| 【発明の名称】 |
X線撮影装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田邊健二朗
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| 【要約】 |
【課題】患者が車椅子から降車することなくX線撮影が可能であり、かつ特殊な撮影装置も必要ないX線撮影装置を提供すること。
【解決手段】支柱1に沿って垂直方向に移動自在な支持板5と、該支柱1の前面に配置され、X線撮影する患者を座せしめる椅子部材24と、該支持板5に支持され、該支持板5から間隔を開けて垂直に配置され、該椅子部材の座板上部に位置すると共に、患者23の被撮影患部近傍に位置せしめることが自在なカセッテ15を保持した前面板8と、を具備してなるX線撮影装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車椅子に座した患者の患部をX線撮影するX線撮影装置において、支柱に沿って垂直方向に移動自在な支持板と、該支柱の前面に配置され、X線撮影する患者を座せしめる椅子部材と、該支持板に支持され、該支持板から間隔を開けて垂直に配置され、該椅子部材の座板上部に位置すると共に、患者の被撮影患部近傍に位置せしめることが自在なカセッテを保持した前面板と、を具備してなるX線撮影装置。 【請求項2】前記椅子部材は車椅子であることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。 【請求項3】上記支持板とカセッテとの間隔が可変であることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。 【請求項4】前記前面板が支持板に対して着脱自在であることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。 【請求項5】上記支持板はX線立位撮影台のリーダー撮影台であることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、X線撮影装置に関し、特に、身障者が車椅子に乗車したまま人体のX線撮影を行うことができるようなX線撮影装置に関する。 【0002】 【従来の技術】人体の骨格構造を写真撮影し、映し出された画像を基に、人体に適切な治療を施すことは古くから行われている。人体をX線撮影する装置には、従来から種々の構造のものが使用されている。例えば、人間を立たせたまま撮影する立位撮影台、水平面におかれた天板上に人体を仰臥させて撮影する仰臥台、天板が水平方向に人力でも移動できるフローティングテーブル型仰臥台、さらに天板が水平方向の他に上下方向に移動できる昇降テーブル型仰臥台、さらに天板が傾斜する昇降傾斜型仰臥台等種々の形式のものがある。 【0003】高齢化社会が進み車椅子の利用が不可欠な人、あるいは身体に障害があり、車椅子を利用している人に対してもX線撮影による診断や治療を行う場合がある。このような人に対しては、立位撮影台を用いて撮影することが困難な場合が多いので、撮影の際に車椅子から下車して仰臥台の上で撮影を行う。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述のように、車椅子を利用している人に対する例えば頭頸部のX線撮影を行う場合に、仰臥台を有するX線撮影装置を用意しなければならない他に、被撮影者を車椅子から降ろす時間と、被撮影者を介護する介添人を用意しなければならないなど、多くの手数を要する。 【0005】本発明は、上述の如き従来の不都合を解消しようとするもので、その目的は、患者が車椅子から降車することなくX線撮影が可能であり、かつ特殊な撮影装置も必要ないX線撮影装置を提供しようとするものである。 【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成するために、本願の請求項1に係る発明は、車椅子に座した患者の患部をX線撮影するX線撮影装置において、支柱に沿って垂直方向に移動自在な支持板と、該支柱の前面に配置され、X線撮影する患者を座せしめる椅子部材と、該支持板に支持され、該支持板から間隔を開けて垂直に配置され、該椅子部材の座板上部に位置すると共に、患者の被撮影患部近傍に位置せしめることが自在なカセッテを保持した前面板と、を具備してなるX線撮影装置が提供される。本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明に加えて、前記椅子部材は車椅子であることを特徴とするX線撮影装置が提供される。本願の請求項3に係る発明では、請求項1に係る発明に加えて、上記支持板とカセッテとの間隔が可変であることを特徴とするX線撮影装置が提供される。