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【発明の名称】 内視鏡用シース
【発明者】 【氏名】大嵜 至

【要約】 【課題】本発明は、患者に与える苦痛を軽減でき、且つ灌流性能を損なうことのない内視鏡用シースを提供することを最も主要な特徴とする。

【解決手段】シース本体15に軸方向に沿って凹部20a、凸部20bが交互に連続的に配置された蛇腹の第1のチューブ形状と、蛇腹のチューブ形状が伸長された略円筒形の第2のチューブ形状とに変形可能な変形部19を設け、シース本体15の先端部に付勢力によって軟性鏡1の挿入部2をシース本体15の先端部に固定可能なCリング22を設けるとともに、変形部19の凹部20aに灌流用の貫通孔21を形成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内視鏡の挿入部が挿通可能なシース本体の基端部に前記シース本体の挿通孔に連通される内孔を有する本体部が連結された内視鏡用シースにおいて、前記シース本体に軸方向に沿って凹部、凸部が交互に連続的に配置された蛇腹の第1のチューブ形状と、前記蛇腹のチューブ形状が伸長された略円筒形の第2のチューブ形状とに変形可能な変形部を設け、前記シース本体の先端部に付勢力によって前記内視鏡の挿入部を前記シース本体の先端部に固定可能な付勢手段を設けるとともに、前記変形部の凹部に灌流用の貫通孔を形成したことを特徴とする内視鏡用シース。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内視鏡の挿入部を挿通して使用する内視鏡用シースに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、子宮内を内視鏡で観察する際、生理食塩水や、ブドウ糖等の液体で子宮を拡張して観察が行われるが、出血や、組織浮遊物などにより臓器内の液体が濁り、内視鏡の観察視野が妨げられることがある。このような場合、内視鏡のチャンネルを通じてきれいな液体を臓器内に送り込み、内視鏡の挿入部と子宮頸管との間のクリアランスから子宮内の汚れた液体を自然排水することで、臓器内の液体を持続的に灌流させ、内視鏡の観察視野を回復させていた。
【0003】しかし、子宮頸管の細い未経産婦や、異形の子宮頸管を持つ患者においては、内視鏡の挿入部と子宮頸管との間のクリアランスがほとんどなく、臓器内の汚れた液体を体外に排水しにくい場合があった。
【0004】これらを解消する為に、内視鏡挿入部の周囲に略円筒形状のシースを被嵌し、このシースの内周面と内視鏡挿入部の外周面との間に排水用のクリアランスを強制的に設けることにより、臓器内の液体を確実に体外に排出する方式が考案されている。このような内視鏡用シースは硬性鏡の分野では盛んに用いられているが、近年では特願平11−005295号に示されるように、軟性鏡の分野においても活用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特願平11−005295号に示されるような軟性鏡用の内視鏡用シースでは、臓器内の液体をスムーズに排出できるように、シースの内周面と内視鏡挿入部の外周面との間には十分なクリアランスが設けられているため、シース自体の太さはかなり大きくなっている。そのため、症例中、径の太いシースで比較的長い時間、子宮頸管を圧迫してしまうことになるため、患者に苦痛感を与えてしまうおそれがある。
【0006】本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、患者に与える苦痛を軽減でき、且つ灌流性能を損なうことのない内視鏡用シースを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、内視鏡の挿入部が挿通可能なシース本体の基端部に前記シース本体の挿通孔に連通される内孔を有する本体部が連結された内視鏡用シースにおいて、前記シース本体に軸方向に沿って凹部、凸部が交互に連続的に配置された蛇腹の第1のチューブ形状と、前記蛇腹のチューブ形状が伸長された略円筒形の第2のチューブ形状とに変形可能な変形部を設け、前記シース本体の先端部に付勢力によって前記内視鏡の挿入部を前記シース本体の先端部に固定可能な付勢手段を設けるとともに、前記変形部の凹部に灌流用の貫通孔を形成したことを特徴とする内視鏡用シースである。そして、本発明では臓器内の汚れた液体を排出する時のみ、シース本体の変形部を軸方向に押し縮めて蛇腹の第1のチューブ形状に変形させ、蛇腹の凸部と内視鏡挿入部との間のクリアラス及び蛇腹の凹部の貫通孔を通じて灌流を行う。それ以外の時は、シース本体を基端部側に牽引することで蛇腹のチューブ形状の変形部を円筒形の第2のチューブ形状へと変形させることにより、シース本体の外径寸法が小さい状態で保持するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3(A),(B)を参照して説明する。図1は一般的な軟性の内視鏡である軟性鏡1の概略構成を示すものである。この軟性鏡1には細長い軟性の挿入部2と、この軟性の挿入部2の基端部に連結された操作部3とが設けられている。ここで、操作部3の端末部には接眼部4が配設されている。
