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【発明の名称】 食器洗浄機
【発明者】 【氏名】乾 浩章

【氏名】由良 政樹

【要約】 【課題】従来の水道直結の給水方式の食器洗浄機は水道工事の工事費を必要とし経済的負担が大きいという問題があった。

【解決手段】食器かご22と、洗浄槽21と、洗浄手段と、洗浄手段へ洗浄水を供給する給水ポンプ29と、排水ポンプ26と、洗浄手段、給水ポンプ29と給水ホース30と給水口31の三構成部分から成る給水手段、排水ポンプ26を制御する制御装置34と、それらを収納する本体20とから構成されていて、給水手段は本体20の外から洗浄水を供給するための供給ホース30と送水機能を有する送水装置とを有することとした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食器などの被洗浄物を入れるかごと、前記被洗浄物を洗浄するために、前記かごを収容する洗浄槽と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段へ洗浄水を供給する給水手段と、排水手段と、前記洗浄手段、給水手段、排水手段を制御する制御手段と、それらを収納する本体を有し、前記給水手段は、本体外から洗浄水を供給するための供給経路と、送水機能を有する送水装置を有することを特徴とする食器洗浄機。
【請求項2】 送水装置は、自給式ポンプとするとともに、呼び水を貯水する水槽を本体内に設けたことを特徴とする請求項1記載の食器洗浄機。
【請求項3】 供給経路の一端で、かつ洗浄槽に洗浄水を供給する給水口を、洗浄槽の所定の給水位より上方の位置に設けたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の食器洗浄機。
【請求項4】 洗浄槽からの洗浄水の逆流を防ぐ弁機構を、供給経路内に設けたことを特徴とする請求項1ないし3のうちのいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項5】 送水装置を、供給経路の一端に設けたことを特徴とする請求項1ないし4のうちのいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項6】 異物を捕集するフィルタを、供給経路の他端に設けたことを特徴とする請求項1ないし5のうちのいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項7】 送水装置は、負荷を検知する負荷検知手段を備え、送水装置が無給水状態だと判断したときに送水装置を停止する運転を行うことを特徴とする請求項2または5のいずれかに記載の食器洗浄機。
【請求項8】 送水装置は、送水装置が無給水状態だと判断したときに、給水源への給水を促すことを使用者に知らせるための視覚的あるいは音声的表示手段を設けたことを特徴とする請求項2、5、7のうちのいずれか1項に記載の食器洗浄機。
【請求項9】 食器などの被洗浄物を入れるかごと、前記被洗浄物を洗浄するために前記かごを収容する洗浄槽と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段へ洗浄水を供給する給水手段と、排水手段と、前記洗浄手段、給水手段、排水手段を制御する制御手段と、それらを収納する本体を有し、前記給水手段は、水道用給水タンクに沈めた吐出ポンプと水道栓の間に分岐経路を設け、かつ分岐経路と給水ホースとをつなぎ、吐出ポンプを制御して選択的に本体側に給水を行う吐出ポンプ制御手段を有することを特徴とする食器洗浄機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食器洗浄機の特に給水接続手段に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の食器洗浄機は、図11、図12に示すように、流し台1の天板2上に食器洗浄機3を載せて使用するものが主流になっており、遠心ポンプを洗浄ポンプ4として搭載して、水(以下では洗浄水ともいう)を加圧して洗浄ノズル5から噴射して、洗浄槽6内に設置された被洗浄物の洗浄を行うものである。特に給水接続としては、家庭用水道栓に分岐水栓7を接続して分岐し、食器洗浄機3の本体内に設けられた給水弁8を介して給水口から給水されるものであり、5〜8リットル/分程度の流量で洗浄槽6に供給される。
