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【発明の名称】 OCT支援式外科学システム
【発明者】 【氏名】クリストフ・ハウガー

【氏名】ミヒャエル・カシュケ

【氏名】ヨアヒム・ルーバー

【氏名】マルギット・クラウス−ボンテ

【要約】 【課題】OCT支援式外科学システムに設置される干渉計用波長変更器を提供する。

【解決手段】OCT支援式外科学システムは、位置検知ユニット(95,97)によって位置を検知できる表面スキャナ(110)を含むOCT−モジュール(100)と、OCT−モジュール(100)によって検知された試料(93)のトモグラムを術前に作成した試料データで修正できるようOCT−モジュール(100)および位置検知ユニット(95,97)に接続された評価・表示ユニット(101)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 位置検知ユニット(95,97)によって位置を検知できる表面スキャナ(110)を含むOCT−モジュール(100)と、OCT−モジュール(100)によって検知された試料(93)のトモグラムを術前に作成した試料データで修正できるようOCT−モジュール(100)および位置検知ユニット(95,97)に接続された評価・表示ユニット(101)とを有するOCT支援式外科学システム。
【請求項2】 OCT−モジュール(100)が、試料(93)の組織別トモグラムを作成することを特徴とする請求項1のOCT支援式外科学システム。
【請求項3】 OCT−モジュール(100)が、照会モジュールを含むことを特徴とする請求項1または2のOCT支援式外科学システム。
【請求項4】 評価・表示ユニット(101)が、調整面決定モジュールを含むことを特徴とする請求項1−3のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項5】 評価・表示ユニット(101)が、走査ライン決定モジュールを含むことを特徴とする請求項1−4のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項6】 走査ライン決定モジュールが、閉じた独立の走査ラインを決定するを含むことを特徴とする請求項5のOCT支援式外科学システム。
【請求項7】 走査ライン決定モジュールが、相互に離隔して配置され閉じた多数の独立の走査ラインを決定することを特徴とする請求項6のOCT支援式外科学システム。
【請求項8】 走査ライン決定モジュールが、円形走査ラインを決定することを特徴とする請求項6または7のOCT支援式外科学システム。
【請求項9】 OCT−モジュール(100)が、表面スキャナ(110)を制御する調整面走査モジュールを含むことを特徴とする請求項1−8のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項10】 OCT−モジュール(100)が、照準レーザ(106)を含むことを特徴とする請求項1−9のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項11】 照準レーザ(106)が、患者の輪郭を術中にディスプレーすることを特徴とする請求項10のOCT支援式外科学システム。
【請求項12】 表面スキャナ(110)が、手術用顕微鏡(102)に設けてあることを特徴とする請求項1−11のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項13】 表面スキャナ(110)を担持する手術用顕微鏡(102)が、手操作架台(99)に設けてあることを特徴とする請求項12のOCT支援式外科学システム。
【請求項14】 表面スキャナ(110)が、架台(99)に直接にに設けてあることを特徴とする請求項1−11のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項15】 表面スキャナ(110)を担持する架台(99)が、手で操作されることを特徴とする請求項14のOCT支援式外科学システム。
【請求項16】 表面スキャナ(110)を担持する架台(99)が、動力で変位されることを特徴とする請求項14のOCT支援式外科学システム。
【請求項17】 OCT−モジュール(100)が、多数の繊維光学的遅延路(504,505,506)を有する波長変更器(109)を含むマイケルソン干渉計(108)を含むことを特徴とする請求項1−16のいずれか1つに記載のOCT支援式外科学システム。
【請求項18】 波長変更器(109)が、多数の繊維光学的遅延路(504,505,506)に光束を入射するための旋回自在の走査ミラー(502)を含むことを特徴とする請求項17のOCT支援式外科学システム。
【請求項19】 繊維光学的遅延路(504,505,506)の走査ミラーとは逆の側には、摺動自在の反射鏡が設けてあることを特徴とする請求項18のOCT支援式外科学システム。