【0009】さらに、操作部3の外周面にはユニバーサルコード5の基端部が連結されている。このユニバーサルコード5の先端部には図示しない光源装置に接続されるコネクタが設けられている。
【0010】また、軟性挿入部2は、細長い長尺の可撓管6の先端に湾曲部7を介して先端硬性部8が連結されている。ここで、操作部3には湾曲部7を湾曲操作するためのアングル操作レバー9が配設されている。
【0011】さらに、操作部3の本体部材10にはその上壁部分にルアーテーパ口金11が配設されている。このルアーテーパ口金11は、図示しない送水手段や、吸引手段に接続可能な構造になっている。
【0012】また、軟性挿入部2及び操作部3の内部には管路を構成するチャンネル12が配設されている。このチャンネル12の基端部はルアーテーパ口金11の内孔に連通されている。さらに、チャンネル12の先端側は軟性挿入部2の先端硬性部8の先端面に開口して形成された先端開口部13に連通されている。
【0013】また、図2(A)は図1の軟性鏡1の挿入部2を挿通して使用される本実施の形態の内視鏡用シース14の概略構成を示すものである。この内視鏡用シース14には、長尺なチューブ材からなるシース本体15とその基端部に接続された本体部16とが設けられている。
【0014】ここで、シース本体15には、シース先端部17とシース基端部18とを除いた部分(シース先端部17とシース基端部18との間の部分)に変形部19が形成されている。この変形部19は、図2(A),(B)に示すようにその軸方向に沿って複数の円環状の凹部20aと、複数の円環状の凸部20bとが交互に連続的に配置された蛇腹の第1のチューブ形状と、図3(A)に示すように蛇腹のチューブ形状が伸長された略円筒形の第2のチューブ形状とに変形可能になっている。
【0015】さらに、各円環状の凹部20a上には一つの凹部20aにつき、貫通孔21が少なくとも一つ形成されている。なお、本実施の形態では各円環状の凹部20a上には4つの貫通孔21が90°間隔で配置されている。
【0016】また、図2(B)は図1の軟性鏡1の軟性挿入部2に本実施の形態の内視鏡用シース14を被嵌した状態を示すものである。ここで、変形部19が蛇腹の第1のチューブ形状に変形した際の凹部20aの内径寸法は、軟性挿入部2の外径寸法よりわずかに大きくなるように設定されている。さらに、シース先端部17はその内径寸法が軟性挿入部2の外径寸法と略同等に設定されており、且つその肉厚が薄めに形成されている。
【0017】また、シース先端部17の外周面上には、Cリング(付勢手段)22が着脱自在に設けられている。このCリング22の内径寸法は少なくともシース先端部17の外径寸法よりも小さめに設定されている。そして、このCリング22をシース先端部17の外周面上に装着することにより作用するこのCリング22の付勢力によって軟性鏡1の挿入部2をシース先端部17に固定するようになっている。さらに、シース基端部18の内径寸法は軟性挿入部2の外径寸法よりも大き目に設定されている。
【0018】また、内視鏡用シース14の本体部16の軸心部には、シース基端部18の外径寸法と略同等の内径寸法を有する内孔23aと、シース基端部18の内径寸法と略同等の内径寸法を有する内孔23bが形成されている。ここで、本体部16の内孔23aにはシース基端部18が嵌め込まれて接着等により固定されている。
【0019】次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡用シース14を軟性鏡1の軟性挿入部2に装着する場合には内視鏡用シース14における本体部16の内孔23b内に軟性鏡1の軟性挿入部2を挿入することにより、軟性挿入部2に内視鏡用シース14を被嵌していく。このとき、図2(B)に示すように、軟性挿入部2の湾曲部7をシース先端部17の先端から完全に突出させる。
【0020】この状態で、シース先端部17の外周面上にCリング22を装着する。ここで、Cリング22の内径寸法はシース先端部17の外径寸法より小さく、且つシース先端部17の内径寸法は軟性挿入部2の外径寸法と略同等に設定されているため、Cリング22を装着することにより作用するこのCリング22の付勢力によってシース先端部17が軟性挿入部2に固定される。
