| 【発明の名称】 |
超音波処置装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中村 剛明
【氏名】櫻井 友尚
【氏名】柴田 義清
【氏名】木村 健一
【氏名】岡部 洋
【氏名】小賀坂 高宏
【氏名】岡田 光正
【氏名】植田 昌章
【氏名】志賀 明
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| 【要約】 |
【課題】たとえば人骨と人工骨の固定に用いる複数の孔を常に一定間隔でしかも騒音を生じることなく容易に形成することができる超音波処置装置を提供する。
【解決手段】超音波振動を発する超音波振動子3に超音波振動伝達部材14を連結し、その超音波振動伝達部材14の先端に骨穿孔用の骨加工器具22を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波振動を発する超音波振動発生部と、この超音波振動発生部に連結した超音波振動伝達部材と、この超音波振動伝達部材の先端に設けた骨加工器具と、を具備したことを特徴とする超音波処置装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、人骨または人工骨の加工に用いる超音波処置装置に関する。 【0002】 【従来の技術】脊推の推体間には軟骨からなる推間板が介在しているが、推間板ヘルニアやその他の症状により、推間板の除去が必要となることがある。この場合、除去した推間板に代わる物(いわゆる代替え物)を設けることが必須となる。 【0003】従来、推間板が除去された生体の他の部分の骨を一部採取し、これを推間板の代替え物として移植するのが一般的であったが、移植骨の採取のためにかなり大がかりな手術が必要になる。 【0004】最近では、手術を簡単にするために、たとえば実開平3−116824号に示されるような人工骨スペーサを用意し、それを生体の骨に代えて移植する例がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】人工骨の移植に際しては、移植後における人工骨の安定に時間がかかることから、人骨と人工骨を暫くの間、固定しておく必要がある。 【0006】この固定手段としてワイヤ等の紐状部材あるいはコの字状の留め具(クサビとも称す)が用いられており、その紐状部材を挿通したり留め具の両脚を挿入するための複数の孔が電気ドリルで形成される。ただし、電気ドリルによる穿孔は1つずつなされるため、各孔の相互間隔を一定にするのが難しく、作業に手間取るという問題がある。しかも電気ドリルはモータの騒音が大きいという問題もある。 【0007】この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、たとえば人骨と人工骨の固定に用いる複数の孔を常に一定間隔でしかも騒音を生じることなく容易に形成することができる超音波処置装置を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の超音波処置装置は、超音波振動を発する超音波振動発生部と、この超音波振動発生部に連結した超音波振動伝達部材と、この超音波振動伝達部材の先端に設けた骨加工器具と、を備える。 【0009】 【発明の実施の形態】[1]以下、この発明の第1実施例について図面を参照して説明する。 【0010】図1において、1は超音波手術用のハンドピースで、外装カバー2によって外観が形成されている。この外装カバー2で覆われるように超音波振動発生部としてランジュバン型の超音波振動子3が設けられ、その超音波振動子3の前端に振動振幅増幅用ホーン4が一体的に連結固定される。 【0011】超音波振動子3は、複数の圧電素子5をそれぞれ電極板6を挟んで重ね合わせるとともに、これらをホーン4と後部金属ブロック7との間に挟み込んで締結し、これらを一体的に連結する状態で構成している。ホーン4の周部には、フランジ部8が一体に形成される。超音波振動子3は保持枠としての円筒状の内装カバー9内に位置して保持される。 【0012】内装カバー9の前端部には、内側へ突出するフランジ部10が形成され、このフランジ部10に対してホーン4側のフランジ部8が当接されるとともに、内装カバー9の前端部にねじ込む締め付けリング11が締め付け固定される。また、内装カバー9の後端外周にはフランジ12が形成され、外装カバー2の後端部にねじ込む締め付け管13に押さえ付けるようにそのフランジ12が締め付け固定される。つまり、締め付け管13を締め付けることにより、外装カバー2と内装カバー9を一体的に固定することができる。 