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【発明の名称】 プローブカバー及びそれを装着する耳式体温計のプローブ並びにそれらの着脱構造
【発明者】 【氏名】坂野 數仁

【要約】 【課題】部品点数が少なく、プローブに確実に固定され得るプローブカバー及びプローブと、プローブとプローブカバーとの着脱構造を提供する。

【解決手段】表面において基部の周縁と同一の軸を有する円周上に連続して凹部よりなる係止部が設けられたプローブに、前記係止部に係止される凸部が前記側部の内面に連続して基部の周縁と同一の軸を有する円周上にほぼ均一な厚さで設けられ、先端部と側部とが曲率を有して接続されることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】鼓膜から放射される赤外線を検知する赤外線センサが内蔵されるとともに係止部が表面に設けられた耳式体温計のプローブを被覆し、前記係止部に係止され、開口した基部と赤外線が透過可能な先端部とを有し、係る先端部と基部との間に連続して側部が形成され、側部の内面に前記係止部に係止される凹部又は凸部が一以上設けられることを特徴とするプローブカバー。
【請求項2】凹部又は凸部が連続して形成されることを特徴とする請求項1に記載のプローブカバー。
【請求項3】凹部又は凸部が非連続的に形成されることを特徴とする請求項1に記載のプローブカバー。
【請求項4】凹部又は凸部に一以上の断絶部が設けられることを特徴とする請求項1に記載のプローブカバー。
【請求項5】凹部又は凸部が円環状に配設されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項6】凹部又は凸部が、基部の周縁と同一の軸を有する一以上の円周上に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項7】凹部又は凸部が偏心形状に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項8】前記偏心形状は、任意の位置における内面の最大径の中心と表面の最大径との中心とが異なる位置に設定される形状であることを特徴とする請求項7に記載のプローブカバー。
【請求項9】凹部又は凸部が螺旋形に設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項10】凹部又は凸部は、側部の外側側面に凸部又は凹部が形成することにより、前記側部の内側表面に形成される凹部又は凸部であることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項11】先端部が均一な厚さで形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項12】側部がほぼ一様な厚さで形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項13】先端部と側部とが曲率を有して接続されることを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項14】前記曲率は所定の範囲内に設定されることを特徴とする請求項13に記載のプローブカバー。
【請求項15】先端部と側部とが一体に成形されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項16】側部及び基部がポリエチレンよりなることを特徴とする請求項1乃至請求項15の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項17】側部及び基部がシリコン樹脂よりなることを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れか一に記載のプローブカバー。
【請求項18】耳式体温計の端部に設置され、鼓膜から放射される赤外線を内部に取り込む赤外線受光窓と、耳式体温計の端部に形成された基部と、赤外線受光窓と基部との間に連続して形成された側部よりなるプローブにおいて、プローブに被覆されるプローブカバーを固定する係止部が側部に一以上設けられることを特徴とするプローブ。
【請求項19】前記係止部の形状は、凹形状又は凸形状をなすことを特徴とする請求項18に記載のプローブ。
【請求項20】前記係止部が連続して設けられることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のプローブ。
