の回転及びX線源14の動作は、CTシステム10の制御機構26により制御される。制御機構26は、X線源14に電力及びタイミング信号を供給するX線制御装置28と、ガントリ12の回転速度及び位置を制御するガントリ・モータ制御装置30とを含む。制御機構26内にはデータ収集システム(DAS)32があり、これによって検出器素子20からのアナログ・データをサンプリングし、このデータを後続の処理のためにディジタル信号に変換する。画像再構成装置34は、サンプリングされディジタル化されたX線データをDAS32から受け取り、高速で画像再構成を行う。再構成された画像はコンピュータ36に入力として渡され、コンピュータにより大容量記憶装置38内に格納される。 【0011】コンピュータ36はまた、キーボードを有するコンソール40を介して、オペレータからのコマンド及びスキャン・パラメータを受け取る。付属の陰極線管ディスプレイ42により、オペレータはコンピュータ36からの再構成画像やその他のデータを観察することができる。コンピュータ36は、オペレータの発したコマンド及びパラメータを用いて、DAS32、X線制御装置28及びガントリ・モータ制御装置30に対して制御信号や制御情報を提供する。さらにコンピュータ36は、モータ式テーブル46を制御してガントリ12内での患者22の位置決めをするためのテーブル・モータ制御装置44を操作する。詳細には、テーブル46により患者22の各部分がz軸に沿った方向でガントリ開口48を通過できる。 【0012】図3を参照すると、1回の心拍周期の途中で、患者22の心臓52の心室50は主に、患者の身体全体にわたるように酸素結合した血液を排出する役割を果たす。この周期のうちの膨張の時相は心拡張期(diastolic phase) として知られており、収縮の時相は心収縮期(systolic phase)として知られている。心臓52の心室壁54は、心室50が肺静脈から受け取った酸素結合した血液で満たされるのに伴って、56、58、60、62の順に拡張する(参照番号54、56、58、60及び62は、心拍周期の様々な異なる段階における心室壁を示すために使用している)。この酸素結合した血液は左心房を通り左心室50内に送られる。心室壁54は、ある電位ポテンシャルしきい値を超えるまで拡張する。この電気的事象は、左心室50の62、60、58、56、54の順の機械的な収縮に先行する。左心室50が収縮するのに伴い、酸素結合した血液は大動脈弁を通り大動脈に送られる。 【0013】シネ・スキャンを用いる実施の一形態では、CTイメージング・システム10は、固定基準点66、例えば患者22の脊椎68上の点66を基準にして心室壁54の面積を追跡しかつ計測する。心室50が血液で満たされるのに伴い、心室壁54は56、58、60、62の順のように拡張し始める。脊椎68と心室心筋壁54上の点64との間の距離Dは、相次ぐCTシネ画像内で明らかなように、56、58、60、62の順に増加する。この距離は、上記のしきい値ポテンシャルが70に達するまで連続的かつ漸進的に増加する。 【0014】心拍周期の電気機械的時相内のこの点またはその周囲では、計測距離の増加D+ΔDは、あったとしても、極めて小さい。心臓52は、心臓が心拍周期のうちで相対的に最も静まった瞬間である、心収縮期に先立つ時点にある。心臓52が心収縮期に入ると、左心室壁62は収縮して血液を排出する。脊椎・心筋間の計測距離には、D+ΔDからDまでの著しい変化が見られる。この距離は心臓の心収縮期の間で激しく変化し、減少する。 【0015】図4、5、6及び7を参照すると、実施の一形態では、脊椎・心筋間の観測される計測距離の変化が、あったとしても、極めて小さく、運動アーチファクトのない画像が得られるようにして画像が選択される。画像収集の間は定常の心拍数であることが望ましいが、必ずしも不可欠ではない。例えば、図1及び2のシステム10や4スライス型イメージング・システムなどのCTイメージング・システム10を用いて、患者22の心臓52の一部分をスキャンすることができる。シネ・スキャンを用いると、テーブル46を移動させずに選択した時間連続して画像作成を実施できる。各シネ・スキャンは、心臓52の1回の心拍周期の全体が確実に包含されるように十分に長い時間実施される。例えば、概ね2秒のシネ・スキャンで、概ね44枚の一連の画像を表す画像データが得られる。各画像は、次の画像と概ね0.1秒のずれがある。これら44枚の画像により、少なくとも1回の心拍周期が完全に包含される。