| 【発明の名称】 |
トリムマスを用いた超音波トランスデユーサを同調するための装置および方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】フォスター・ビー・ストゥレン
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| 【要約】 |
【課題】高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを製造する方法であって、特に、接触面上でのトリミング処理を必要とすることなく高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを同調する新規な方法を提供する。
【解決手段】本発明は高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを製造するための方法およびこれに付随する装置であり、特に、接触面におけるトリミング処理を必要とすることなく高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを同調する新規な方法である。本発明による方法は、サンドイッチ型超音波トランスデユーサを組み立てる工程と、当該超音波トランスデユーサの共鳴周波数を測定する工程と、複数のトリムマス(切取質量部分)から一定のトリムマスを選択する工程とから成り、超音波トランスデユーサを当該選択したトリムマスにトリミング処理することにより、上記の測定した超音波トランスデユーサの共鳴周波数を所望の共鳴周波数に変更できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波組立体を同調する方法において、(a)トリムマス(切取質量部分)を有するサンドイッチ型超音波トランスデユーサを組み立てる工程と、(b)前記超音波トランスデユーサの共鳴周波数を測定する工程と、(c)前記超音波トランスデユーサのトリムマスを変化して、前記測定した超音波トランスデユーサの共鳴周波数を第2の共鳴周波数に変更する工程とから成る方法。 【請求項2】 超音波トランスデユーサ組立体を同調する方法において、(a)複数のトリムマスから一定のトリムマスを選択する工程と、(b)前記選択したトリムマスにより超音波トランスデユーサを変更することにより、前記複数のトリムマスにおける一定のトリムマスを選択する前の超音波トランスデユーサの共鳴周波数を当該超音波トランスデユーサの変更後において第2の共鳴周波数に同調する工程とから成る方法。 【請求項3】 超音波トランスデユーサを製造するための方法において、(a)トリムマス(切取質量部分)を含むサンドイッチ型超音波トランスデユーサを組み立てる工程と、(b)前記超音波トランスデユーサの共鳴周波数を測定する工程と、(c)前記超音波トランスデユーサのトリムマスを変化して、前記測定した超音波トランスデユーサの共鳴周波数を第2の共鳴周波数に変更する工程とから成る方法。 【請求項4】 超音波組立体を同調する方法において、(a)トリム(切取)領域を有するサンドイッチ型超音波トランスデユーサを組み立てる工程と、(b)前記超音波トランスデユーサの共鳴周波数を測定する工程と、(c)前記トリム領域を構成する複数のトリム(切取)幅から一定のトリム幅を選択する工程と、(d)前記超音波トランスデユーサのトリム領域をトリミングして前記一定のトリム幅にすることにより、前記複数のトリム幅における一定のトリム幅を選択する前の超音波トランスデユーサの共鳴周波数を当該超音波トランスデユーサのトリミング後において第2の共鳴周波数に同調する工程とから成る方法。 【請求項5】 一定の振動の共鳴駆動周波数を有する超音波トランスデユーサ組立体において、第1の面および第2の面を有する少なくとも1個の圧電変換素子と、前記少なくとも1個の圧電変換素子の第1の面の近傍に配置された端部質量部分と、前記少なくとも1個の圧電変換素子の第2の面の近傍に配置された第1の直径を有する前方質量部分とから成り、当該前方質量部分が、前記前方質量部分を音響導波管に連結するように構成された取付面と、前記第1の直径よりも大きな第2の直径を有していて、前記前方質量部分の音響振動の波腹部から1/8λ以内に配置されている環状領域とから成り、当該環状領域の少なくとも一部分を除去することにより、前記超音波トランスデユーサ組立体の共鳴周波数が増大する超音波トランスデユーサ組立体。 