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【発明の名称】 聴診器のイヤーチップ取付け構造
【発明者】 【氏名】茂木 隆

【要約】 【課題】従来の聴診器のイヤーチップの取付け構造は、心音以外の雑音を拾い易く、金属パイプが動くと耳孔から外れ易く、長時間使用すると耳が痛くなり易い。

【解決手段】聴診器のパイプの耳側端部に、イヤーチップを回転可能に取付けた。イヤーチップをベアリングを介してパイプの耳側端部に回転可能に取付けた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】聴診器(1)のパイプ(2)の耳側端部に、イヤーチップ(3)を回転可能に取付けたことを特徴とする聴診器のイヤーチップ取付け構造。
【請求項2】イヤーチップ(3)をベアリング(4)を介して、聴診器(1)のパイプ(2)の耳側端部に回転可能に取付けたことを特徴とする請求項1記載の聴診器のイヤーチップ取付け構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は聴診器のイヤーチップ、即ち聴診器を使用する際に耳の中に差込むチップの、金属パイプへの取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】聴診器は通常は図3に示す様に、患者の胸に当てて心音を拾う集音部50の先にゴム、樹脂等の軟質性のチューブ51が連結され、そのチューブ51の二股に分岐された二本の分岐チューブ52の先端部に金属製のパイプ53が連結され、そのパイプ53の耳側端端に耳孔に差込むイヤーチップ54が取付けられ、両パイプ53の根元側にスプリング式の薄板状の連結具55を取付けて2本のパイプ53が必要以上に開かないようにし、耳孔に差込まれたイヤーチップ54を耳孔内に押しつけるようにしてある。この聴診器を使用するときは、イヤーチップ54を耳孔に差込み、集音部50を指で支えながら患者の胸に当てて患者の心音を聴くようにしている。
【0003】前記のイヤーチップ54は、図4に示す様に内側に螺子孔56が開口されている樹脂製の円筒状の連結具57を、イヤーチップ54の筒部58内に差込み、図5の様に筒部58の端部59をかしめて連結具57をイヤーチップ54の筒部58内に固定してある。このイヤーチップ54は連結具57の螺子孔56を金属製のパイプ53の先端の雄螺子突子60の外側に被せて螺合することにより、パイプ53に取付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の聴診器のイヤーチップの取付け構造には次のような課題があった。
(1)イヤーチップ54を連結具57の螺子孔56をパイプ53の先端に螺合することによりパイプ53に固定してあるので、聴診器の使用中にパイプ53が動くと、耳孔に差込んであるイヤーチップ54も耳孔内で回転し、回転時の耳孔との摩擦音(雑音)が耳に伝わって邪魔になり、集音部50で集音された患者の心音が聴き取りにくくなる。
(2)聴診器の使用中にパイプ53が引っ張られると、それに伴って耳孔に差し込まれているイヤーチップ54も引っ張られるため、イヤーチップ54が耳孔から抜け易くなったり、イヤーチップ54が抜けないと耳が痛くなったりすることがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、前記の様な雑音が発生しにくく、心音を明瞭に聞き取ることができ、耳穴が痛くなりにくい聴診器のイヤーチップ取付け構造を提供することにある。
【0006】本発明の第1の聴診器のイヤーチップ取付け構造は、聴診器のパイプの耳側端部に、イヤーチップを回転可能に取付けたものである。
【0007】本発明の第2の聴診器のイヤーチップ取付け構造は、前記第1の聴診器のイヤーチップの取付け構造において、イヤーチップをベアリングを介して聴診器のパイプの耳側端部に回転可能に取付けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施形態1)本発明の聴診器のイヤーチップ取付け構造の実施形態の一例を図1、図2に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のイヤーチップ取付け構造を採用した聴診器を示し、図2は本発明のイヤーチップ取付け構造を構成する部材を示す。