必要であれば、追加の2秒シネ・スキャンを撮影する。テーブル46は2秒の各シネ・スキャンの間にステップ移動し、後続のスキャンからの画像スライスが直前のスキャンからのスライス内のボリューム画像と重複しないようにする。実施の一形態では、収集される画像スライスの全体の厚さと等しい量だけテーブル46をステップ移動させて、各ステップ移動に先だって取得されたスライスと隣接しているが重複していないスライスの組を取得する。 【0016】外科医や内科医などのユーザは、シネ・スキャンの間に得られた画像を遡行的に検討する。例えば、図4、5、6及び7の画像72、74、76及び78は一連の画像データの一部を画像データを取得した順に表したものである。画像の固定している特徴、例えば、患者22の脊椎68上の点66が決定される。点66は固定基準点として用いられる。線80は、一連の画像の第1の画像内で、点66から左心室壁54上の基準点64に向かって延伸している。例えば、画像72を表示させている表示スクリーン上には重ね合わせ線80を描いてある。続いて取得した、第2の画像74では、線82が脊椎68上の同じ固定した点66から左心室壁上(ここでは参照番号60で示す)の同じ基準点64まで延伸している。次いで、線82の長さが、画像72の線80と比較して増加したか減少したかを決定する。心臓52がその心拍周期のうちのある時相でとどまった状態では、例えば、この長さは増加する。線の長さ(例えば線86の長さ)が、直前の画像上に描かれた線(例えば線84)と比較してまさに減少し始めるか、一定に保たれるようになるまで、その後の画像76及び78上に線84及び86が描かれる。ここで、この現象を起こした画像(この例では図7の画像78)は、一連の44枚の画像中の第i番目の画像であると仮定する。 【0017】第i番目の画像78により、運動誘発性アーチファクトの少ない、肺動脈90の石灰化88を計測するために十分な画像が提供される。実施の一形態では、心臓石灰化計数のために複数の画像を用いている。これらの画像は、第i番目の画像78、並びに選択した枚数の連続した画像である。例えば、脊椎68上の点66と左心室壁62上の点64の間の線84がまだ若干増加中である時点の最終画像76まで戻って画像を使用することができる。どの画像でこのことが起きているかに従って、第i−1番目の画像76(また第i−2番目の画像74のこともあり得る)が、第i番目の画像78に関連して計数を受ける。このように、この実施形態では、一連の画像中で選択する画像数は2枚以下である。別の実施形態では、石灰化計数のために使用するのに適する画像が1枚しかないと決定された場合には、画像78、76及び74のうちの1枚のみが石灰化計数のために使用される。この画像、例えば画像76は、線84の長さの観測される変化が隣接する画像74及び78と比べて、あったとしても、小さいような画像である。 【0018】線80、82、84及び86の長さは、基準点64と66の間の距離を表している。別の実施形態では、相次ぐ画像間での線長の変化の符号変化の関数として、あるいはその変化がゼロになる時点として画像が選択される。 【0019】複数スライス分の画像データを同時に収集する場合において、本発明の実施形態による方法を一連の並列のスライスの各々に対して繰り返すことは一般的には必要がないことを理解されたい。並列スライスのうちの1つに関して選択すれば、この画像と同時に撮影した並列スライスのすべての画像は、一般に同様に満足される。 【0020】周知のCTイメージング・システム10の提供するガントリ12の回転速度は実質的に1回の心拍周期未満にあたるため、シネ・スキャンの実施形態及びセグメント・ヘリカルスキャンの実施形態の双方において、360度の全ビュー角度分未満のデータから画像の各々が作成されることになる。これらのビューはセグメント画像として知られており、これらのビューを表すデータはセグメント画像データとして知られている。このため、実施の一形態では、イメージング・システム10はセグメント画像データを収集すると言われる。セグメント画像データは各画像あたり比較的短時間で収集されるため、より長時間のフルスキャンから再構成する画像と比較して運動誘発性の画像アーチファクトが減少する。しかし、画像アーチファクトを減少させながら、360度の全ビュー角度からビューを再構成できるようにガントリ12の回転速度を十分に高速とした実施の形態も可能である。 