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【発明の名称】 血圧計
【発明者】 【氏名】片山 尚保

【氏名】田中 稔之

【要約】 【課題】制御部からの鋸波発生回路を駆動するトランジスタのベース電流経路によって、出力波形が不安定となり、正常動作範囲が狭くなって血圧の検出精度が悪くなる。

【解決手段】制御部45の信号で動作するFET38のドレイン端子D側とソース端子S側との間にコンデンサ39を接続すると共に、FET38のドレイン端子D側をオペアンプ40の出力端子に接続し、ソース端子S側をオペアンプ40の反転入力端子と、抵抗41を介して回路GNDに接続して、そしてオペアンプ40の非反転入力端子にオフセット基準電圧V2を入力したものであるので、制御部45から、鋸波発生回路37を駆動するのに電流を流さなくてよいのでオペアンプ40の出力端子にも電流が流れ込まないため、鋸波発生回路37の出力を安定な波形とすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】圧迫帯と、前記圧迫帯からの圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサに定電流を流す定電流回路と、前記圧力センサの出力を増幅する増幅回路と、一定の周期で出力電圧が変化する鋸波発生回路と、前記増幅回路と前記鋸波発生回路の出力を比較する比較回路と、前記比較回路のパルス出力のパルス幅を処理して圧力値を認識すると共に前記鋸波発生回路の周期を決める信号を出力する制御部とを備え、前記鋸波発生回路は、前記制御部の信号で動作するFETのドレイン端子側とソース端子側との間にコンデンサを接続すると共に、前記FETのドレイン端子側をオペアンプの出力端子に接続し、ソース端子側を前記オペアンプの反転入力端子と抵抗を介して回路GNDに接続して、そして前記オペアンプの非反転入力端子にオフセット基準電圧を入力した血圧計。
【請求項2】前記鋸波発生回路は、前記制御部の信号で動作するFETのドレイン端子をコンデンサの一端とオペアンプの出力端子に接続し、前記FETのソース端子を前記コンデンサの放電電流を制限する制限抵抗を介して、前記コンデンサの他の一端と、さらに抵抗を介して回路GNDに接続し、そして前記オペアンプの非反転入力端子にオフセット基準電圧を入力した請求項1記載の血圧計。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は身体の一部を圧迫する圧迫帯からの圧力を検出して血圧値を測定する血圧計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に従来の血圧計の構成を示しており、腕などに巻いた圧迫帯からの圧力を圧力センサ2で検出する。圧力センサ2は圧力を受けると内部の抵抗値が変化する。この抵抗値変化を定電流回路3から定電流を流して電圧変化に変換する。そして圧力センサ2の電圧変換した信号は、圧力が低い時は出力端子■と■の電位差が小さく、圧力が高くなるほど出力端子■と■の電位差が大きくなる。この圧力センサ2の出力端子■間の電位差を増幅回路4で増幅する。そして増幅回路4の出力信号を、鋸状の波形を出力する鋸波発生回路5の出力と比較回路6で比較し、比較回路6の出力を制御部7で処理して血圧値を求めている。また、制御部7は、鋸波発生回路5をパルス駆動しており、トランジスタ8がオンオフすることで鋸波発生回路5は鋸状の波形を出力している。この動作を図6とともに説明すると、まずトランジスタ8がオンの期間T1については、オペアンプ9の出力はオペアンプ9の非反転入力端子(+)の電圧とほぼ同じとなり、そしてトランジスタ8がオフ(T2の期間)すると非反転入力端子(+)の電圧と抵抗11で決まる定電流でコンデンサ10への充電が開始するのでオペアンプ9の出力は上昇して行く。そして再びトランジスタ8がオンするとコンデンサ10の電荷が急速に放電してオペアンプ9の出力は非反転入力端子(+)の電圧とほぼ同じとなる。このようにして鋸状の波形を出力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のような構成では、鋸波発生回路5のトランジスタ8を動作させるために制御部7からトランジスタ8のベース端子Bにベース電流を流す必要がある。その為、制御部7の出力をHiとしてベース電流を流してトランジスタ8がオンすると、制御部7からトランジスタ8に流れる電流はベース電流として流れる経路とは別に、トランジスタ8のベース端子Bからコレクタ端子C、オペアンプ9の出力端子へと流れ込む経路(a)が発生する。この経路の電流によってオペアンプ9の出力電圧が図6のT3の期間のように周囲温度の影響などにより持ち上がる場合があり不安定な波形となってしまう。このような波形では正常動作範囲が狭くなり血圧の検出精度が悪くなってしまうものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために、制御部からの信号をFETで受ける鋸波発生回路としたものである。
【0005】また、制御部からの信号を受ける鋸波発生回路のFETのソース側に制限抵抗を接続したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、圧迫帯からの圧力を検出する圧力センサと、圧力センサに定電流を流す定電流回路と、圧力センサの出力を増幅する増幅回路と、一定の周期で出力電圧が変化する鋸波発生回路と、増幅回路と鋸波発生回路の出力を比較する比較回路と、比較回路のパルス出力のパルス幅を処理して圧力値を認識すると共に鋸波発生回路の周期を決める信号を出力する制御部とを備え、鋸波発生回路は、制御部の信号で動作するFETのドレイン端子側とソース端子側との間にコンデンサを接続すると共に、FETのドレイン端子側をオペアンプの出力端子に接続し、ソース端子側をオペアンプの反転入力端子と抵抗を介して回路GNDに接続して、そしてオペアンプの非反転入力端子にオフセット基準電圧を入力したものであるので、制御部から、鋸波発生回路を駆動するのに電流を流さなくてよいのでオペアンプの出力端子にも電流が流れ込まないため、鋸波発生回路の出力を安定な波形とすることができる。
