| 【発明の名称】 |
電気ポット |
| 【発明者】 |
【氏名】宮前 昇治
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| 【要約】 |
【課題】高さ寸法を小さくして小型化可能な電動ポンプを内蔵する電気ポットを提供する。
【解決手段】ポンプケース51に収納されるインペラー52をプラスチックマグネットで形成し、外周側に所定の磁極部を有するように着磁する。また、ポンプケース51の壁面を挟んでインペラー52を囲うように、環状の固定子部材53を配置し、電動ポンプ42を構成する。このように、上記インペラー52と固定子部材53とから成る電動ポンプ42は、その厚さ方向の寸法を極力小さくでき、この電動ポンプ42を組込むことで、全体的な形状をより小型化することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 湯水が貯留される内容器から給湯口に至る給湯経路にインペラーを収納したポンプケースを介設し、上記インペラーを回転駆動することにより給湯経路を通して給湯するように形成した電気ポットであって、上記インペラーに、所定の磁極に磁化された磁極部を有する被駆動部を設ける一方、ポンプケースの壁面を挟んで上記被駆動部に対向して回転磁界形成手段を設け、この回転磁界形成手段で発生される回転磁界に追随して上記インペラーが回転駆動されるように形成していることを特徴とする電気ポット。 【請求項2】 上記被駆動部を、中心側に貫通穴を有する形状に形成すると共に、この貫通穴の周面に、径方向内方に突出し、かつ、上記貫通穴を通して湯水を軸方向に送る形状の羽根を複数設けていることを特徴とする請求項1の電気ポット。 【請求項3】 上記貫通穴の径をインペラーの上流側および下流側の流路径とほぼ同等寸法にして形成していることを特徴とする請求項2の電気ポット。 【請求項4】 上記貫通穴が上下方向に沿う方向となる位置の給湯経路中にポンプケースを介設していることを特徴とする請求項2又は3の電気ポット。 【請求項5】 上記各羽根の内方端の内側に、軸心方向に円柱状に貫通する軸心流路を設けていることを特徴とする請求項2、3又は4の電気ポット。 【請求項6】 上記ポンプケース内面と被駆動部との間に球状のベアリングを介装して、インペラーをポンプケース内に回転自在に支持していることを特徴とする請求項2から5のいずれかの電気ポット。 【請求項7】 上記被駆動部の貫通穴の中心に各羽根の内方端が連なる軸部を設け、この軸部の両端をポンプケースに形成した軸受部に嵌挿させて、インペラーをポンプケース内に回転自在に支持していることを特徴とする請求項2、3又は4の電気ポット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電動ポンプを備える電気ポットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】電気ポットは、例えば図11(a)に示すように、湯水81が貯留される内容器82とこの内容器82を囲う外ケース83とを備える容器本体84と、内容器82の上方を覆う蓋体85とを設けて構成されている。内容器82の底面に沿って配置した電気ヒータ86によって、内容器82内の湯水81を沸騰するまで加熱した後、所定の保温温度で保持するようになっている。そして、内容器82の底部に、容器本体84の前面上部側の給湯口87に至る給湯配管88が接続され、この給湯配管88に、内容器82の下側に配置された電動ポンプ89が介設されている。 【0003】このような電動ポンプ89として、従来、例えば特開平9-327382号公報に開示されているような遠心ポンプが使用されている。この遠心ポンプは、同図(b)に示すように、ポンプケース91の後方(図において右側)に駆動モータ92を連結して構成され、ポンプケース91内に、同図(c)に示すように、渦巻き形状に沿う複数の羽根93a…を有する遠心インペラー93が回転自在に収納されている。ポンプケース91には、同図(b)に示すように、前面側の端面中心に湯水の流入口91aが設けられ、また、ポンプケース91の周壁に吐出口91bが形成されている。 【0004】インペラー93が図において水平軸心回りに回転駆動されると、流入口91aを通して湯水がポンプケース91内に吸い込まれ、インペラー93の羽根93aによって遠心力が付与されて周壁側に押し付けられ、吐出口91bを通して押し出される。これによって、前記内容器82内の湯が給湯配管88を通して出湯される。 【0005】なお、上記電動ポンプ89においては、駆動モータ92の前端側と、インペラー93の後端側とにそれぞれマグネット94・95を設け、これらマグネット94・95間の磁気結合によって、駆動モータ92の回転力をインペラー93に伝達するように構成されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような遠心式の電動ポンプ89を内蔵させて構成される電気ポットは、全体的な形状を充分に小型化できないという問題を有している。つまり、上記構成の電動ポンプ89は、駆動モータ92を含めた軸方向の長さよりも径方向の寸法の方が小さいことから、全体的な高さ寸法をより小さくしようとする場合には、同図(a)(b)に示すように回転軸方向を水平に向けて配置される。しかしながら、このように配置しても、内容器82と外ケース83との各底壁間に、ポンプケース91の径寸法に応じた配設空間が必要である。この径寸法を小さくすることは、より小径のインペラー93に変えることになり、これに伴って給湯量が低下する。したがって、上記のような遠心ポンプではこれを小型化することに限界があり、このために全体的な形状を充分には小型化できないものとなっている。 