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【発明の名称】 婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置
【発明者】 【氏名】児玉 美幸

【氏名】佐藤 等

【要約】 【課題】PMS期を含む婦人の月周期で現れる体調を迅速かつ容易に判定可能な婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置の提供。

【解決手段】生体電気インピーダンス値を測定し、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定する婦人用体調判定方法、及び、生体電気インピーダンス値を測定するためのインピーダンス測定手段と、該測定された生体電気インピーダンス値を記憶するためのインピーダンス記憶手段と、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の測定された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定するための判定手段と、該判定された体調を表示するための体調表示手段とを備える婦人用体調管理装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生体電気インピーダンス値を測定し、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定することを特徴とする婦人用体調判定方法。
【請求項2】 生体電気インピーダンス値及び体重を測定し、該測定された体重と過去の体重との差異に基づいて該測定された生体電気インピーダンス値を補正し、該体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定することを特徴とする婦人用体調判定方法。
【請求項3】 生体電気インピーダンス値は毎日測定される請求項1もしくは請求項2に記載の方法。
【請求項4】 生体電気インピーダンス値は毎日起床時に測定される請求項1もしくは請求項2に記載の方法。
【請求項5】 生体電気インピーダンス値は両足間で測定される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】 生体電気インピーダンス値を測定するためのインピーダンス測定手段と、該測定された生体電気インピーダンス値を記憶するためのインピーダンス記憶手段と、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の生体電気インピーダンス値の推移を表示するためのインピーダンス表示手段とを備えることを特徴とする婦人用体調管理装置。
【請求項7】 前記装置は、体温を測定するための体温測定手段と、該測定された体温を記憶するための体温記憶手段と、該測定された体温と過去の体温の推移を表示するための体温表示手段とを更に備える請求項6に記載の装置。
【請求項8】 前記装置は、体重を測定するための体重測定手段と、該測定された体重を記憶するための体重記憶手段と、該測定された体重と過去の体重との差異に基づいて前記測定された生体電気インピーダンス値を補正するための補正手段とを更に備えており、前記インピーダンス記憶手段は該体重補正された生体電気インピーダンス値を記憶し、前記インピーダンス表示手段は該体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移を表示する請求項6もしくは請求項7に記載の装置。
【請求項9】 生体電気インピーダンス値を測定するためのインピーダンス測定手段と、該測定された生体電気インピーダンス値を記憶するためのインピーダンス記憶手段と、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の測定された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定するための判定手段と、該判定された体調を表示するための体調表示手段とを備えることを特徴とする婦人用体調管理装置。
【請求項10】 前記装置は、体温を測定するための体温測定手段と、該測定された体温を記憶するための体温記憶手段とを更に備えており、前記判定手段は、該測定された体温と過去の体温の推移及び前記測定された生体電気インピーダンス値と過去のインピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定する請求項9に記載の装置。