【0021】その後、内視鏡用シース14の本体部16を基端側に牽引すると、シース本体15が軸方向に引っ張られるため、シース本体15の変形部19における蛇腹の第1のチューブ形状の凹凸がなくなり、図3(A)に示すようにシース本体15の変形部19の全長にわたり、軟性挿入部2の外径寸法と略同等の内径寸法を有する円筒形の第2のチューブ形状に変形する。
【0022】この状態で、軟性鏡1のルアーテーパ口金11に接続された送水器具より送水が開始される。さらに、送水が開始された後、図3(A)に示すように内視鏡用シース14の本体部16を基端側に牽引したままの状態で、軟性鏡1の軟性挿入部2が内視鏡用シース14とともに患者の体内に挿入される。このとき、軟性鏡1の軟性挿入部2は例えば子宮頸管24を経て子宮25内に挿入される。そして、この軟性鏡1によって子宮25内の観察等が行われる。
【0023】また、軟性鏡1による観察中に、観察視野が濁った場合には、内視鏡用シース14の本体部16を前方へと押し込んでいく。このとき、シース本体15の先端は軟性鏡1の軟性挿入部2に固定されているため、本体部16を前方へ押し込むと、図3(B)に示すように、シース本体15の変形部19が軸方向に潰れていき、再び蛇腹の第1のチューブ形状に変形する。この状態ではシース本体15の変形部19の各凸部20bの内周面側には軟性挿入部2の外周面との間に大きなクリアランスが形成される。そのため、この状態では子宮25内の汚れた液体は図3(B)中に矢印で示すように各凹部20aの貫通孔21および変形部19の各凸部20bの内周面と軟性挿入部2の外周面との間の大きなクリアランスなどの隙間を通じて、体外へと排出される。
【0024】また、この排水作業によって軟性鏡1による観察視野が改善された場合には、再び本体部16を基端側に牽引し、図3(A)に示すようにシース本体15の変形部19を軟性挿入部2の外径寸法と略同等の内径寸法を有する円筒形の第2のチューブ形状に変形させて、引き続き子宮25内の観察等を行う。
【0025】そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では子宮25内の汚れた液体を体外に排出する時のみ、シース本体15の変形部19が蛇腹の第1のチューブ形状に変形してこのシース本体15の径が太くなり、液体の排出時以外はシース本体15の変形部19が円筒形の第2のチューブ形状に変形されてこのシース本体15の径が細い状態で保持される。そのため、従来のように症例中に常に子宮頸管24を圧迫することがなく、患者に対する苦痛を軽減できる効果がある。
【0026】さらに、シース本体15の変形部19を蛇腹の第1のチューブ形状に変形させた状態ではシース本体15の変形部19の径が太くなるので、灌流性能を損なうことなく、子宮25内の汚れた液体を図3(B)中に矢印で示すように各凹部20aの貫通孔21および変形部19の各凸部20bの内周面と軟性挿入部2の外周面との間の大きなクリアランスなどの隙間を通じて、体外に円滑に排出することができる。
【0027】また、図4(A),(B)は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3(A),(B)参照)の内視鏡用シース14のシース本体15の構成を次の通り変更したものである。
【0028】すなわち、本実施の形態ではシース本体15におけるシース先端部17とシース基端部18を除いた部分(シース先端部17とシース基端部18との間の部分)の変形部19に軸方向に向けて螺旋状に巻回された凹部31と凸部32とを形成したものである。そして、凹部31上には1ピッチにつき、貫通孔33が少なくとも1つ形成されている。
【0029】そこで、本実施の形態ではシース本体15の変形部19の凹部31と凸部32とを螺旋状に巻回して形成したので、シース本体15の成形が容易であり、コストが低減できる効果がある。
【0030】また、図5は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態は第1の実施の形態(図1乃至図3(A),(B)参照)の内視鏡用シース14の先端部分と軟性鏡1の挿入部2との係合部分の構成を次の通り変更したものである。
【0031】すなわち、本実施の形態ではシース本体15のシース先端部17の内周面には係止用のリング状の凸部41が内部側に向けて突設されている。この凸部41は例えばOリングをシース先端部17の内周面に予め接着固定して形成されている。この凸部41の内径寸法は軟性鏡1の軟性挿入部2の外径寸法と略同等に設定されている。なお、この凸部41の外径寸法はシース先端部17の内径寸法と略同等に設定されている。