本願の請求項4に係る発明では、請求項1に係る発明に加えて、前記前面板が支持板に対して着脱自在であることを特徴とするX線撮影装置が提供される。本願の請求項5に係る発明では、請求項1に係る発明に加えて、上記支持板はX線立位撮影台のリーダー撮影台であることを特徴とするX線撮影装置が提供される。 【0006】 【発明の実施の形態】次に本発明の一実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は本願発明に係るX線撮影装置の斜視図であり、図2は該X線撮影装置の使用状態を示す側面図である。これらの図において、1は床面2から垂直に立設された従来から使用されている立位撮影台を構成する支柱である。該支柱1には、これまた従来から使用されている立位撮影台のX線撮影台3が支柱1に沿って上下動自在に取り付けられている。X線撮影台3は、支柱1に沿って移動する台車4と、該台車4の前面に取付られたリーダー撮影台5とを含む。該リーダー撮影台5の前面には車椅子用撮影台6が取り付けられている。該リーダー撮影台5は、従来から使用されている立位撮影台のリーダー撮影台であり、車椅子用撮影台6を保持する支持板の役目を果たす。なお、図には示されていないが、台車4は支柱1の上先端に設けられた滑車に架けられた索条の先端に結ばれている。また、該索条の他方の端には錘が結ばれて、X線撮影台3とで重さの調整が計られ、X線撮影台3を簡単に上下動することができるように構成されている。 【0007】台車4の前面に設けられたリーダー撮影台5はその前面にX線フィルムを装填したカセッテを取り外し自在に固定することができ、その前に被撮影者を立たせて撮影する立位撮影台となる。なお、7は顎当てである。 【0008】車椅子用撮影台6は撮影用のカセッテを取り外し自在にセットできる前面板8と、これの上縁から水平にリーダー撮影台5上縁方向に伸びる上端支え部9と、前面板8の途中から水平にリーダー撮影台5方向に伸びる間隔保持板10とを有する。 【0009】前面板8の下縁には断面”コ”字状のカセッテ架け止め部11が形成されている。前面板8の中央には縦方向にスリット12が設けられ、このスリット12に沿ってカセッテ保持部13が上下方向に移動自在に設けられている。カセッテ保持部13の上端にはロックハンドル14が形成されていて、これを回動することによって、カセッテ保持部13を所望の位置に固定したり、或いはスリットに沿ってカセッテ保持部13をスライドさせることができる。したがって、カセッテ保持部13とカセッテ架け止め部11との間には、自由な大きさのカセッテを架け止めることができる。なお、図2において、15は前面板8に固定されたカセッテを示す。 【0010】前面板8の上縁から伸びる上端支え部9は、二股状にレッグ16,16がリーダー撮影台5の上縁方向に伸びている。また、間隔保持板10は重量を軽くするため、中央に円孔17が開けられている。その先縁には、リーダー撮影台5に当接する当接板18が形成されている。本発明に係るX線撮影台は、従来から使用されているリーダー撮影台5の前面に取り外し自在に装着できるようにするため、2本のレッグ16先端は、図3に示すように、下方に曲げられて、フランジ19が形成され、このフランジ19には回転ノブ20と押さえボス21を両端に取り付けたねじ棒22が螺合されている。 【0011】本発明に係る車椅子用撮影台6は、一般に使用されるX線撮影台3のリーダー撮影台5に引き掛けるようにして装着して使用する。すなわち、リーダー撮影台5の上縁に、X線撮影台3のレッグ16の先端を引き掛け、間隔保持板10の先端の当接板18をリーダー撮影台5の前面に当接させ、回転ノブ20を回動して押さえボス21をリーダ撮影台5の上部後面に押しつけてX線撮影台3をリーダー撮影台5に固定する。 【0012】本発明に係る車椅子用撮影台6の使用に当たっては、図2に示すように、まず、患者23が座した椅子部材の一つである車椅子24を支柱1の前面まで移動させた後、リーダー撮影台5に取り付けた車椅子用撮影台6を患者24が車椅子の座板に座した膝上まで降下させる。この状態では、車椅子用撮影台6の前面板8に取り付けられているカセッテ15が患者の胸部に近接させることができる。この状態で、X線管を患者の背部に近接させ、X線を患者に照射して、患者の胸部映像をカセッテ内に装着されたフィルムに感光させる。 【0013】上記は、患者の胸部撮影について説明したが、本発明では、患者の胸部撮影のみならず、頭部の撮影に極めてその作用、効果を発揮する。患者の頭部を撮影する場合、カセッテ15を患者頭部の水平面位置に高さを揃え、患者頭部をカセッテに近接或いは軽く接触せしめ、上記のように患者に対してX線照射して、患者の頭部映像をカセッテ内に装着されたフィルムに感光させる。