【請求項11】 前記装置は、体重を測定するための体重測定手段と、該測定された体重を記憶するための体重記憶手段と、該測定された体重と過去の体重との差異に基づいて前記測定された生体電気インピーダンス値を補正するための補正手段とを更に備えており、前記インピーダンス記憶手段は、該体重補正された生体電気インピーダンス値を記憶し、前記判定手段は、該体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定する請求項9に記載の装置。
【請求項12】 前記装置は、体温を測定するための体温測定手段と、該測定された体温を記憶するための体温記憶手段とを更に備えており、前記判定手段は、該測定された体温と過去の体温の推移及び前記体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定する請求項11に記載の装置。
【請求項13】 前記装置は、前記測定された体重を表示するための体重表示手段を更に備える請求項8、請求項11もしくは請求項12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】 前記装置は、体重を測定するための体重測定手段と、該測定された体重を表示するための体重表示手段とを更に備える請求項6、請求項7、請求項9もしくは請求項10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】 前記装置は、前記判定された体調に関連するアドバイスを表示するためのアドバイス表示手段を更に備える請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】 前記装置は、前記測定された生体電気インピーダンス値に基づいて体脂肪率を測定するための演算手段と、該測定された体脂肪率を表示するための体脂肪率表示手段とを更に備える請求項6から請求項15のいずれか1項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排卵日、PMS期、月経期、妊娠可能期等の婦人の月周期で現れる体調を判定するための婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】婦人の月周期で現れる体調は基礎体温と密接な関係を有しており、図1に示されるように、排卵日を境に基礎体温は低温期から高温期に推移し、月経開始日を境に低温期から高温期に推移するということが知られている。従来、この関係を利用して、婦人用基礎体温計で毎朝起床時に基礎体温の推移を測定、記録することにより、婦人の月周期で現れる体調が判定されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の基礎体温の推移に基づく体調判定では、毎日起床時に横臥位の静止した状態で通常約5分間程度の時間をかけて基礎体温を測定しなければならず、これを実際に実施するのは非常に面倒であり、被判定者が測定中に再び眠ってしまい寝過してしまう原因にもなっている。
【0004】また、基礎体温の推移に基づく婦人の体調判定では、主にバースコントロールに活用されている排卵日、月経期及び妊娠可能期等を判定することはできるが、近年、婦人の日常生活上の問題として認識が高まっているPMS(PremenstrualSyndrome:月経前症候群)期を判定することはできない。月経開始の7日程前から始まるPMS期には、多くの婦人が頭痛やイライラ、腹痛、むくみ等の何らかの不快な症状に悩まされており、「自分はPMS期にある」と自覚することが、その症状緩和のための有効な一手段であるといわれている。
【0005】本発明の目的は、上述したような従来技術の問題点を解消し、PMS期を含む婦人の月周期で現れる体調を迅速かつ容易に判定可能であり、バースコントロールのみならず婦人の日常の体調管理にも役立てることができるような婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの観点によれば、生体電気インピーダンス値を測定し、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定することを特徴とする婦人用体調判定方法が提供される。
【0007】本発明の別の観点によれば、生体電気インピーダンス値及び体重を測定し、該測定された体重と過去の体重との差異に基づいて該測定された生体電気インピーダンス値を補正し、該体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定することを特徴とする婦人用体調判定方法が提供される。
【0008】本発明の一つの実施の形態によれば、生体電気インピーダンス値は毎日測定される。
【0009】本発明の別の実施の形態によれば、生体電気インピーダンス値は毎日起床時に測定される。
【0010】本発明の更に別の実施の形態によれば、生体電気インピーダンス値は両足間で測定される。