【0032】また、軟性鏡1の湾曲部7の基端部には、その外周面に2つのリング状の突起、すなわち第1の突起42aと、第2の突起42bとが適宜の間隔を存して並設されている。これらの突起42a,42bは接着剤をリング状に塗布することで容易に形成することが可能である。さらに、第1の突起42a及び第2の突起42b共に、その外径寸法はシース先端部17のリング状の凸部41の内径寸法よりも大き目に設定されている。
【0033】次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態では内視鏡用シース14を軟性鏡1の軟性挿入部2に装着する場合に内視鏡用シース14における本体部16の内孔23b内に軟性鏡1の軟性挿入部2を挿入することにより、内視鏡用シース14を軟性鏡1の軟性挿入部2に被嵌していき、シース先端部17の先端から湾曲部7を突出させる。
【0034】引き続き、内視鏡用シース14の本体部16を基端部側に牽引していくと、シース先端部17のリング状の凸部41が第1の突起42aにぶつかるため、シース本体15は軸方向に引っ張られ、シース本体15の変形部19は全長にわたり、略円筒形の第2のチューブ形状に変形していく。
【0035】更に、内視鏡用シース14の本体部16を基端部側に強く牽引していくと、シース先端部17のリング状の凸部41が第1の突起42aを乗り越え、図5に示すように凸部41が第1の突起42aと第2の突起42bとの間の隙間におさまる。このような状態で、軟性挿入部2を子宮頸管24、子宮25内に挿入していき、子宮25内の観察等を行う。
【0036】また、軟性鏡1の観察視野が濁った場合は、内視鏡用シース14の本体部16を前方へと押し込んでいく。このように本体部16を押し込むと、シース先端部17のリング状の凸部41は第1の突起42aにぶつかるため、シース本体15の変形部19が軸方向に潰れていき、再び蛇腹の第1のチューブ形状に変形する。あとは、第1の実施形態と同じである。
【0037】そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では内視鏡用シース14のシース先端部17と軟性挿入部2との固定手段であるリング状の凸部41が、シース先端部17に予め接着固定されているので、内視鏡用シース14の先端部分と軟性鏡1の挿入部2との係合固定が簡単に行える効果がある。
【0038】また、図6は図1の軟性鏡1の操作部3と接眼部4との接続構造を示すものである。ここで、操作部3内には、被写体像を伝送するイメージガイドファイバー51が挿通されている。このイメージガイドファイバー51の基端部には、パイプ状の保持部材52が被覆され、接着等で固定されている。
【0039】また、操作部3の基端部には、保持部材52及び接眼部4との接続を可能とする略リング状の接続部53が配設されている。この接続部53の内孔66には保持部材52が嵌め込まれて接着等で固定されている。さらに、接続部53の基端部側の外周面には、雄ねじ部55が設けられている。
【0040】また、接眼部4には、レンズ枠を形成する接眼本体部56に接眼レンズ57が内蔵されている。ここで、接眼本体部56の先端側の内周面には、ねじ穴部58が形成されている。この接眼本体部56のねじ穴部58には接続部53の雄ねじ部55が螺挿されている。さらに、接眼本体部56の先端側外周面には、ねじ穴部58側に貫通するビス穴59がねじ穴部58と直交する方向に延設されている。そして、このビス穴59にねじ込まれたビス60によってねじ穴部58と雄ねじ部55との相対位置関係が固定できるようになっている。
【0041】そこで、上記構成のものにあっては接眼部4を接続部53に組み付ける作業時にイメージガイドファイバー51の端面を接眼レンズ57の焦点位置に合わせるように調整するピント出しの作業を同時に行うことができるので、軟性鏡1の操作部3の組立作業を簡易化させることができる。
【0042】また、図7(A)は図1の軟性鏡1のユニバーザルコード5と図示しない光源装置に接続されるコネクタ61との接続構造を示すものである。ここで、ユニバーサルコード5は、ライトガイドファイバー62をポリウレタン等の樹脂チューブ63で外装して形成されている。
【0043】また、コネクタ61は、略円管状のコネクタ本体部64とオサエ部材65とから形成されている。ここで、コネクタ本体部64の内孔66には、ユニバーサルコード5が挿通されている。