この場合、撮影部位は、頭部正面(AP方向)、TAWN.側面撮影のみならず、患者が座す車椅子24を回転させ、或いはカセッテ15の高さを調整したり、X線管の照射位置を変えるなどして、頸椎六方向撮影、副鼻腔・顔面撮影(PA方向)、頸部二方向撮影、下額側方斜位撮影、垂直に位置するカセッテに頭部側面を、耳片を前側に折り曲げて押し当て、水平方向より25度下方へ傾けた方向からX線を照射するシュラー撮影、頭蓋単純撮影法の一種であるステンバース撮影法などを容易に行うことができる。 【0014】上記実施の形態では、車椅子用撮影台6のレッグ16先端をねじ棒22で固定しているが、リーダー撮影台5の厚みが一定のものであれば、ねじ棒を設けることなく、単にレッグ16の先端に断面”コ”字状のフックを設け、これを持ってリーダー撮影台5の上縁に掛け止めるようにすればよい。 【0015】本発明の特徴は、車椅子に座した患者の折り曲げられた足部を車椅子の肘掛け毎車椅子用撮影台6の下面に潜り込ませることである。この作用でカセッテ15を患者の胸部或いは腹部に当接させることができる。しかしながら、患者の大きさは一定のものではなく、また車椅子の大きさも一定のものではない。たとえば、図2に示すように、患者の膝頭がリーダー撮影台5の前面に当接して車椅子をこれ以上リーダー撮影台の下面方向に挿入できない事態が生じる場合がある。このような不都合を解消するため、本発明の次の実施の形態では、車椅子用撮影台6の上端支え部9と間隔保持板10の長さを調整できるように構成する。 【0016】図4は、この実施の形態を示す部分説明図である。図4において、上端支え部9のレッグ先端に設けられたフランジ19には、図3に示す形態と同様に、2本のレッグ16先端は、下方に曲げられてフランジ19が形成され、このフランジ19には回転ノブ20と押さえボス21を両端に取り付けたねじ棒22が螺合されている。また、レッグ16には、長手方向に沿ってスリット27が切られている。レッグ16の下面には、断面”コ”字状のストッパ25がスライド自在に添えられており、上面から突出させたガイド片26はスリット27の中をスライドする。 【0017】レッグ16の上面からスリット27を貫通してストッパと螺合する2本の締め付けねじ28、29が設けられている。車椅子用撮影台6の下方に設けられた間隔保持板10の先端に設けられた当接板18には、先端には、位置決め用のボス30を取り付けた位置調整ねじ31が螺合している。このように構成されている車椅子用撮影台において、締め付けねじ28,29を用いてストッパ25を所望の位置に固定し、位置調整ねじ31を回転させ、ストッパ25の位置にあわせて位置決め用のボス30の位置を決めた後、車椅子用撮影台をリーダー撮影台の前面に掛け止める。このように構成された車椅子用撮影台は、リーダー撮影台と車椅子用撮影台の前面板8との間隔を自由に設定できる。 【0018】以上、本発明を上述の実施例により説明したが、例えば、車椅子の代わりに、車を持たない通常の椅子であってもよいように、本発明の主旨の範囲内で種々の変形や応用が可能であり、これらの変形や応用を本発明の範囲から排除するものではない。 【0019】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、患者を車椅子から降ろして撮影することがないので、患者の肉体的、精神的な負担を軽減できるほか、撮影のために車椅子から降りて仰臥台上に移動した患者がこれから転落するというような事故が皆無となり患者の安全性が改善される。また、患者を車椅子から降ろすことを必要としないので、準備時間を含めた撮影時間を短縮することができるし、撮影中に介護者が患者に付き添うような必要性もないので、撮影看護者の不要なX線被爆がなくなった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】300011117 【氏名又は名称】田邉 美知代
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| 【出願日】 |
平成11年10月5日(1999.10.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085327 【弁理士】 【氏名又は名称】梶原 克彦
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| 【公開番号】 |
特開2001−104290(P2001−104290A) |
| 【公開日】 |
平成13年4月17日(2001.4.17) |
| 【出願番号】 |
特願平11−283880 |
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