【0013】外装カバー2の前端は径が徐々に小さくなって開口され、その開口部の内周面と後述する加工用超音波振動伝達部材14との間にOリング15が介在される。 【0014】外装カバ−2の前端外面部に、後述する超音波の発振動作をオン・オフ操作するための電気的な操作スイッチ16が設けられる。また、超音波振動子3の後端に接続管17が設けられ、この接続管17は内装カバー9の後端閉塞壁に設けられた口金18に対して液密的に接続される。接続管17は、超音波振動子3およびホーン4内にわたり、図示しない通路を形成している。口金18には、図示しない吸引チューブが接続される。 【0015】超音波振動子3の各電極板6には、内装カバー9の後端壁を貫通する電源コード19からのリード線20が接続される。 【0016】一方、ホーン4の先端に、加工用超音波振動伝達部材14が連結される。この連結手段として、超音波振動伝達部材14の基端部分に接続金具21が固着され、その接続金具21に形成されたねじ部がホーン4の先端にねじ込まれるようになっている。そして、超音波振動伝達部材14の先端部分に、骨加工器具(プローブ)22が着脱自在に取り付けられる。 【0017】骨加工器具22は、基部23、およびこの基部23に一体的に形成された一対(2本)の突起部24を有する。これら突起部24は、互いに一定間隔をもって且つ超音波振動伝達部材14の軸方向に沿ってフォーク状に形成されている。 【0018】基部23には、超音波振動伝達部材14に対して着脱自在にねじ込み装着するためのねじ部が形成されるとともに、超音波振動伝達部材14の軸方向に沿って且つ各突起部24の間から上記接続管17で構成された吸引通路と連通する状態に孔25が形成される。この孔25に対し、口金18に接続される吸引チューブから上記接続管17による吸引通路を介して吸引作用が働くことにより、各突起部24で骨が穿孔される際に出る削り粉が外部に吸引されて排出される。 【0019】このような構成のハンドピース1に対し、図2に示す超音波駆動装置26が接続される。 【0020】超音波駆動装置26は、超音波振動子5にその共振周波数の信号を与える駆動信号発生用発振回路として、超音波振動の基となる周波数信号、例えば20〜40KHzの正弦波信号を発生する発振回路27を備える。この発振回路27には、超音波振動子5に加わる電圧および超音波振動子5に流れる電流の位相関係を基にしてその超音波振動子5の共振点を追尾するフェーズロックループ(PLL)等による制御回路を含んでもよい。 【0021】さらに、超音波駆動装置26は、パワーアンプ回路28、絶縁トランス29、電源回路30、スイッチ回路31、制御回路32、および電源回路33を備える。パワーアンプ回路28は、発振回路27から発せられる周波数信号をリニア方式で増幅する。絶縁トランス29は、パワーアンプ回路28の出力をハンドピース1の超音波振動子5に伝達する。電源回路30は、パワーアンプ回路28の動作用電源であり、図示しない絶縁トランスを介して商用電源用コンセント34に接続されている。スイッチ回路31は、電源回路30からパワーアンプ回路28にかけての通電路に設けられている。制御回路32は、ハンドピース1に設けられている操作スイッチ16の操作に応じて、スイッチ回路31をオン・オフ制御するとともに、発振回路27の動作を制御する。電源回路33は、制御回路32の動作用電源であり、図示しない絶縁トランスを介して商用電源用コンセント34に接続されている。 【0022】つぎに上記の構成の作用を説明する。操作スイッチ16がオフの状態、即ちスタンバイの状態では、制御回路32によって発振回路27の発振が停止されるとともにスイッチ回路31がオフされる。スイッチ回路31がオフの場合、パワーアンプ回路28に動作用電力が供給されず、よって超音波振動子5はエネルギーの供給がないので振動しない。なお、パワーアンプ回路28はリニア方式ではあるが、動作用電力が供給されていないので、このとき発熱はしない。 【0023】操作スイッチ16がオン操作されると、制御回路32によって発振回路27の発信が開始されるとともに、スイッチ回路31がオンされる。スイッチ回路31がオンすると、パワーアンプ回路28に動作用電力が供給されてパワーアンプ回路28が動作する。このパワーアンプ回路28の動作により、発振回路27の出力が増幅され、その増幅出力が絶縁トランス29を介してハンドピース1の超音波振動子5に供給される。このエネルギー供給により、超音波振動子5が超音波振動し、その超音波振動が超音波振動伝達部材14を介して骨加工器具22に伝達される。この骨加工器具22におけるフォーク状の一対の突起部24を骨に当てることにより、骨に一対の孔を同時に形成することができる。