| 【発明の名称】 |
X線コンピュータトモグラフィ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高梨 哲行
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| 【要約】 |
【課題】本発明の目的は、X線コンピュータトモグラフィ装置において、X線管の冷却効果を確保しつつ、騒音を抑えることにある。
【解決手段】本発明は、所定方向に回転される回転体17と、回転体17に搭載されたX線管装置11と、被検体を透過したX線を検出するためにX線管装置11に対向するX線検出器16と、回転体17に搭載されたラジエータ13と、X線管装置11とラジエータ13との間で流体を循環する循環系15とを具備し、ラジエータ13は、回転体17の回転により移動する空気を正面から受ける向きに配置されていることを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定方向に回転される回転体と、前記回転体に搭載されたX線管装置と、被検体を透過したX線を検出するために前記X線管装置に対向するX線検出器と、前記回転体に搭載されたラジエータと、前記X線管装置と前記ラジエータとの間で流体を循環するための循環系とを具備し、前記ラジエータは、前記回転体の回転により移動する空気を略正面から受ける向きに配置されていることを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項2】 前記ラジエータは、前記回転体の回転方向において前記X線管装置よりも前方に配置されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項3】 前記ラジエータは、その面の垂線が、前記回転体の回転軸を中心とした円の前記ラジエータの位置における接線に対して、略平行になるように、配置されることを特徴とする請求項1記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項4】 所定方向に回転される回転体と、前記回転体に搭載されたX線管装置と、被検体を透過したX線を検出するために前記X線管装置に対向するX線検出器と、前記回転体に搭載されたラジエータユニットとを具備し、前記ラジエータユニットは、筒状の筐体と、前記筐体の前方の開口に、前記回転体の回転により移動する空気を略正面から受ける向きではめ込まれているラジエータと、前記X線管装置と前記ラジエータとの間で流体を循環するための循環系と、前記筐体の後方に開けられたラジエータ空気出口とを有することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項5】 前記ラジエータユニットは、前記ラジエータ空気出口を開閉する開閉器をさらに有することを特徴とする請求項4記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項6】 前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が所定の温度以上を維持するように、前記開閉器を制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項5記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項7】 前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、所定のしきい値を超えたとき、前記ラジエータ空気出口を開け、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記しきい値以下のとき、前記ラジエータ空気出口を閉めるように、前記開閉器を制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項5記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項8】 前記ラジエータユニットは、前記筐体内の空気を強制的に排出するためのファンユニットをさらに有することを特徴とする請求項5記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項9】 前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方所定の温度以上を維持するように、前記開閉器と前記ファンユニットとを制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項8記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項10】 前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、下方しきい値を超えたとき、前記ラジエータ空気出口を開け、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記下方しきい値以下のとき、前記ラジエータ空気出口を閉めるように、前記開閉器を制御し、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、上方しきい値を超えたとき、前記ファンユニットを運転し、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記上方しきい値以下のとき、前記ファンユニットを停止するように、前記ファンユニットを制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項8記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項11】 