【請求項20】 請求項17−19の波長変更器に関する特徴の少なくとも1つを有する波長変更器(109)。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OCT支援式外科学システムおよびOCT支援式外科学システムに設置された干渉計用波長変更器に関する。
【0002】
【従来の技術】OCT支援式外科学システムは、例えば、米国特許第5795295号から公知である。
【0003】
【課題を解決するための手段】位置検知ユニットによって位置を検知できる表面スキャナを含むOCT−モジュールと、OCT−モジュールによって検知された試料のトモグラムを術前に作成した試料データで修正できるようOCT−モジュールおよび位置検知ユニットに接続された評価・表示ユニットとを有するOCT支援式外科学システム。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明は、添付の請求項および図面の説明から明らかであろう。実施形態を示す下記図面を参照して本発明を説明する。図1に、ナビゲーション支援の脊柱手術を例として本発明に係るOCT支援式外科学システムを模式的に示した。リンク仕掛の架台99には、手術用顕微鏡102が摺動自在に且つ回動自在に設置されている。手術顕微鏡102の各位置および向きは、コンポーネント97,95を含む位置検知ユニットによって定められる。この種の位置検知ユニットは、例えば、ドイツ特許公開第19837152号から公知である。
【0005】OCT−モジュール100は、線路114を介して、手術用顕微鏡102に設けたX/Y−スキャナ110に接続されている。X/Y−スキャナまたは表面スキャナ110は、図1に示したカーテシアン座標系に対応してOCT−光束をX方向およびY方向へ移動し、かくして、患者の表面(例えば、開放した手術創)をX方向およびY方向へ走査する。
【0006】線路114は、データ線路と、コヒーレント長さの短いOCT−光束パルスおよび、場合によっては、OCT−モジュール100に組込まれた照準レーザの光束をX/Y−スキャナ110へ移送するための少なくとも1つの光伝送ファイバとを含む。かくして、X/Y−スキャナ110は、好ましくは赤外部にあるOCT−光束91で患者を走査できる。X/Y−スキャナまたは表面スキャナ110は、OCT−光束91に加えて且つ同列に、可視照準光束を患者93へ放射することもできる。
【0007】評価・表示ユニット101(以下、プランニングコンピュータ101と呼ぶ)は、データ線路89,87,85を介して位置検知ユニット、手術用顕微鏡102およびOCT−モジュール100に接続されている。OCT−モジュール100から供給される患者のトポグラフィーに関する情報および位置検知ユニットから供給される手術用顕微鏡102の位置に関する情報、即ち、表面スキャナ110の情報を結合することによって、プランニングコンピュータ101は、患者93に対する手術用顕微鏡102の位置を限時的に決定できる。
【0008】プランニングコンピュータ101は、例えば、術前に作成された患者93のCT図の患者93の瞬間的位置に対する手術用顕微鏡102の瞬間的位置または位置検知ユニットによって検知される外科用器具の瞬間的位置を表示するための映像スクリーン83を含む。プランニングコンピュータ101は、迅速、正確且つ確実な手術を実現できる位置・ナビゲーション情報を外科医に与えることができる。
【0009】本来の手術の前に、患者の脊柱のコンピュータトモグラフィー(CT)によってCT−データを収録する。上記CT−データは、プランニングコンピュータ101に二次元および三次元データ群の形で記憶される。特に、骨構造の表面座標は既知である。
【0010】外科医は、手術プランニングのために上記CT−データを利用する。外科的処置の開始時、外科医は、脊柱の手術に関係する部分の標本を採取する。標本採取の終了後、いわゆる、照会を行う。即ち、手術室における患者93の座標系は、プランニングコンピュータ101においてCT−データの座標系に変換しなければならない。双方の座標系の関連性が知られている場合に限り、ナビゲーションに依拠して手術を行うことができる。この場合、外科的器具の瞬間的位置をCT−データに挿入できる。更に、プランニングコンピュータは、外科医を所定の解剖学的箇所に誘導できる(→ナビゲーション)。
【0011】本発明の場合、脊柱の手術において自動照会のために、光学的コヒーレントトモグラフィー法(OCT)を使用する。例えば、ヨーロッパ特許第0581871号に記載の如く、光学的コヒーレントトモグラフィーによって、生体試料の断層図を探知できる(光学的超音波)。更に、OCTは、数mmの範囲の精度の距離センサとしても適する。OCTによって照会を実施する場合、外科医によって標本採取された椎体のトポグラフィーをOCT−モジュール100および手術用顕微鏡に設置された表面スキャナ110によって探知する。続いて、プランニングコンピュータにおいて、CT−トポグラフィーにOCT−トポグラフィーをマッチングできる。