【0044】さらに、コネクタ本体部64の先端部には、先端側に向かうにしたがって径が細くなる先細状のテーパ面で形成されたチャック部67が設けられている。このチャック部67には図7(B)に示すように周方向に沿って複数のスリット68が設けられている。各スリット68はコネクタ本体部64の軸方向に延設されている。なお、チャック部67の基端部側には、その外周面に雄ねじ部69が形成されている。
【0045】また、オサエ部材65の基端部には、その内周面にチャック部67の雄ねじ部69と螺合する雌ねじ部70が形成されている。さらに、このオサエ部材65の先端側(雌ねじ部70よりも先端側)には、その内周面がチャック部67の外周面のテーパ角より若干大き目な角度を有する先細状のテーパ部71が設けられている。そして、ユニバーサルコード5をコネクタ61の内孔66に挿通した状態で、オサエ部材65をねじ込んでいくと、チャック部67がオサエ部材65のテーパ面に押圧されるため、チャック部67がユニバーサルコード5を押圧して、ユニバーサルコード5を固定することが可能となる。
【0046】そこで、上記構成のものにあってはユニバーザルコード5と図示しない光源装置に接続されるコネクタ61との接続構造を簡素化することができるので、組み立て性が向上する効果がある。
【0047】また、図8は図1の軟性鏡1の可撓管6と湾曲部7との接続構造を示すものである。ここで、湾曲部7には、軸方向に沿って円筒管からなる複数の節輪81が並設されている。前後の節輪81間はピン82により回動自在に連結されている。
【0048】さらに、最も基端部側の位置に配置された節輪81aは、接続管83を介して可撓管6の先端部に連結されている。この可撓管6は螺旋管84の外周面に網状管85が被覆されて形成されている。そして、これらの節輪81a、接続管83および可撓管6の外周面にはフッ素ゴムや、ポリウレタン等の図示しない樹脂チューブが外装されている。
【0049】また、接続管83の先端部には、その外径寸法が節輪81aの内径寸法よりも小さい節輪固定部86が形成されている。この節輪固定部86の外周面には節輪81aの基端部内周面が接着等で固定されている。
【0050】また、接続管83の基端部側には節輪固定部86の外周面よりも大径な大径部87が形成されている。この接続管83の大径部87における先端側外周面上の一部は、図9に示すように切欠されて平面部88が設けられている。
【0051】また、円筒管からなる節輪81aの基端部には、この節輪81aの外周面の円周上の一部の肉を残して切り欠くことで突起89が形成されている。この突起89は軸方向に沿って基端側に向けて延出されている。そして、この節輪81aの突起89が接続管83の平面部88に嵌合するようになっている。
【0052】また、接続管83の節輪固定部86の内周面上には、コイル90の先端部がロー付け等で固定されている。このコイル90の内部には湾曲部7を湾曲させるための操作ワイヤー91が挿通されている。
【0053】なお、コイル90をロー付けする際は、可撓管6の先端側へローが流れないように、ロー付けする位置と可撓管6の先端までの距離をある程度あける必要がある。ここで、従来のように接続管83の節輪固定部86の内周面に節輪81を嵌合させるような構造では、コイル90のロー付け位置を基端側にずらす必要があり、その分、接続管83自体が長くなっていた。これに対して、図8、図9に示す構成によると、接続管83の先端部の節輪固定部86でロー付けが行えるため、接続管83の長さを短く形成することができる。
【0054】そこで、上記構成のものにあっては、節輪81aの先端から接続管83の基端部までの硬性部分を短くすることができるので、軟性鏡1の挿入部2の挿入性を向上させることができる。
【0055】また、節輪81aの突起89を接続管83の平面部88に嵌合させたので、節輪81と接続管83との回転も防止することができる効果がある。
【0056】さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記(付記項1) 内視鏡挿入部を挿通可能な内孔を有する本体部と、前記本体部の内孔の先端側に連結された前記内視鏡挿入部を挿通可能なシースからなる内視鏡用シースにおいて、前記シースは長手方向にかけて凹部、凸部が連続的に形成され、且つ軸方向に牽引した時に略円筒状のチューブへと変形可能な蛇腹状のチューブからなり、前記シースの先端部にはシースの先端部と内視鏡の挿入部とを固定可能な付勢手段が設けられているとともに、前記凹部上には貫通孔が形成されていることを特徴とする内視鏡用シース。
【0057】(付記項2) 前記シースは長手方向にかけて凹部、凸部が円環状に連続的に形成され、且つ軸方向に牽引した時に略円筒状のチューブヘと変形可能な蛇腹状のチューブからなり、前記シースの先端部にはシースの先端部と内視鏡の挿入部とを固定可能な付勢手段が設けられているとともに、前記凹部上には貫通孔が形成されていることを特徴とする付記項1記載の内視鏡用シース。