【0007】また、鋸波発生回路は、制御部の信号で動作するFETのドレイン端子をコンデンサの一端とオペアンプの出力端子に接続し、FETのソース端子をコンデンサの放電電流を制限する制限抵抗を介して、コンデンサの他の一端と、さらに抵抗を介して回路GNDに接続し、そしてオペアンプの非反転入力端子にオフセット基準電圧を入力したものであるので、鋸波発生回路の出力波形に影響を及ぼさないでFETに流れるコンデンサの放電電流を制限できるため、小さな電流容量のFETで構成することができる。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0009】(実施例1)図1、図2に本発明の実施例の構成図を示す。21は圧迫帯で腕などに巻いて使用する。22は圧迫帯21からの圧力を検出する圧力センサで、圧力を受けると内部の抵抗値が変化するものである。23は圧力センサ22に定電流を流す定電流回路で、オペアンプ24、抵抗25、26、27で構成し、オペアンプ24の非反転入力端子(+)の電圧を抵抗27の抵抗値で割った電流値が定電流として圧力センサ22に流れる。28は圧力センサ22の出力端子■と■の電位差を増幅する増幅回路で、オペアンプ29、30、抵抗31、32、33、34、35、36で構成し、圧力センサ22の出力端子■と■の電位差が0Vのときは抵抗35と抵抗36の分割電圧V1が増幅回路28の出力となり、圧力センサ22の出力端子■と■の電位差が発生すると抵抗31、32、33、34で決まる増幅度で増幅した電圧が増幅回路28の出力となる。37は増幅回路28の出力と比較するための鋸状の波形を出力する鋸波発生回路で、オンするのに電流を必要とせず電圧レベルだけでオンオフするFET38のドレイン端子D側とソース端子S側との間にコンデンサ39を接続すると共に、FET38のドレイン端子D側をオペアンプ40の出力端子に接続し、ソース端子S側をオペアンプ40の反転入力端子と、抵抗41を介して回路GND(−)に接続して、そしてオペアンプ40の非反転入力端子にオフセット基準電圧V2を入力して構成する。44は増幅回路28の出力と鋸波発生回路37の出力を比較する比較回路、45は制御部で比較回路44の出力を処理して血圧値を求めている。また、制御部45は、鋸波発生回路37のFET38をパルス駆動しており、FET38がオンオフすることで鋸状の波形を鋸波発生回路37は出力する。そして回路GNDは電源46のマイナス(−)側である。
【0010】次に作用を図3で説明する。圧力センサ22に圧力がかかっていないときは、圧力センサ22の出力端子■と■の間の電位差が0Vであるので、増幅回路28の出力電圧は抵抗35と36の分割電圧V1となる。この出力電圧V1と鋸波発生回路37の出力電圧を比較回路44で比較する。鋸波発生回路37の出力電圧は、制御部45からのパルス信号がHiでFET38がオンの期間T10のときは、オペアンプ40の出力はオペアンプ40の非反転入力端子(+)のオフセット基準電圧V2とほぼ同じとなり、そして制御部45からのパルス信号がLoとなりFET38がオフ(T11の期間)すると非反転入力端子(+)の電圧を抵抗41で割った値の定電流でコンデンサ39の充電が開始してオペアンプ40の出力は上昇して行く。そして再びFET38がオン(T12の期間)するとコンデンサ39の電荷が急速に放電してオペアンプ40の出力は非反転入力端子(+)の電圧とほぼ同じとなる。この繰り返しによって鋸状の波形を出力する。そしてFET38はオンするために電流を必要としないので、制御部45から電流が流れず、従って、オペアンプ40への回り込みが発生せず、鋸波発生回路37の出力は周囲温度等の影響を受けず常に安定した波形を出力する。この安定した鋸波発生回路37の出力と増幅回路28の出力を比較回路44で比較すると、その比較回路44の出力はHiの期間の長い波形となる。
【0011】次に、腕などに巻いた圧迫帯21に圧力がかかると、その圧力が圧力センサ22にもかかり、圧力センサ22の出力端子■と■の間に電位差が発生する。この電位差を増幅回路28で増幅して比較回路44に入力する。そして鋸波発生回路37の出力と比較すると、比較回路44の出力はHi期間の短い波形となる。この比較回路44の出力波形のパルス幅を制御部45が読み取って圧力値を求める。
【0012】(実施例2)図4は本発明の実施例2を示すもので、図2と同一部品には同一番号を付与し、従って、その動作が同じ所は説明を省略する。
【0013】図4において、鋸波発生回路37の51は制限抵抗である。制限抵抗51はFET38のソースS端子にシリーズに接続する。制限抵抗51はFET38がオンしたときに流れるコンデンサ39の放電電流を制限する。また、FET38のソースS端子側に接続することで、鋸波発生回路37の出力波形への影響をなくすことができる。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば以下のような効果を得ることができる。制御部からの信号を、オンするのに電流を必要とせず、電圧レベルだけでオンオフするFETで受ける鋸波発生回路としたので、オンさせるための電流を制御部から流さなくてもよくなり、その結果、鋸波発生回路のオペアンプの出力への電流の流れ込みがなくなって安定な出力波形が得られることによって、正常動作範囲が広くとれ血圧値の検出精度を向上させることができるものである。
【0015】また、制御部からの信号で動作する鋸波発生回路のFETのソース端子側に、制限抵抗を接続したので、鋸波発生回路のコンデンサの放電電流を制限できるため、使用するFETの電流容量が小さいものでよくなり、コストも安く構成できるものである。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年9月20日(1999.9.20)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−87230(P2001−87230A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願平11−265626