【0012】本発明の場合、OCTは、手術開始時の上述の照会以外に、全手術期間中、連続的照会、即ち、オン・ライン照会に使用できる。呼吸にもとづく患者の移動および外科的処置にもとづく椎体のズレは、このオン・ライン照会によって検知できる。
【0013】本来のOCT−干渉信号は、深さ約2−3mmまでの組織構造の光学的エコーを含むので、本発明にもとづき、OCTを組織鑑別に使用する。記憶されたCT−データは、骨構造を含むので、OCT−トポグラフィーが、もつぱら、化骨点(Knochenpunkte)を含んでいれば、合目的的である。従って、OCT−トポグラフィーの探知にもとづき、組織鑑別を実施し、この際、OCT−干渉信号の適切な評価によって、もつぱら、CT−データに対する適合のため化骨点を使用する。即ち、総括して、OCT支援式外科学システムは、一方では、表面センサとして使用され、他方では、組織鑑別に使用される。
【0014】以下に、システムの各コンポーネントを詳細に説明する。上述の如く、プランニングコンピュータ101は、CT−患者データを含む。このプランニングコンピュータ101は、手術用顕微鏡102およびOCT−モジュール100と通信する。更に、コンピュータ101は、OCT−トポグラフィーの測定した座標をCT−トポグラフィーに適合させる、即ち、OCT−モジュール100で検知した患者トポグラフィーを修正してCT−データに一致させるマッチング・ソフトウエアを含む。
【0015】手術用顕微鏡102には、OCT−測定光束91を2つの方向X,Yへ偏向するための適切な走査装置と、試料表面に測定光束を結像するための適切な光学系とを有する表面スキャナ110が組込まれている。手術用顕微鏡の位置は、公知の態様で、位置検知ユニット95,97によって検知される。試料または患者93上の実際の走査箇所の座標は、プランニングコンピュータ101から知られ、即ち、常に既知である。
【0016】OCT−モジュールは、図2に示すように、マイケルソン干渉計108,コヒーレント長の短い光源107,試料上の瞬間的走査箇所を可視化する照準レーザ106,基準分路115の経路長変更装置109,干渉信号を検知するフォトダイオード105および干渉信号を処理するための適切な評価電子系104を含む。試料分路114は、上述の表面スキャナ110を含む。
【0017】干渉信号の検知は、公知の態様で行う。即ち、光源の短いコヒーレント波長にもとづき、試料分路114および基準分路115の光路長が等しい場合に限り、干渉信号が検知される。さて、OCT−トポグラフィーの探知は、下記態様で行う。即ち、基準分路115の長さを経路長変更器109によって周期的に変更し、かくして、OCT−光束91によってZ方向へ患者93を走査する。経路長変更は、脊柱手術の場合、典型的には約50mmであり、本質的に、椎体の針状突起と左右の薄板との間の高さ変化によって生ずる。
【0018】上記経路長変更に同期して、表面スキャナ110によって試料表面をX方向およびY方向へ走査する。典型的な走査区画は、X方向およびY方向について、同じく約50mmである。即ち、合計で、約50mm×50mm×50mmの容積を探知する。以下、経路長変更器109の半周期をA−スキャンと呼ぶ。各A−スキャンは、一方では、表面点(X,Y)の座標を含み、他方では、各A−スキャンは、試料内への測定光の侵入深さにもとづき、組織種類に関する情報(Z−情報)を含む。Z−分解能は、光源107のコヒーレント長によって決まり、入手可能な光源の場合、典型的には約10μmにある。評価電子系のアナログ干渉信号は、AD変換器111によってデイジタル信号に変換される。探知された表面点の座標を計算する。組織鑑別を実施し、残存する骨表面点の座標をプランニングコンピュータ101に送る。
【0019】図2に示した如く、OCT−モジュールは、ソフトウエア・コンポーネントおよびハードウエア・コンポーネントに分割される。即ち、ソフトウエア112は、パケット・ユーザ・インターフェース、ハードウエアDLL,イメージャ・ソフトウエアおよびプランニングコンピュータとの通信に分割できる。図2に、各機能を略記した。
【0020】図3に、OCT支援式外科学システムの他の実施形態を示した。この場合、図1のOCT支援式外科学システムとは異なり、手術用顕微鏡102を使用しない。表面スキャナ110は、OCT−モジュール100とともに、架台99に直接に設置してあり、位置検知ユニットのコンポーネント97を担持する。他方、すべての機能および本来の照会推移は、図1,2の外科学システムと同様である。
【0021】以下に、図1,2の外科学システムによる照会の技術的実施について説明する。照会推移の各段階を図4A−図4Cに示した。照会推移は、下記の3つの段階に分割できる:1.プランニングCTの作成305,2.手術開始時の初期照会306,3.手術中のオン・ライン照会307。