【0003】次に食器洗浄機の動作について説明する。
【0004】食器の洗浄を行う場合には、食器を洗浄槽6の食器かご9に収納し、洗剤を投入して運転を開始する。運転が開始されると、まず給水弁8が開いて、所定量の洗浄水を洗浄槽6に供給する給水工程が実行される。続いて、洗剤を含む洗浄水が洗浄ポンプ4によって洗浄槽6内を循環しながら加圧され、且つヒータ10によって加熱されながら洗浄ノズル5から噴射される本洗工程が行われる。また、洗浄水は洗浄ノズル5の噴射口11から鉛直方向または斜め上方向に噴射されて食器を洗浄するとともに、噴射反力によって略水平に回転する。このように回転する洗浄ノズル5から噴射された洗浄水の衝突力・洗剤・熱等の作用によって、食器は洗浄されるものである。
【0005】所定時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い落とされた汚れを含む洗浄水を排水ポンプ12によって機外に排出する排水工程に入る。引き続いて、新たに洗浄水を供給する給水工程と、洗剤や残菜(食器に付着した汚れを残菜ともいう)で汚れた食器をすすぐために洗浄水を洗浄ノズル5から噴射するすすぎ工程と、前記排水工程とが連続して4回繰り返されて、洗浄工程を終了する。
【0006】続いて、送風機13により洗浄槽6内に機外より空気を送風ダクト14から送風口15を経て洗浄槽6に送り込み、ヒータ10を断続的に運転して温風を作り、この温風で食器に付着した水滴を蒸発させる乾燥工程が行われる。この乾燥工程で洗浄槽6内の多湿な空気は排気口16より機外に排出される。なお17は、洗浄ポンプ4・ヒータ10等の運転を制御する制御装置である。18は残菜を回収するフィルタである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図11、12に示すような従来の食器洗浄機3では、水道から洗浄水を供給するために水道工事を必要とする給水工事を行わなくてはならない。よって使用者は食器洗浄機3の価格とは別に水道を分岐するための分岐水栓7と工事費という付帯料金を払わねばならなかった。さらには、分岐水栓を使用できない水栓を有する使用者はそもそも食器洗浄機を購入することができないなど、食器洗浄機普及を妨げる大きな阻害要因であった。また、賃貸住宅や社宅などの場合、現状復帰を基本とするため、せっかく行った水栓工事を再び元の状態に戻さねばならない。さらに次の場所で同じ分岐水栓7を用いようとしても、水栓が異なれば新たに分岐水栓を購入しないといけないなどの経済的負担が大きいという問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために、給水手段は、本体外から洗浄水を供給するための供給経路と、送水装置を有する食器洗浄機とした。この手段は、食器洗浄機を水道に直結しない給水方式であるため、水道工事のいらない持ち帰り可能な商品とすることができ、安価で設置工事の簡単な食器洗浄機を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載に係る発明は、食器などの被洗浄物を入れるかごと、前記被洗浄物を洗浄するために前記かごを収容する洗浄槽と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段へ洗浄水を供給する給水手段と、排水手段と、前記洗浄手段、給水手段、排水手段を制御する制御手段と、それらを収納する本体を有し、前記給水手段は、本体外から洗浄水を供給するための供給経路と、送水装置を設けたものである。
【0010】この構成を実施形態とすることにより、食器洗浄機近傍に用意した貯水タンクから直接給水することができるため、分岐水栓を水栓に取り付ける工事を必要としない工事レスを実現することができるものである。
【0011】また、請求項2記載に係る発明では、送水装置は自給式ポンプとするとともに、呼び水を貯水する水槽を本体に設けたもので、この構成を実施形態とすることにより貯水タンクからの給水動作のときに送水装置が所謂エアガミと云う空気吸入をすることを防ぎ、確実な給水動作を行うことができるものである。
【0012】また、請求項3記載に係る発明では、供給経路の一端で、かつ洗浄槽に洗浄水を供給する給水口を、洗浄槽の所定の給水位より上方の位置に設けたもので、この構成を実施形態とすることによって、洗浄槽がオーバーフローしたとしてもタンク内の洗浄水を汚染することなく、所定の洗浄性能を得ることができるものである。
