| 【発明の名称】 |
磁気計測装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】冨田 司
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| 【要約】 |
【課題】被検査部位に対応して装置を傾斜させることができるとともに、冷媒の蒸発量の少ない磁気計測装置を提供する。
【解決手段】断熱容器2を球状体にし、ネック部8が真上にある状態で、磁気センサ群3の中心軸を鉛直下向きに対して0°〜60°の角度で配設し、磁気センサ群3の信号線7を前記断熱容器2の上部のネック部から導出する。これにより、被験者の取り得る姿勢に合うよう磁気計測装置1の磁気センサ群3の中心軸の角度を変えても冷媒4は球状体内で回転するだけで、断熱容器2からこぼれ出ることはなく、また冷媒4の蒸発量の少ない磁気計測装置が得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】冷媒を収容した断熱容器と、該断熱容器の内部に設置された磁気センサ群と、該磁気センサ群からの電気信号を信号処理して、磁気分布を計測する信号処理部から構成される磁気計測装置において、前記断熱容器が中空の球体部と、その外面に前記磁気センサ群を内側に配設して形成された磁気測定部と、前記磁気センサ群の信号線を導出する開口部を有すると共に、開口部及び球体部の中心を通る軸線と前記磁気測定部の軸線との角度が0〜60°になるよう開口部に対して磁気測定部を配置したことを特徴とする磁気計測装置。 【請求項2】冷媒を収容した断熱容器と、該断熱容器の内部に設置された磁気センサ群と、該磁気センサ群からの電気信号を信号処理して、磁気分布を計測する信号処理部から構成される磁気計測装置において、前記断熱容器が中空の横円筒体部と、その外面に前記磁気センサ群を内側に配設して形成された磁気測定部と、前記磁気センサ群の信号線を導出する開口部を有すると共に、開口部及び横円筒体部の中心を通る軸線と前記磁気測定部の軸線との角度が0〜60°になるよう開口部に対して磁気測定部を配置したことを特徴とする磁気計測装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、磁界発生源からの磁気分布を計測する磁気計測装置に関し、さらに詳しくは頭部(脳)、胸部(心臓)、腹部(胃、肝臓)、胎児などの周囲空間の磁気分布を計測する磁気計測装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に磁界発生源からの磁気分布はその方向によって強さが異なるため、一台の磁気計測装置で測定対象物の様々な部位や向きに対応させて使用する必要がある。特に、生体磁気計測装置は測定磁界が微弱であるため、磁気センサを極低温に保てる断熱容器(ジュア)内に収容して使用するので装置全体が大型化するが、被験者の健康状態に応じて座位あるいは臥位でも測定できるように、被測定部位に対して装置内の磁気測定部の傾斜角度を変える必要がある。このため、例えば頭部の磁気分布を測定する場合、図4に示すような断熱容器21の縦円筒体部22と頭部の形状に合わせて磁気センサ群23を配置した凹部24のそれぞれの中心軸が、角度θ(図4では45°とする)をなすように結合された磁気計測装置20が考案されている。この形状の断熱容器21を用いることにより、凹部24の中心軸を図4に示すような垂直方向(a)または水平方向(b)に傾斜させても、断熱容器21内の冷媒25がこぼれ出さずに計測することができる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の磁気計測装置は上記のように構成されているが、細長い円筒を縦形にしたような断熱容器では、装置を傾斜させた場合、冷媒の一部が磁気センサ群の周囲から図4の矢印で示すような離れる方向に移動するため、その分を考慮して多量の冷媒を断熱容器に充填しておく必要があった。また、図4から示されるように縦円筒体部22が傾斜した場合、蒸発面積が増加するため冷媒が収容される断熱容器内の表面積を多く取る必要があった。これがため、断熱容器を通しての熱侵入が増え冷媒の蒸発量が増加して冷媒の消耗を速め、装置全体が大きくなるという問題があった。本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、冷媒の量並びに断熱容器の表面積を少なくして、冷媒の蒸発量が少ない磁気計測装置を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、請求項1記載の磁気計測装置は、冷媒を収容した断熱容器と、該断熱容器の内部に設置された磁気センサ群と、該磁気センサ群からの電気信号を信号処理して、磁気分布を計測する信号処理部から構成される磁気計測装置において、前記断熱容器が中空の球体部と、その外面に前記磁気センサ群を内側に配設して形成された磁気測定部と、前記磁気センサ群の信号線を導出する開口部を有すると共に、開口部及び球体部の中心を通る軸線と前記磁気測定部の軸線との角度が0〜60°になるよう開口部に対して磁気測定部を配置したことを特徴とする。また、請求項2記載の磁気計測装置は、冷媒を収容した断熱容器と、該断熱容器の内部に設置された磁気センサ群と、該磁気センサ群からの電気信号を信号処理して、磁気分布を計測する信号処理部から構成される磁気計測装置において、前記断熱容器が中空の横円筒体部と、その外面に前記磁気センサ群を内側に配設して形成された磁気測定部と、前記磁気センサ群の信号線を導出する開口部を有すると共に、開口部及び横円筒体部の中心を通る軸線と前記磁気測定部の軸線との角度が0〜60°になるよう開口部に対して磁気測定部を配置したことを特徴とする。本発明の磁気計測装置は上記のように構成されており、磁気センサ群の中心軸の傾斜角度を変えても冷媒がこぼれ出さずに、また蒸発量の少ない磁気計測装置を提供することができる。