前記ラジエータユニットは、前記ラジエータに冷気を供給するためのクーラーユニットをさらに有することを特徴とする請求項8記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項12】 前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、下方しきい値を超えたとき、前記ラジエータ空気出口を開け、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記下方しきい値以下のとき、前記ラジエータ空気出口を閉めるように、前記開閉器を制御し、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、上方しきい値を超えたとき、前記ファンユニットを運転し、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記上方しきい値以下のとき、前記ファンユニットを停止するように、前記ファンユニットを制御し、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記上方しきい値よりも高く設定されている上限値を超えたとき、前記クーラーユニットを運転し、前記X線管装置の温度と前記流体の温度との少なくとも一方が、前記上限値以下のとき、前記クーラーユニットを停止するように、前記クーラーユニットを制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項11記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項13】 前記ラジエータユニットは、前記ラジエータ空気出口にはめ込まれた空気フィルタをさらに有することを特徴とする請求項4記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項14】 ガントリ筐体と、前記ガントリ筐体に収納され、所定方向に回転される回転体と、前記回転体に搭載されたX線管装置と、被検体を透過したX線を検出するために前記X線管装置に対向するX線検出器と、前記ガントリ筐体に設けられた排気口と、前記ガントリ筐体に設けられた吸気口と、前記排気口と前記吸気口との少なくとの一方に設けられた換気ファンユニットと、前記回転体が停止しているとき、前記換気ファンユニットを運転し、前記回転体が回転しているとき、前記換気ファンユニットを停止するように、前記換気ファンユニットを制御するコントローラとを具備することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項15】 前記排気口を開閉する開閉器をさらに備えることを特徴とする請求項14記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項16】 前記コントローラは、前記ガントリ筐体の内部温度が所定温度以下のとき、前記排気口を閉じるように、前記開閉器を制御することを特徴とする請求項15記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項17】 被検体の周囲を回転しながらX線を発生するX線管装置と、前記X線管装置を冷却するための冷却装置と、前記被検体を透過したX線を検出するためのX線検出器と、前記X線管装置と前記冷却装置と前記X線検出器とを収納するガントリ筐体と、前記ガントリ筐体の内部空気を換気するための換気システムと、前記ガントリ筐体の内部空気の温度と、前記X線管装置のX線発生状態と、前記X線管装置の回転の状態との少なくとも1つに基づいて、前記冷却装置とともに前記換気システムを制御する制御ユニットとを具備することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項18】 前記換気システムは、前記ガントリ筐体に設けられた排気口と吸気口とを有することを特徴とする請求項17記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項19】 前記換気システムは、前記排気口と前記吸気口との少なくとも一方に設けられた換気ファンユニットを有することを特徴とする請求項18記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項20】 前記換気システムは、前記排気口と前記吸気口との少なくとも一方を開閉する開閉器を有することを特徴とする請求項18記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項21】 前記冷却装置は、ラジエータと、前記ラジエータと前記X線管装置との間で流体を循環するための循環系とを有することを特徴とする請求項17記載のX線コンピュータトモグラフィ装置。 【請求項22】 被検体の周囲を回転しながらX線を発生するX線管装置と、前記被検体を透過したX線を検出するためのX線検出器と、前記X線検出器により得られたデータに基づいて前記被検体のCT像を再構成する再構成装置と、前記X線管装置を冷却するための冷却装置と、前記X線管装置の温度を監視する監視装置と、前記監視装置によって検出された温度に応じて、前記X線管装置が所定温度以上となるように前記冷却装置を制御するコントロールユニットとを具備することを特徴とするX線コンピュータトモグラフィ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、X線管を、オイルや冷却水等のクーラントで冷却するX線コンピュータトモグラフィ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】図1は、従来のX線コンピュータトモグラフィ装置のガントリ内部の回転部の構造を示す。