【請求項21】前記係止部が非連続的に設けられることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のプローブ。
【請求項22】前記係止部が一以上の断絶部を有することを特徴とする請求項18又は請求項19に記載のプローブ。
【請求項23】前記係止部が円環状をなすことを特徴とする請求項18乃至請求項22の何れか一に記載のプローブ。
【請求項24】前記係止部が赤外線受光窓の周縁又は基部の周縁と同一の軸を有する一以上の円周上に設けられることを特徴とする請求項18乃至請求項23の何れか一に記載のプローブ。
【請求項25】前記係止部が偏心形状に設けられることを特徴とする請求項18乃至請求項24の何れか一に記載のプローブ。
【請求項26】前記偏心形状は、係止部の外周縁の中心と表面の周縁の中心とが異なる位置であることを特徴とする請求項25に記載のプローブ。
【請求項27】前記係止部が螺旋形に設けられることを特徴とする請求項18乃至請求項22の何れか一に記載のプローブ。
【請求項28】前記赤外線受光窓の周縁部が所定の曲率を有して側部と連結していることを特徴とする請求項18乃至請求項27の何れか一に記載のプローブ。
【請求項29】耳式体温計のプローブに、一端が開口した中空構造のプローブカバーを被覆してなるプローブとプローブカバーとの着脱構造において、プローブの側部の表面に係止部が設けられ、その係止部に前記プローブカバーの側部の内面に設けられた凹部又は凸部が係止してなることを特徴とするプローブとプローブカバーとの着脱構造。
【請求項30】前記係止部の少なくとも一部が凸形状をなすことを特徴とする請求項29に記載のプローブとプローブカバーとの着脱構造。
【請求項31】前記係止部の少なくとも一部が凹形状をなすことを特徴とする請求項29又は請求項30に記載のプローブとプローブカバーとの着脱構造。
【請求項32】前記係止部の形状はプローブカバーの側部の内面に設けられた凹部又は凸部と嵌合する形状をなすことを特徴とする請求項29乃至請求項31の何れか一に記載のプローブとプローブカバーとの着脱構造。
【請求項33】プローブカバーの側部内面に設けられた凹部又は凸部の形状が前記係止部と嵌合する形状をなすことを特徴とする請求項29乃至請求項31の何れか一に記載のプローブとプローブカバーとの着脱構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する分野】本発明は、赤外線センサを有する温度計、特に耳の腔部に挿入して人体の体温を計測する耳式体温計のプローブと係るプローブに装着するプローブカバー及びプローブとプローブカバーとの着脱構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、人体の体温計測の分野においては、腋下、口腔又は直腸等に用いる接触式温度計に対して、測定時間を短縮できるといった利点から、人体からの赤外線放射、特に鼓膜からの赤外線放射を対象とするサーモパイル型、焦電型、ボロメータ型等の熱応答性に優れた耳式体温計が多く利用されている。これらの耳式体温計は、その先端部に赤外線センサが内蔵されており、その先端部(以下、プローブとする。)を外耳道に挿入し、鼓膜から放射される赤外線を検知して人体の体温を計測することができる。ここで、プローブは人体、多くの場合には耳の腔部内に直接挿入されるため、その使用態様において必然的に耳の腔部内側と接触することとなる。しかし、汎用に設定された使用態様の耳式体温計においては、複数の被検者の外耳腔にプローブが接触することによる衛生上の問題が指摘されていた。係る問題に対して、汎用に使用される耳式体温計の多くには、プローブを覆って装着される使い捨てのプローブカバーが使用されていた。
【0003】図7(a)は、従来におけるプローブカバーの一例として特公平6−42872号公報に開示された中空プローブ用一体カバー(以下、プローブカバーとする)の構造を示す斜視図であり、図7(b)は図7(a)のD−D’における断面図である。図7(a)に示すように、プローブカバー1は、係るプローブカバー1をプローブ(図示せず)に固定するための円環形状をなす基部リング21とその基部リング21の内周を開口した一方の端部とする中空構造の本体10とが一体に形成されてなる。本体10の他方の端部には、ほぼ円形状をなす先端部11が形成されており、従って本体10は、基部リング21の直径よりも小の直径を有する前記先端部11と基部リング21とを連結した形状をなす側部22と前記先端部11とによって構成される。