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【発明の名称】 読影支援装置
【発明者】 【氏名】山本 眞司

【氏名】小池 功一

【氏名】後藤 良洋

【要約】 【課題】読影効率を向上させることができる読影支援装置を提供する。

【解決手段】画面上部中央には断層像12が表示され、この断層像12には検出された読影注意箇所である病巣候補点位置を表す円形のマーカー14が合成して表示される。このように、読影注意箇所を表すマーカー14を断層像12に合成して表示することによって読影注意箇所の位置が判別しやすく、読影効率を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】原断層像を表示する表示手段と、前記原断層像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記原断層像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【請求項2】複数の原断層像を積み上げた三次元原画像と視点位置、視線方向とに基づいて構成されたMIP画像を表示する表示手段と、前記MIP画像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記MIP画像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【請求項3】複数の原断層像を積み上げた三次元原画像と視点位置、視線方向とに基づいて構成された重みづけ投影画像を表示する表示手段と、前記重みづけ投影画像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記重みづけ投影画像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【請求項4】複数の原断層像を積み上げた三次元原画像の各原断層像のスライス位置を示すスライス位置表示画像を表示する表示手段と、各原断層像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記スライス位置表示画像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【請求項5】請求項4の表示手段に表示されたスライス位置表示画像を用いて所望の原断層像を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された原断層像を表示する表示手段と、前記指定手段によって指定された原断層像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記原断層像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【請求項6】複数の原断層像から所望の原断層像を示す画像番号を指定する指定手段と、前記指定手段によって指定された画像番号の原断層像を抽出し、該原断層像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示された原断層像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記原断層像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【請求項7】請求項1、2、3及び4の合成手段によって合成された画像のうちの少なくとも1つの画像と、複数の原断層像を積み上げた三次元原画像に基づいて構成された陰影づけ三次元画像とを同時に表示する表示手段を備えたことを特徴とする読影支援装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は読影支援装置に関し、特にCT装置やMR装置で得られた肺野画像の読影時にコンピュータにより医師を支援する読影支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】肺癌の集団検診が広く行われているが、病巣部を見逃す率も大きいと言われている。そこで、図8(a)のように、CT装置やMR装置で得られたフイルムなど(1)の画像を第一読影医師が読影した(2)後、第二読影医師が読影する(3)。その後、前記二人の医師の読影結果を持ち寄って最終結論を出す(4)ということが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記方法では二人の医師が重複して画像を観察するので、検診効率が悪くなっていた。そこで、最近は図8(b)のように、第一読影医師が読影する代わりに読影支援システムにかけ、第二読影医師に相当する読影医師一人で、システムが示した注意点を参考にしながら読影結論を出すという手順が考えられている。
【0004】このようなシステムは、例えば、コンピュータ支援画像診断学会論文誌Vol.2、No.3、July、l998、”肺がん検診用CT(LSCT)の診断支援システム”1〜7ページに掲載されている。