【0007】本発明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的は、より小型化が可能な電気ポットを提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】そこで、本発明における請求項1の電気ポットは、湯水が貯留される内容器から給湯口に至る給湯経路にインペラーを収納したポンプケースを介設し、上記インペラーを回転駆動することにより給湯経路を通して給湯するように形成した電気ポットであって、上記インペラーに、所定の磁極に磁化された磁極部を有する被駆動部を設ける一方、ポンプケースの壁面を挟んで上記被駆動部に対向して回転磁界形成手段を設け、この回転磁界形成手段で発生される回転磁界に追随して上記インペラーが回転駆動されるように形成していることを特徴としている。 【0009】この電気ポットにおいては、所定の磁極に磁化された磁極部を有する被駆動部を備えるインペラーは、これ自体が直流モータにおけるロータとして機能する。したがって、例えば従来の直流モータでのステータの構造、すなわち、固定子鉄心に界磁コイルを巻装した構造と同様に回転磁界形成手段を形成し、これを、上記インペラーの被駆動部を囲うように配置することで、この回転磁界形成手段への通電でインペラーを回転駆動させることができる。 【0010】したがってこの場合には、インペラーと回転磁界形成手段とをほぼ同一平面に沿って配置した構成にすることができるので、その全体的な厚さ方向の寸法を極力小さくすることが可能となる。この結果、このようなインペラーおよび回転磁界形成手段からなる電動ポンプを組込むことで、全体的な形状をより小型化することができる。 【0011】請求項2の電気ポットは、請求項1の電気ポットにおいて、上記被駆動部を、中心側に貫通穴を有する形状に形成すると共に、この貫通穴の周面に、径方向内方に突出し、かつ、上記貫通穴を通して湯水を軸方向に送る形状の羽根を複数設けていることを特徴としている。 【0012】この構成によれば、インペラーの上流側の流路と、インペラー内の流路である貫通穴と、インペラーの下流側の流路とがほぼ直線状に連なるような流路構成とすることができ、これによって、内容器内の湯中に生じた気泡や、固形異物がポンプケース内に滞留して給湯力が低下することが抑えられる。つまり、前記図11に示したような遠心ポンプでは、ポンプケース通過時に湯の流路方向が大きく変化する。このために、気泡や固形異物が湯中に含まれていると、この湯の流れからポンプケース内で気泡や固形異物が分離されて滞留し易く、特に異物においては、遠心力によりインペラーとポンプケースとの間の隙間にはさまって、摩擦により回転スピードが低下したり、最悪の場合は停止してしまい、これによって給湯力の低下が生じる。 【0013】これに対し、上記請求項2の構成では、ポンプケース内を通過する際の流路方向を直線状にすることができるので、気泡や固形異物が湯の流れから分離されることなく、湯の流れに乗ってポンプケース内から排出される。したがって、気泡や固形異物に起因する給湯力の低下が抑えられ、より安定した給湯状態を維持することができる。 【0014】請求項3の電気ポットは、請求項2の電気ポットにおいて、上記貫通穴の径をインペラーの上流側および下流側の流路径とほぼ同等寸法にして形成していることを特徴としている。 【0015】この構成によれば、インペラーの上流側および下流側を通して流路径にも変化がないので、さらにスムーズな流れ状態が保持され、これによって、ポンプケース内での気泡や固形異物の滞留がさらに確実に抑制される。特に、前記図11に示した遠心ポンプでは、流入口91aと吐出口91bとの流路径が大きく相違し、この場合には、流入口91a近傍の圧力低下が大きくなる。この場合、内容器内の湯が沸騰温度近くの高温湯であれば、流入口91a近傍通過時に、圧力低下に伴ってこの領域で再沸騰して新たに気泡が発生し、これがポンプケース内に滞留し易いものとなる。 【0016】これに対し、上記のように流路径の変化が殆どないように構成することで、このような再沸騰に伴う気泡の発生が抑えられ、これによって、さら安定した給湯状態が維持される。 【0017】請求項4の電気ポットは、請求項2又は3の電気ポットにおいて、上記貫通穴が上下方向に沿う方向となる位置の給湯経路中にポンプケースを介設していることを特徴としている。 【0018】このような構成によれば、気泡が含まれた湯がポンプケース内に流入した状態で給湯操作が停止された場合、この時点で上記貫通穴内に位置する気泡は、静止している湯中を上昇してポンプケース内から上方へと浮上する。すなわち、湯の流れが停止された場合でも、気泡はポンプケース内から上方に自然に排出される。この結果、次回の給湯操作が行われるときの開始時に、ポンプケース内に滞留する気泡による給湯力の低下が生じることもなく、したがってさらに安定した給湯状態が維持される。 【0019】請求項5の電気ポットは、請求項2、3又は4の電気ポットにおいて、各羽根の内方端の内側に、軸心方向に円柱状に貫通する軸心流路を設けていることを特徴としている。 【0020】この構成によれば、周方向に隣合う各羽根の間の流路空間の他、これら各羽根の内側に円柱状に貫通する軸心流路が設けられているので、より大きな固形異物もこの軸心流路を通して排出される。したがって、これによってもさらに安定した給湯状態が維持される。 【0021】なお、上記構成のインペラをポンプケーシグ内に回転自在に支持するに当たり、例えば請求項6のように、ポンプケース内面と被駆動部との間に球状のベアリングを介装して、インペラーをポンプケース内に回転自在に支持する構成や、請求項7のように、インペラーにおける上記被駆動部の貫通穴の中心に各羽根の内方端が連なる軸部を設け、この軸部の両端をポンプケースに形成した軸受部に嵌挿させて、インペラーをポンプケース内に回転自在に支持する構成等とすることが可能である。 【0022】 【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。