【0022】1.プランニングCT(305):第1段階において、本来の手術前に、CTによって患者の脊柱の探知を行う。CT−データは、プランニングコンピュータ101に記憶される。外科医は、上記CT−データ群にもとづき処置のプランニングを実施する。どの椎体についてナビゲーション支援の手術を行うべきかは、プランニングコンピュータ101から知られる。次の段階において、調整面301を決定する。調整面は、照会に重要な骨面の限定に役立つ。調整面の決定は、プランニングコンピュータによって自動的に実施できるか、医師が手操作で実施できる。次いで、椎体上に少なくとも3つの走査ライン302,303,304を決定し、上記走査ラインの座標を以降のOCT−照会において探知する。上記走査ラインの決定も、プランニングコンピュータのソフトウエアによって自動的に行うことができるか、外科医が手操作で行うことができる。これら3つの走査ラインは、照会すべき椎体の針状突起および左右の薄板上に置くのが理想的である。各走査ラインは、複数のOCT−A−スキャンからなるので、以下では、上記走査ラインをB−走査ラインと呼ぶ。できる限り少数のA−スキャンで骨表面のできる限り大きい範囲をカバーできるよう、B−走査ラインを円形に構成するのが理想的である。B−走査ラインの大きさおよび位置を図4A−Cに示した。プランニングCT段階の結果として、プランニングコンピュータ101から、調整面の大きさ、B−走査ラインの大きさおよび位置が知られる。
【0023】2.初期照会(306):初期照会の実施は、手術室において行う。患者は、麻酔されており、手術台上に置かれている。外科医は、脊柱の手術に重要な範囲の標本を採取する。特に、照会すべき椎体の針状突起および左右の薄板の標本を採取する。標本の構造の表面は、各種の組織からなる。左右の薄板および針状突起の表面は、主として、骨組織からなり、他方、周囲には、脂肪、筋肉および靭帯組織が存在する。初期照会の第1段階において、外科医は、表面スキャナ110を始動する。このスキャナは、まず、プランニングコンピュータ101に記憶された調整面301の輪郭を走査する。この操作の場合、OCT−表面点を探知せず、この場合、表面スキャナは、調整面の輪郭のビジュアルなマーキングに役立つに過ぎない。外科医は、調整面が患者の実際の解剖学的構造と最適に重畳するよう、手術用顕微鏡102またはX/Y−スキャナ110を配位する。調整面は、照準レーザを使用することによって、手術区画上の不変の輪郭として視認できる。この最初の粗配位の終了後、OCTによって表面トポグラフィーの本来的探知を行う。表面スキャナ110は、プランニングコンピュータに記憶されたB−走査ラインを探知する。隣接の表面点の間に組織種類に関する関連性が存在するよう、上記B−走査ラインを十分に密に走査することが、以降の組織鑑別のために重要である。隣接の表面点が、極めて大きく離れている場合、各A−スキャンの信号情報から、組織の種類に関する確実なデータは得られない。隣接点の間の間隔が約200μmであれば、B−走査ラインの十分に密な走査が行われる。従って、円形のB−走査ライン当り合計100の点がある場合、円の直径は約6mmとなる。この数値は、解剖学的与件について、現実的な大きさである。3つのB−走査ラインの探知後、まず、上記ライン上にある表面点の座標を計算する。
【0024】次の段階において、組織鑑別を実施する。組織鑑別は、B−走査ライン302,303,304の各A−スキャンのZ−深さ情報に依拠する。A−スキャンの推移は、各種組織の散乱・吸収性質によって決定され、上記組織構造の光学的エコーをなす。組織鑑別の実施のため、まず、図5に示した如く、インビボ実験において、A−スキャン・基準散乱曲線を求める。各椎体の骨の極めて多数のA−スキャン400を探知して平均値を形成すれば、基準散乱曲線401が得られる。骨の上記A−スキャン・基準散乱曲線の形成は、外科学システムの使用前に、1回の測定系列評価において行うべきである。初期照会中且つ以後のオン・ライン照会においても、B−走査ラインの検知されたすべてのA−スキャンを適切なソフトウエア・アルゴリズムによって上記基準散乱曲線と比較する。比較によって、交差相関関係が形成される。かくして得られた数値は、実際のA−スキャンと骨の基準散乱曲線との一致の尺度である。実験的に求めた限界値は、骨の組織点を他の組織の点と区別するための基準をなす。上述の如く、各A−スキャンのこの簡単な評価は、確実な組織鑑別を保証するのには不十分である。なぜならば、偶然的な組織構造が、間違って、陽性の結果を生ずるからである。従って、本発明の場合、B−走査ラインの上述の密な走査を実施する。この操作態様によって、既知の映像処理アルゴリズムを使用して隣接のA−スキャンを比較でき、かくして、確実な組織鑑別の補足基準として利用できる。