【0005】しかし、医師に対して病巣の位置をどのように表示するかが重要であるが、これまで不便なままになっていた。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、読影効率を向上させることができる読影支援装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために、原断層像を表示する表示手段と、前記原断層像の読影注意箇所を抽出する抽出手段と、前記読影注意箇所を表すマーカーを前記原断層像に合成して前記表示手段に表示させる合成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】本発明によれば、表示手段は原断層像を表示し、抽出手段は表示された原断層像の読影注意箇所を抽出する。合成手段は読影注意箇所を表すマーカーを前記原断層像に合成して表示手段に表示させる。このように、原断層像にマーカーを合成することによって読影注意箇所の位置が判別しやすく、読影効率を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に係る読影支援装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0010】図1は、肺野画像を表示したCRTモニタ58を示す画面構成図である。
【0011】同図に示すように、CRTモニタ58の画面左端には患者氏名、性別、年齢等の患者情報10が表示される。
【0012】画面上部中央には断層像12が表示され、この断層像12には検出された読影注意箇所である病巣候補点位置を表す円形のマーカー14が合成して表示される。マーカー14の大きさは直径5mmや10mm位であり、図1のような円形に限定されず、四角等どのような形状でもよく、また点滅表示させてもよい。
【0013】この断層像12の右側には肺野正面のスライス位置像16が表示され、各断層像の肺野領域が直線で示される。このスライス位置像16のうち検出された病巣候補点を有したスライス位置像には病巣候補点位置を示すマーカー18が合成表示される。このマーカー18をマウス60でクリックするか、または病巣候補点を有したスライス位置像をクリックすることによって該当する病巣候補点を含む断層像12が中央に表示される。このマーカー18は図1のような四角に限定されずどのような形状でもよい。また図1では患者の正面からのスライス位置像16が表示されているが、これに限定されず、患者の側面からの画像を表示してもよい。
【0014】また、画面下部右側には原断層像20が表示される。この原断層像20は検出された病巣候補点を有す断層像12が選択指定されると、連動してマーカー18のない同じスライス位置の断層像として表示される。この原断層像20の左上隅には画像番号(図1では50)が示され、この画像番号は、例えば、計測時のベッド座標の小さいほうから順につけられる。この原断層像20の右側には画像番号指示部24が表示され、その両端には画像番号の最大値と最小値と(図1では100、0)が示され、表示されている原断層像20がツマミ26の位置で表示される。ツマミ26をマウス60で上下方向にドラッグすることによって画像番号が指示され、指示された画像番号の原断層像20が表示される。なお、原断層像20は断層像12のマーカー表示部近傍領域(図示2点左遷部分)の拡大像としてもよい。
【0015】前記断層像12の左隣にはMIP(Maximum Intensity Projection:最大値投影)画像28が表示される。このMIP画像28はスライス位置像16に示された全スライス像を投影処理して作成したもので、それを構成する際の投影方法は中心投影でも平行投影でもよい。このMIP画像28には、検出された病巣候補点位置を表すマーカー30が合成して表示される。画面の左下にはMIP画像28を構成するパラメータとしての角度α、βと距離Rとを入力するそれぞれのボックス32、34、36が表示される。図2に示すように、角度αは視点と原点とを結ぶ直線をZーX面に投影した線がX軸となす角であり、角度βは前記直線がZーX面となす角であり、距離Rは視点の原点からの距離である。角度α、β、距離Rをキーボードから入力することによってMIP画像28の視点位置、視線方向は任意に変更できる。図2は中心投影法であるが、平行投影法でもよい。
【0016】上記方法で視点位置、視線方向を変更すると、MIP画像28が新たに構成表示されると共に、病巣候補点位置が新たに検出されマーカー30がMIP画像28に合成し直される。
【0017】画面下部中央には重み付け投影画像38が表示され、重み付け投影画像38には病巣候補点位置を表すマーカー40が合成して表示される。重み付け投影画像38の視点位置、視線方向は任意に変更でき、視点位置、視線方向を変更すると、重み付け投影画像38が新たに構成されると共に、病巣候補点位置が新たに検出されマーカー40が重み付け投影画像38に合成し直される。重み付け投影画像に関しては特願平9−156689に記載されている。断層像の画素値に対応付けて所望の重み付けを行い、透視像を構成する。この重み付け処理によって、臓器等の断層像中の観察対象部位を強調して表示することができる。
【0018】画面下部左側には陰影づけされた三次元画像42が表示され、この三次元画像42は病巣候補点位置検出の演算に用いた画像から構成される。