【0058】(付記項3) 前記貫通孔は、一つの円環状の凹部につき、少なくとも1つは形成されていることを特徴とする付記項2記載の内視鏡用シース。
【0059】(付記項4) 前記シースは長手方向にかけて凹部、凸部が螺旋状に形成され、且つ軸方向に牽引した時に略円筒状のチューブへと変形可能な蛇腹状のチューブからなり、前記シースの先端部にはシースの先端部と内視鏡の挿入部とを固定可能な付勢手段が設けられているとともに、前記凹部上には貫通孔が形成されていることを特徴とする付記項1記載の内視鏡用シース。
【0060】(付記項5) 前記貫通孔は、凹部1ピッチにつき、少なくとも1つは形成されていることを特徴とする付記項4記載の内視鏡用シース。
【0061】(付記項6) 前記凹部の内径は、内視鏡の挿入部の外径と略同等であることを特徴とする付記項1〜5記載の内視鏡用シース。
【0062】(付記項1〜6の従来技術) 子宮内を内視鏡で観察する際、生理食塩水やブドウ糖等の液体で子宮を拡張して観察が行われるが、出血や組織浮遊物などにより臓器内の液体が濁り、内視鏡の観察視野が妨げられることがある。このような場合、内視鏡のチャンネルを通じてきれいな液体を臓器内に送り込み、内視鏡の挿入部と子宮頸管とのクリアランスから子宮内の汚れた液体を自然排水することで、臓器内の液体を持続的に灌流させ、観察視野を回復させていた。
【0063】しかし、子宮頸管の細い未経産婦や異形の子宮頸管を持つ患者においては、内視鏡の挿入部と子宮頸管とのクリアランスがほとんどなく、臓器内の汚れた液体を体外に排水しにくい場合があった。
【0064】これらを解消する為に、内視鏡挿入部の周囲にシースを被嵌し、シースの内周と内視鏡挿入部の外周との間にクリアランスを強制的に設けてやることにより、確実に臓器内の液体を体外に排出する方式が考案されている。このような内視鏡用シースは硬性鏡分野で盛んに用いられているが、近年では特願平11−005295に示されるように、軟性鏡分野においても活用されている。
【0065】(付記項1〜6が解決しようとする課題) 特願平11−005295に示されるような軟性鏡用の内視鏡用シースは、臓器内の液体をスムーズに排出できるように、シースの内周と内視鏡挿入部の外周との間には十分なクリアランスが設けられている。そのため、シース自体はかなり太いものとなっているが、症例中に径の太いシースで長い間子宮頸管を圧迫してしまうため、患者に苦痛感を与えてしまう場合があった。
【0066】(付記項1〜6の目的) 患者に与える苦痛を軽減でき、且つ灌流性能を損なうことのない内視鏡用シースを提供することを目的とする。
【0067】(付記項1〜6の作用) 臓器内の汚れた液体を排出する時のみ、シースを軸方向に押し縮めて蛇腹状に変形させ、蛇腹の凸部と内視鏡挿入部とのクリアラス及び蛇腹の凹部に設けられた貫通孔を通じて灌流を行う。それ以外の時は、シースを基端側に牽引することで蛇腹状のチューブを円筒状のチューブへと変形させておく。
【0068】(付記項1〜6の効果) 以上説明したように本発明によれば、付記項1−6の構成によると、子宮内の汚れた液体を体外に排出する時のみ、シースが太くなるので、症例中に常に子宮頸管を圧迫することがなく、患者に対する苦痛を低減できる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、シース本体に軸方向に沿って凹部、凸部が交互に連続的に配置された蛇腹の第1のチューブ形状と、蛇腹のチューブ形状が伸長された略円筒形の第2のチューブ形状とに変形可能な変形部を設け、シース本体の先端部に付勢力によって内視鏡の挿入部をシース本体の先端部に固定可能な付勢手段を設けるとともに、変形部の凹部に灌流用の貫通孔を形成したので、子宮内の汚れた液体を体外に排出する時のみ、シース本体の変形部が蛇腹の第1のチューブ形状に変形して太くなり、これ以外のときはシース本体の変形部が細い円筒形の第2のチューブ形状で保持することができる。そのため、症例中に常に子宮頸管を圧迫することがなく、患者に与える苦痛を低減できるうえ、灌流性能を損なうことも同時に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス光学工業株式会社
【出願日】 平成11年7月26日(1999.7.26)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外4名)
【公開番号】 特開2001−37707(P2001−37707A)
【公開日】 平成13年2月13日(2001.2.13)
【出願番号】 特願平11−211281