略円環状の回転体77は、図示しない固定部に回転可能に支持されている。この回転体77には、X線管装置71と、X線検出器76とが搭載されている。X線管は、陰極フィラメントから放出された熱電子を、陰極と陽極との間に印加した高電圧で加速し、非常に高速で陽極に衝突させることにより発生する制動X線を利用している。周知のとおり、電気エネルギーに対するX線エネルギーの変換効率は、非常に低く、電気エネルギーの99パーセント以上が熱に変換されてしまう。陽極の焦点面の温度が過剰に高くなると、陽極材料が溶融したり、クラックが生じて、X線管の寿命を縮めてしまう。このため熱容量を多くするために、X線管をクーラント(ここでは絶縁オイルとして説明する)と共に容器に収容したタイプが現在主流を占めている。また、X線管装置71とラジエータユニット72のラジエータ(コア)73との間でオイルを強制的に循環させることで、冷却効果を高くしたタイプも多くの装置に採用されている。 【0003】さらに、最近普及の著しいヘリカルスキャンは、比較的長時間、連続的にX線を発生する必要がある。また、回転の高速化にともなう感度低下を抑えるために単位時間あたりのX線強度も高くなる傾向にある。これにより増大した発熱量を処理するために、オイルを強制的に空冷するためのファン74を装備することが必要とされる。このファン74の送風能力は、過酷なスキャン条件のもとでシュミレートしたX線管の最大発熱量に基づいて、非常に高くデザインされている。 【0004】このため通常のスキャン条件のもとでは、過冷却状態が起こりえる。この過冷却は、X線管内部で熱電子がアーク(arc)を起こしやすい環境を提供してしまう。 【0005】また、非常に高い冷却能力を持つファン74は、非常に大きな動作音を発生する。この動作音は、患者および操作者にとって不快であるだけでなく、患者と操作者との間での音声による意志疎通を妨げることもある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、X線コンピュータトモグラフィ装置において、X線管の冷却効果を確保しつつ、騒音を抑えることにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、所定方向に回転される回転体と、前記回転体に搭載されたX線管装置と、前記X線管装置に対向するように、前記回転体に搭載されたX線検出器と、前記回転体に搭載されたラジエータと、前記X線管装置と前記ラジエータとの間で循環される流体とを具備し、前記ラジエータは、前記回転体の回転により移動する空気を正面から受ける向きに配置されていることを特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を好ましい実施形態により詳細に説明する。なお、コンピュータ断層撮影装置には、X線管とX線検出器とが1体として被検体の周囲を回転するROTATE/ROTATE-TYPE、リング状にアレイされた多数の検出素子が固定され、X線管のみが被検体の周囲を回転するSTATIONARY/ROTATE-TYPE等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本発明を適用可能である。ここでは、現在、主流を占めているROTATE/ROTATE-TYPEとして説明する。 【0009】(第1実施形態)図2(a)は、第1実施形態に係るX線コンピュータトモグラフィ装置のガントリの外観を示している。図2(b)はB−B断面図である。ガントリ1は、多くの部品を筐体2に収容してなる。固定フレーム18には、略円環形の回転体17が回転可能に支持されている。この回転体17を高速回転するために、例えばダイレクトドライブモータが採用されている。回転体17には、X線を発生するためのX線管装置11と、被検体を透過したX線を電気信号に変換するためのX線検出器16とが搭載されている。X線管装置11は、X線管をクーラント(ここでは絶縁オイルとして説明する)とともにX線管容器に収納するタイプである。 【0010】X線管装置11で発生した熱が筐体2の内部にこもらないように、筐体2の上部には排気口3が設けられ、筐体2の下部には吸気口7が設けられている。この排気口3には、電動の開閉機構4が取り付けられていて、必要に応じて排気口3を開閉できるようになっている。排気口3が開けられているときには、内部の暖められた空気が排気口3から外部に出て行き、それと入れ替わりに、新しい空気が吸気口7から入ってくる。この換気効率を高めるために、開閉機構4の内側には、換気ファンユニット5が取り付けられている。詳細は後述するが、この換気ファンユニット5の運転および排気口3の開閉は、筐体2の上部内側に取り付けられた温度センサ6により検知される筐体内部温度と、固定フレーム18に取り付けられたロータリーエンコーダ10により検知された回転体17の回転/停止とに基づいて制御される。 【0011】図3は、図2(b)の回転体17の正面図である。回転体17には、X線管装置11とX線検出器16の他に、ラジエータユニット12が搭載されている。このラジエータユニット12は、X線管装置11の近傍であって、回転体17の回転方向においてX線管装置11よりも前方の位置に配置されている。ラジエータユニット12の筐体9は筒体になっており、その前方の開口には、放熱フィンを備える略平板形のラジエータ(コア)13が、はめ込まれている。