また、鼓膜から放射される赤外線を効率よくプローブ内の赤外線センサに到達させるために、プローブカバー1の先端部11及び側部13の材質としては赤外線透過率の高い高分子材料が適用されていた。ここで、特公平6−42872号公報に開示されたプローブカバーを耳式体温計のプローブに装着させた場合の構成を図8の斜視図に示す。図8に示すように、耳式体温計50は、温度計本体51とその先端に設けられたプローブ52とにより構成される。プローブ52の形状はほぼ錐台形をなしており、プローブ52の基部52a及びプローブ52の先端部52bはほぼ円形状をなしている。また、基部52aの周縁は先端部52bの周縁よりも大に設定されていた。さらに、プローブカバー1をプローブ52に確実に保持させるために、基部リング21は所定の肉厚を有して形成されていた。係る構成によって、プローブカバー1をプローブ52に装着、すなわちプローブカバー1の基部リング側21にプローブ52を挿入した際に、基部リング21の内面がプローブ52の表面に圧接してプローブカバー1がプローブ52に固定されていた。
【0004】また、より確実にプローブカバーをプローブに装着させるために、円環状の部材を別個に設けてプローブカバーをプローブに装着する形態もあった。その様な構成を有する従来の耳式体温計とその耳式体温計のプローブに装着されるプローブカバーについて図9を用いて以下に説明する。図9に示すように、耳式体温計50は、温度計本体51とその先端に設けられたプローブ52とにより構成される。プローブ52の形状はほぼ錐台形をなしており、プローブ52の基部52a及びプローブ52の先端部52bはほぼ円形状をなしている。また、基部52aの周縁は先端部52bの周縁よりも大に設定されていた。さらに、基部52aの周縁にはその周縁と平行に多数の溝が設けられており、その溝に螺合する形状を内面に有する円環状の止め具53が基部52aとともに前記基部リング21を挟み込んで固定する構成を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述のプローブカバーにおいては次のような問題があった。従来のプローブカバーにあっては、プローブカバーをプローブに確実に保持させるための構造を前記本体の一方の端部、すなわち基部に施しており、その一例が基部に一体に成形された基部リングである。係る構成によれば、プローブカバーをプローブに確実に装着させるためには、基部リングが所定の強度を有する様に、基部リングを所定の厚さに設定する必要があった。また、基部リングの内径をプローブの赤外線透過窓の径よりは大であり、かつプローブの基部の径よりは小となる範囲内に設定し、かつその精度誤差が所定の範囲内に収まる様に設計する必要があった。さらには、円環状の止め具等を用いて係る止め具と基部とが基部リングを挟む様に固定する形態においても、部品点数が多くなり、製造工程における煩雑さが生じることを無視することはできなかった。
【0006】本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、部品点数が少なく、プローブに確実に固定され得るプローブカバー及びプローブと、プローブとプローブカバーとの着脱構造を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために提供する本願第一の発明に係るプローブカバーは、プローブの表面に設けられた係止部に係止される凹部又は凸部が前記側部の内面に一以上設けられることを特徴とする。
【0008】プローブの表面に設けられた係止部に係止される凹部又は凸部が側部の内面に一以上設けられることによって、プローブカバーの開口部に適当な強度を有する部材を用いることなくプローブにプローブカバーを確実に固定することができる。
【0009】前記課題を解決するために提供する本願第二の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が連続して形成されることを特徴とする。
【0010】凹部又は凸部が連続して形成されることによって、プローブとプローブカバーとの間により強い嵌合力が生じ、プローブカバーとプローブとの間に確実な被覆機構が生じる。
【0011】前記課題を解決するために提供する本願第三の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が非連続的に形成されることを特徴とする。
【0012】凹部又は凸部が非連続的に形成されることによって、プローブの表面とプローブカバーの内面とに間に必要以上の嵌合力を生じさせず、プローブに対してプローブカバーをスムーズに被覆させることができる。