【請求項6】 超音波組立体を同調する方法において、前記超音波組立体内の構成要素の質量を選択的に減少して当該超音波組立体の共鳴周波数を変更する工程から成る方法。 【請求項7】 超音波組立体を同調する方法において、(a)質量要素を含むサンドイッチ型超音波トランスデユーサを組み立てる工程から成り、当該質量要素が直径D1 を有していて、前記超音波トランスデユーサの長手軸から半径方向に延出しており、さらに、(b)前記超音波トランスデユーサ組立体の共鳴周波数を測定する工程と、(c)前記質量要素の直径D1 を新しい直径D2 に減少することにより、当該減少した直径D2 が前記超音波トランスデユーサの共鳴周波数を第2の共鳴周波数に変更する工程から成る方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一般に高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを製造するための装置および方法に関し、特に、トリムマス(切取質量部分:trim mass)を用いた高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを同調する新規な方法に関する。 【0002】 【従来の技術】本出願は1999年4月15日に出願された米国特許出願第09/292,134号、1998年に6月25日に出願された第09/104,612号、1998年6月25日に出願された第09/104,789号、および1998年6月25日に出願された第09/104,648号に関連し、これらの全ての出願は本発明と同一の譲受人に譲渡されており、これらの全てが本明細書に参考文献として含まれる。 【0003】中空コアおよび中実コアの両方を含む超音波装置は多くの医療状態の安全かつ有効な処理に使用されている。このような超音波装置、特に中実コアの超音波装置は超音波周波数で外科手術エンドイフェクタに機械的振動を伝達する形態のエネルギーにより組織を切断および/または凝固するために使用できるので有利である。超音波振動は、適当なエネルギーで組織に伝達されて適当なエンドイフェクタを使用する場合に、組織を切断、切開または焼灼するために使用できる。中実コア技法を利用する超音波装置は超音波トランスデユーサから導波管を介して外科手術エンドイフェクタに伝達できるエネルギーの量の点で特に有利である。このような装置は内視鏡または腹腔鏡処理のような最少の侵襲性の処理における使用に特に適しており、この場合に、エンドイフェクタはトロカール内を通って外科手術部位に到達する。 【0004】超音波振動は、例えば、装置のハンドピース内の1個以上の圧電変換素子または磁気歪素子により構成できるトランスデユーサを電気的に励起することにより、外科手術エンドイフェクタ内において誘発できる。すなわち、トランスデユーサ部分により発生される振動が当該トランスデユーサ部分から外科手術エンドイフェクタまで延在する超音波導波管を介して外科手術エンドイフェクタに伝達される。 【0005】サンドイッチ型の超音波トランスデユーサはランゲビン(Langevin)トランスデユーサとも呼ばれ、高強度の超音波動作を発生することが周知であり確立されている。発明者をP. Langevinとする1921年に発行された英国特許第145,691号において、金属板の間に配置されたサンドイッチ型の圧電変換材料が高強度の超音波を発生することが記載されている。また、共鳴周波数に同調して当該共鳴周波数の半波長を生成するように構成されたボルト留めの堆積型トランスデユーサを利用したサンドイッチ型トランスデユーサが英国特許第868,784号に記載されている。 【0006】複合型またはサンドイッチ型の高強度超音波トランスデユーサは一般に前方ベル(fore-bell)および端部ベル(end-bell)または前方マス部材および後方マス部材(mass member)または第1共振器および第2共振器を備えており、これらの間には、圧電変換素子が張力による影響を受けやすいために、環状の圧電変換素子と電極が交互に堆積されている。たいていのこのような高強度トランスデユーサはプレストレス(pre-stressed)型である。すなわち、これらは堆積層を軸方向に貫通して圧電トランスデユーサが耐えられる圧縮力の約半分の静的バイアス力を加える圧縮ボルトを使用している。このようなトランスデユーサの動作時には、これらは常に圧縮状態に保たれて、この圧力は公称ゼロの最小の圧力から材料の最大圧縮強度以下の最大ピーク値まで変動する。 