| 【発明の名称】 |
磁界発生装置およびその組立方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】青木 雅昭
【氏名】橋本 重生
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| 【要約】 |
【課題】搬送後の再調整が容易な磁界発生装置およびその組立方法を提供する。
【解決手段】空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄12aおよび12bのそれぞれの対向面側に永久磁石14aおよび14bを配置し、永久磁石14aおよび14bのそれぞれの対向面側に磁極板16aおよび16bを固着する。板状継鉄12aと12bとを柱状継鉄32によって接続する。所望の磁界強度が得られるように板状継鉄12aと柱状継鉄32との接続部に調整部材42を配置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄、前記一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される永久磁石、前記一対の板状継鉄間を磁気的に結合する柱状継鉄、および前記板状継鉄と前記柱状継鉄との接続部に配置される調整部材を備える、磁界発生装置。 【請求項2】 前記調整部材は磁性体からなる、請求項1に記載の磁界発生装置。 【請求項3】 空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄と、前記一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される永久磁石と、前記一対の板状継鉄間を磁気的に結合する柱状継鉄とを備える磁場発生装置の組立方法であって、所望の磁界強度が得られるように前記板状継鉄と前記柱状継鉄との接続部に調整部材を配置する、磁界発生装置の組立方法。 【請求項4】 前記板状部材を持ち上げて前記板状継鉄と前記柱状継鉄との接続部に前記調整部材を配置する、請求項3記載の磁界発生装置の組立方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は磁界発生装置およびその組立方法に関し、特にたとえばMRI用の磁界発生装置およびその組立方法に関する。 【従来の技術】この種の磁界発生装置における磁界調整方法としては、特開平2−248008号や特開平3−39139号に示すように、ボルトを用いて上下磁極板の空隙長等を調整する方法が提案されている。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来技術によれば、ボルトで突っ張る構造であるため、点で支持する構造となりボルトの先端に上側継鉄の加重が集中する。したがって、輸送中の振動によってボルト先端が柱状継鉄にめり込んで上下磁極板の空隙長等が変化し、磁界強度の均一度が低下する結果、搬送後の再調整に手間がかかるという問題点があった。それゆえに、この発明の主たる目的は、搬送後の再調整が容易な、磁界発生装置およびその組立方法を提供することである。 【0003】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の磁界発生装置は、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄、一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される永久磁石、一対の板状継鉄間を磁気的に結合する柱状継鉄、および板状継鉄と柱状継鉄との接続部に配置される調整部材を備える。請求項2に記載の磁界発生装置は、請求項1に記載の磁界発生装置において、調整部材は磁性体からなるものである。 【0004】請求項3に記載の磁界発生装置の組立方法は、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄と、一対の板状継鉄のそれぞれの対向面側に配置される永久磁石と、一対の板状継鉄間を磁気的に結合する柱状継鉄とを備える磁場発生装置の組立方法であって、所望の磁界強度が得られるように板状継鉄と柱状継鉄との接続部に調整部材を配置するものである。請求項4に記載の磁界発生装置の組立方法は、請求項3に記載の磁界発生装置の組立方法において、板状部材を持ち上げて板状継鉄と柱状継鉄との接続部に調整部材を配置するものである。 【0005】請求項1に記載の磁界発生装置では、板状継鉄と柱状継鉄との接続部、たとえば両者間に調整部材を配置することによって、板状継鉄と柱状継鉄とを強く接続できるので、輸送中の振動による磁界強度の均一度の変化を抑制できる。したがって、搬送後の磁界の再調整が容易となる。