| 【発明の名称】 |
腰掛け式便器用便座および便蓋 |
| 【発明者】 |
【氏名】太田 航
|
| 【要約】 |
【課題】便座および便蓋に施す装飾を耐久性のあるものとし、かつ装飾を随時交換可能なものとする。
【解決手段】便蓋20は、かしの板材からの削り出しにより成形した木製の便蓋本体21に、表面に色彩付きの絵柄、模様、文字などの装飾を施した磁器製の装飾部材23をはめ込んだものとし、便座30は、便蓋本体21と同様にかしの板材からの削り出しにより成形した木製の便座本体31の前部に磁器製の装飾部材32をはめ込んだものとした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 便座本体の上面の一部分に凹部を形成し、この凹部に表面に装飾を施した装飾用部材をはめ込んだ腰掛け式便器用便座。 【請求項2】 前記便座本体を木質材料または合成樹脂で形成し、前記装飾部材を陶磁器または合成樹脂で形成した請求項1記載の腰掛け式便器用便座。 【請求項3】 便蓋本体の上面の一部分に凹部を形成し、この凹部に表面に装飾を施した装飾用部材をはめ込んだ腰掛け式便器用便蓋。 【請求項4】 前記便蓋本体を木質材料または合成樹脂で形成し、前記装飾部材を陶磁器または合成樹脂で形成した請求項3記載の腰掛け式便器用便蓋。 【請求項5】 前記装飾用部材の一部を前記便蓋本体の凹部を貫通させて便蓋本体の下面側に現出させた請求項3または4記載の腰掛け式便器用便蓋。 【請求項6】 前記便蓋本体の下面側に現出させた装飾用部材の表面に装飾を施した請求項5記載の腰掛け式便器用便蓋。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は腰掛け式便器の便座および便蓋、とくに装飾性を高めた便座および便蓋の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、家庭用、営業用を問わず水洗トイレは広く普及しており、アパートやホテルなどの高層建築においてはすべてが水洗トイレとなっている。そして、大便器はほとんどが腰掛け式便器となっている。このような腰掛け式便器は、便器本体の上に便座と便蓋を重ねてそれぞれ開閉できるように取り付けたものが一般的である。 【0003】このようなトイレを衛生的にかつ快適に使用するために従来様々な改良工夫がなされてきており、便座や便蓋に限ってみても、たとえば、便座や便蓋に開閉用の把手を設けたり電動開閉式にしたりしたもの、洗浄装置や暖房装置、消臭・脱臭装置を設けたものなどが実用されている。 【0004】また、便座や便蓋の外観を奇麗にすることも快適な雰囲気をつくるための一つの要素であり、登録実用新案3038701号公報には、木材で形成した便座および便蓋に漆塗りを施し、さらにセラミック系塗料で上塗りした便座および便蓋が記載されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】便座および便蓋は、使用者がトイレに入ったときにまず目に付くところであり、この便座および便蓋に装飾が施されていることにより、トイレに入ったときの印象が大きく変わる。上記の登録実用新案の便座および便蓋は、漆塗りを施すことによって上質な装飾となり、トイレ内の雰囲気をよくするのに効果的的であるといえる。 【0006】しかしながら、上記の登録実用新案の便座、便蓋は、便座本体または便蓋本体に直接装飾を施したものであるので、完成品である便座、便蓋は一つの装飾に固定されてしまい、いったん設置すると長期間、同じ装飾の便座、便蓋を使い続けることになる。優れたデザインの装飾であっても、長期間見続けると飽きがくるのが普通であるが、便座、便蓋を交換するのは費用的にも作業的にも厄介である。 【0007】また、便座、便蓋は開閉時に互いに接触し、洗浄水タンクや便器本体とも接触し、このような接触が頻繁に繰り返されるので、装飾部分が痛みやすいものである。しかし、痛んだ装飾部分の補修は容易ではなく、また前述のように交換するのも厄介であるので、結局痛んだまま使用を続けることになる。 【0008】本発明が解決しようとする課題は、便座および便蓋に施す装飾を耐久性のあるものとし、かつ装飾を随時交換可能なものとすることにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の腰掛け式便器用便座は、便座本体の上面の一部分に凹部を形成し、この凹部に表面に装飾を施した装飾部材をはめ込んだことを特徴とする。 【0010】本発明になる便座は、便座本体とはめ込み式の装飾用部材の2部材を組み合わせることによって斬新な装飾効果を生み出し、さらに、装飾用部材の表面に色彩付きの絵柄、模様、文字などの装飾を施すことにより、装飾効果を一層高めることができる。装飾用部材の表面に施す装飾は、絵画的な絵柄、種々な模様、短文や広告文字など、雰囲気を損なわない範囲内で自由に施すことができる。この装飾用部材は、はめ込み式、つまり交換可能であるので、異なる装飾の部材を幾つも準備しておけば、部材が痛んだときだけでなく、季節や記念日、イベントなどに応じて部材を交換し、トイレ内の雰囲気を一新することができる。装飾用部材を便座の凹部にはめ込んだときに、装飾用部材が緩んだり外れたりするのを防ぐために、弱粘着性の接着剤を使用してもよい。 【0011】便座本体と装飾部材の材料としては、便座本体は木質材料または合成樹脂で形成し、装飾部材は陶磁器または合成樹脂で形成するのが望ましい。特に便座本体を木質材料で形成し、装飾用部材を陶磁器で形成した場合は、木質材料と陶磁器の組合せによる高級感、陶磁器の鮮明な模様と耐久性を有する便座となる。 【0012】この場合の木質材料としては、天然木材だけでなく、合板やパーティクルボードなども用いることができるが、高級感や装飾性を高めるためには天然木が好ましく、とくに、かし、くぬぎ、けやき、ならなどの木材が、木目や光沢などの装飾性、硬質であることによる耐久性などの点から最適である。