図2に本実施形態に係る電気ポットを示している。この電気ポットは、同図(b)に示すように、内部に上方から凹入する貯湯空間1aを有する容器本体1と、上記空間1aの上方を覆う蓋体2とを設けて構成されている。 【0023】容器本体1は、外装体としての有底筒状の外ケース3と、上記貯湯空間1aを囲う内容器4と、これら外ケース3と内容器4との各上端側を相互に連接する肩ケース5とを備え、外ケース3と肩ケース5とはそれぞれ合成樹脂にて作製されている。なお、肩ケース5は、その外周形状が外ケース3の上端に一体的に連なる形状に形成され、この肩ケース5によって容器本体1の上部側外装体が構成されている。また、容器本体1における上部前面側は、嘴状に前方(同図において左方)に膨出する注湯部1bとして形成され、この注湯部1bの下端側に、後述する給湯口46aが設けられている。 【0024】内容器4は、それぞれステンレス鋼板等を用いて形成された金属製の内筒6と外筒7とによって形成されている。内筒6は、円筒状の胴部6aと底板部6bとを有する有底筒状に形成され、これら6a・6bに囲われる空間が上記した貯湯空間1aとなっている。なお、胴部6aの上端側には、断面台形状に径方向内側に凹入する絞り部6cが設けられている。また、この絞り部6cよりもやや下側の後面側(図において右側)内面に、満水目盛り6dが形成されている。上記のような絞り部6cを設け、この部位での開口面積をその下側の貯湯空間1aよりも小さくすることにより、上方への放熱が抑えられて保温性が向上する。 【0025】外筒7は、内筒6の胴部6aを外側から囲う円筒状の胴部7aと、内筒6の底板部6bよりも下側の位置で、胴部7aの下端から径方向内方に折曲された折曲部7bとを有する形状に形成されている。この折曲部7bの内端は、内筒6の底板部6の外周側に下側から当接するように上方へ折曲され、その上端が、内筒6の底板部6bに例えば溶接等によって気密に接合されている。 【0026】一方、外筒7における胴部7aの上端も、内筒6の胴部6aの上端に上記同様に気密に接合されている。これにより、内筒6と外筒7の各胴部6a・7a間、および、内筒6の底板部6b外周側と外筒7の折曲部7bとの間に密閉空間8が形成され、この密閉空間8を真空排気する組立てが行われて、この空間8が真空断熱空間となっている。このように本実施形態の電気ポットは、特に真空二重構造で内容器4が形成されていることによって、優れた保温性能を備えている。 【0027】内筒6の底板部6bは、その外周側における外筒7との接合部位よりも内側が上方へ段差状に凹入するように形成されている。その中央部下面に、サーミスタ等からなる底センサ9が下側から当接するように配置されている。この底センサ9によって、内筒6の底板部6bの温度、すなわち貯湯空間1aに貯留されている湯水の温度が検出される。そして、上記した段差状の凹入部内に、底センサ9を囲う形状のヒータユニット(加熱手段)10が、底板部6bに下側から密着するように取付けられている。このヒータユニット10は、抵抗加熱式のヒータ線を雲母板(マイカ板)に挟んだ構造のマイカヒータを設けて形成されている。 【0028】ヒータユニット10の下側には、このユニット10を下側から覆う遮熱板11が取付けられている。そして、この遮熱板11の下側に、後述する電動ポンプ42と、電装品箱12とが前後に並べて配置されている。電装品箱12内に、この電気ポットの運転制御装置としての機能を有するマイコンが搭載された制御回路基板13が収納されている。 【0029】一方、前記した注湯部1bの上面は操作表示部として形成されている。すなわち同図(a)に示すように、この面の中央部に表示部14が設けられ、この表示部14を挟んで両側に、後述する電動ポンプ42を作動させて給湯するための給湯スイッチ15、この電動ポンプ42による給湯に対する電気的なロック状態を解除するためのロック解除スイッチ16、保温選択スイッチ17、再沸騰スイッチ18、カップメンタイマースイッチ19が配置されている。 【0030】保温選択スイッチ17は、後述する沸騰加熱運転を終了した後の保温運転の運転モードを選択するためのもので、このスイッチ17の押下操作を繰返すことによって保温運転モードが切換えられる。表示部14に表示されている例えば「98」が選択(パイロットランプの切換点灯)されると98℃、「90」が選択されると90℃の各温度で湯温が保持されるように、前記したヒータユニット10への通電が制御される。 【0031】さらに本実施形態の電気ポットは、内容器4を真空二重構造とすることで優れた保温性能を備えていることから、沸騰後にはヒータユニット10への通電を行わずとも湯温の低下が充分に抑えられる。そこで、ユーザーが選択し得る保温運転モードとして、「真空」の保温モードが設けられている。これが選択されると、ヒータユニット10による通電加熱は行われず、上記真空二重構造による保温効果のみで保温する状態に切換わる。これを選択しても湯温は長時間にわたって充分に高温に保持され、しかも電力消費は皆無となる。 【0032】一方、前記再沸騰スイッチ18を上方から押す操作を繰返すことによって、沸騰加熱運転の運転モードが切換えられる。この操作で、表示部14に表示されている「沸騰」が選択されると、保温運転中のお湯を再沸騰させる運転が開始され、沸騰が検出されるとすぐに保温運転に切換えられる。「カルキ抜き」が選択されると、再沸騰運転を開始して沸騰が検出された後も、カルキ抜きのために所定の時間だけ沸騰状態を継続し、その後に保温運転に切換えられる。 【0033】また、図示しないプラグをコンセントに接続した後に再沸騰スイッチ18を押して「おやすみ6」や「おやすみ9」が選択されると、6時間後、或いは9時間後に湯が沸き上がるように、所定の時間経過を待って沸騰加熱運転を自動的に開始する制御が行われる。