【0011】図1に示す聴診器1は従来の聴診器と同様に、患者の胸に当てて心音を拾うための集音部20の先に、ゴム、樹脂等の軟質性のチューブ21が連結され、そのチューブ21の二股に分岐された二つの分岐チューブ22の先端に金属製のパイプ2が連結され、夫々のパイプ2の耳側端部に使用者の耳孔に差込むイヤーチップ3が取付けられ、両パイプ2の根元側にスプリング式の薄板状の連結具23が取付けられている。
【0012】図1のイヤーチップ3は図2に示す数種類の部材により構成されている。これら部材の一つは金属製の圧入連結具24であり、これは外周にリング状の鍔25が突設され、それより下に下側圧入筒26が形成され、上部に上側圧入筒27が形成され、下側圧入筒26の内部に差込み孔28と螺子孔29が形成され、上側圧入筒27の内部に通孔30が形成され、これら三個の孔が一連に開口されている。
【0013】図2の部材中の他の一つはボールベアリング4であり、これは既存のそれと同じく内筒31と外筒32との間に複数個のボール33が介在されて、内筒31と外筒32が互いに回転自在となっている。
【0014】図2の部材中の他の一つは硬質樹脂製のカバー連結具34であり、これは下部に嵌合部35が形成され、上部に細長の螺子突部36が形成されており、嵌合部35の内側にはボールベアリング4の外周に被せる嵌合空間37が形成され、螺子突部36内には細長孔38が貫通されており、嵌合空間37と細長孔38は一連に開口されている。
【0015】図2の部材中の他の一つは硬質樹脂製のチップ本体39であり、これは外形が耳孔に差込み易い曲面形状に形成され、内部に差込み孔40、螺子孔41、出口孔42(この孔から心音が出る)が連通して開口されている。
【0016】図2に示す部材が組立てられて図1のイヤーチップ3が形成されている。その組立ては例えば次の様にして行われる。
(1)圧入連結具24の上側圧入筒27をボールベアリング4の内側に圧入固定する。
(2)カバー連結具34の先端の螺子突部36をチップ本体39の差込み穴40から差込み、螺子突部36をチップ本体39内の螺子孔41と螺合する。
(3)前記の様に圧入連結具24が圧入固定されたボールベアリング4を、カバー連結具34の嵌合空間37内に圧入固定する。これによりチップ本体39がボールベアリング4を介して圧入連結具24に回転自在に取付けられる。
(4)パイプ2の耳側端部の雄螺子突子43を差込み穴28から圧入連結具24内に差込んで圧入連結具34内の螺子孔29に螺合して取付ける。
【0017】これにより、カバー連結具34に取付けられたチップ本体39が、ボールベアリング4を介して圧入連結具24に回転可能に連結され、圧入連結具24がパイプ2の耳側端部に螺合され固定されるので、チップ本体39はパイプ2に対して回転可能となる。
【0018】本発明の聴診器のイヤーチップ取付け構造では、構成部材である圧入連結具24、ボールベアリング4、カバー連結具34、チップ本体39の構造、形状、材質、連結構造等は図示したものに限らず、それら以外であってもよい。
【0020】
【発明の効果】本発明の第1の聴診器のイヤーチップ取付け構造は、聴診器のパイプの耳側端部の先端にイヤーチップを回転可能に取付けたので、次のような効果がある。
1.イヤーチップがパイプに対して回転可能であるため、このイヤーチップ取付け構造を採用した聴診器を、通常の聴診器と同様に使用した場合、使用中にパイプが動いても、耳孔に差込まれているイヤーチップは耳孔内で回転せず、従来の様に摩擦音(雑音)が発生することがない。このため集音部で集音された患者の心音が聴き取り易くなる。
2.パイプが引っ張られても耳穴に差し込まれているイヤーチップは引っ張られず、パイプだけが自由に動くため、イヤーチップが耳孔から抜けにくくなる。また、耳も痛くなりにくい。
【0021】本発明の第2の聴診器のイヤーチップ取付け構造は、イヤーチップをベアリングを介して聴診器のパイプの先端に回転可能に取付けたので、イヤーチップがより一層円滑に回転可能となり、前記効果がより一層向上する。
【出願人】 【識別番号】599140932
【氏名又は名称】株式会社モテキ・インダストリィズ
【出願日】 平成11年10月5日(1999.10.5)
【代理人】 【識別番号】100076369
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 正治
【公開番号】 特開2001−104300(P2001−104300A)
【公開日】 平成13年4月17日(2001.4.17)
【出願番号】 特願平11−284901