請求項3に記載の磁界発生装置の組立方法についても同様である。請求項2に記載の磁界発生装置では、調整部材として磁性材を用いるので板状継鉄と柱状継鉄との間に磁気的な間隙がなくなる。したがって、漏洩磁界が減少して、撮像空間の磁界強度が向上し、磁気回路のコストを抑えることができる。請求項4に記載の磁界発生装置の組立方法では、板状継鉄を持ち上げることによって、調整部材を板状継鉄と柱状継鉄との接続部に容易に配置できる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に、この発明の一実施形態のMRI用の磁界発生装置10を示す。磁界発生装置10は、4本柱タイプに構成されており、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄12aおよび12bを含む。板状継鉄12aおよび12bはそれぞれ略長方形状に形成され、それぞれの対向面側には永久磁石14aおよび14bが配置され、永久磁石14aおよび14bのそれぞれの対向面側には、磁極板16aおよび16bが固着される。なお、永久磁石14aおよび14bは、それぞれたとえば複数の磁石ブロックを接着して構成される。 【0007】図2にも示すように、板状継鉄12aの中央には磁界微調整用の可動ヨーク18が配置される。可動ヨーク18は、3本のボルト20によって上下方向の位置が調整され、3本のストッパ22によってその位置が規制される。さらに、板状継鉄12aには、4方向にそれぞれ2個ずつ磁界微調整用のネジ24が螺入され、ネジ24の螺入を調整することによって磁界を微調整できる。磁極板16aは、磁極板固定用の4個のボルト26によって、永久磁石14aの主面に固定される。また、永久磁石14aは磁石カバー28によって覆われる。板状継鉄12b側についても同様に形成される。板状継鉄12aには、4個の吊り上げフック取付用のねじ孔30が形成される。 【0008】このような板状継鉄12aおよび12b間は4本の円柱状の柱状継鉄32によって磁気的に結合される。図3に示すように、柱状継鉄32の上端には縮径部34が形成される。その縮径部34は、板状継鉄12aの孔36に嵌入され、板状継鉄12aの上面に配置されたたとえば円板状のキャップ38に固定用のボルト40によって接続される。図示しないが、このキャップ38は板状継鉄12aに対して強固に溶接されている。ここで、磁界を調整するために、板状継鉄12aと柱状継鉄32との接続部、たとえば柱状継鉄32の縮径部34とキャップ38との間には、調整部材42が介挿される。調整部材42には4個の孔44が形成され(図4参照)、4個の固定用のボルト40によって、調整部材42を挟んで柱状継鉄32とキャップ38とが接続される。 【0009】調整部材42としては、たとえば厚さ1〜10mmの鉄や非磁性のステンレス鋼等が使用され、たとえば円板状に形成される。磁界強度が少しだけ強すぎる場合には、磁性体である鉄を使用すれば、磁気回路を結合しながら磁極板16aおよび16b間の距離をあけることができ、これによって磁界強度を少しだけ下げることができる。一方、磁界強度が非常に強すぎる場合には、非磁性のステンレス鋼を使用すれば、板状継鉄12aと柱状継鉄32との磁気結合を弱くし磁気抵抗を生じさせ、所望の磁界強度が得られるように調整できる。後述の磁界発生装置10aにおける調整部材78についても同様である。 【0010】図示しないが、柱状継鉄32の下端にも縮径部が形成され、その縮径部が板状継鉄12bの下端に形成される孔に嵌入され、柱状継鉄32と板状継鉄12bとが接続される。また、板状継鉄14bの下面四隅には、それぞれ脚部46が取り付けられる。このような磁界発生装置10は以下のようにして組み立てられる。まず、調整部材42を用いずに磁界発生装置10が一度組み立てられる。通常、磁石自体に若干のばらつきがあってもよいように、発生する磁界が少し強くなるように設計される。そして、組み立てた磁界発生装置10の磁界強度が測定器で測定(図示せず)される。その結果、磁界強度が強ければ、磁界調整のために調整部材40が介挿される。 【0011】このとき、図4に示すように、吊り上げ用のねじ孔30にフック(図示せず)を取り付けたあと鎖48が取り付けられ、鎖48にフック50を引っかけてクレーンなどによって板状継鉄12aが吊り上げられる。そして、調整部材42が柱状継鉄32の縮径部34上に配置された後、一旦吊り上げられた板状継鉄12aが再度組み付けられる。そして、再び磁界強度が測定される。所望の磁界強度が得られるまで、上述の調整処理が繰り返され、磁界発生装置10が組み立てられる。このように、板状継鉄12aを持ち上げることによって、調整部材42を板状継鉄12aと柱状継鉄32との接続部に容易に配置できる。 【0012】調整部材42は、組立後の磁界強度の状況に応じて、1枚に限らず複数枚挿入したり、厚さの異なるものを挿入してもよい。