【0011】本発明の更に別の観点によれば、生体電気インピーダンス値を測定するためのインピーダンス測定手段と、該測定された生体電気インピーダンス値を記憶するためのインピーダンス記憶手段と、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の生体電気インピーダンス値の推移を表示するためのインピーダンス表示手段とを備えることを特徴とする婦人用体調管理装置が提供される。
【0012】本発明の一つの実施の形態によれば、前記装置は、体温を測定するための体温測定手段と、該測定された体温を記憶するための体温記憶手段と、該測定された体温と過去の体温の推移を表示するための体温表示手段とを更に備える。
【0013】本発明の別の実施の形態によれば、前記装置は、体重を測定するための体重測定手段と、該測定された体重を記憶するための体重記憶手段と、該測定された体重と過去の体重との差異に基づいて前記測定された生体電気インピーダンス値を補正するための補正手段とを更に備えており、前記インピーダンス記憶手段は該体重補正された生体電気インピーダンス値を記憶し、前記インピーダンス表示手段は該体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移を表示する。
【0014】本発明の更に別の観点によれば、生体電気インピーダンス値を測定するためのインピーダンス測定手段と、該測定された生体電気インピーダンス値を記憶するためのインピーダンス記憶手段と、該測定された生体電気インピーダンス値と過去の測定された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定するための判定手段と、該判定された体調を表示するための体調表示手段とを備えることを特徴とする婦人用体調管理装置が提供される。
【0015】本発明の一つの実施の形態によれば、前記装置は、体重を測定するための体重測定手段と、該測定された体重を記憶するための体重記憶手段と、該測定された体重と過去の体重との差異に基づいて前記測定された生体電気インピーダンス値を補正するための補正手段とを更に備えており、前記インピーダンス記憶手段は、該体重補正された生体電気インピーダンス値を記憶し、前記判定手段は、該体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値の推移に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定する。
【0016】本発明の別の実施の形態によれば、前記装置は、体温を測定するための体温測定手段と、該測定された体温を記憶するための体温記憶手段とを更に備えており、前記判定手段は、該測定された体温と過去の体温の推移及び前記測定された生体電気インピーダンス値と過去のインピーダンス値の推移、もしくは、該測定された体温と過去の体温の推移及び前記体重補正された生体電気インピーダンス値と過去の体重補正された生体電気インピーダンス値に基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定する。
【0017】本発明の更に別の実施の形態によれば、体重を測定するための体重測定手段と、該測定された体重を表示するための体重表示手段とを更に備える。
【0018】本発明の更に別の実施の形態によれば、前記装置は、前記判定された体調に関連するアドバイスを表示するためのアドバイス表示手段を備える。
【0019】本発明の更に別の実施の形態によれば、前記測定された生体電気インピーダンス値に基づいて体脂肪率を測定するための演算手段と、該測定された体脂肪率を表示するための体脂肪率表示手段とを更に備える。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置について説明する前に、最初に、本発明の発明者が複数の被験者について測定を繰り返すことによって見出し、後述する本発明に係る婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置による判定の基礎となる生体電気インピーダンス値(以下、BIとする。)と婦人の月周期で現れる体調との関係について測定結果を示して説明する。以下で示す測定結果は一被験者の毎日起床時に測定した測定結果であり、BIは両足間で測定されたものである。
【0021】先ず、BIの推移の周期性について概要を説明すると、図2は、BI及び基礎体温の推移を示す図であり、移動平均法により各隣接する2つの測定値の平均値をグラフにしたものである。図2から、BIは、ばらつきが大きいものの全体の傾向として、基礎体温の低温期には高値を示し、高温期には低値を示し、また、月経直前から月経前半期には一時上昇後に低値を示すといったように周期的に推移することが分かる。