【0013】前記課題を解決するために提供する本願第四の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部に一以上の断絶部が設けられることを特徴とする。
【0014】凹部又は凸部に一以上の断絶部が設けられることによって、凹部又は凸部とプローブの表面との接触面積が増大、すなわち、プローブカバーの内面とプローブの表面との係止強度が大きくなり、プローブカバーを確実にプローブに装着させることができる。
【0015】前記課題を解決するために提供する本願第五の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が円環状に配設されることを特徴とする。
【0016】凹部又は凸部が円環状に配設されることによって、プローブカバーを確実にプローブに設置することが可能である。
【0017】前記課題を解決するために提供する本願第六の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が、基部の周縁と同一の軸を有する一以上の円周上に設けられることを特徴とする。
【0018】凹部又は凸部が、基部の周縁と同一の軸を有する一以上の円周上に設けられることによって、プローブカバーの本体をより強固にプローブに固定することが可能である。
【0019】前記課題を解決するために提供する本願第七の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が偏心形状に設けられることを特徴とする。
【0020】凹部又は凸部が偏心形状に設けられることによって、プローブカバーの中空部に挿入されるプローブを広領域で保持することが可能である。
【0021】前記課題を解決するために提供する本願第八の発明に係るプローブカバーは、偏心形状は、任意の位置における内面の最大径の中心と表面の最大径との中心とが異なる位置に設定される形状であることを特徴とする。
【0022】偏心形状は、任意の位置における内面の最大径の中心と表面の最大径との中心とが異なる位置に設定される形状であることによって、プローブを係止する部位とプローブを挿入しやすくする部位とに分けることができ、スムーズかつ確実なプローブカバーの装着が可能である。
【0023】前記課題を解決するために提供する本願第九の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が螺旋形に設けられることを特徴とする。
【0024】凹部又は凸部が螺旋形に設けられることによって、プローブカバーの中空部に挿入されるプローブを広領域で保持することが可能である。
【0025】前記課題を解決するために提供する本願第十の発明に係るプローブカバーは、凹部又は凸部が、側部の外側側面に凸部又は凹部が形成することにより、前記側部の内側表面に形成される凹部又は凸部であることを特徴とする。
【0026】凹部又は凸部が、側部の外側側面に凸部又は凹部が形成することにより、前記側部の内側表面に形成される凹部又は凸部であることによって、【0027】前記課題を解決するために提供する本願第十一の発明に係るプローブカバーは、先端部が均一な厚さで形成されることを特徴とする。
【0028】先端部が均一な厚さで形成されることによって、鼓膜から放射される赤外線を均一にプローブに設けられた赤外線センサに到達させることができる。
【0029】前記課題を解決するために提供する本願第十二の発明に係るプローブカバーは、側部がほぼ一様な厚さで形成されることを特徴とする。
【0030】側部がほぼ一様な厚さで形成されることによって、鼓膜から放射される赤外線をプローブ内の赤外線センサに有効、且つ確実に到達させることが可能である。すなわち、前記赤外線センサが取り込む赤外線の放射量のばらつきを最小限に抑制することが可能である。
【0031】前記課題を解決するために提供する本願第十三の発明に係るプローブカバーは、先端部と側部とが曲率を有して接続されることを特徴とする。
【0032】先端部と側部とが曲率を有して接続されることによって、プローブカバーを装着したプローブを耳腔に挿入する場合において被検者に違和感を生じさせずに使用することができる。
【0033】前記課題を解決するために提供する本願第十四の発明に係るプローブカバーは、前記曲率は所定の範囲内に設定されることを特徴とする。
【0034】曲率が所定の範囲内に設定されることによって、被検者に対してより違和感を生じさせずに体温の測定を実施させることが可能である。