このラジエータ13とX線管装置11との間はオイルホース15で連結されていて、循環ポンプ8によりオイルをX線管装置11との間で循環するようになっている。 【0012】上記ラジエータ13は、その面の垂線が、回転体17の回転軸を中心とした円のラジエータ13の位置における接線に対して、略平行になるように、配置される。このような向きにラジエータ13を配置したことで、回転体17の回転により移動する空気が、ラジエータ13に正面からあたることとなり、オイルを効果的に冷却することができる。従って、空冷用ファンが不要、又は空冷用ファンの運転頻度を低く抑えることができるので、騒音をかなり減少させることができる。 【0013】このラジエータユニット12の筐体9の後方には、ラジエータ13を通過した暖かい空気を排出するためのラジエータ空気出口18が開けられている。このラジエータ空気出口18は、ラジエータ13を通って温まった空気がX線管装置11に直接的にあたらないように、“後方に向かって”ではなく、側方に向かって開けられている。このラジエータ空気出口18には、スリップリング等から発生した塵等を取り除くためのエアフィルタがはめ込まれている。 【0014】図4は、排気口3の開閉と換気ファンユニット5の運転/停止とを制御するコントロールシステムを示している。換気コントローラ19は、排気口3の開閉と換気ファンユニット5の運転/停止とを制御するもので、この制御を上述したように温度センサ6により検知される筐体内部温度と、ロータリーエンコーダ10により検知された回転体17の回転/停止とに基づいて行う。 【0015】図5に示すように、スキャンの実行と停止にもとなって、回転体17は断続的に回転する。また、ガントリの筐体内部温度は、X線の曝射頻度等の様々な要因で変動する。換気コントローラ19は、温度センサ6の出力に基づいて筐体内部温度を監視し、筐体内部温度が所定のしきい値THを超えたとき、排気口3を開く。これにより筐体内部の空気は換気され、筐体内部温度は低下する。一方、筐体内部温度が所定のしきい値TH以下に低下したとき、排気口3を閉じる。これにより筐体内部の空気の換気は停止され、筐体内部温度の低下は抑制される。このような開閉制御により、筐体内部温度の変動を、しきい値THを中心とした比較的狭い範囲内に抑えることができる。一般的にX線検出器16のフォトダイオード及びデータ収集ユニット(DAS)の電気回路等の半導体機器は、温度変化に敏感で、温度が高すぎても、逆に低すぎても機能低下を起こしてしまうが、本実施形態のように内部温度を下げるだけでなく、過剰に下げすぎないことで、半導体機器を好適に動作させることができる。 【0016】また、換気コントローラ19は、温度センサ6の出力に基づいて筐体内部温度を監視するとともに、ロータリーエンコーダ10の出力に基づいて回転体17の回転/停止を監視しており、この監視結果に基づいて、換気ファンユニット5の運転/停止を切り替える。 【0017】具体的には、筐体内部温度が所定のしきい値THを超えていて、しかも回転体17が停止している状態のときに、換気ファンユニット5を動作させ、筐体内部の空気を強制的に換気する。一方、回転体17が回転している状態のときには、筐体内部温度が所定のしきい値THを超えていたとしても、換気ファンユニット5を停止する。また、回転体17が停止している状態のときであっても、筐体内部温度が所定のしきい値TH以下に低下したときには、換気ファンユニット5を停止する。 【0018】つまり、回転体17が回転しているとき、又はスキャン(X線曝射/投影データ収集)を実行しているときには、常に換気ファンユニット5の動作を停止する。そして、換気ファンユニット5を動作させ、強制換気を行うのは、回転体17が停止しているか又はX線曝射が停止していて、しかも筐体内部温度が所定のしきい値THを超えているときに限定される。従って、スキャン時の騒音を極力抑えることができる。 【0019】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態と相違する点について主に説明する。図6は、第2実施形態に係るX線コンピュータトモグラフィ装置のガントリ内部の回転体27の正面図である。本実施形態のラジエータユニット22には、ファンユニット24が装備されている。このファンユニット24が動作するとき、ラジエータ13を通過する風量が増加する。これによりオイルの冷却効果が向上する。 【0020】また、ラジエータ空気出口28を電動で開閉することができるように、ラジエータユニット22には、開閉器29が設けられていている。開閉器29により、ラジエータ空気出口28が開けられたとき、第1実施形態と同様に、回転体17の回転にともなってラジエータ13を空気が通過して、オイルが冷却される。開閉器29により、ラジエータ空気出口28が閉じられたとき、回転体17が回転していても、ラジエータ13を空気がほとんど通過しないので、オイルの冷却効果は減少する。なお、ファンユニット24の吸気口と排気口との少なくとも一方に開閉器30を設けてもよい。開閉器29がラジエータ空気出口28を閉じたとき、それと共に開閉器30でファンユニット24の排気口(又は吸気口)を閉じることにより、ラジエータ13を通過する風量をより減少させて、オイルの冷却効果をより減少させるようにしてもよい。 【0021】これらファンユニット24の運転/停止と、開閉器29によるラジエータ空気出口28の開閉とにより、ラジエータ13を通過する風量をより緻密に制御することができる。 【0022】これらファンユニット24の運転/停止および開閉器29によるラジエータ空気出口28の開閉の制御は、X線管の温度を直接的に検出するためにX線管の外表面等に装着された温度センサ31の出力と、例えば冷却直後のオイルの温度を検出するためにラジエータ13からX線管装置11にオイルを還流するホース15に装着された温度センサ32の出力との少なくとも一方に基づいて行われる。 