【0022】次に、BIと体重との関係について説明すると、図3は体重の推移を示す図である。図3から、測定期間中、被験者の体重は徐々に減少していることが分かる。そして、図4は、BIと体重との相関関係を示す図である。図4から、BIと体重との間には相関係数R=0.527の有意な負の相関がある、すなわち、体重が減少するとBIは上昇し、体重が増加するとBIは下降するという関係があることが分かる。このような関係は、一般に体重の増減に伴って体内の水分も増減し、また、一般に体内の水分の増減に伴ってBIも増減するために生じると考えられる。以上から、図2に示したBIは図3に示した体重減少の影響を受けたものであることが分かる。
【0023】図5は、上述のような体重変化の影響を除去した体重補正BIの推移を示す図である。体重補正BIは、BIから体重の増減に伴うBIの増減を減算もしくは加算することにより得られるものであり、補正式1もしくは補正式2から算出される。ここで、A及びBは補正係数である。
【0024】
補正式1 : 体重補正BI=BI+A×初回に測定された体重との差異補正式2 : 体重補正BI=BI+B×前回測定された体重との差異図5と図2とを比較すると、体重変化の影響が除去された体重補正BIの推移は、補正されていないBIの推移に比べてより明確な周期性を示すことが分かる。
【0025】次に、BIと基礎体温及びPMSとの関係について説明する。図2及び図4から、BIは基礎体温の低温期には高値を示し、高温期には低値を示すが、これに反して、図2及び図4に示されるように基礎体温の低温期にあたる月経直前から月経前半期には低値を示すことが分かる。このように、各期により相反する傾向を示すため、図6に示されるように、体重補正BIと基礎体温との間には有意な相関は確認されない(相関係数R=0.424)。
【0026】基礎体温の低温期にあたる月経直前から月経前半期に現われるBIの低値の要因としては、この期間に婦人の身体が水分を貯蔵してむくみを生じることが考えられる。むくみによって体内の水分が増加し、この体内の水分の増加によってBIの下降がもたらされれるのである。従って、BIの推移と基礎体温及びむくみとの間には、むくみの発生と共にBIは低値を示し、その後、むくみの消失と共にBIは高値を示すという関係があることが分かる。そして、これは、BIの推移に基づいて、基礎体温からは不可能であったむくみの判定が可能なことを示唆するもである。また、月経前に現れるむくみはPMSと関係が深く、PMSはむくみと共に現れ、むくみがひどいほどPMSも重くなることが知られている。従って、BIの推移に基づいて、むくみの判定と同様にPMSの判定も可能なことが分かる。
【0027】次に、BIと婦人の月周期で現れる体調との関係について説明すると、図7及び図8は、体重補正BIと婦人の月周期で現れる体調と基礎体温の推移を示す図である。図7及び図8には、BIは婦人の月周期で現れる体調と関連して周期的に推移することが明確に現れている。そして、これは、図7及び図8に示されているBIと婦人の月周期で現れる体調との関係を利用することにより、BIの推移に基づいて、婦人の月周期で現れる体調の判定が可能となることを示唆するものである。従って、例えば、図7、図8及び上述の説明から、BIが高値から低値に推移したことにより排卵日を判定し、BIの一時上昇により月経前を判定し、また、むくみ及びPMSの発現を予測し、BIの下降により月経開始を判定し、BIの上昇によりPMSの終了を判定し、BIが高値で安定したことにより月経終了を判定するといったように婦人の月周期で現れる体調を判定することが可能である。
【0028】以上、一被験者の例で、両足間で測定されたBIと婦人の月周期で現れる体調との関係を上述したが、上述の関係は、本被験者においてのみ確認されたものではなく、他の被験者においても同様の関係が確認されており、一般婦人に普遍的に適用可能であると考える。また、両足間で測定されたBIに限られず、両手間及び手足間で測定されたBIと婦人の月周期で現れる体調との間にも上述の関係と同様の関係が確認されている。但し、両足間で測定されたBIの場合に最も顕著に上述の関係が見出されたので、判定時には両足間で測定されたBIを使用するのが好ましいと考える。
【0029】続いて、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
【0030】図9は、本発明に係る婦人用体調管理装置の第一実施例の外部構成を示す正面図である。図9に示すように、婦人用体調管理装置10は、体重計付き生体電気インピーダンス計20と、この体重計付き生体電気インピーダンス計20に電気ケーブル30を介して接続された制御ボックス40とから構成されている。本実施例では、体重計付き生体電気インピーダンス計20と制御ボックス40とは通常の電気ケーブル30を介して相互に接続されているが、例えば赤外線による無線通信を介して接続されても良い。