【0013】また、請求項4記載に係る発明では、洗浄槽からの洗浄水の逆流を防ぐ弁機構を、供給経路内に設けたもので、この構成を実施形態とすることによって、洗浄水を供給する給水口の位置にかかわらず貯水タンク内の洗浄水の汚染を防ぐことができるものである。
【0014】また、請求項5記載に係る発明では、送水装置を、供給経路の一端に設けたもので、この構成を実施形態とすることにより、食器洗浄機と貯水タンクとの距離が離れている場合でも、送水装置が所謂エアガミと云う空気吸入により能力低下を起こすことはなく、確実に給水することができるものである。
【0015】また、請求項6記載に係る発明では、異物を捕集するフィルタを、供給経路の他端に設けたもので、この構成を実施形態とすることにより、貯水タンク内に異物が混入していても、捕集フィルタによって送水装置内に進入することはなく、送水装置の異物によるポンプロックや信頼性の低下による給水不能を防止することができるものである。また、洗浄槽内への進入を防ぐため、洗浄手段の動作信頼性を損なうことはなく、安定した洗浄性能を得ることができるものである。
【0016】また、請求項7記載に係る発明では、送水装置は、負荷を検知する負荷検知手段を備え、送水装置が渇水状態だと判断したときに送水装置を停止する運転を行うもので、この構成を実施形態とすることにより、送水装置の摺動部の信頼性を低下させることはない。
【0017】また、請求項8記載に係る発明では、送水装置は、送水装置が無給水状態だと判断したときに、給水源への給水を促すことを使用者に知らせるための視覚的あるいは音声的表示手段を設けたもので、この構成を実施形態とすることにより、使用性が向上するとともに、空転時の異音による騒音の増大を減少させることができる。
【0018】また、請求項9記載に係る発明では、食器などの被洗浄物を入れるかごと、前記被洗浄物を洗浄するために前記かごを収容する洗浄槽と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段へ洗浄水を供給する給水手段と、排水手段と、前記洗浄手段、給水手段、排水手段を制御する制御手段と、それらを収納する本体を有し、前記給水手段は、水道用給水タンクに沈めた吐出ポンプと水道栓の間に分岐経路を設け、かつ分岐経路と給水ホースとをつなぎ、吐出ポンプを制御して選択的に本体側に給水を行う吐出ポンプ制御手段を有するもので、この構成を実施形態とすることにより、吐出ポンプを給水ポンプとして流用することによるコスト削減を実現できるものである。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明の実施例1の食器洗浄機の構成を示す断面図である。図2は同食器洗浄機の送水装置を示す断面図である。また図3は同食器洗浄機の給水口を示す断面図である。
【0021】図1において、20は食器洗浄機の本体、21は洗浄槽、22は食器を収納する食器かごである。23は洗浄水を加圧する洗浄ポンプ、24は洗浄槽21の下方に設置された洗浄ノズルであり、洗浄ポンプ23によって加圧された洗浄水を、食器かご22に収納された食器に下方から噴射する。洗浄ポンプ23と洗浄ノズル24で洗浄手段を構成する。26は排水手段としての排水ポンプであり、洗浄槽21内の洗浄水を機外に排出する。給水は、流し台27のシンク28内に貯水された洗浄水を、送水装置としての給水ポンプ29により給水ホース30を通して給水口31より洗浄槽21内に送水することにより行われる。給水ポンプ29と給水ホース30、給水口31とで給水手段を構成する。またこのとき、水位検知装置32(フロート式水位検知装置)によってその水位が検知されて規定水量が洗浄槽21に貯水される。33は洗浄槽21に配置された加熱用ヒータであり、洗浄水を加熱する。34は洗浄ポンプ23や排水ポンプ26、給水ポンプ29等の運転を制御する制御装置(制御手段)である。35は食器を乾燥するための送風機である。
【0022】図2において、送水装置として機能する給水ポンプ29は自給式ポンプであり、36は本体20内に設けられた水槽、37は水槽36から給水ポンプ29へ呼び水を供給する導水路38の開閉を行う開閉弁であり、制御装置34により制御される。39は、シンク28内に設置した洗浄水を貯水するタンクであり、給水ホース30の送水口40が挿入してある。
【0023】図3において、洗浄槽21に洗浄水を供給する給水口は、洗浄槽21の所定の給水位より上方の位置に設けられている。