【0035】前記課題を解決するために提供する本願第十五の発明に係るプローブカバーは、先端部と側部とが一体成形されてなることを特徴とする。
【0036】先端部と側部とが一体成形されてなることによって、プローブカバーの製造過程におけるコストを軽減させることができる。
【0037】前記課題を解決するために提供する本願第十六の発明に係るプローブカバーは、側部又は基部の材質がポリエチレンよりなることを特徴とする。
【0038】側部又は基部の材質がポリエチレンよりなることによって、先端部においては理想的な赤外線の透過を実現し、側部においては加工性の向上と弾性力の向上を実現することができる。
【0039】前記課題を解決するために提供する本願第十七の発明に係るプローブカバーは、側部又は基部の材質がシリコン樹脂よりなることを特徴とする。
【0040】側部又は基部の材質がシリコン樹脂よりなることによって、プローブカバー自体の強度を向上させることができる。
【0041】前記課題を解決するために提供する本願第十八の発明に係るプローブは、プローブに被覆されるプローブカバーを固定する係止部が側部に一以上設けられることを特徴とする。
【0042】プローブに被覆されるプローブカバーを固定する係止部がプローブの側部に一以上設けられることによって、プローブカバーを確実に保持することが可能である。
【0043】前記課題を解決するために提供する本願第十九の発明に係るプローブは、係止部の形状が凹形状又は凸形状をなすことを特徴とする。
【0044】係止部の形状が凹形状又は凸形状をなすことによって、プローブカバーの形状に関わらず、プローブカバーをプローブに確実に固定することが可能である。
【0045】前記課題を解決するために提供する本願第二十の発明に係るプローブは、係止部が連続して設けられることを特徴とする。
【0046】係止部が連続して設けられることによって、プローブとプローブカバーとの間に強い嵌合力が生じ、より確実にプローブカバーをプローブに固定することが可能である。
【0047】前記課題を解決するために提供する本願第二十一の発明に係るプローブは、係止部が非連続的に設けられることを特徴とする。
【0048】係止部が非連続的に設けられることによって、プローブの表面とプローブカバーの内面との間に必要以上の嵌合力を生じさせず、プローブに対してプローブカバーをスムーズに被覆させることが可能である。
【0049】前記課題を解決するために提供する本願第二十二の発明に係るプローブは、係止部が一以上の断絶部を有することを特徴とする。
【0050】係止部が一以上の断絶部を有することによって、プローブの表面とプローブカバーの内面との係止強度が大きくなり、プローブカバーを確実にプローブに装着させることが可能である。
【0051】前記課題を解決するために提供する本願第二十三の発明に係るプローブは、係止部が円環状をなすことを特徴とする。
【0052】係止部が円環状をなすことによって、プローブカバーを確実にプローブに装着させることが可能である。
【0053】前記課題を解決するために提供する本願第二十四の発明に係るプローブは、係止部が赤外線受光窓の周縁又は基部の周縁と同一の軸を有する一以上の円周上に設けられることを特徴とする。
【0054】係止部が赤外線受光窓の周縁又は基部の周縁と同一の軸を有する一以上の円周上に設けられることによって、プローブカバーをより強固に保持することが可能である。
【0055】前記課題を解決するために提供する本願第二十五の発明に係るプローブは、係止部が偏心形状に設けられることを特徴とする。
【0056】係止部が偏心形状に設けられることによって、プローブカバーの中空部、すなわちその内面を広領域で保持することが可能である。
【0057】前記課題を解決するために提供する本願第二十六の発明に係るプローブは、偏心形状は、係止部の外周縁の中心と表面の周縁の中心とが異なる位置であることを特徴とする。
【0058】偏心形状は、係止部の外周縁の中心と表面の周縁の中心とが異なる位置であることによって、プローブカバーを保持する部位とプローブカバーを被覆しやすくする部位とに分けることができ、スムーズかつ確実なプローブカバーの装着が可能である。
【0059】前記課題を解決するために提供する本願第二十七の発明に係るプローブは、係止部が螺旋形に設けられることを特徴とする。
【0060】係止部が螺旋形に設けられることによって、プローブカバーの内面を広領域で保持することが可能であり、係止部の形成方向が規則的であるために、プローブカバーの脱着をも容易に行うことができる。
【0061】前記課題を解決するために提供する本願第二十八の発明に係るプローブは、赤外線受光窓の周縁部所定の曲率を有して側部と連結していることを特徴とする。