【0007】さらに、従来技術の別の実施形態は前方ベルおよび端部ベルの両方にネジ係合して圧縮力をトランスデユーサの堆積層に加えるスタッド部材を利用している。このようなネジ付きのスタッド部材も伝達構成部品をトランスデユーサ組立体に着脱するために従来技術において周知である。例えば、米国特許第5,324,299号および同第5,746,756号を参照されたい。このようなボルトおよびスタッドはサンドイッチ型トランスデユーサまたは任意の取付式音響組立体における構成要素間の音響的連結を維持するために利用されている。このような連結技法は組立体の同調性を維持するために重要であり、これにより、組立体が共鳴状態で駆動できるようになる。 【0008】サンドイッチ型トランスデユーサは比較的高いQ値の装置であり、動作中に共鳴状態で駆動され、当該技術分野において既知のフィードバック制御技法により比較的狭い周波数範囲内に維持される。例えば、サンドイッチ型トランスデユーサを組み込んで制御するシステムを記載している米国特許第5,630,420号および同第5,026,387号を参照されたい。 【0009】しかしながら、このような装置が動作する高いQ特性のために、サンドイッチ型トランスデユーサを製造することが困難である。製造プロセス中において少なくとも1回各トランスデユーサを個々に同調するのが一般的である。最近の製造プロセスにおいて現在利用できる厳しい許容度を伴っても、サンドイッチ型トランスデユーサの設計者にとって「積み重ね(stack-up)」の問題が困難になっている。すなわち、この「積み重ね」の問題は多数個の部品を組み合わせることによる通常的な変化として現れ、各部品が設計の許容度を有していても、各部品による変化が集合して相当な変化になる。このような個々の部品の変化は、例えば、材料の異なるロットにおける材料特性における変化、組み立ての変化、および寸法の変化等により生じる。 【0010】現在において、サンドイッチ型トランスデユーサはその任意の共鳴周波数に対応して望まれる長さよりも長く構成されることが当該技術分野において知られている。すなわち、組み立て中において、サンドイッチ型トランスデユーサはその共鳴周波数について試験された後に、その組立体がさらに短くトリミングされて所望の同調範囲内に調整される。このトリミング処理は取付面において行われる場合が多く、この取付面にはエンドイフェクタのような別の音響組立体が取り付けられる。この取付面における面仕上げ品質は能率的な音響組立体にとって重要なパラメータであり、このようなトリミング処理が相当な製造上の問題を加えてコストを高めていることが知られている。例えば、米国特許第5,798,599号はトランスデユーサが隣接する部材間において密接な面接触を必要としていて、その密接さは1インチ当たり2個のニュートンリング以内の平坦さの面仕上げを必要とすると述べている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】それゆえ、許容可能な滑らかさまでに既に製造された接触面におけるトリミング処理を必要としないトランスデユーサの同調方法が必要である。また、個々の音響組立体の周波数共鳴における変化に対処できる音響的組立方法が必要である。加えて、例えば、許容度における「積み重ね」の問題による同調のための付加的な長さを含まない共鳴に必要な所望の長さにサンドイッチ型トランスデユーサ構成部品を設計できればさらに有利である。また、既存の共鳴周波数から所望の共鳴周波数に高いQ値の共鳴装置を同調できる製造中に音響組立体を同調する方法が提供できれば有利である。本発明は以下のようにしてこれらの必要性に対処しこれらを解決した。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを製造するための方法およびこれに伴う装置であり、特に、接触面におけるトリミング処理を必要としない高電力サンドイッチ型超音波トランスデユーサを同調する新規な方法である。 【0013】本発明の方法においては、トリムマス(切取質量部分)が超音波組立体を同調するために当該超音波組立体の構成部分として備えられている。このトリムマスは音響振動の波腹領域に配置されているのが好ましい。その後、このトリムマスのトリミングが製造プロセス中に行われて、音響組立体がその組み合わされた共鳴周波数から所望の共鳴周波数を生じるようになる。本発明の実施形態の一例において、上記のトリムマスは超音波組立体上に配置された環状の領域部分であって、当該組立体の長手軸から半径方向に延出している。 