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【発明の名称】 外科用X線装置
【発明者】 【氏名】藤川 正忠

【氏名】渡辺 広行

【要約】 【課題】安価で操作性の良い腕部血管拡張術に適した外科用X線装置を提供する。

【解決手段】X線発生器、該X線発生器に対しアーム部を介して対向するX線映像装置及び患者ベッドを含む外科用X線装置であって、アーム部は患者ベッド底板中央部に回転可能に取り付けられていて、該アーム部を回転することによりX線映像装置とともにアーム部と連動して回転するX線発生器を患部に位置合わせできるようになっており、かつ患者ベッドは左右両方又はいずれか一方で着脱可能な腕載せ台を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】X線発生器、該X線発生器に対しアーム部を介して対向するX線映像装置及び患者ベッドを含む外科用X線装置であって、アーム部は患者ベッド底板中央部に回転可能に取り付けられていて、該アーム部を回転することによりX線映像装置とともにアーム部と連動して回転するX線発生器を患部に位置合わせできるようになっており、かつ患者ベッドは左右両方又はいずれか一方で着脱可能な腕載せ台を有することを特徴とする、前記外科用X線装置。
【請求項2】アーム部にTVモニタ取付け部を有することを特徴とする、請求項1に記載の外科用X線装置。
【請求項3】アーム部が、患者ベッド底板中央部との取り付け部において前後にスライドできることを特徴とする、請求項1に記載の外科用X線装置。
【請求項4】腕載せ台が左右いずれの腕にも対応できる構造であることを特徴とする、請求項1に記載の外科用X線装置。
【請求項5】患者ベッドの天板が中間で切り離し又は折りたたみ可能であることを特徴とする、請求項1に記載の外科用X線装置。
【請求項6】患者ベッドの脚部に車輪を設けて、自在に移動できることを特徴とする、請求項1に記載の外科用X線装置。
【請求項7】人工透析施設において腕部血管拡張術に用いられることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の外科用X線装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外科用X線装置、より具体的には、人工透析の繰り返しによって起こる腕部血管の狭窄を拡張するための腕部血管拡張術用X線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人工透析を必要とする患者数は我が国全体で200,000人といわれているが、この人工透析は患者ひとり一人が繰り返し一生涯続けなければならないものである。ところが人工透析を繰り返すと当該部分の血管には狭窄を生じ、ついには閉塞に至ることが通例である。閉塞した血管に対してはバイパス手術を施して当該部分の血行を確保するとともに、別に形成された新しい血管部分を透析に使用することにより対処している。従来はこれの繰り返しによって人工透析が継続して行われてきているが、これは患者にとっては極めて大きな負担となっている。
【0003】近年(約20年前)、PTCA(冠動脈にバルーンカテーテルを血管を通して挿入、バルーンを拡張させて冠動脈中の狭窄部を開通させ、虚血性心疾患を治療する)が開発されて以来、冠動脈以外の血管狭窄に対しても同様な手技が用いられるようになり、上記人工透析による血管狭窄にも適用が開始された。これは患者にとって非常な福音である。
【0004】即ち、この手法は人工透析の繰り返しによって狭窄した血管を拡張するために、当該血管を造影して狭窄箇所を特定し、X線透視下でバルーンカテーテルを挿入し狭窄箇所でバルーンを膨張させた後、ステントを挿入して血管を拡張することにより所期の目的を達成するものである。
【0005】これら一連の手技を行うには術前、術中に血管X線像をリアルタイムで写し出す(血管内にX線吸収率の高い造影剤を注入する)ことによって、上記狭窄箇所の特定、カテーテルの挿入、バルーンの膨張を行う、血管拡張術専用のX線透視装置が必要となるが、現在までのところ人工透析の繰り返しによって狭窄した血管を拡張するための専用の装置は存在しないため、前記の冠動脈用さらには腹部血管用装置がこれに流用されている。