カップメンタイマースイッチ19は、例えばこれを3回押すことで、内蔵するブザー(図示せず)が3分後に作動され、ユーザに設定時間経過が音で報知される。 【0034】このような操作表示部として上面が形成されている注湯部1bの後方に、この注湯部1bに連なる略円形の蓋体2が取付けられている。この蓋体2には、その上面略中央に、後述する押し板25が、また、この押し板25と注湯部1bとの間に蓋開閉レバー36がそれぞれ取付けられている。さらに押し板25の側方に手動給湯ロックつまみ32aが設けられている。 【0035】上記蓋体2は、図3に示すように、上面外装体を形成する上ケース21と、この上ケース21の下側を覆うようにこの上ケース21に固定された下ケース22と、この下ケース22の略中央部に下側から取付けられた下部成形体23と、この下部成形体23を下側から覆う内蓋24とを設けて形成されている。上ケース21および下ケース22と下部成形体23とはそれぞれ合成樹脂製であり、内蓋24は例えばステンレス鋼板などの金属薄板で形成されている。 【0036】上ケース21は上方凸状にゆるやかに湾曲した断面形状で形成されている。この上ケース21のほぼ中央に押し板25が装着され、この押し板25の下側に、ベローズ26aを設けて形成されたベローズポンプ(エアーポンプ)26が配置されている。 【0037】このベローズポンプ26が非動作状態(図示の状態)のときには、このベローズポンプ26の中央下端側に設けられている流路切換弁26bにより、ベローズ26a内がその下側の空間から遮断された状態で保持される。この状態で、貯湯空間1a内は、内蓋24および下部成形体23を貫通する器内連通路27と、下ケース22および下部成形体23間に設けられている第1通路28と、この第1通路の下側に形成されている第2通路29と、下ケース22および下部成形体23間における後方側に設けられている蒸気通路30と、上ケース21に形成されている蒸気孔21aとを順次通して、外部に連通するように構成されている。したがって、このとき貯湯空間1a内で発生する蒸気は、この連通経路を通して外部に放出され器内圧の上昇が防止される。なお、上記器内連通路27内には転倒止水弁31が装着されている。 【0038】一方、この状態から押し板25を下方に押す操作が行われると、その操作の開始当初に流路切換弁26bも一体的にわずかに下降する。これによって、ベローズ内26aが第1通路28に連通すると共に、この第1通路28と第2通路29とが遮断された状態に切換わる。この結果、第1通路28は外部への連通が遮断され、したがって、以降の押し板25の下降動作に伴い、ベローズ26a内で圧縮されるエアーが、第1通路28から器内連通路27を通して貯湯空間1a内に供給される。これによって、本実施形態の電気ポットでは、後述する電動ポンプ42を作動させずとも、押し板25を押す手動操作で貯湯空間1a内の湯の給湯を行い得るようにもなっている。 【0039】なお、押し板25の下端側外周には、この押し板25の下降を阻止する状態と、許容する状態とを周方向の回転によって切換える押し板ロック用筒体32が配置されている。この筒体32における紙面手前側から上方に延びる操作部(図示せず)の上端が、前記図2(a)に示した手動給湯ロックつまみ32aとして形成されている。 【0040】上記構成の蓋体2は、前記肩ケース5の後端側(図において右端側)に設けられたヒンジ受け33にヒンジピン34を介して開閉自在かつ着脱自在に支持されている。一方、上ケース21の前端側には、この蓋体2を閉位置(図示の位置)で容器本体1にロックするための蓋体ロック機構35が設けられている。このロック機構35は、上ケース21に沿って取付けられた蓋開閉レバー36と、その下側で前後方向にスライド自在に配置されたロック爪37と、このロック爪37を前方に向けて付勢するバネ38とを設けて構成されている。蓋開閉レバー36は、その前方側を上方から押すことで、後方側が上方に跳ね上がるように回動する。このように回動させることでロック爪37が後方にスライドしてロック状態が解除される。この状態からさらに蓋開閉レバー36を上方に持ち上げることで、蓋体2の全体が後端側のヒンジピン34回りに回動して蓋体2が開けられるようになっている。 【0041】次に、内容器4内に貯留されている湯を出湯させるための給湯配管構成について、図2(a)を参照して説明する。 【0042】内容器4には、その底部前面側に、ヒータユニット10と遮熱板11とにおける各前面側の切欠穴を貫通して下方に延びる短寸の第1給湯管41が接続され、この第1給湯管41の下端に、後で詳しく説明する電動ポンプ42が接続されている。そして、この電動ポンプ42に、その下端側から容器本体1の前面側に向かう略U字状の第2給湯管43が接続されている。この第2給湯管43に、その前端から外ケース3と内容器4との間を上方に向かって延びる第3給湯管44と、この第3給湯管44の上端から、前記注湯部1b内を下方から前方に向かう屈曲形状の第4給湯管45とが順次接続され、この第4給湯管45の先端に、上記注湯部1bの下面を下方に向かって貫通するように取付けられた給湯口管46が接続されている。これにより、図中矢印で示すように、貯湯用空間1aの底部から、給湯口管46下端の給湯口46aに至る給湯経路47が形成されている。前記した押し板25の押下操作が行われ、あるいは後述する電動ポンプ42が作動されることによって、貯湯用空間1a内の湯が給湯口管46aを通して出湯される。 【0043】なお、上記第2給湯管43はシリコンゴム等のゴム管で形成されている。一方、第3給湯管44は透明ガラス管から成り、その外周面に水位目盛りが印刷された液量表示管として形成されている。前記外ケース3は、水位目盛りに沿う一部領域が透明に形成されて、水位目盛りを前方から視認し得るようになっている。また、第4給湯管45内には転倒止水弁48および傾倒止水弁49がそれぞれ装着されている。 