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、頭部からの発生磁界を計測する場合の実施例により、本発明の磁気計測装置を詳細に説明する。図1は、本発明の実施例による磁気計測装置の正面図(a)とその中心断面図(b)、図2(a)、(b)はこの磁気計測装置を前方及び後方にそれぞれ45°回転させたときの中心断面図である。この磁気計測装置1は、ヘリウム等の極低温の液体冷媒4を収容した断熱容器2と、その内部に設置された磁気センサ群3及外部に設置された信号変換部9より構成されている。 【0006】前記断熱容器2は、真空断熱壁10で球形状に形成された液溜め部5と、人の頭部を収容し得るヘルメット状の底部6並びに冷媒4の供給・排気、磁気センサ群3の信号線7を通すためのネック部8から構成されている。 【0007】前記磁気センサ群3は、数個ないし数百個の磁界ピックアップコイルとそれに対応した超電導量子干渉デバイス(SQUID)とからなり、人の頭部を収容しうるヘルメット状の底部6の内側において、一定の間隔と角度で放射状に配置され頭部からの発生磁界を検出する。 【0008】上記構成において、図1に示すように前記液溜め部5のネック部8を真上にしたとき、人の頭部を収容しうるヘルメット状の底部6ならびに磁気センサ群3は鉛直下向きに対して0°〜60°の角度で配置されており、例えば本実施例のように角度を45°にした場合、図2(a)のように底部6を垂直方向に移動させることにより座位状態の被験者の頭部を計測することができ、同図(b)のように底部6を水平方向に移動させることにより臥位状態の被験者の頭部を計測することができる。そして、液溜め部5を図2(b)のような位置にして、冷媒4をネック部8からこぼれ出ないように供給することにより、底部6の位置が図1や図2(b)のように傾斜させても冷媒4がネック部8からこぼれ出すことはない。 【0009】前記液溜め部5は球形であるため、内容積に対する表面積の割合は他の形状に比して小さく、また、液溜め部5が傾斜した場合、冷媒は球形部内で回転するだけであるため蒸発面積は一定であり、冷媒4の使用量及び蒸発量を縦円筒体の液溜め部を用いた場合に比べ大きく減らすことができる。 【0010】一方、磁気センサ群3は通常磁界ピックアップコイルとSQUIDで構成されている。頭部(脳)からの発生磁界は、磁界ピックアップコイルによって微小電流信号として検出され、SQUIDによって測定磁界の磁束に比例した周期性電圧信号に変換される。 【0011】さらに、この出力信号は、例えばDC SQUIDを用いる場合、交流増幅器、位相検波器、低周波発振器及びフィードバック直流増幅器からなる信号変換部9により、外部磁界の変化に対して線形化した出力信号を得ることができる。図1では、磁気センサ1チャンネル分だけの信号を信号変換部9に送っているが、実際には各磁気センサの全ての信号が信号変換部9に送信され、被験者の脳内から発生する全ての磁界に対するデータが取得される。 【0012】図3は本発明の他の実施例による磁気計測装置の正面図(a)とその中心断面図(b)である。本磁気計測装置1aの断面は図1の中心断面図と同様な断面をもつ横円筒体の液溜め部5aを用いた断熱容器2aと、その内部に設置された磁気センサ群3a及び外部に設置される信号変換部9より構成されている。その他の部分は図1に示すものと同様である。 【0013】上記構成において、図3に示すように前記液溜め部5aのネック部8を真上にしたとき、人の頭部を収容し得るヘルメット状の底部6aならびに磁気センサ群3は鉛直下向きに対して0〜60°の角度で配置されており、例えば角度を45°にした場合、図2(a)、(b)のように被験者の状態に合うよう底部6aを移動させることができる。 【0014】本実施例の液溜め部5aは横円筒体であるため、液溜め部5aが前後に傾斜した場合、冷媒4は円筒体内を回転するように移動するので、冷媒4の蒸発面積は一定であり、やはり縦円筒体の液溜め部を用いた場合に比べて、冷媒量及び蒸発量を減らすことができる。また、球体の液溜め部5に比べて製作が容易になる利点を有する。 【0015】以上の実施例では頭部の計測方法について説明したが、各部位によって適した形の底部が用いられる。例えば腹部を測定する場合には、凹んだ台形の形をした底部が前記底部6、6aの代わりに用いられる。また、被計測物が生体以外の場合に関しても効果は同様である。 【0016】 【発明の効果】本発明の磁気計測装置は上記のように構成されており、本装置を傾斜させても冷媒の蒸発面積は一定であるため冷媒は常に磁気センサの周囲に平均して存在することができ、また、断熱容器内の内容積に対する表面積の比率が小さい構造であるため、断熱容器を通しての熱侵入に対して冷媒の蒸発量を小さくすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001993 【氏名又は名称】株式会社島津製作所
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| 【出願日】 |
平成11年11月2日(1999.11.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097892 【弁理士】 【氏名又は名称】西岡 義明
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| 【公開番号】 |
特開2001−128953(P2001−128953A) |
| 【公開日】 |
平成13年5月15日(2001.5.15) |
| 【出願番号】 |
特願平11−312437 |
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