【0023】なお、温度センサ31はX線管温度を検出するのでX線管の温度変化に対して敏感な特性を有し、一方、温度センサ32は還流オイルの温度を検出するのでX線管の温度変化に対しては比較的鈍感であるが、ラジエータ13による冷却効果に対して敏感な特性を有している。 【0024】図7は、ラジエータユニット22のコントロールシステムを示している。ラジエータコントローラ33は、例えば回転体17に搭載される主にX線発生を制御するためのコントロールユニットの1つのセクションに設けられる。ラジエータコントローラ33には、温度センサ31の出力と温度センサ32の出力とが取り込まれる。ラジエータコントローラ33は、ファンユニット24の運転/停止および開閉器29によるラジエータ空気出口28の開閉の制御モードを、3種類備えている。操作者は、任意の制御モードを選択することができる。 【0025】図8は、ラジエータコントローラ33による第1モードの制御手順を示している。図9は、X線管温度(センサ31の検出温度)の変化に対するファンユニット24の運転/停止の変化とラジエータ空気出口28の開閉の変化とを示している。一般的に、X線管温度の上限値がインターロックレベルとして規定されている。X線管温度がインターロックレベルを超えたとき、X線の発生を緊急停止するために、X線管装置11への電力(管電圧、フィラメント電流)の供給が緊急停止される。このインターロックレベルより低い温度に、上方しきい値THupper(1)が設定される。また、X線管内でのアークの発生頻度が比較的高くなる温度より若干高い温度に、下方しきい値THlower(1)が設定される。 【0026】ラジエータコントローラ33では、センサ31で検出されたX線管温度が、下方しきい値THlower(1)に比較され(S1)、またセンサ31で検出されたX線管温度が、上方しきい値THupper(1)に比較される(S4)。 【0027】X線管温度が、下方しきい値THlower(1)以下のとき、過冷却を防止するために、ラジエータ空気出口28が閉じられる(S3)。一方、X線管温度が、下方しきい値THlower(1)を超えているとき、ラジエータユニット22の冷却効果を高くするために、ラジエータ空気出口28が開けられる(S2)。 【0028】また、X線管温度が、上方しきい値THupper(1)を超えているとき、冷却能力をより高めるために、ファンユニット24を運転する(S5)。一方、X線管温度が、上方しきい値THupper(1)以下のとき、過冷却を予防するために、ファンユニット24の運転を停止する(S6)。このような制御が撮影終了まで継続される(S7)。 【0029】このように温度上昇に関しては、まず、ラジエータ空気出口28を開け、それでも温度上昇を止められない場合には、ファンユニット24を運転する。また、温度低下に関しては、ファンユニット24を停止し、それでも温度低下を止められない場合には、ラジエータ空気出口28を閉じる。 【0030】なお、回転体17の回転停止時であって、X線管温度が、上方しきい値THupper(1)を超えているときには、冷却効果を得るために、ラジエータ空気出口28を閉じ、ファンユニット24を運転する。 【0031】図10には、ラジエータコントローラ33の第2モードにおいて、オイル温度(センサ32の検出温度)の変化に対するファンユニット24の運転/停止の変化とラジエータ空気出口28の開閉の変化とを示している。このオイル温度に対する上方しきい値THupper(2)が、第1モードで使ったX線管温度に対する上方しきい値THupper(1)よりも低い温度に設定され、同様にオイル温度に対する下方しきい値THlower(2)が、第1モードで使ったX線管温度に対する下方しきい値THlower(1)よりも高い温度に設定される。 【0032】ラジエータコントローラ33では、第1モードと同様に、センサ32で検出されたオイル温度が、下方しきい値THlower(2)に比較され、またセンサ32で検出されたオイル温度が、上方しきい値THupper(2)に比較される。オイル温度が、下方しきい値THlower(2)以下のとき、過冷却を防止するために、ラジエータ空気出口28が閉じられる。一方、オイル温度が、下方しきい値THlower(2)を超えているとき、ラジエータ空気出口28が開けられる。また、オイル温度が、上方しきい値THupper(2)を超えているとき、ファンユニット24を運転する。一方、オイル温度が、上方しきい値THupper(2)以下のとき、過冷却を予防するために、ファンユニット24の運転を停止する。 【0033】なお、回転体17の回転停止時であって、オイル温度が、上方しきい値THupper(2)を超えているときには、冷却効果を得るために、ラジエータ空気出口28を閉じ、ファンユニット24を運転する。 【0034】第3モードでは、2種類のセンサ31,32の両方を使って制御が行われる。図11は、ラジエータコントローラ33による第3モードの制御手順を示している。図12は、X線管温度(センサ31の検出温度)及びオイル温度(センサ32の検出温度)の変化に対するファンユニット24の運転/停止の変化とラジエータ空気出口28の開閉の変化とを示している。ラジエータコントローラ33では、センサ31で検出されたX線管温度が下方しきい値THlower(1)と比較され、センサ32で検出されたオイル温度が下方しきい値THlower(2)と比較される(S11)。