この一対の孔の相互間隔は、各突起部24の相互間隔に相当する。 【0024】人工骨の移植に際しては、移植後における人工骨の安定に時間がかかることから、人骨と人工骨を暫くの間、固定しておく必要がある。この固定手段としてワイヤ等の紐状部材あるいはコの字状の留め具(クサビとも称す)が用いられており、その紐状部材を挿通したり留め具の両脚を入れるための複数の孔を形成する処置が必要となる。 【0025】このような処置に際し、超音波振動伝達部材14に骨加工器具22を装着してその骨加工器具22におけるフォーク状の一対の突起部24を人骨や人工骨に当てることにより、紐状部材を挿通したり留め具の両脚を入れるための複数の孔を常に一定間隔でしかも電気ドリルによる穿孔を行う場合のような騒音を生じることなく容易に形成することができる。 【0026】穿孔のための通常の加工処置は、連続的には、数十秒、長くても数分、振動発生と停止の繰り返しにより実行される。このうち、振動発生については、その必要時のみ操作スイッチ16をオンしてパワーアンプ回路28を動作させればよいので、仮に加工処置が数時間にも及ぶ場合でも、その間、パワーアンプ回路28をずっとアイドリング状態にしておく必要がない。これは、発熱を極力抑えることができるという点で、有利である。 【0027】なお、パワーアンプ回路28の動作をオン・オフ制御する手段の応用として、操作スイッチ16がオン操作されてから所定時間が経過したところでスイッチ回路31を自動的にオフし、操作スイッチ16がオン操作されたらスイッチ回路31を再びオンする構成としてもよい。また、スイッチ回路31の機能を電源回路30の内部素子に持たせる構成としてもよい。 【0028】[2]第2実施例について説明する。 【0029】第1実施例の骨加工器具22のほかに、図3に示す骨加工器具35が用意される。骨加工器具35は、基部36、およびこの基部36に一体的に且つ超音波振動伝達部材14の軸方向に沿って突出形成された円柱状(ボタン形)の突起部37を有する。 【0030】基部36には、超音波振動伝達部材14に対して着脱自在にねじ込み装着するためのねじ部が形成されるとともに、超音波振動伝達部材14の軸方向に沿って且つ突起部37の中心部から上記接続管17で構成された吸引通路と連通する状態に孔38が形成される。この孔38に対し、口金18に接続される吸引チューブから上記接続管17による吸引通路を介して吸引作用が働くようになっている。他の構成は第1実施例と同じである。 【0031】例えば特公平7−108303号公報に示されるように、生体への加工処置として、頭蓋骨の所定箇所に穿孔を形成し、この穿孔からの切開により上記頭蓋骨から骨弁を切除し、その切除により形成された開口部に同切除した骨片を位置させて固定するに際し、頭蓋骨に形成された穿孔部分と前記骨弁に形成された穿孔部分との間に頭蓋骨弁固定用バーホールボタンを挿入する方法がある。頭蓋骨弁固定用バーホールボタンは、生体親和性に優れた材質にて形成されている。 【0032】このような加工処置での穿孔用として装着されるのが、頭蓋骨弁固定用バーホールボタンと略同一形状の突起部37を有する骨加工器具35である。この骨加工器具35の採用により、加工性の向上が図れる。 【0033】[3]第3実施例について説明する。 【0034】第1実施例の骨加工器具22のほかに、図4に示す骨加工器具39が用意される。骨加工器具39は、基部40、およびこの基部40に一体的に且つ超音波振動伝達部材14の軸方向に沿って突出形成された角柱状の突起部41を有する。 【0035】基部40には、超音波振動伝達部材14に対して着脱自在にねじ込み装着するためのねじ部が形成されるとともに、超音波振動伝達部材14の軸方向に沿って且つ突起部41の中心部から上記接続管17で構成された吸引通路と連通する状態に孔42が形成される。この孔42に対し、口金18に接続される吸引チューブから上記接続管17による吸引通路を介して吸引作用が働くようになっている。他の構成は第1実施例と同じである。 【0036】一般に、人工骨は偏平な長方形を成しており、その人工骨は被処置部と同一の形状に加工されてから被処置部に挿入される。 【0037】例えば実開平3−116824号公報の場合、人工骨30cの一部を角形に切り落として凸状に形成し、それに他の小片人工骨を組み合わせて所定の形状としたものを被処置部に挿入するようにしているが、このような加工処置での角形穿孔用として装着されるのが、骨加工器具39である。この骨加工器具39の採用により、加工性の向上が図れる。 【0038】[4]第4実施例について説明する。 【0039】第1実施例のハンドピース1に代えて、図5に示すように、2本のハンドピース43が設けられる。