【0006】しかしながら、冠動脈用あるいは腹部血管用装置はかなり大型の装置であり、このため極めて高価であることから、大規模病院にのみ設置されているに過ぎず、透析患者向けに使用できる機会が限定されている。しかもこれらの装置は、腕部のX線透視及びX線透視中の血管拡張術には必ずしも操作性が良くない等の問題もある。このため安価で操作性の良い腕部血管拡張用のX線装置の開発が期待されているところである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題は、従来の問題点を解決し、安価で操作性の良い腕部血管拡張術に適した外科用X線装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、X線発生器、X線映像装置及び患者ベッドを一体化するとともに、簡易な手段と器具により腕部への位置合わせが簡便に行える、小型化された低価格のしかも操作の簡単な外科用X線装置を完成するに至った。即ち、本発明は、X線発生器、該X線発生器に対しアーム部を介して対向するX線映像装置及び患者ベッドを含む外科用X線装置であって、アーム部は患者ベッド底板中央部に回転可能に取り付けられていて、該アーム部を回転することによりX線映像装置とともにアーム部と連動して回転するX線発生器を患部に位置合わせできるようになっており、かつ患者ベッドは左右両方又はいずれか一方で着脱可能な腕載せ台を有することを特徴とする、前記外科用X線装置に関する。
【0009】本発明の外科用X線装置は、X線発生器、X線映像装置及び患者ベッドが一体化しているため、コンパクトに構成することができ、コストダウンを図ることができるとともに、単にアーム部の回転のみによって腕部への位置合わせを極めて簡単に行うことができ、腕部血管拡張術用としてとくに優れた効果を発揮するものである。とりわけ人工透析施設において腕部血管拡張術に用いられる外科用X線装置として最適である。本発明の外科用X線装置において、アーム部にTVモニタ取付け部を設け、TVモニタをも一体化したものは、小型化、操作性の向上にさらに寄与することができ好ましい。
【0010】さらに本発明の外科用X線装置において、アーム部が、患者ベッド底板中央部との取り付け部において前後にスライドできるものは、装置のさらなる省スペース化を図ることができ好ましい。また本発明の外科用X線装置において、腕載せ台が左右いずれの腕にも対応できる構造としておくことによって、適宜患者の右腕、左腕に対して血管拡張術を施すことが可能になるので省スペース化及び操作性の点で好ましい。また患者ベッドの天板を中間で切り離し又は折りたたみ可能にしておくとさらに省スペース化の点で好ましい。
【0011】さらに患者ベッドの脚部に車輪を設けて、自在に移動できるようにしておくと操作が簡便になるばかりか保管に際しても省スペース化に寄与することができ好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以上のとおり、本発明の好ましい実施の形態としては、以下のもの及びそれらの適宜の組み合わせを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。X線発生器、該X線発生器に対しアーム部を介して対向するX線映像装置及び患者ベッドを含む外科用X線装置であって、アーム部は患者ベッド底板中央部に回転可能に取り付けられていて、該アーム部を回転することによりX線映像装置とともにアーム部と連動して回転するX線発生器を患部に位置合わせできるようになっており、かつ患者ベッドは左右両方又はいずれか一方で着脱可能な腕載せ台を有することを特徴とする、前記外科用X線装置【0013】さらにアーム部にTVモニタ取付け部を有することを特徴とする、前記外科用X線装置。さらにアーム部が、患者ベッド底板中央部との取り付け部において前後にスライドできることを特徴とする、前記外科用X線装置。さらに腕載せ台が左右いずれの腕にも対応できる構造であることを特徴とする、前記外科用X線装置。
【0014】さらに患者ベッドの天板部が中間で切り離し又は折りたたみ可能であることを特徴とする、前記外科用X線装置。さらに患者ベッドの脚部に車輪を設けて、自在に移動できることを特徴とする、前記外科用X線装置。さらに人工透析施設において腕部血管拡張術に用いられることを特徴とする、前記外科用X線装置。
【出願人】 【識別番号】598163385
【氏名又は名称】株式会社 六濤
【出願日】 平成11年10月12日(1999.10.12)
【代理人】 【識別番号】100102842
【弁理士】
【氏名又は名称】葛和 清司 (外1名)
【公開番号】 特開2001−104298(P2001−104298A)
【公開日】 平成13年4月17日(2001.4.17)
【出願番号】 特願平11−289865