【0014】本発明に従う方法は、サンドイッチ型超音波トランスデユーサを組み立てる工程と、この超音波トランスデユーサの共鳴周波数を測定する工程と、複数のトリムマスから一定のトリムマスを選択する工程とを含み、この超音波トランスデユーサを選択したトリムマスにトリミングすることにより、当該超音波トランスデユーサの測定した共鳴周波数が所望の共鳴周波数に変化する。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の新規な特徴を特に特許請求の範囲に記載するが、本発明の構成および動作方法、ならびに、そのさらに別の目的および利点は以下の図面に基づく説明を参照することにより最良に理解できる。 【0016】図1は本発明による超音波信号発生装置15、およびサンドイッチ型超音波トランスデユーサ82およびハウジング20を備えている超音波外科手術装置10を示している図である。このトランスデユーサ82は「ランゲビン・スタック(Langevin stack)」として知られており、一般に変換部分90、端部ベル92、および前方ベル94を備えている。好ましくは、このトランスデユーサ82は後に詳述するように1/2のシステム波長(nλ/2)の整数個分の長さである。音響組立体80がこのトランスデユーサ82、取付部材36、速度変換器64、トリムマス(切取質量部分)125、および前方ベル94の先端部95を備えている。 【0017】音響組立体80のトランスデユーサ82は発生装置15からの電気的信号を機械的エネルギーに変換し、このエネルギーが超音波トランスデユーサ82および取り付けられた任意のエンドイフェクタの超音波波長における長手方向の振動動作を生じる。音響組立体80が励起すると、当該音響組立体80の中に振動動作定常波が発生する。この音響組立体80に沿う任意点における振動動作の振幅はこの振動動作を測定する音響組立体80に沿う位置によって決まる。この振動動作の定常波における最小またはゼロ交差領域を一般に節(node)(すなわち、動作が通常最小である)として呼ばれ、定常波における最大またはピークの絶対値領域を一般に波腹部(anti-node)と言う。これらの波腹部とこれに最も近い節との間の距離は1/4波長(λ/4)である。 【0018】端部ベル92の先端部は変換部分90の基端部に接続しており、前方ベル94の基端部は変換部分90の先端部に接続している。これらの端部ベル92および前方ベル94はチタン、アルミニウム、ステンレススチールまたは他の任意の適当な材料により作成されているのが好ましい。これらの前方ベル94および端部ベル92は変換部分90の厚さ、端部ベル92および前方ベル94に用いた材料の密度および弾性率、およびトランスデユーサ82の共鳴周波数を含む多数の変数により決められた一定の長さを有している。この前方ベル94は単一の1/2λの部分を完成していてもよく、あるいは、多数個の1/2λの部分を含んでいてもよい。前方ベル94および速度変換器64は一体であるのが好ましいが、波腹部近傍に配置されたトリムマス125により分離されていてもよい。なお、図1および図2に示すように、前方ベル94、速度変換器64、およびトリムマス125が単一の構成要素として備えられている。前方ベル94はその基端部からその先端部にかけて内側にテーパ−状になっていて、速度変換器64において示すように超音波振動の振幅を増幅できるようにしてもよく、また、前方ベル94が全く増幅作用を有さなくてもよい。 【0019】図2において、トランスデユーサ82の変換部分90は交互の正電極96および負電極98から成る圧電変換部分により構成されているのが好ましく、圧電変換素子100がこれらの電極96および98の間に交互に挟まれている。これらの圧電変換素子100は、例えば、鉛ジルコニウム塩−チタン酸塩、鉛メタ−ニオブ酸塩、鉛チタン酸塩、または他の圧電変換性の結晶材料のような任意の適当な材料により作成できる。これらの正電極96、負電極98、および圧電変換素子100はそれぞれ中心部を貫通する穴を有している。また、正電極96および負電極98はそれぞれワイヤ102および104により電気的に連結している。これらのワイヤ102および104はケーブル25内に包容されていて、超音波外科手術装置10の発生装置15に電気的に接続している。 【0020】さらに、図2は本発明による超音波トランスデユーサ82およびハウジング20を含むハンドピース組立体70を示している図である。