ここで、X線管温度とオイル温度との少なくとも一方が、それぞれの下方しきい値THlower(1),THlower(2)を超えているとき、ラジエータユニット22の冷却効果を高くするために、ラジエータ空気出口28が開けられる(S12)。一方、X線管温度とオイル温度との両方共に、それぞれの下方しきい値THlower(1),THlower(2)以下のとき、過冷却を防止するために、ラジエータ空気出口28が閉じられる(S13)。 【0035】また、ラジエータコントローラ33では、X線管温度が上方しきい値THupper(1)と比較され、オイル温度が上方しきい値THupper(2)と比較される(S14)。ここで、X線管温度とオイル温度との少なくとも一方が、それぞれの上方しきい値THupper(1),THupper(2)を超えているとき、ファンユニット22が運転される(S15)。一方、X線管温度とオイル温度との両方共に、それぞれの上方しきい値THupper(1),THupper(2)以下のとき、過冷却を予防するために、ファンユニット22が停止される(S16)。このような制御が撮影終了まで継続される(S17)。なお、回転体17の回転停止時であって、X線管温度とオイル温度との少なくとも一方が、上方しきい値を超えているときには、冷却効果を得るために、ラジエータ空気出口28を閉じ、ファンユニット24を運転する。 【0036】本実施形態によれば、第1実施形態よりも、温度を高精度に制御することができる。 【0037】なお、上述の説明では、ファンユニット24の運転/停止だけを切り換えているが、ファンユニット24の風量を細かく調整するようにしてもよい。つまり、複数の上方しきい値を段階的に設定し、温度上昇時には各上方しきい値を超えるごとに、ファンユニット24の風量を段階的に多くする。一方、温度下降時には各上方しきい値を下回るごとに、ファンユニット24の風量を段階的に少なくする。風量は、駆動するファンの数を増減することにより調整してもよいし、ファンユニット24に印加する電力を代えることでその出力を変化させるようにしてもよい。 【0038】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施形態について説明する。図13は、第3実施形態におけるX線コンピュータトモグラフィ装置のガントリ内部の回転体17の正面図である。本実施形態のラジエータユニット52は、第2の実施形態のラジエータユニットの構成に加えて、クーラー(冷房装置)59が装備されている。クーラー59は、冷媒の気化−液化サイクルシステムを有しており、気化器60がラジエータ13の前面に配置されている。クーラー59が運転しているとき、気化器60で、ガントリ内部温度未満に冷却された空気がラジエータ13に供給される。これによりオイルの冷却効果は、著しく向上する。 【0039】図14は、ラジエータコントローラによる制御手順を示している。図15は、X線管温度(センサ31の検出温度)の変化に対するファンユニット24の運転/停止の切り換え、ラジエータ空気出口28の開閉、それらに加えてクーラー59の運転/停止の切り換えを示している。なお、本実施形態の制御動作について第2実施形態の第1モードをベースに説明するが、第2モード及び第3モードに適用することもできる。 【0040】本実施形態の制御動作が、第2実施形態のそれと相違するのは、インターロックレベルと上方しきい値THupperとの間に、上限値THlimitが設定されていて、X線管温度が上限値THlimitと比較され(S21)、X線管温度が上限値THlimitを超えたとき、オイルを急速に冷却するためにクーラー59が運転され(S22)、X線管温度が上限値THlimit以下に低下したとき、過冷却を予防するために、クーラー59が停止される(S23)ことにある。 【0041】なお、クーラー59の運転/停止だけを切り換えているが、クーラー59の冷却能力を細かく調整するようにしてもよい。つまり、複数の上限値THlimitを段階的に設定し、温度上昇時には各上限値を超えるごとに、クーラー59の出力を段階的に多くする。一方、温度下降時には、各上限値を下回るごとに、クーラー59の出力を段階的に少なくする。 【0042】本実施形態によれば、クーラー59により急速にX線管温度を下げることができるので、X線の曝射時間が長くなるような例えば多人数を連続的に撮影するケースに適している。また、X線管温度が異常に上昇して、インターロックがかかった場合には、X線管温度を急速に下げて、X線曝射可能な状態に短期間で回復することができる。 【0043】本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。さらに、上記実施形態には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されてもよい。 【0044】 【発明の効果】本発明によれば、回転体が回転するとき、ラジエータには空気が正面からあたるので、流体を効果的に冷却することができる。また、空冷用ファンが不要、又は空冷用ファンの運転頻度を低下することができるので、騒音をかなり減少させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成12年8月21日(2000.8.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−137224(P2001−137224A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月22日(2001.5.22) |
| 【出願番号】 |
特願2000−249731(P2000−249731) |
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