【0044】電動ポンプ42は、図1(a)に示すように、上端側および下端側にそれぞれ上下方向に延びる短寸の接続管部51a・51bを有するポンプケース51を備えている。各接続管部51a・51bはそれぞれ前記第1給湯管41とほぼ同等の口径で形成され、上部接続管部51aが第1給湯管41の下端に、下部接続管部51bが第2給湯管43の後端側に、それぞれ液密状に接続されている。 【0045】各接続管部51a・51b間は、これら管部よりも径大な円形筒状のインペラー収納部51cとして形成されている。この収納部51c内に、後述するインペラー52が上下方向の軸心回り、すなわち、第1給湯管41から第2給湯管43に至る流路に直交する水平面内での回転自在に収納されている。そして収納部51cの外側に、上記インペラー52と上下方向の中心をほぼ合致させて、収納部51cを環状に囲う固定子部材(回転磁界形成手段)53が配置されている。 【0046】この固定子部材53は、通常の直流ブラシレスモータの固定子とほぼ同様に構成されている。すなわち同図(b)に示すように、径方向内方に突出する複数(図の場合には6個)の磁極片54a…を周方向等間隔で有する環状の固定子鉄心54を設け、各磁極片54a…にそれぞれ界磁コイル55…を巻装して構成されている。なお図の場合には、中心を挟んで相対向する磁極片54a・54aの対が3対形成されている。各界磁コイル55…は、それぞれ対をなす磁極片54a・54aにNまたはSの互いに同一の磁極が発生するように、各対毎に分けて巻装されている。以下、例えば同図(b)において水平方向の中心線上に位置する2個の磁極片54a・54aに各々巻装されているコイル対をコイルA、このコイルAから左回りに60度の位置のコイル対をコイルB、コイルAから右回りに60度の位置のコイル対をコイルCとも称して説明する。 【0047】前記ポンプケース51は、例えばSUS304等の非磁性金属薄板により形成されている。そして、前記したインペラー収納部51cは、その外周壁面が各磁極片54a…の内端面に沿ってほぼ嵌合する寸法形状で形成されている。一方、前記インペラー52は、中心に上下に貫通する貫通穴52aが設けられた所定厚さの円筒部(被駆動部)52bを備え、この円筒部52bが、インペラー収納部51cの上記した外周壁面の内側に、また、同図(a)に示すように、インペラー収納部51cにおける上下の各端面間に、それぞれ所定の回転クリアランスを設けて収納されている。これにより、このインペラー52は、後述する回転駆動時にも殆ど軸心の振れ等を生じることなく回転自在に支持されている。 【0048】上記円筒部52bの内径、すなわち貫通穴52aの径は、ポンプケース51の上部接続管部51bおよび下部接続管部51bの内径とほぼ同一寸法で形成されている。そして、この円筒部52bの内周面に、複数、図の場合には4枚の羽根52c…が内方に突出する形状で一体形成されている。これら羽根52cは、同図(b)にも示されているように、所定の螺旋面に沿う形状で形成され、これにより、このインペラー52が同図(b)において右回りに回転するときには、上記貫通穴52a内に位置する湯水を中心軸線に沿って下方(同図において紙面奥側)に押し出す流れ、さらに詳細には螺旋状の流れにして下方に押し出すようなポンプ力が生じるようになっている。 【0049】なお、各羽根52cは、貫通穴52aの周面から径方向内方への突出寸法を比較的小さな寸法にして形成されている。これにより、各羽根52cの内方端の内側に、軸心方向に円柱状に貫通する軸心流路52dが形成されている。 【0050】上記形状のインペラー52は、磁性粉を例えばポリプロピレンなどのプラスチック材料に所定量配合して形成されたプラスチックマグネットで形成されている。そして、このような材料を用いて形成されたインペラー52の円筒部52bにおける外周側に、周方向例えば90度毎にN・S・N・Sの4極の磁極部が生じるように着磁されている。したがって、このインペラー52自体が、前記した直流ブラシレスモータにおける回転子(ロータ)として機能し、固定子部材53の各コイルA〜Cへの通電を順次切換えて回転磁界を発生させることで、この回転磁界に応じてこのインペラー52が直接的に回転駆動される。 【0051】なお同図(a)において、56は上記各コイルA〜Cから延びるリード線であって、このリード線56を通して、電装品箱12内の制御回路基板13に設けられている前記マイコンにより、各コイルA〜Cへの通電が制御される。一方、同図において57は球状の転動体(ベアリング)である。インペラー52が回転駆動される際、このインペラー52は、これを通して湯水が下方に押し出されるときの反作用で上方に押圧される。そこで、インペラー52の円筒部52b上面が、ポンプケース51におけるインペラー収納部51cの上壁面に圧接状態となることを避けるため、円筒部52bの上面外周側の角部に沿う複数箇所に、上記のようなベアリング57が配置されている。また、これらベアリング57により、円筒部52bの外周面とインペラー収納部51cの円筒面との摺接状態も回避されて、インペラー52の滑らかな回転駆動状態が維持される。 【0052】一方、ポンプケース51の上部接続管部51aと前記第1給湯管41とは、シリコンゴム等からなる管状のシールパッキン58を用いて、これら51a・41が液密状に接続されている。また、このポンプケース51の下部接続管部51bが接続される前記第2給湯管43も前述したようにゴム管から成っているので、仮りに上記構成の電動ポンプ42の点検や交換が必要な場合でも、給湯経路47からの着脱を簡単に行うことができ、その作業が容易になる。 【0053】上記構成の電気ポットにおいては、内容器4内に注水し、蓋体2を閉じてプラグをコンセントに接続すると、前記した再沸騰スイッチ18による「おやすみ6」や「おやすみ9」のモード選択がない場合には、ヒータユニット10への通電がすぐに開始されて内容器4内の水が加熱される。