これらハンドピース43は互いに平行状態となるよう保持用部材たとえば1本のハンドルバー44に固定される。 【0040】各ハンドピース43は基本的にハンドピース1と同じ構成であり、それぞれ超音波振動発生部として超音波振動子3を有するとともに、超音波振動伝達部材14を有し、超音波振動伝達部材14に対して上記骨加工器具22,35,39を選択的に装着することができる。 【0041】このような構成によれば、多数の穿孔を一括して行うことができ、加工性がさらに向上する。 【0042】[5]第5実施例について説明する。 【0043】図6に示すように、第1実施例のハンドピース1を2本用意し、これらハンドピース1が互いに平行状態で保持している。この保持用部材として、各ハンドピース1における加工用超音波振動伝達部材14のそれぞれ超音波振動の節となる部分にブラケット45を設け、これらブラケット45のうち相対向位置に存するものをそれぞれロッド46で連結している。各ハンドピース1の外装もロッド47で連結している。 【0044】各超音波振動伝達部材14に対して上記骨加工器具22,35,39を選択的に装着することができる。 【0045】このような構成によれば、多数の穿孔を一括して行うことができ、加工性がさらに向上する。 【0046】[6]請求項1に係る発明以外の特徴的な事項について以下にまとめておく。 (請求項2) 請求項1に記載の超音波処置装置において、骨加工器具は、互いに一定間隔をもって且つ超音波振動伝達部材の軸方向に沿って形成された一対の突起部を有することを特徴とする超音波処置装置。 【0047】(請求項3) 請求項1に記載の超音波処置装置において、骨加工器具は、超音波振動伝達部材の軸方向に沿って形成された突起部を有することを特徴とする超音波処置装置。 【0048】(請求項4) 請求項3に記載の超音波処置装置において、骨加工器具は、超音波振動伝達部材の軸方向に沿って形成された円柱状の突起部を有することを特徴とする超音波処置装置。 【0049】(請求項5) 請求項3に記載の超音波処置装置において、骨加工器具は、超音波振動伝達部材の軸方向に沿って形成された角柱状の突起部を有することを特徴とする超音波処置装置。 【0050】(請求項6) 請求項1に記載の超音波処置装置において、骨加工器具は、超音波振動伝達部材に対して着脱自在であることを特徴とする超音波処置装置。 【0051】(請求項7) 請求項1に記載の超音波処置装置おいて、超音波振動発生部を覆う外装カバーと、この外装カバーに設けられた操作スイッチと、をさらに設けたことを特徴とする超音波処置装置。 【0052】(請求項8) 超音波振動を発する複数の超音波振動発生部と、これら超音波振動発生部に連結した超音波振動伝達部材と、これら超音波振動伝達部材の先端に設けた骨加工器具と、を具備したことを特徴とする超音波処置装置。 【0053】(請求項9) 超音波振動を発する複数の超音波振動発生部と、これら超音波振動発生部に連結した超音波振動伝達部材と、これら超音波振動伝達部材の先端に設けた骨加工器具と、前記各超音波振動伝達部材を互いに平行状態に保持する保持用部材と、を具備したことを特徴とする超音波処置装置。 【0054】(請求項10) 請求項9に記載の超音波処置装置において、保持用部材は、各超音波振動伝達部材のそれぞれ超音波振動の節となる部分に設けられていることを特徴とする超音波処置装置。 【0055】 【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、超音波振動を発する超音波振動発生部と、この超音波振動発生部に連結した超音波振動伝達部材と、この超音波振動伝達部材の先端に設けた骨加工器具とを備えたので、たとえば人骨と人工骨の固定に用いる複数の孔を常に一定間隔でしかも騒音を生じることなく容易に形成することができる超音波処置装置を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000376 【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月13日(1999.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−79013(P2001−79013A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月27日(2001.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−259017 |
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