また、撮像空間の磁界強度が高く出すぎている場合には、調整部材42にステンレス板のような非磁性板を用いれば、板状継鉄12aと柱状継鉄32との間に磁気的な間隙ができるので、撮像空間の磁界強度を低くできる。 【0013】このような磁界発生装置10によれば、従来とは異なりボルトを用いることなく、板状継鉄12aと柱状継鉄32との接続部に調整部材42を配置することによって両者の間隙を埋めることができ、板状継鉄12aと柱状継鉄32とを強く固定できる。したがって、簡易な方法で、板状継鉄12aおよび柱状継鉄32の位置関係を安定化でき、組立精度を高くできる。また、輸送中の振動等によって磁極板16aおよび16bの空隙長等が変化するのを抑制でき、磁界強度の均一度の変化を抑制できる。したがって、磁極板16aおよび16b間の空隙寸法の調整は不要となり、可動ヨーク18およびネジ24による磁界の微調整だけで足りるので、搬送後の磁界の再調整が容易となる。具体的には、従来1日要していた調整作業が半日で済む。 【0014】また、調整部材42として磁性材を用いれば、板状継鉄12aと柱状継鉄32との間に磁気的な間隙がなくなり、漏洩磁界が減少し、撮像空間の磁界強度が向上する。一例では、撮像空間の磁束密度Bgが20ガウス程度向上した。この点、従来では、板状継鉄と柱状継鉄とに間隙(たとえば5mm)が形成されるので、間隙がない場合と同一の磁界強度を得るためにはより多くの磁石が必要であり、コストが高くなっていた。しかし、磁界発生装置10では、そのような問題を生ぜず、コストを抑えることができる。 【0015】ついで、図5に、この発明の他の実施形態のMRI用の磁界発生装置10aを示す。磁界発生装置10aは、2本柱タイプに構成されており、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄52aおよび52bを含む。板状継鉄52aは、八角形状の本体部54aと本体部54aの両端にそれぞれ形成される結合部56aおよび58aとを有する。同様に、板状継鉄52bは、八角形状の本体部54bと本体部54bの両端に形成される結合部56bおよび58bとを有する。板状継鉄52aおよび52bのそれぞれの対向面側には、図1に示す磁界発生装置10と同様に、永久磁石60aおよび60bが配置され、永久磁石60aおよび60bのそれぞれの対向面側には、磁極板62aおよび62bが固着される。 【0016】磁界発生装置10と同様に、板状継鉄52aの中央には磁界微調整用の可動ヨーク64が配置される。可動ヨーク64は、3本のボルト66によって上下方向の位置が調整され、3本のストッパ67によってその位置が規制される。さらに、板状継鉄52aには、4方向にそれぞれ2個ずつ磁界微調整用のネジ68が螺入され、ネジ68の螺入を調整することによって磁界を微調整できる。磁極板62aは、磁極板固定用の4個のボルト70によって、永久磁石60aの主面に固定される。また、永久磁石60aは磁石カバー(図示せず)によって覆われる。板状継鉄52b側についても同様に形成される。板状継鉄52aには、4個の吊り上げフック取付用のねじ孔72が形成される。 【0017】このような板状継鉄54aおよび54b間は、略I字状をした2本の柱状継鉄74によって磁気的に結合される。図6に示すように、柱状継鉄74の上端は板状継鉄52aの結合部56aに接続される。ここで、板状継鉄54aと柱状継鉄74との接続部である結合部56aの下面には切欠76が形成され、磁界を調整するために、切欠76には短冊状の調整部材78が介挿される。調整部材78には、固定ボルト80用の孔82と固定ボルト80および押し上げボルト84用の2個の切欠86とが形成される。押し上げボルト84は、板状継鉄52aと柱状継鉄74との間の切欠76の部分に間隙を形成するために用いられ、固定ボルト80は、板状継鉄52aと柱状継鉄74とを接続・固定するために用いられる。板状継鉄52aの結合部58a側についても同様である。また、下部の板状継鉄52bの下面には、脚部88が取り付けられる。 【0018】このような磁界発生装置10aは次のようにして組み立てられる。まず、磁界発生装置10の場合と同様に、一度組み立てられた後、磁界発生装置10aの磁界強度が測定器で測定される。その結果、磁界強度が強ければ、磁界調整のために調整部材78が介挿される。磁界発生装置10aでは、柱状継鉄74の側面上端が露出しているので、押し上げボルト84を用いて板状継鉄54aが押し上げられる。そして、切欠76に形成された間隙に横方向から調整部材78が介挿された後、固定ボルト80が螺入され、調整部材78を挟んだ状態で板状継鉄52aと柱状継鉄74とが接続・固定される。この作業が板状継鉄52aの結合部56aおよび58aのそれぞれにおいて行われる。そして、磁界強度が再度測定される。