【0062】赤外線受光窓の周縁部所定の曲率を有して側部と連結していることによって、薄膜状のプローブカバーの先端部が曲率を有したプローブの形状に合致し、被検者に対して違和感を生じさせずに体温の測定を実施させることができる。
【0063】前記課題を解決するために提供する本願第二十九の発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造は、プローブの表面に設けられた係止部に、プローブカバーの側部の内面に設けられた凹部又は凸部が係止することを特徴とする。
【0064】プローブの表面に設けられた係止部に、プローブカバーの側部の内面に設けられた凹部又は凸部が係止することによって、プローブカバーの基部の径を精密に設定する製造上の煩わしさを要せずにプローブカバーをプローブに確実に装着することができる。
【0065】前記課題を解決するために提供する本願第三十の発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造は、係止部の少なくとも一部が凸形状をなすことを特徴とする。
【0066】係止部の少なくとも一部が凸形状をなすことによって、所定の余裕を有して、すなわちスムーズに脱着が可能であり、かつプローブカバーをプローブに確実に装着させることができる。
【0067】前記課題を解決するために提供する本願第三十一の発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造は、係止部の少なくとも一部が凹形状をなすことを特徴とする。
【0068】係止部の少なくとも一部が凹形状をなすことによって、所定の余裕を有して、すなわちスムーズに脱着が可能であり、かつプローブカバーをプローブに確実に装着させることができる。
【0069】前記課題を解決するために提供する本願第三十二の発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造は、係止部の形状はプローブカバーの側部の内面に設けられた凹部又は凸部と嵌合する形状をなすことを特徴とする。
【0070】係止部の形状はプローブカバーの側部の内面に設けられた凹部又は凸部と嵌合する形状をなすことによって、プローブにプローブカバーをより確実に装着することが可能である。
【0071】前記課題を解決するために提供する本願第三十三の発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造は、プローブカバーの側部内面に設けられた凹部又は凸部の形状が前記係止部と嵌合する形状をなすことを特徴とする。
【0072】プローブカバーの側部内面に設けられた凹部又は凸部の形状が前記係止部と嵌合する形状をなすことによって、プローブにプローブカバーをより確実に装着することが可能である。
【0073】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に、本発明に係るプローブカバーの第1の実施の形態における構造について図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明に係るプローブカバーの第1の実施の形態における構造を示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A’における断面図である。図1(a)に示すように、本発明に係るプローブカバー1は、先端部11と、基部12と、先端部11の周縁と基部12の周縁とを連結してなる側部13とが一体に成形され、ポリエチレンを原材料としてなる。先端部11及び基部12は、ほぼ円形状をなしており、基部12の直径は先端部11の直径よりも大に設定される。ここで、前述したように本発明に係るプローブカバー1はある程度の弾性を有しているため、先端部11の断面が曲率を有してもよい。また、基部12にはその周縁より小の開口部12aが形成されることによって、プローブカバー1はその一端が閉じた形態の中空構造をなしている。さらに、側部13の表面の中央部、すなわち基部12の周縁及び先端部11の周縁と平行に位置するように、凹部102が側部13の表面に円環状に形成されている。次に、図1(b)に示すように、側部13の内面には、前記凹部102と一体に成形された凸部101が形成され、係る凸部101も側部13の内面において円環状に設置されている。すなわち、側部13はその厚さが均一に形成され、任意の位置における側部13の厚さと凹部102及び凸部101が形成する位置における厚さとがほぼ等しいように形成される。