【0031】体重計付き生体電気インピーダンス計20の上面には、定電流印加用電極21a、21b及び電圧降下測定用電極22a、22bが設けられており、また、制御ボックス40の前面には、電源スイッチ41a、測定キー41b、アップキー41c、ダウンキー41d、月経開始日キー41e、月経終了日キー41fといった一群の操作キー、及び、アドバイス表示領域42bを含む表示部42aが設けられている。
【0032】図10は、図9に示した婦人用体調管理装置の機能構成を示すブロック図である。図10に示されるように、体重計付き生体電気インピーダンス計20には、定電流印加用電極21a、21bと、定電流印加用電極21a、21bに印加される高周波の微弱な定電流を生成するための高周波定電流回路23と、電圧降下測定用電極22a、22bと、電圧降下測定用電極22a、22b間の電圧を測定するための電圧測定回路24と、被判定者の体重を測定するための体重測定装置25と、測定された電圧及び体重をA/D変換するためのA/D変換器28とが備えられている。
【0033】また、制御ボックス40には、測定開始の指示や月経期間データの入力等のための一群の操作キー41aから41fを含むデータ入力装置41と、測定されたBIの推移や判定された体調等を表示するための表示部42aを含む表示装置42と、測定日時等を計時するための時計装置43と、測定されたBIや計時された測定日時等を記憶するための記憶装置44と、入力装置41によって入力された月経期間データや測定されたBI及び体重等のデータに基づいて婦人の月周期で現れる体調を判定したり、記憶装置44への各種データの記憶や表示装置42への各種データの表示を制御したりするためのCPU45とが備えられている。
【0034】本実施例では、各機能要素が上述のように体重計付き生体電気インピーダンス計20と制御ボックス40とに分離されているが、本発明はこれに限られず、例えばCPU45は制御ボックス40ではなく体重計付き生体電気インピーダンス計20に備えられていても良く、また、体重計付き生体電気インピーダンス計10と制御ボックス40とが一体となった構成とされていても良い。
【0035】次に、上述したような実施例の婦人用体調測定装置の動作に関連させて、本発明による婦人用体調判定方法について詳述する。
【0036】図11は、本発明に係る婦人の月周期で現れる体調を判定するための手順を示すフローチャートである。ステップ1では、被判定者は電源スイッチ41aを押下して婦人用体調管理装置10の電源をオンにする。ステップ2では、被判定者が測定キー41bを押下したならば、婦人用体調管理装置10は測定モードとなってステップ3に移り、押下しなければ月経期間データ入力モードとなってステップ10に移る。
【0037】ステップ3から、測定モードが始まる。被判定者が左足裏及び右足裏のつま先を定電流印加用電極21a及び21bにそれぞれ接触させ、また、左足裏及び右足裏のかかとを電圧降下測定用電極22a、22bにそれぞれ接触させて、体重計付き生体電気インピーダンス計10に素足で乗ると、体重測定装置25は重量を検知して被判定者の体重の測定を開始する。続いて、ステップ4では、高周波定電流回路23によって生成された高周波の微弱な定電流が、定電流印加用電極21a及び21bを介して被判定者のつま先に印加され、被判定者の下腹部を含む両足間に流される。そして、電圧測定回路24によって電圧降下測定用電極22a、22b間の電圧が測定され、BIが測定される。ステップ5では、ステップ4で測定されたBIが、上述したような補正式に基づいて補正される。これにより、体重変化の影響が除去された体重補正BIが算定される。
【0038】ステップ6では、CPU25において、上述したようなBIと婦人の月周期で現れる体調との関係に基づいて、ステップ5で得られた今回測定された体重補正BIや記憶装置24に記憶されている前回までに測定された体重補正BI、同じく記憶装置24に記憶されている月経期間データ等から被判定者の排卵日やPMS期等の体調が判定される。そして、ステップ7では、体重補正BIの推移等が表示部42aに表示され、また、体調の判定結果や体調の判定結果に関連するアドバイス等が表示部42a中のアドバイス表示領域42bに表示される。アドバイス表示領域42bに表示する体調の判定結果としては、例えば排卵日、PMS期、月経期、妊娠可能期等といった体調や、体調不良期、イライラし易い、むくみ発生等といった体調に伴って現れる症状が表示される。また、体調の判定結果に関連するアドバイスとしては、例えば「月経前、PMS期、むくみ、イライラし易いので注意、ビタミンBを取りましょう」、「月経期間中、もう少し我慢、貧血に注意、鉄分を取りましょう」、「月経終了、絶好調、積極的に運動しましょう」、「排卵期、体調下降気味、食べ過ぎに注意しましょう」といった食生活を含む生活行動上の注意点等が表示される。ステップ8では、今回測定された体重補正BIや体重等が記憶装置44に記憶される。その後、ステップ9で、自動的に電源がオフにされ、測定は終了する。