【0021】図1及び2のCTイメージング・システム10の通常のスキャン機能及びデータ収集機能以外に、実施の一形態では、コンピュータ36は、ディスプレイ42上に相次ぐ画像、例えば、図4、5、6及び7の画像72、74、76及び78を表示するようにプログラムされている。線及び相次ぐ画像は、コンソール40やその他適当な入力デバイス(1つまたは複数)を介して操作される。さらに、コンピュータ36は、ディスプレイ42上に表示された画像の上にオペレータが描いた線の長さを計算し表示するようにプログラムされている。 【0022】別の実施形態では、CTイメージング・システム10が収集した画像データは、図8に示すような別のワークステーション92にダウンロードすなわち転送される。例えば、記録メディアやネットワーク通信を介したデータ伝送など様々な伝送モードのうちの任意の伝送モードを適用できる。ワークステーション92は、実施の一形態では、プロセッサ及びメモリを有するシステム・ユニット94と、ディスプレイ96と、キーボード98やマウス100などの1つまたは複数のオペレータ入力デバイスを含んでいる。このプロセッサは、ディスプレイ96上で画像を表示しかつ操作すると共に、入力デバイス98及び100を用いてオペレータがスクリーン上に描いた線の長さを計算しかつ表示するようにプログラムされている。 【0023】本発明の様々な実施形態に関する上記の記述から、電子ビーム式CTイメージング・システムなどの高価の装置や追加のゲート制御信号を必要とせずに、心臓画像の運動誘発性アーチファクトが減少することは明らかであろう。さらに、画像に対するゲート制御や選択のためにEKGを必要としないため、シネ・プロトコルを使用する実施形態ではEKGに関する付加コストが避けられる。 【0024】本発明の具体的な実施形態について詳細に記載しかつ例示してきたが、これらは説明および例示のためのものに過ぎず、本発明を限定する意図ではないことを明瞭に理解されたい。例えば、心臓イメージングの実施形態を上記で詳細に説明しているが、本発明はさらに一般的な適用範囲を有している。肺などの周期的な動きのある別の身体部位を画像化するのに適用される別の実施形態も、この明細書を読めば当業者には明らかであろう。さらに、画像認識技法を画像の特徴を検出するために適用することもできる。例えば、画像認識ソフトウェアを使用することにより、相対的に移動している一対の計測用基準点を特定するか、あるいは、先ず基準点を特定した後に、他の画像上の対応する基準点を特定するかのいずれかを行うことができる。次いで、自動的に特定した点の間の距離を、中央処理ユニットまたはマイクロプロセッサにより容易に計算でき、ソフトウェアを用いて選択基準に基づいて画像を選択することができる。この選択基準は、手動による実施形態に関連して検討したような線の長さによる基準に基づく場合や、医学的応用や医用診断処置を最適化するように選択された別の基準に基づく場合がある。さらに、本明細書に記載したCTシステムは、X線源と検出器の双方がガントリと共に回転する「第3世代」システムである。検出器素子が個々に補正され所与のX線ビームに対して実質的に均一のレスポンスを提供できるならば、検出器が全周の静止した検出器でありかつX線源のみがガントリと共に回転する「第4世代」システムを含め、別の多くのCTシステムも使用可能である。したがって、本発明の精神及び範囲は、添付の特許請求の範囲及びこれと法的に等価なものによって限定されるべきである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成12年9月29日(2000.9.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093908 【弁理士】 【氏名又は名称】松本 研一
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| 【公開番号】 |
特開2001−137229(P2001−137229A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月22日(2001.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−297806(P2000−297806) |
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