このハンドピース組立体70はケーブル25、ハウジング20、音響組立体80、およびスタッド50を含む。さらに、ハウジング20は基端部22、先端部24、ノーズコーン34、穴110、およびO−リング21,23および32を含む。音響組立体80は上記のトランスデユーサ82、音響アイソレータを含む補助構成部品、電極組立体30、ボルト106、正電極96、負電極98、およびインシュレータ28を含む。 【0021】図1および図2において、ワイヤ102および104は発生装置15からの電気的信号を電極96および98に伝達する。さらに、圧電変換素子100がフットスイッチ118に応じて発生装置15から供給された電気的信号により励起されて超音波トランスデユーサ82内に音響定常波を生じる。すなわち、この電気的信号が圧電変換素子100を反復した微小変位の形態で移動させて、当該材料内における圧縮力に変化が生じる。この結果、この反復した微小変位が圧電変換素子100を電圧勾配の軸に沿って連続的に膨張および収縮させて、超音波エネルギーの長手方向の波を生じる。この超音波エネルギーが音響組立体80の中を通ってエンドイフェクタ(図示せず)まで伝達される。 【0022】音響組立体80がエネルギーを供給するためには、当該音響組立体80における全ての構成部品を音響的に連結する必要がある。さらに、トランスデユーサ82の先端部はスタッド50のようなネジ接続により超音波エンドイフェクタの基端部に音響的に連結できる。 【0023】各圧電変換素子100はボルト106により端部ベル92および前方ベル94の間に圧縮状態で従来的に保持されている。このボルト106は頭部、軸部、およびネジ付きの先端部を有しているのが好ましい。このボルト106は端部ベル92、電極96および98、および圧電変換素子100の各穴を通して端部ベル92の基端部から挿入される。さらに、このボルト106のネジ付きの先端部が前方ベル94の基端部におけるネジ付きの穴の中にネジ込まれる。 【0024】音響組立体80の構成部品は音響的に同調されているのが好ましく、あらゆる組立体の長さが1/2波長の整数倍(nλ/2)となっていて、この場合のλは所定のあるいは音響組立体80の動作する長手方向の振動駆動周波数fd の波長であり、nは任意の正の整数である。なお、この音響組立体80は音響素子の任意の適当な配列構成を組み込むことができると考えられる。 【0025】次に、図2および図3において、ネジ付きの穴107が図2に示すボルト106の先端側のネジ付き部分に対応している。また、凹部108は音響アイソレータ26に対応して音響組立体80をトランスデユーサハウジング20の中に支持する。トリミング処理前のトリムマス125の初期的な外径は図1において理解できるようにトランスデユーサハウジング20の先端部24の穴110の中に嵌合する大きさである。 【0026】図4はトリムマス125と、当該トリムマス125をトリミング処理する前の超音波トランスデユーサの共鳴特性のグラフ126を示している図である。すなわち、グラフ126は音響組立体80の初期的な共鳴周波数を示している。このグラフ126において、横軸は周波数(ヘルツ(Hz))であり、縦軸はストローク(工程)とも呼ばれることがある超音波トランスデユーサ82のエクスカーション(A)の振幅である。この図から、トリムマス125がその元の直径からトリミングされていない場合に、最大の振幅が54,600ヘルツにおいて生じることが分かる。好ましくは、トリムマス125は同調範囲の効率を最大にするために振動の波腹部に配置されている。当該技術分野において知られるように、振動の波腹部における直径の変更は速度を著しく変換することなく行うことができる。例えば、米国特許第5,746,756号および同第5,879,364号は波腹部の周りの速度変換器の効率および速度変換に対する寸法変化について記載している。 【0027】図5はトリムマス125の一部分を除去した後の本発明によるトリムマスと、トリミング処理後の超音波トランスデユーサ82の共鳴特性のグラフ130を示している図である。トリミング処理されたトリムマス125の部分がトリミング処理された材料部分135として点線で示されている。つまり、グラフ130は音響組立体80のトリミング処理された共鳴周波数を示している。この図において、トリムマス125の元の直径の部分から点線で示した部分135をトリミングした後に最大振幅が55,500ヘルツにおいて生じることが分かる。 【0028】本発明は共鳴式超音波組立体の類似体としてスプリング−質量の組み合わせを用いた単純な共振器モデルとして考えることができる。