【0074】また、プローブ(図示せず)の直径が先端部11の直径と開口部12aの直径との範囲内に収まるように、先端部11の直径及び開口部12aの直径が設定されている。ここで、側部13の内面に形成された円環状の凸部101群が形成する内径が前記プローブの外径よりもやや小に設定されても良い。このとき、円環状の凸部101の内径と前記プローブの外径との差は、開口部12aに前記プローブを挿入することができる許容範囲内に設定される。さらに、先端部11の周縁、すなわち先端部11と側部13との接合領域は所定の曲率を有して接続されている。
【0075】次に、本発明に係るプローブカバーの第1の実施の形態におけるプローブへの装着方法について図1及び図2を参照して以下に説明する。図2は、本発明に係るプローブカバーと耳式体温計のプローブとの着脱構造を示す斜視図である。図2に示すように、耳式体温計50は、温度計本体51とその先端に設けられたプローブ52とにより構成される。プローブ52の形状はほぼ錐台形をなしており、プローブ52の基部52a及びプローブ52の先端部52bはほぼ円形状をなしている。また、基部52aの周縁は先端部52bの周縁よりも大に設定されている。さらに、プローブ52の中央部近傍には、円環形状をなす係止部103が設けられており、係る係止部103はその深度を一様とした溝の形状をなしている。
【0076】本発明に係るプローブカバー1は、プローブ52を被覆する態様で装着される。詳しくは、プローブカバー1が有する中空部、すなわち開口部12aに耳式体温計50のプローブ52を挿入する形態で装着される。プローブカバー1にプローブ52を挿入すると、プローブ52の表面に設けられた係止部103とプローブカバー1の側部13の内面に設けられた凸部(図示せず)とがほぼ嵌合し、プローブカバー1はプローブ52に確実に固定装着される。ここで、プローブカバー1の側部13の内面に設けられる凸部は、プローブ52の表面に設けられた係止部103と位置的に対応して設けられることが必要である。加えて、本発明に係るプローブカバーにあっては、プローブカバー1の表面に凸部が設けられ、プローブカバー1の側部13の内面に凹部が設けられても同様の効果を奏する。このとき、前述のプローブ52の表面に設けられる係止部103の形状はプローブカバー1の側部13の内面に設けられる凸部又は凹部と嵌合するように円環形状の突起をなしてもよい。すなわち、本発明に係るプローブカバーにおいては、プローブ52の表面に設けられた係止部103の形状に応じて、少なくともプローブカバー1の側部13の内面に一以上の凸部が設けられればよい。係る構成とすることにより、プローブカバー1の側部13の内面に設けられた凸部の弾性力が増大し、確実にプローブカバー1をプローブ52に固定させることができる。また、プローブカバー1の側部13の内面には、一重の閉じた円環形状の凹部又は凸部が複数設けられてもよい。さらに、プローブカバー1の材質はポリエチレンに限定されるものでなく、十分な強度を有するシリコン樹脂等の高分子材料を採用してもよい。この場合においても、プローブカバー1の先端部11は少なくとも赤外線を十分に透過することができるような構造にすることが必要である。例えば、先端部11が赤外線を十分に透過する高分子材料よりなるものであり、側部13は凹部及び凸部がプローブ52に対して十分な弾性作用を呈するシリコン樹脂のような高分子材料を選択することも可能である。
【0077】(実施の形態2)また、本発明に係るプローブカバーの第2の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。但し、前述の本発明に係る第1の実施の形態と同様の構成及びプローブカバーとプローブとの着脱構造については、その説明を省略する。図3(a)は本発明に係るプローブカバーの第2の実施の形態における構造を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)におけるB−B’断面図である。図3に示すように、プローブカバー1の側部13の表面には螺旋形状をなして凸部101が設けられている。ここで、係る凸部101のそれぞれの幅は均一に形成されていなくてもよい。また、図3(b)に示すように、プローブカバー1の側部13の内面には、側部13の厚さが均一となるように前記凸部101が形成された裏側の位置に凹部102が設けられている。なお、前述したように、プローブカバー1の側部13の内面には螺旋形状をなす凹部が設けられ、側部13の表面には側部13の厚さが均一となるように前記凹部が設けられた位置の裏側に凸部が設けられてもよい。