そして、沸騰が検出されると、カルキ抜きのために所定の時間だけ沸騰状態を継続し、この時間経過後に、ブザー(図示せず)を作動して湯沸かし運転が終了したことを報知し、同時に、所定の保温温度に保持する保温運転に自動的に切換えられる。 【0054】この保温中の湯の給湯は、上述した説明から明らかなように、押し板25に対する手動給湯操作と、給湯スイッチ15を押すことによって行われる電動給湯操作とをユーザーが適宜選んで行うことが可能である。まず、手動給湯操作を行う場合には、手動給湯ロックつまみ32aをロック位置からロック解除位置へとスライドさせて押し板25のロック状態を解除する。この状態で押し板25を押すことにより、前記ベローズポンプ26から供給されるエアーによって貯湯空間1a内が加圧され、これに伴って、内容器4内の湯が給湯経路47を通して給湯口46aから出湯される。 【0055】一方、電動給湯操作を行う場合には、ユーザーはまずロック解除スイッチ16を押して電気的なロック状態を解除し、次いで、給湯スイッチ15を所望の給湯量が得られるまで押し続ける操作を行う。 【0056】図4には、このような電動給湯操作に対応して、前記制御回路基板13に設けられているマイコンで行われる制御手順の一例を示している。 【0057】上記マイコンでは、ユーザー操作に応じて電動給湯を行うために、まず、ロック解除スイッチ16が押下されたか否かを監視する制御が行われている(ステップS1)。このスイッチ16が押されて解除ON信号がマイコンに入力されると、次いでステップS2において、前記したコイルAへの通電を開始する。これにより、それまで任意の回転角度位置に位置していたインペラー52は、コイルAへの通電に伴って生じる磁界の方向に沿う所定の回転開始位置に向きを変えることになる。 【0058】その後、給湯スイッチ15の押下操作に伴うON信号の入力待ち状態に移行する(S3)。仮に、ロック解除スイッチ16の押下操作が行われた後、所定時間、例えば20秒間経過しても給湯スイッチ15が押下されなかったことが判別されると(S4)、このときの電動給湯はキャンセルされたものとして、ロック解除スイッチ16によるロック解除状態をクリアしてロック状態に戻し(S5)、また、コイルAへの通電を停止して(S6)、前記ステップS1に戻る。これにより、再度、ロック解除スイッチ16が押下操作されるまでの待機状態となる。 【0059】一方、前記ステップS3において、ロック解除スイッチ16の押下操作後、20秒以内に給湯スイッチ15が押されたことが判別されると、このステップS3からS7に移行してインペラー52の回転駆動を開始する。このステップS7から、図示しているS15迄は、回転停止状態から所定の回転速度、例えば600rpmまで立ち上げるための加速処理手順を示すもので、まず、コイルAへの通電を停止した後にコイルBへの通電を開始し(S7・S8)、この状態を例えば0.10秒継続した後(S9)、通電をコイルBからコイルCに切換える(S10・S11)。次いで、0.09秒経過後に(S12)、さらにコイルCからコイルAへの通電に切換え(S13・S14)、この状態を0.08秒継続する(S15)。 【0060】以降同様に、コイルA・B・Cの順に通電を順次切換え、かつ、切換時間を徐々に短くしていく処理が行われる。これに伴い、前記した固定子部材53内に回転磁界が発生し、この回転磁界に追従してインペラー52が回転し、その回転速度が次第に上昇する。 【0061】上記のように切換時間を次第に短くする処理を継続し、切換時間が所定の回転速度に対応する時間、例えば600rpmの場合に0.016秒に達すると定速回転駆動状態となる。これは、図中、ステップS21〜S27に示しているように、切換時間0.016秒毎に(S22・S25)、コイルA・B・Cへの通電を順次切換えていくことによって行われる(S21・S23・S24・S26・S27)。 【0062】このような制御によってインペラー52が回転駆動され、これに伴い、内容器4内の湯がインペラー52によって汲み出されて、前記給湯経路47を通して給湯口46aから出湯される。 【0063】なお、ステップS7以降の処理の実行中は、給湯スイッチ15からのON信号も同時に監視する制御が行われている。したがって、このスイッチ15から指先を離して押下操作が中止されると、この時点で、ロック解除スイッチ16によるロック解除状態のクリア処理、すなわち電気的なロック状態に戻されて、ステップS1に戻る。これによってインペラー52の回転駆動が停止し、このときの電動給湯が終了する。 【0064】以上の説明のように、本実施形態においては、インペラー52をプラスチックマグネットで形成し、円筒部52bの外周側に所定の磁極部が生じるように着磁して構成されている。したがって、このインペラー52は、これ自体が直流モータにおけるロータとして機能する。これにより、固定子部材53を、上記インペラー52の円筒部52bを囲うように互いに同心状で、かつ、ほぼ同一平面上に位置するように配置することによって、電動ポンプ42が構成されている。 【0065】このような構成の電動ポンプ42は、その全体的な厚さ方向の寸法が極力小さくなり、したがって、この電動ポンプ42が組込まれた電気ポットも、全体的な形状がより小型化されている。なお、前記図2(b)には、容器本体1の底壁よりも下側に、上記電動ポンプ42に代えて前記図11(a)(b)に示した遠心ポンプを組込んで構成された電気ポットの底壁位置を二点鎖線で付記している。この構成の電気ポットに比べ、本実施形態の電気ポットは図中Δhで示す寸法だけ、全体的な高さを小さくして小型化されていることを示している。 【0066】また、本実施形態の電気ポットにおける電動ポンプ42は、インペラー52の中心貫通穴52aを通して湯水を軸方向に流す軸流インペラーとして形成されている。これにより、インペラー52の上流側(内容器4側)から下流側に至る流路形状が直線状になっている。