また、無機質な感じの水洗トイレ内において、天然木自体がもつ優雅さ、暖かさなどが人の心にぬくもりと落ち着きを与える。陶磁器としては、陶器または磁器のいずれでもよいが、高級感や装飾性の点からは磁器のほうが好ましい。 【0013】また、本発明の腰掛け式便器用便蓋は、木質材料または合成樹脂で形成した便蓋本体の上面の一部分に凹部を形成し、この凹部に陶磁器または合成樹脂で形成した装飾用部材をはめ込んだものである。この便蓋においても、装飾用部材の表面に装飾を施すことができる。 【0014】この便蓋の構造は、形状の違いを除けば、基本的に前記の便座の構造と同じである。いうまでもなく便蓋と便座はセットした状態で使用されるものであるから、便座と同系統の材料を用い、同系統の装飾を施すことによって、まとまりのあるデザインとすることができる。もちろん、便座には格別の装飾を施さずに、便蓋のみに装飾を施すようにすることもできる。 【0015】便蓋の場合、便座に比べてはるかに平面積が広いので、装飾用部材も広い面積のものを用いることができる。たとえば、便蓋上面の周縁部を残して内部をすべてはめ込み式の装飾用部材とし、上面のほぼ全面を装飾することもできる。 【0016】また、便器を使用する際には必ず便蓋を開いた状態で使用するので、当然使用者には便蓋の下面が視野に入ることになる。便蓋の下面も上面と同様に広い面積を有しているので、下面にも装飾を施すことは意味がある。ただし、上面側に凹部が形成されて厚さが減少しているので、下面側にも凹部を形成するのは無理である。そこで、上面側にはめ込む装飾用部材の一部を上面側の凹部を貫通させて下面側に現出させ、さらにこの現出させた装飾用部材の表面に装飾を施すことにより、便蓋を開いた状態のときでも下面の装飾が目に入りやすいような、効果的な装飾を施すことができる。 【0017】 【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態における便器の便蓋を閉じた状態を示す斜視図、図2は図1の便器の便蓋を開いた状態を示す斜視図、図3の(a)は便蓋にはめ込む装飾部材の上面図、(b)は同装飾部材の下面図、(c)は装飾部材をはめ込んだ部分の断面図、図4は装飾部材の別の形状例を示す上面図である。 【0018】便器10には、便蓋20と便座30が開閉可能に取り付けられている。便蓋20には、木製の便蓋本体21に磁器製の装飾部材22がはめ込まれており、便座30には、木製の便座本体31に磁器製の装飾部材32がはめ込まれている。 【0019】便蓋本体21は、かしの板材からの削り出しにより成形したもので、周縁から幅約20mmを残して内側を深さ約10mmの凹部22とし、この凹部22に図3(a),(b)に示す装飾部材23を同図(c)に示すようにはめ込んでいる。さらに、装飾部材23の下面の凸部25,26,27に対応する孔を便蓋本体21の凹部22に形成し、装飾部材23の下面の凸部25,26,27が便蓋本体21の下面に現出するようにしている。 【0020】装飾部材23は、厚さ約10mmの板状磁器であり、上面には図3(a)に示すような色彩付きの絵柄24が描かれており、下面には図3(b)に示すような形状の凸部25,26,27が形成され、各凸部25,26,27の表面には簡単な文字と模様(図示せず)が描かれている。この装飾部材23を図3(c)に示すように、弱粘着性の接着剤を介して便蓋本体21の凹部22にはめ込む。 【0021】また、前記便蓋本体に形成している凹部22を図4(a)、図4(b)に示す装飾部材23a,23bに対応する形状に形成することで、装飾部材23a,23bをはめ込むことができる。 【0022】便座本体31は、便蓋本体21と同様、かしの板材からの削り出しにより成形したもので、上面の前部に磁器製の装飾部材32をはめ込んでいる。装飾部材32は、図2に示すような平面形状の厚さ約10mmの板状磁器であり、便蓋20の装飾部材24と同様な絵柄が描かれている。この装飾部材32を、弱粘着性の接着剤を介して便座本体31の前部にはめ込んでいる。 【0023】本実施形態の便器には、上記のような装飾を施した便座および便蓋が取り付けられているので、木製の便座本体、便蓋本体と磁器製の装飾部材の組み合わせ自体が斬新な装飾効果を生み出し、さらに、磁器製装飾部材の表面に施された装飾により、装飾効果を一層高めることができる。このような便器をホテルやデパート、レストランなどに設置することで、イメージアップや広告に利用することもできる。 【0024】 【発明の効果】便座本体、便蓋本体とはめ込み式の装飾用部材の2部材を組み合わせることによって斬新な装飾効果を生み出し、さらに、装飾用部材の表面に色彩付きの絵柄、模様、文字などの装飾を施すことにより、装飾効果を一層高めることができる。装飾用部材は交換可能であるので、異なる装飾の部材を幾つも準備しておけば、部材が痛んだときだけでなく、季節や記念日、イベントなどに応じて部材を交換し、トイレ内の雰囲気を一新することができる。 【0025】とくに便座本体、便蓋本体を木質材料で形成し、装飾用部材を陶磁器で形成することにより、木質材料と陶磁器の組合せによる高級感、陶磁器の鮮明な模様と耐久性を有する便座、便蓋となる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】599104059 【氏名又は名称】太田 航
|
| 【出願日】 |
平成11年7月23日(1999.7.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099508 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
|
| 【公開番号】 |
特開2001−29265(P2001−29265A) |
| 【公開日】 |
平成13年2月6日(2001.2.6) |
| 【出願番号】 |
特願平11−209792 |
|