所望の磁界強度が得られるまで、上述の処理が繰り返され、磁界発生装置10aが完成する。磁界発生装置10aについても磁界発生装置10と同様の効果が得られる。 【0019】さらに、図7に、この発明のその他の実施の形態のMRI用の磁界発生装置10bを示す。磁界発生装置10bは、開放型タイプであり、空隙を形成して対向配置される一対の板状継鉄90aおよび90bを含む。板状継鉄90aは、略円盤状の本体部92aと本体部92aから延設される2つの結合部94aおよび96aとを有する。同様に、板状継鉄90bは、略円盤状の本体部92bと本体部92bから延設される2つの結合部94bおよび96bとを有する。板状継鉄90aの本体部92aと板状継鉄90bの本体部92bとのそれぞれの対向面側には、上述の実施の形態と同様に、永久磁石98aおよび98bが配置され、永久磁石98aおよび98bのそれぞれの対向面側には、磁極板100aおよび100bが固着される。 【0020】板状継鉄90aの中央には磁界微調整用の可動ヨーク102が配置される。可動ヨーク102は、3本のボルト104によって上下方向の位置が調整され、3本のストッパ105によってその位置が規制される。さらに、板状継鉄90aには、4方向にそれぞれ2個ずつ磁界微調整用のネジ106が螺入され、ネジ106の螺入を調整することによって磁界を微調整できる。また、永久磁石98aは磁石カバー(図示せず)によって覆われる。板状継鉄90b側についても同様に形成される。これらの構造については図2に示す磁界発生装置10の場合と同様である。なお、板状継鉄90aの結合部94aおよび96aには、それぞれ吊り上げフック取付用のねじ孔108が形成される。 【0021】このような板状継鉄90aおよび90b間は2本の円柱状の柱状継鉄110によって磁気的に結合される。このとき、柱状継鉄110は、結合部94aと94bとの間、および結合部96aと96bとの間に、それぞれ配置される。図8に示すように、柱状継鉄110の上端には縮径部112が形成される。その縮径部112は、板状継鉄90aの孔114に嵌入され、固定用のボルト116によって板状継鉄90aの結合部94aに接続・固定される。ここで、磁界を調整するために、柱状継鉄110の縮径部112と結合部94aとの間には、調整部材118が介挿される。調整部材118には6個の孔(図示せず)が形成され、6個の固定用のボルト116によって、調整部材118を挟んで柱状継鉄110と板状継鉄90aとが接続される。その他の点については調整部材118は調整部材42と同様に形成される。 【0022】図示しないが、柱状継鉄110の下端にも縮径部が形成され、その縮径部が板状継鉄90bに形成された孔に嵌入され、柱状継鉄110と板状継鉄90bとが接続・固定される。また、板状継鉄90bの下面前部、および板状継鉄90bの下面のうち2本の柱状継鉄110に対応する位置には、それぞれ脚部120が取り付けられる。 【0023】このような磁界発生装置10bの組立時における磁界調整は、磁界発生装置10と同様、板状継鉄90aを吊り上げ、調整部材118を介挿することによって行われるので、その重複する説明は省略する。磁界発生装置10bにおいても磁界発生装置10と同様の効果が得られる。なお、上述の各実施の形態において、調整部材は、円板状のものに限定されず、複数の角柱状の部材を組み合わせて円板状に構成されるものであってもよい。さらに、調整部材を均一な厚みの板状部材にすれば、面で支持する構造となるため、機械的強度が増加し、輸送時の振動によって磁界強度の均一性が失われることも少ない。 【0024】 【発明の効果】この発明によれば、調整部材を用いることによって板状継鉄と柱状継鉄とを強く固定できるので、輸送中の振動による磁界強度の均一度の変化を抑制できる。したがって、搬送後の磁界の再調整が容易となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183417 【氏名又は名称】住友特殊金属株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年9月16日(1999.9.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101351 【弁理士】 【氏名又は名称】辰巳 忠宏
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| 【公開番号】 |
特開2001−78985(P2001−78985A) |
| 【公開日】 |
平成13年3月27日(2001.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願平11−261809 |
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