これによって、内容器4内の湯中に生じた気泡(蒸気)や、例えば浄水化のためにユーザーが内容器4内に入れた備長炭などの浄化材が欠けて生じた固形異物等がポンプケース51内に侵入しても、上記のような直線的な流路に沿ってポンプケース51内から湯の流れに乗って容易に排出される。この結果、給湯力の低下が抑えられ、安定した給湯状態が維持される。 【0067】さらに、上記貫通穴52aの径は第1給湯管41や、ポンプケース51における上下の各接続管部51a・51bとほぼ同等の径になっており、これによって流路径も変化しないので、さらにスムーズな流れ状態が保持され、ポンプケース内での気泡や固形異物の滞留がさらに確実に抑制される。特に、このような流路径の変化が殆どない構成では、インペラー52の上流側での圧力低下も小さくなる。この結果、内容器4内の湯が沸騰温度近くの高温湯であっても、圧力低下に伴う再沸騰が抑えられ、これによって、さら安定した給湯状態が維持される。 【0068】また、電動ポンプ42は、内容器4の直下位置で、かつ、貫通穴52aを上下方向に向けて配置されているので、気泡が含まれた湯がポンプケース51内に流入した状態で給湯操作が停止された場合には、この時点で上記貫通穴52a内に位置する気泡は、静止している湯中を上昇し、ポンプケース51内から上方へと浮上してポンプケース51内から排出される。この結果、次回の給湯操作が行われるときの開始時に、ポンプケース51内に滞留する気泡による給湯力の低下が生じることもなく、これによっても安定した給湯状態が維持される。 【0069】また、上記の電動ポンプ42においては、各羽根52c…の軸心方向への突出長を比較的小さくして、これら羽根52c…の内方端の内側に、軸心方向に円柱状に貫通する軸心流路52dが設けられている。これによって、より大きな固形異物も、湯の流れに乗って軸心流路52dを通して排出される。なお、この場合に貫通穴52aを通過する際の湯の流れは、羽根52cの形状に応じ、前述したように螺旋状の流れとなる。したがって、周方向に攪拌されるような流れ状態となることで、局部的な淀み等を生じることなく、貫通穴52a内を全体にわたってスムーズに流れていく。そして、この流れに乗って固形異物や気泡も確実に排出される。 【0070】一方、上記のような軸流タイプのインペラー52を設けた構成では、前記各コイルA〜Cへの通電の切換え方向を逆にし、インペラー52の回転方向を逆転させることで、給湯経路47を通しての湯の流れ方向を変えることが可能である。このような逆流状態を生じるさせることで、例えばガラス管から成る液量表示管としての前記第3給湯管44の洗浄等を促進することができ、また、給湯直前に給湯経路47内に滞留して温度が低下している湯に対し、これを内容器4内に戻して混合することにより、給湯時に当初からより高温の湯を出湯させること等が可能となる。 【0071】また、本実施形態の電気ポットは、前記のように内容器4が真空二重構造で形成され、これによって、保温のための加熱を行わずとも充分な保温性能を備えていることから、ユーザーが前記した「真空」の保温運転モードを選択した場合には容器本体1への給電は不要となる。したがって、このときには容器本体1からプラグを外し、この電気ポットを任意の場所に自由に持ち運びすることが可能となる。そして、このような給電停止状態での給湯を、前記押し板25を押下操作することによって行うことが可能であり、これによって使い勝手が向上したものともなっている。 【0072】以上にこの発明の具体的な実施形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更することが可能である。例えば電動ポンプ42について本発明の範囲内で種々の変更を加えることが可能であり、図5〜図10にその例を示している。まず図5(a)(b)に示す電動ポンプ42は、ポンプケース51のインペラー収納部51cにおける上壁面および外周壁面と、インペラー52の円筒部52bにおける上端面および外周面との間に、それぞれ、ベアリング57A・57Bを個別に設けて構成されている。このような構成によって、インペラー52のスムーズな回転状態が維持される。 【0073】一方、図6の電動ポンプ42は、同図(b)に示すように、インペラー収納部51cにおける上壁および外周壁の各内面に、摩擦係数を低減させるためのフッ素樹脂層60を設けて形成されている。また、インペラー52の円筒部52bにおける上端面および外周面に、それぞれ断面円弧状に突出する摺接部52e・52fが、例えば円筒部52b上端面の摺接部52eを同図(c)に示しているように、それぞれ環状に設けられている。このような構成によっても、インペラー52の回転に伴う摺接領域は線接触になり、かつ摩擦も小さくなるので、前記したベアリング57・57A・57B等を格別設けずとも、インペラー52のスムーズな回転状態が維持される。 【0074】図7の電動ポンプ42は、同図(a)に示すように、インペラー52の円筒部52bにおける上下の各端面の内周縁側に、それぞれ上下に円形に突出する環状軸部52g・52gを設け、また、ポンプケース51のインペラー収納部51cと各接続管部51a・51bとの間に、上記各環状軸部52g・52gが嵌挿される軸受部51d・51dを設けて形成されている。この場合、インペラー52は、円筒部52bにおける上下の各端面および外周面をインペラー収納部51cの内面から離間させた状態で、環状軸部52g・52gが各軸受部51d・51dに遊嵌されて回転自在に支持されている。このような構成によって、インペラー52の回転駆動時における芯振れ等がさらに確実に抑えられて、スムーズな回転状態が維持される。 【0075】図8の電動ポンプ42は、同図(a)に示すように、インペラー52の中心に、円筒部52bの貫通穴52aの中心を上下に貫通する軸部52hを一体に設けて形成されている。各羽根52c…の内方端は、この軸部52hの外周面に連なる形状となっている。