【0025】組織鑑別の終了後、OCT−モジュール100に骨表面点の座標(X,Y,Z)が得られる。上記座標をプランニングコンピュータに伝送する。プランニングコンピュータにおいて、CT−座標に対するOCT−座標のマッチングが行われる。さて、OPにおける患者の位置は既知である。ナビゲーション支援の下で手術を開始できる。
【0026】3.オン・ライン照会(307):手術中、主として、患者の呼吸によって且つまた外科的処置にもとづく椎体のズレによって、初期照会において求めた患者の位置が変化する。手術中、正確な患者位置が知られないことにもとづき、患者に対して著しい危険が誘起される。従って、手術の正確さに関して、手術中に患者の動きをオン・ラインで検知し、場合による患者の動きをオン・ラインで修正することが極めて重要である。従って、表面スキャナ110によって、初期照会の3つのB−操作ラインをオン・ラインで探知する。初期照会にもとづき、上記の3つの走査ラインの表面点の座標は、外科学システムに知られている。さて、患者の位置が変化した場合、B−走査ラインの表面点の変化した座標を測定する。これらの変化した座標をオン・ラインで探知し、OCT−モジュールにおいて評価する。組織照会は、初期照会と同様に実施する。初期照会と同様に、プランニングコンピュータ101において変化した表面座標のマッチングを行う。結果として、実際の患者位置のオン・ライン修正が達成される。即ち、患者の位置は、手術中常に、知られている。
【0027】照会の測定速度(図6)を増速するための経路長変更器:外科学システムの測定速度は、経路長変更器109によって決定される。全Z−経路長差を走行する周波数は、表面点を探知できる周波数を決定する。目的は、手術中のオン・ライン照会である。オン・ライン照会中の表面トポグラフィーの探知は、1秒で終了する。この時間で、3つのB−走査ライン302,303,304を探知しなければならない。上述の如く、組織鑑別のために、表面点の十分に密な走査を実施しなければならない。走査ライン当り100の表面点を計算する場合、300の表面点を1秒で探知しなければならない。従って、経路長変更器の周波数は、300Hz以上でなければならない。椎体の針状突起と薄板との間の典型的なZ−高さ差は、約30−50mmである。従って、すべての重要な構造を探知できるよう、経路長変更器は、Z−方向の少なくとも50mmの行程を掃引しなければならない。測定時間短縮の難点は、大きいZ−行程(50mm)を短時間で掃引するという点にある。しかしながら、初期照会の終了後、椎体の実際に現れるZ−座標は知られているので、この情報を利用することによって、もはや、全深さ範囲を探知する必要はない。図6の経路長変更器の場合、実際に現れるZ−座標の上記情報を利用して測定時間を短縮する。基準分路115の繊維500から出る光は、レンズ501によってコリメートされ、回動自在な走査ミラー502に送られる。このスキャナ502は、光の方向を変更し、回転位置に応じて、3種の繊維光学的遅延路504,505,506に入射させる。繊維光学的遅延路への入射は、レンズ503によるフォーカシングによって行う。繊維光学的遅延路の光路長は、504から506へ増加する。各繊維光学的遅延路の通過後、光は、レンズ507によってコリメートされる。平行光束は、周期的に移動されるミラー508に入射する。さて、図6の上記経路長変更器によって初期照会を実施する場合、−上述の如く−約50mmの深さ範囲を探知する必要がある。周期的に移動するミラー508は、図6の実施形態の場合、約17mmの深さ行程で周期的に移動する。スキャナ502は、この移動と同期して、時間的に順次に繊維光学的遅延路504−506に光を入射する。光路長の増加は、まさに、約17mmであるので、図示の装置によって、3×17mm=51mmの所望のZ−経路長変更を達成できる。この場合、周期的に移動するミラー508は、約17mmの行程を掃引するだけでよいので、上記ミラーは、完全な50mmの行程に比して、著しく迅速に移動することができる。特に、初期照会後、椎体のB−走査ラインの表面座標が得られる。上記表面座標が、例えば3つの遅延路のうち2つだけによって(例えば、504および506によって)検知できるZ−深さ範囲にある場合は、オン・ライン照会時、スキャナ502によって、光を遅延路504,506に入射すればよく、従って、オン・ライン照会のための有効測定時間が、更に短縮される。図6の経路長変更器には、3つの遅延路が記入してある。遅延路の数を増加でき、かくして、測定時間短縮の上記効果が増強される。
【出願人】 【識別番号】391035991
【氏名又は名称】カール・ツアイス・スティフツング
【氏名又は名称原語表記】CARL ZEISS
【出願日】 平成12年6月30日(2000.6.30)
【代理人】 【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
【公開番号】 特開2001−70317(P2001−70317A)
【公開日】 平成13年3月21日(2001.3.21)
【出願番号】 特願2000−198590(P2000−198590)