【0019】図3は、読影支援装置の病巣候補点位置検出のための演算手順を示すフローチャートである。
【0020】先ず、CT装置やMR装置から、コンピュータのメモリ内に診断対象部位の全領域についての複数の原断層像を順次読み込む(ステップS30)。イーサネット、DR11、GPIB、RS2000などの通信で読み込んでもよく、又MO(光磁器ディスク)などから読み込んでもよい。
【0021】次に、読み込まれた全ての原断層像について肺野部を抽出する(ステップS31)。この抽出方法としては、原断層像の各々について画像を表示して、肺野部を手動でトレースして抽出してもよいが、”モデル情報と最小値投影法による胸部CT像の肺野領域抽出”MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY、VOL.14、No.2、March、1997、164−173ページに記載されている自動抽出法を採用することもできる。
【0022】そして次に、各原断層像について病巣候補を検出する(ステップS32)。これには図5、6のようなQuoit Filterを用いる場合が多い。Quoit Filterは図5(a)に示すようにディスクフィルタ45とリングフィルタ46とからなる。これらのディスクフィルタ45とリングフィルタ46とはソフト的に構成されるもので、これらの径は診断対象に応じて適宜設定されるものである。図4の血管41の間の濃度の高い箇所40でディスクフィルタ45を作用させたときと、リングフィルタ46を作用させたときの量Dを演算で求め、Dがある値より大きいときは病巣候補とする。
【0023】例えば、領域40ではDはある値より大きくなるので病巣候補とするが、血管領域41ではディスクフィルタ45とリングフィルタ46とは同じ位置となるのでDが図5(b)に示すようにゼロになるので病巣候補とはしない。詳しくは、”肺がん検診用CT(LSCT)の診断支援システム”コンピュータ支援画像診断学会論文誌Vol.2、No.3、July、l998、1‐7ページを参照することができる。
【0024】次に、各原断層像について病巣候補点の特徴を抽出する(ステップS33)。例えば、病巣候補領域のCT値平均、分散値、領域内の画素値のN(=約5)画素の平均値、領域の円形度などを調べる。詳しくは、”胸部CT像の計算機診断支援システムにおける偽陽性陰影の削減”MEDICAL IMAGING TECHNOLOGY、Vol.17、No.3、May、1999、217〜227ページに記載されている。
【0025】その後、抽出された各病巣候補点を読影注意箇所として表示するかどうかを判定する(ステップS34)。
【0026】通常は、抽出した病巣候補点の数は病巣でないものも含むので、しぼり込む処理が必要となる。前記のCT値平均、分散値、領域内の画素値のN(=約5)画素の平均値、領域の円形度などの組み合わせセットが特定の条件を満たすか否かを判定する。満たせば、次のステップで読影注意箇所として表示する。
【0027】そして、読影注意箇所として判定されたものを図1に示すようにCRTに表示する(ステップS35)。
【0028】以上の各ステップの処理は図7に示す読影支援装置のハードウェア構成を用いて実行される。この読影支援装置は、例えばCT装置やMR装置などの医用画像診断装置70で被検体の対象部位について収拾した医用画像データを記録表示し、病巣候補点を示すもので、各構成要素の動作を制御する中央演算処理装置(CPU)50と、装置の制御プログラム及び前記処理フロープログラムが格納された主メモリ52と、複数の断層像及び画像再構成プログラム等が格納された磁気ディスク54と、再構成された画像データを表示するために記憶する表示メモリ56と、この表示メモリ56からの画像データを表示する表示装置としてのCRT58と、位置入力装置としてのマウス60と、マウス60の状態を検出してCRT58上のマウスポインタの位置やマウスの状態等の信号をCRT58に出力するマウスコントローラ62と、各種の操作指令等を入力するキーボード64と、医用画像診断装置70からの医用画像データを装置に読み込むための通信基板72と、医用画像データを記録し装置に読み込むためのMO74と、上記各構成要素を接続する共通バス76とから構成される。
【0029】上記の説明では、説明の都合上、二次元画像で説明したが、MRIやコーンビームCTなどのような三次元計測した画像であっても二次元画像の集合として取り扱える画像はすべて本発明に含まれる。
【0030】
【発明の効果】本発明の読影支援装置によれば、読影注意箇所を表すマーカーを原断層像に合成して表示することによって読影注意箇所の位置が判別しやすく、読影効率を向上させることができる。
【出願人】 【識別番号】000153498
【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
【出願日】 平成11年9月27日(1999.9.27)
【代理人】 【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
【公開番号】 特開2001−87228(P2001−87228A)
【公開日】 平成13年4月3日(2001.4.3)
【出願番号】 特願平11−273316