すなわち、共鳴周波数を変更する振動の波腹部近傍に配置された一定の質量の能力はスプリングの端部に吊るされた一定の質量をその類似体として考えることができる。つまり、この質量が変位したり放出されると、このスプリング−質量のシステムは一定の共鳴周波数で振動する。この場合に、質量が増加すると、共鳴周波数は減少する。また、質量が減少すると、共鳴周波数は増大する。 【0029】上記のようなスプリング−質量の類似体をトリミング処理したトリムマス125として用いることにより、音響組立体80の全体の共鳴周波数が増大して、製造条件の変動に対応して補正するのに使用可能な範囲内で測定した共鳴周波数から所望の共鳴周波数に変更できる。トリムマス125をトリミングする量は経験的な関係に基づいて連続的に推定できるが、製造の簡便さのために、トリムマス125のトリミング量を決定して音響組立体80を所望の共鳴周波数範囲にするためのテーブルを使用することができる。 【0030】なお、上記の質量部分を音響組立体80に付加して、当該組立体の共鳴周波数を計測した共鳴周波数から所望の共鳴周波数に減少できることも考えられる。このことは、例えば、溶接、締り嵌め、または接着等の当該技術分野において既知の手段により行うことができる。 【0031】表1は本発明の実施形態におけるトリムマス125から材料を除去することにより周波数領域が同調できる一例を示されている。測定したトランスデユーサ82の周波数領域が1列目に示されている。この表から、トランスデユーサ82は55,500ヘルツの共鳴周波数を有し得ると考えられる。このようにして表1の1列目に開示する周波数領域の一つの中に組み立て後の測定した共鳴周波数があれば、表1の2列目に従ってトリムマス125をトリミングすることが許容可能な周波数に対応してその設計限界内にトランスデユーサを維持するために必要である。トランスデユーサ82の測定した共鳴周波数が所望の周波数55,500Hz以下にずれている場合は、表1の2列目から適当なトリムマス125の最終の直径を選択してそのずれを補正することによりトランスデユーサ82を所望の共鳴周波数内にすることができる。 表1 トリムマス125のトリミング量0.700インチの直径で 機械加工して形成する0.1インチの厚さのトリム トリムマスの直径マス125の測定した周波数 54550−54649 0.299 54650−54749 0.370 54750−54849 0.428 54850−54949 0.478 54950−55049 0.524 55050−55149 0.565 55150−55249 0.604 55250−55349 0.640 55350−55449 0.674【0032】本発明の別の実施形態において、単一の直径であるが厚さを変えられるトリムマス125が使用できる。例えば、トリムマス125が0.7インチの直径、および0.3インチの厚さで、波腹部にその中心を配置することができる。この場合に、0.7インチの直径を維持しながら、トリムマス125のトリミング処理を0.3インチの厚さ部分からトリミング処理することにより行うことができる。さらに、トリムマス125の厚さおよび直径の組み合わせを同調に用いて超音波トランスデユーサ82を所望の周波数にすることも可能であると考えられる。 【0033】本発明のさらに別の実施形態において、上記トリムマス125を異なる質量の複数のワッシャとすることができる。すなわち、音響組立体80の共鳴周波数を測定して、一定の切取質量を有するワッシャを当該音響組立体80に音響的に連結して同調することができる。この場合に、トリムマス125は音響組立体80の構成部品に一体であってもよく、あるいは、溶接、接着、圧力嵌め等の手段により音響的に音響組立体80に連結して同調処理を行うことができる。 【0034】付加されたトリムマス125の音響組立体80の周波数を変更する能力は音響的振動の波腹部からのトリムマス125のずれにより変化する。トリムマス125が振動の節において付加されている場合は、共鳴周波数におけるその影響は当該節の近傍にトリムマス125が加える剛性が主要因となる。このスプリング−質量類似体において、節部における付加されたトリムマス125はばね定数を増大する類似体と考えることができる。あるいは、同一のトリムマス125が振動の波腹部に配置されている場合は、共鳴周波数におけるその影響はこのスプリング−質量類似体における増加した質量によるものと考えることができる。