【0024】次に本発明の特徴である給水動作について説明する。洗浄槽21に供給する洗浄水は、シンク28自体(図示せず)やシンク28内にタンク39を設置する、または流し台27近接あるいは流し台27の中(図示せず)に洗浄水を貯水するタンク39を設置して、そのタンク39の中に給水ホース30の送水口40を挿入する。給水時は、まず開閉弁37が開いて水槽36から呼び水が導水路を通り、自給式給水ポンプ29に供給される。次に給水ポンプ29が動作してタンク39内の洗浄水を汲み上げ始めると、開閉弁37が閉じるとともに洗浄水は給水口31から洗浄槽21に供給される。これと同時に、汲み上げられた洗浄水の一部が次回の給水時の呼び水として水槽36内に供給される。そして水位検知装置32の働きにより、所定の水量が洗浄槽21に供給されると給水ポンプ29が停止して給水工程が終了する。なお、本発明の食器洗浄機は、設置時には水槽36には洗浄水がないため、初回運転時には水槽36に洗浄水を手動で供給する必要がある。また、給水ポンプ29と、タンク39内に設置した給水ホース30の送水口40との相対高さに差がないときは、自給式ポンプは呼び水を用いなくても起動するので問題はない。この場合、遠心式ポンプを用いてもよい。
【0025】次に洗剤を用いる洗浄工程が始まり、汚れた洗浄水を排出するすすぎ工程へと続くが、排水ホース41はタンク39に戻すのではなく、流し台等の排水ダクト(図示せず)に設置する構成をとる。なぜなら、洗浄工程で使用した、汚れた洗浄水が、もう一度その後のすすぎ工程で使用され、洗浄性能を低下させることのないようにするためである。
【0026】そして最後に最終排水が行なわれてから運転は終了する。なお、この後食器等の乾燥を目的とした乾燥工程の実施も考えられる。
【0027】次に、給水口31の位置関係について説明する。図11に示す従来の食器洗浄機3は、排水ポンプ12の排水不良に起因する給水時の洗浄槽21のオーバーフローによって、洗浄水が給水口から水道へ逆流することはない。これは給水口近傍に設けられた給水弁8により逆流を防ぐためである。ところが、本発明のような構成の食器洗浄機においては、給水側に逆流しない構成が必要である。これは、給水用タンク内の洗浄水が汚染されることを防ぐためである。逆流すると、すすぎあるいは最終すすぎ工程の水が汚染されることになり、食器の仕上がりが悪くなってしまうからである。
【0028】しかしながら本発明の実施例1における構成では、所定の洗浄水位より高位置に給水口を設けるとともに、水位検知装置にフロート式を用いるため、仮に排水不良が発生しても水位検知装置から洗浄水が漏れ出すだけで、給水口に達することはない。よって、タンク内の洗浄水の汚染を防ぎ、所定の洗浄性能を確保することができるものである。
【0029】このように実施例1によれば、食器洗浄機近傍に用意した貯水タンクから直接給水することができるため、分岐水栓を水栓に取り付ける工事を必要としない工事レスを実現することができるものである。しかも最近の食器洗浄機は省水量であり、一度に溜める洗浄水量も少なくてすむため、タンクの大きさも小さいものですみ、流し台での場所を取ることはない。さらに、分岐水栓を水道に設置することはないので、水道の作業性も損なわれることはないし、美観を損なうこともない。また、給水ポンプは自給式ポンプとするとともに、呼び水を貯水する水槽を設けたことにより、貯水タンクからの給水動作のときに給水ポンプがエアガミを発生することを防ぎ、確実な給水動作を行うことができるものである。さらに食器洗浄機の本体とタンクが離れていても上記給水動作は確実に行われるものであり、タンクを流し台から離した位置に設置したとしても十分その機能を果たすことができるため、シンク内を常に開放された状態で使用することができるものである。
【0030】なお、この実施例で説明した給水ポンプによる給水方式や、給水ポンプに自給式ポンプを用いること、あるいは給水口を所定の給水位より高い位置に設定する構成は、一緒に実施する必然性はなく、各々独立して実施することが可能である。
【0031】(実施例2)図4は本発明の実施例2の食器洗浄機の弁機構を示す断面図である。図5は、同食器洗浄機の外観斜視図である。図6は同食器洗浄機の送水装置を示す要部斜視図である。また図7は、キャンピングカー等、野外で用いる食器洗浄機の使用例を示す説明図である。図8は、河川を給水源とする同食器洗浄機の説明図である。図9は、水道用貯水タンクを給水源とする同食器洗浄機の部分説明図である。なお、本実施例の基本的構成およびその動作については、実施例1と同様のためここでは説明を省略し、本発明の特徴的な構成およびその動作や作用について以下に述べる。