【0039】また、ステップ10から、月経期間データ入力モードが始まる。被判定者は、アップキー41cもしくはダウンキー41dを押下することにより所望の日付けを選択する。ステップ11では、被判定者により月経開始日キー41eが押下されたかが判断され、押下されている場合には、ステップ12において、ステップ10で選択された日付けが月経開始日として記憶装置24に記憶される。一方、ステップ11でキーが押下されていない場合には、ステップ13で、被判定者により月経終了日キー41fが押下されたかが判断され、押下されている場合には、ステップ14において、ステップ10で選択された日付けが月経終了日として記憶装置24に記憶される。その後、ステップ9で、自動的に電源がオフにされ、入力は終了する。
【0040】次いで、本発明の更に別の実施例について説明する。図12は、本発明に係る婦人用体調管理装置の第ニ実施例の外部構成を示す斜視図である。本実施例の婦人用体調管理装置50は、体重計付き生体電気インピーダンス計と制御ボックスとに分離されていない両者一体型の構成となっており、また、体温測定が可能となっている点において図9に示した第一実施例のものとは異なっている。婦人用体調管理装置50の上面には、定電流印加用電極51a、51b、電圧降下測定用電極52a、52bと、操作キー53と、表示部54とが設けられている。そして、定電流印加用電極51a、51bの先端部には体温測定用センサー55a、55bが設けられており、これらのセンサーを両足の指の間に挟むことにより、体温を測定できるようになっている。体温の測定手段としては、体温測定用センサーに限られず、例えば耳測定式の赤外線体温計を婦人用体調管理装置50に接続しても良く、また、舌下測定式の基礎体温計を接続して、より精密な測定を可能にしても良い。測定された体温は、BIと共に、CPUで実施される婦人の月周期で現れる体調を判定するためのデータとして使用され、これによって、より正確な体調判定が可能となる。
【0041】尚、上述した第一実施例及び第ニ実施例は両者共に両足間のBIを測定するようにされたものであるが、両手間もしくは手足間のBIを測定するようにされたものであっても良い。
【0042】また、複数名の測定データを記憶可能とし、被判定者を選択可能とするための選択キーを設けるなどして、1名だけでなく複数名が共同で使用可能な装置としても良い。
【0043】そして、また、測定されたBIを利用して、婦人の体調判定と共に体脂肪率の算出を可能とし、結果を表示部に表示するようにしても良い。更に、測定された体温や体重を、婦人の月周期で現れる体調を判定するためのデータとして利用するだけでなく、体温データや体重データとして表示部に表示するようにしても良く、これにより、本装置1台で従来の体温管理や体重管理、体脂肪管理を含む広範な体調管理が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置では、基礎体温ではなくBIが測定されるので、数秒から数十秒の僅かな時間を要するのみで極めて迅速かつ容易に婦人の月周期で現れる体調を判定可能である。BIの測定は起立位で行われるため、被判定者が測定中に再び眠ってしまい寝過してしまうようなおそれもない。また、BIに基づいて体調を判定するので、基礎体温からは不可能であったむくみ及びPMSの判定も可能となる。従って、本発明の婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置は、バースコントロールのみならず婦人の日常の体調管理にも有用である。
【0045】また、本発明の婦人用体調判定方法及び婦人用体調管理装置に体重測定機能や体温測定機能を組み合わせることにより、体調判定の精度を向上させることができる。そして、また、本発明の婦人用体調管理装置において、測定された体重や体温を体調判定用のデータとして利用するだけでなく個別のデータとして表示可能としたり、更に、体脂肪測定機能を付加したりすることにより、本発明の装置1台で婦人の体調管理のみならず従来の体温管理や体重管理、体脂肪管理を含む総合的な体調管理が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000133179
【氏名又は名称】株式会社タニタ
【出願日】 平成11年9月13日(1999.9.13)
【代理人】 【識別番号】100059959
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 稔 (外9名)
【公開番号】 特開2001−78977(P2001−78977A)
【公開日】 平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願番号】 特願平11−258538