この場合、ポンプケース51の上部接続管部51aの上端、および下部接続管部51bの下端に、径方向内方に向かう端板部51e・51eがそれぞれ連設されている。これら端板部51e・51eの中心穴の周縁をバーリング加工して軸受部51f・51fを形成し、これら軸受部51f・51fに、上記軸部52hの上端側および下端側を各々嵌挿させて、インペラー52がポンプケース51内に回転自在に支持されている。 【0076】なお、上記各端板部51eには、軸受部51fの外側に、同図(b)に示すように、湯水を通過させるための複数の流路穴51h…がそれぞれ形成されている。このような構成により、インペラー52の芯振れ等がさらに確実に抑えられてスムーズな回転が維持される。 【0077】図9の電動ポンプ42は、同図(a)に示すように、インペラー52の中心に、上記とほぼ同様に、各羽根52c…の内方端が連なる軸部52iを設けると共に、この軸部52iの中心に、例えばステンレス製の棒鋼から成る回転軸61を、軸部52iの上下端から各々突出する形状に圧入して、インペラー52が形成されている。 【0078】この場合のポンプケース51は耐熱樹脂で形成され、上部接続管部51aの下端側、および下部接続管部51bの上端側の各高さ位置に、径方向内方に向かう連設部51i・51jを設けて、これら連設部51i・51jの中心位置に軸受部51k・51mがそれぞれ一体に形成されている。これら軸受部51k・51mに上記回転軸61の上端側および下端側をそれぞれ嵌入させて、インペラー52がポンプケース51内に回転自在に支持されている。なお、上記連設部51i・51jは、同図(b)に示すように、放射状に配置した複数のアーム部を設けて形成され、各アーム間に、前記図8の電動ポンプ42と同様に流路穴51hが形成されている。 【0079】この構成の電動ポンプ42では、回転軸61が金属製であるので充分な強度とすべりが確保される。また、ポンプケース51を合成樹脂製とすることで、このポンプケース51を挟んでの各コイル55とインペラー52との間の磁気結合の損失が少なくなり、仕事効率がアップする。なお、このポンプケース51は、同図(a)に示すように、インペラー52が上方から組付けられる下ケース51Aと、このインペラー52を上方から覆う上ケース52Bとを設け、これらが相互に当接する部分を例えば超音波溶着することによって組立てられている。 【0080】図10の電動ポンプ42は、インペラー52の円筒部52bの外周側に、磁極部を構成する例えばフェライト製のマグネット62・62を埋め込んで形成されている。したがってこの場合には、これらマグネット62・62以外の部分は、例えばポリプロピレン等の合成樹脂で形成されている。このような構成によっても、各コイル55への通電を切換えて固定子部材53内に回転磁界を発生させることで、インペラー52が前記同様に回転駆動される。 【0081】このように、本発明における電動ポンプは、前記実施形態で説明した構造以外にも種々変更して構成することが可能である。さらに上記では、インペラー52の中心貫通穴52aを通して湯水を軸方向に送る軸流インペラーを例に挙げたが、請求項1の範囲では、例えば前記円筒部(被駆動部)52bに代えて円板状の被駆動部を設け、この被駆動部の端面に、前記図11(c)に示したような渦巻き形状の羽根を設けた遠心インペラーを設けて構成することも可能である。この場合でも、被駆動部を囲うように、これとほぼ同一平面上に固定子部材53を配置することで、厚さ寸法の小さな電動ポンプとすることができる。 【0082】一方、上記実施形態では、内容器4を真空二重構造で構成した電気ポットを例に挙げて説明したが、その他の断熱仕様の電気ポットにも本発明を適用して構成することも可能であり、また上記では、電動ポンプ42とベローズポンプ26とを備えた、いわゆる電動/手動型の電気ポットを例に挙げたが、電動ポンプのみを設けて給湯する電動式電気ポットにも本発明を適用して構成することも可能である。 【0083】 【発明の効果】以上のように、本発明の電気ポットにおいては、給湯経路内に配置されるインペラーに、所定の磁極に磁化された磁極部を有する被駆動部を設ける一方、このインペラーを収納するポンプケースの壁面を挟んで上記被駆動部に対向する回転磁界形成手段を設けて、この回転磁界形成手段で発生される回転磁界に追随して上記インペラーが回転駆動されるように構成されている。したがってこの構成では、インペラーと回転磁界形成手段とがほぼ同一平面に沿って配置されることになるので、その全体的な厚さ方向の寸法を極力小さくすることができる。この結果、このようなインペラーおよび回転磁界形成手段からなる電動ポンプを組込むことで、全体的な形状をより小型化することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003702 【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月9日(2000.6.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100091683 【弁理士】 【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
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| 【公開番号】 |
特開2001−346687(P2001−346687A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月18日(2001.12.18) |
| 【出願番号】 |
特願2000−173298(P2000−173298) |
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