【0032】図4において、50は本体20内の給水経路51に設けた弁機構を構成する逆止弁であり、給水ポンプ29から洗浄槽21への一方向のみ通過することを目的とするものである。
【0033】図5において、洗浄水を貯水するタンク39は台所の近傍に設けられており、その中に給水ポンプ29を沈めている。ポンプに関しては自給式ポンプでも問題はないが、エアガミ等ポンプの給水不能を引き起こすことはないので、一般には水中ポンプがよく用いられる。
【0034】図6において、給水ホース30の一端には給水ポンプ29が設けられており、給水ポンプ29の吸水口52には給水ポンプ29内に異物が侵入するのを防ぐことを目的とするフィルタ53が設けられている。
【0035】図7において、食器洗浄機54はキャンピングカー55に備えられた流し台56に設置されており、給水のためのタンクは水道用給水タンク57を利用するものである。水道用給水タンク57内には、水道用水を汲み上げるための吐出ポンプ58が沈めてある。そして給水ホース30の吸水口52に設けた給水ポンプ29に沈める構成である。
【0036】図8において、食器洗浄機54はキャンピングカー55に備えられた流し台56(あるいはテント内のテーブル上)に設置され、給水のためのタンクとして河川59を利用するものである。よって、食器洗浄機54を運転するときには、給水ポンプ29をホース端部に設けた給水ホース30を河川59まで延長して行き、給水源とするものである。また、給水源が河川であるため、落ち葉や虫、魚などが給水ポンプ29に侵入するのを防ぐため、給水ポンプ29の吸水口52にはフィルタ53が設けられている。また給水ポンプ29は水中に設置されるため、自給式ポンプでも問題はないが、エアガミ等ポンプの給水不能を引き起こすことはないので、一般に用いられる遠心ポンプ形式でもよい。
【0037】なお、図4〜図9において実施例1と同一符号の部分は同一構造を有し、基本的な動作、作用については実施例1と同様であり、説明は省略する。
【0038】次に本発明特有の動作、作用について説明する。実施例1では給水口31の位置を所定の給水位より上げることでオーバーフロー時のタンク39への洗浄水の逆流を防ぐ構成であるということについて説明したが、それは空隙のあるフロート式の水位検知装置32に対して効果的である。しかしながら、図4に示すように圧力式水位検知装置60の場合、オーバーフローした洗浄水が漏れることはない構成であるため、やはり逆流現象を防止することはできない。
【0039】よって本発明の構成では、逆止弁50を給水経路51の中に構成することによって、タンク39への逆流を起こすことはなくタンク内の洗浄水の汚染を確実に防止することができるものである。
【0040】また、給水ホース30の先端部に給水ポンプ29を設けたことにより、高価な自給式ポンプを用いることはなく、呼び水のための水槽36を必要としない安価で小型の食器洗浄機を実現することができる。
【0041】例えば、その例として図7に示すように、アウトドアで用いるキャンピングカー55の流し台56に設置する食器洗浄機54として用いることができる。キャンピングカー55の流し台56は、水道として利用する水道用給水タンク57を流し台56の下部に備えており、吐出ポンプ58により汲み上げて備え付けの水道から水を出す構造である。すなわち本発明の食器洗浄機の構成であれば、水道用給水タンク57に、先端部に給水ポンプ29を設けた給水ホース30を沈めることにより、簡単に洗浄水を確保することができる。よって、アウトドアでの食器の洗浄を手軽に行う食器洗浄機を実現することができるものである。さらに、図8に示すように、給水源としてキャンピングカー55の流し台56に設置した水道用給水タンク57を用いるのではなく、近傍の河川に直接上記給水ホース30を延長して沈めることによって、限られた容量の水道用給水タンク57の水を用いることなく、食器の洗浄を行うことができるものである。またこのとき、河川59からの異物、たとえば落ち葉や虫、砂等が給水ポンプ29内、あるいは洗浄槽21内に進入しないように、その吸水口52にはフィルタ53が構成されている。