次に、本発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造について、図4を参照して以下に説明する。図4は、本発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造の第2の実施の形態における構成を示す斜視図である。図4に示すように、プローブ52の側部52cの表面には、プローブ52にプローブカバー1が装着されたときのプローブカバー1の側部13の内面に設けられた螺旋形状の凹部102と対応する位置に同様の形状をなして係止部103が設けられている。ここで、プローブ52の側部の表面に設けられる凸部は、プローブカバー1の側部13の内面に設けられた凹部102と同一の形状をなさなくてもよい。すなわち、プローブ52の側部52cの表面に設けられる係止部103の形状は、少なくともプローブカバー1を確実に保持する形状を有すればよい。
【0078】(実施の形態3)また、本発明に係るプローブとプローブカバーの第3の実施の形態について図面を参照して以下に説明する。但し、前述の本発明に係る第1の実施の形態と同様の構成及びプローブへの装着方法については、その説明を省略する。図5(a)は本発明に係るプローブカバーの第3の実施の形態における構造を示す斜視図であり、図5(b)は図5(a)におけるC−C’断面図である。図5(a)に示すように、プローブカバー1の側部13の表面には複数の凹部102が先端部11の面及び基部12の面のそれぞれに平行かつ非連続的に形成されている。すなわち、複数の凹部102は側部13の表面に環状に設けられてはおらず、偏心構造、例えば側部13の表面をほぼ半周する態様で凹部102のそれぞれが設けられることとなる。また、図4(b)に示すように、前記凹部102が形成された位置に対応してプローブカバー1の側部13の内面に凸部101が設けられている。すなわち、側部13の厚さを均一に成形することによって前記凸部101が形成されている。係る構成とすることにより、プローブ52の側部52cの表面に設けられた係止部103とプローブカバー1の側部13の内面に設けられた凸部101との位置あわせに要する製造上の労力を軽減することが可能である。
【0079】次に、本発明に係るプローブとプローブカバーの第3の実施の形態における着脱構造について図6を参照して以下に説明する。図6は、本発明に係るプローブカバーとプローブとの着脱構造の第3の実施の形態における構成を示す斜視図である。図6に示すように、プローブ52の側部52cの表面には、プローブ52にプローブカバー1が装着されたときのプローブカバー1の側部13の内面に設けられた凸部101と対応する位置に同様の形状をなして突出した係止部103が設けられている。係る構成によって、プローブ52の側部52cに設けられた突出した係止部103とプローブカバー1の側部13の内面に設けられた凸部101とが当接し、係る凸部101が有する弾性力によって、プローブカバー1はプローブ52に対してより確実に保持されることとなる。ここで、プローブ52の側部52cの表面に設けられる突出した係止部103は、プローブカバー1の側部13の内面に設けられた凹部102と同一の形状をなさなくてもよい。すなわち、プローブ52の側部52cの表面に設けられる突出した係止部103の形状は、少なくともプローブカバー1を確実に保持する形状を有すればよいので、プローブカバー1の側部13の内面に設けられた凸部101とプローブ52の側部52cに設けられた突出した係止部103とが当接するように互いが位置されなくてもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るプローブカバー及びプローブによれば、プローブカバーを着脱自在に固定する機構を設けるために別部材を設ける必要がなく、製造上の負担を軽減しうる。また、基部を製造するにあたり、精密な設計技術を要して基部リング等を形成するよりも、プローブの側部及びプローブカバーの側部に係止部、凹部又は凸部を設けることによって、製造工程を簡略化するとともに、確実にプローブカバーをプローブに装着及び固定させることができる。
【0081】
【出願人】 【識別番号】398049690
【氏名又は名称】坂野 數仁
【出願日】 平成11年9月9日(1999.9.9)
【代理人】 【識別番号】100095740
【弁理士】
【氏名又は名称】開口 宗昭
【公開番号】 特開2001−78967(P2001−78967A)
【公開日】 平成13年3月27日(2001.3.27)
【出願番号】 特願平11−256355