また、波腹部の周り(λ/4)以内におけるトリムマス125の正確な位置の影響は波腹部近傍における質量の増減に比してほとんど目立たないが、限界の周波数領域内に同調するのに十分な作用を有している。このことは波腹部において最も正確な作用効果(周波数を変更する質量の影響)によるためであり、この作用効果は波腹部からのずれに従ってコサイン関数として減少する。 【0035】図6は本発明による超音波トランスデユーサ82の組立体またはその同調方法のフローチャートである。音響組立体80は共鳴周波数fd 、および有効音響長(nλ/2)を有するように構成できる。しかしながら、構成部品の各材料の特性における許容度の「積み重ね」の変化、あるいは組立体の他の態様により、音響組立体80が上記の表1に示したようにその設計された共鳴周波数からずれる可能性がある。組み立てプロセス中において、トランスデユーサまたは音響組立体80の全体がその共鳴周波数について測定可能である。そこで、所望の共鳴周波数からのずれはトリムマス125のトリミング処理のための最終直径の表1から適当に選択することにより補正することができる。 【0036】図6のフローチャートは前方ベルを選択する工程219、端部ベルを選択する工程220、少なくとも1個の圧電変換素子を選択する工程221、ボルトを選択する工程222、補助部品を選択する工程223、トランスデユーサをサンドイッチ構造に組み立てる工程224、組立体の共鳴周波数を測定する工程225、適当な共鳴周波数領域を決定する工程226乃至工程230、測定した周波数領域に従う複数の最終的なトリムマスを選択する工程232乃至工程236、トリムマス125をトリミング処理する工程237、および共鳴周波数を再測定することにより適正な補正が行われたかを検査する工程242を含む。さらに、許容可能な共鳴周波数領域から外れた組立体は工程231に示すように処理システムから排除される。 【0037】以上、本発明の好ましい実施形態を図示しかつ説明したが、当該技術分野の熟練者であれば上記の各実施形態は例示的なものに過ぎないことが明らかに理解できる。すなわち、当該技術分野の熟練者においては、本発明から逸脱することなく多くの変形、変更または置換を行うことが本明細書における開示に基づいて可能になる。従って、本発明の範囲および趣旨を特許請求の範囲およびその実施態様においてのみ定めることとする。 【0038】本発明の実施態様は以下の通りである。 (1)前記トリムマスが前記超音波トランスデユーサの前方ベル内に配置されている請求項1に記載の方法。 (2)前記トリムマスが前記超音波トランスデユーサの端部ベル内に配置されている請求項1に記載の方法。 (3)前記トリムマスが前記超音波トランスデユーサの速度変換器内に配置されている請求項1に記載の方法。 (4)請求項3に記載の方法に従って製造した超音波トランスデユーサ。 (5)前記超音波組立体が環状領域から成り、当該環状領域が前記超音波組立体の長手軸から半径方向に延出している請求項6に記載の方法。 【0039】 【発明の効果】従って、本発明によれば、接触面上のトリミング処理を必要とすることなく高電力サンドイッチ型の超音波トランスデユーサを同調する新規な方法が提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】595057890 【氏名又は名称】エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド 【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
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| 【出願日】 |
平成12年8月11日(2000.8.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066474 【弁理士】 【氏名又は名称】田澤 博昭 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−104328(P2001−104328A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月17日(2001.4.17) |
| 【出願番号】 |
特願2000−244948(P2000−244948) |
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