【0042】このように実施例2によれば、洗浄槽からの洗浄水の逆流を防ぐ弁機構を給水経路内に設けたことによって、洗浄水を供給する給水口の位置にかかわらず貯水タンク内の洗浄水の汚染を防ぐことができるものである。よって所定の洗浄性能を実現することができるものである。
【0043】また、給水ポンプを供給経路の他端に設けたことにより、食器洗浄機と貯水タンクとの距離が離れている場合でも、給水ポンプがエアガミにより能力低下を起こすことはなく、確実に給水することができるものである。
【0044】また、異物を捕集するフィルタを供給経路の他端に設けたことにより、貯水タンク内に異物が混入していても、給水ポンプ内に進入することはなく、送水装置の異物によるポンプロックや信頼性の低下による給水不能を防止することができるものである。また、洗浄槽内への進入を防ぐため、洗浄手段の動作信頼性を損なうことはなく、安定した洗浄性能を得ることができるものである。
【0045】また図9に示すように、水道用給水タンク57内の吐出ポンプを用いれば、給水ポンプを削減することが可能である。構成としては、水道栓61と吐出ポンプ58との間に分岐経路62を設け、そこに給水ホース30を接続する。また吐出ポンプ58と制御装置34とを電気的に接続する。よって、本体が運転を開始して水工程に入ると、その信号が吐出ポンプ58に伝達され、分岐経路62に設けた切替弁63の働きにより、給水ホース30側に水が流れるように動作させる。当然、給水工程が行われないときは、水道栓61側に水が流れるように動作するものである。なお、制御装置34と切替弁63、吐出ポンプ58で吐出ポンプ制御手段を構成する。
【0046】このように、キャンピングカー55など、水道用給水タンク57を有する流し台に食器洗浄機54を設置する場合、給水ポンプ29を削減することができるため、低コスト化が図れる食器洗浄機を提供することができるものである。
【0047】なお、この実施例で説明した弁機構に関する構成や送水装置の設け方、フィルタを給水経路の他端に設けた構成、分岐経路を設けた構成に関しては一緒に実施する必然性はなく、各々独立して実施が可能である。
【0048】(実施例3)図10は本発明の実施例3の食器洗浄機の負荷検知動作を示す図である。なお、本実施例3の基本的構成およびその動作については、実施例1と同様のためここでは説明を省略し、本発明の特徴的な構成およびその動作や作用について以下に述べる。
【0049】図10において、制御装置34に電気的に接続された給水ポンプ29は、制御装置34によってモータ負荷をモニターされている。そして制御装置34はモータ負荷が下がったときにポンプが空転していると判断する。すなわちこの状態がタンク内の洗浄水がなくなった状態であり、給水ポンプ29を停止し、その旨を使用者に知らせるための表示手段として本体前面にタンク内の洗浄水がなくなったことを意味する表示をする。あるいは音声により知らせるものである。上記給水ポンプ29は空転状態で運転すると、その摺動部が水なしで回転してポンプの信頼性が低下するおそれがあるが、実施例3によってそれを解決することができる。使用者にタンクの水を補給してもらうことができるため、使用性に優れた食器洗浄機を提供することができるものである。なお、この実施例3で説明した空転時のポンプ停止と使用者へのタンク渇水のお知らせをする構成に関しては一緒に実施する必然性はなく、各々独立して実施が可能である。
【0050】
【発明の効果】本発明は、食器などの被洗浄物を入れるかごと、前記被洗浄物を洗浄するために前記かごを収容する洗浄槽と、前記被洗浄物を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段へ洗浄水を供給する給水手段と、排水手段と、前記洗浄手段、給水手段、排水手段を制御する制御手段と、それらを収納する本体を有し、前記給水手段は、本体外から洗浄水を供給するための供給経路と、送水装置を有することにより、食器洗浄機を水道に直結しない給水方式を実現し、水道工事のいらない持ち帰り可能な、安価で設置工事の簡単な食器洗浄機を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成12年1月17日(2000.1.17)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−190477(P2001−190477A)
【公開日】 平成13年7月17日(2001.7.17)
【出願番号】 特願2000−7400(P2000−7400)