トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 調理家電機器の予約時刻共有システム
【発明者】 【氏名】大橋 省三

【要約】 【課題】炊飯ジャー、電気ポット等の複数の調理家電機器を通信によって接続し、各機器の予約時刻の設定作業を軽減することができる調理家電機器の予約時刻共有システムを提供する。

【解決手段】通信インターフェイスを有する電気ポットと通信インターフェイスを有する炊飯ジャーが通信によって互いに接続されている。炊飯ジャーの予約設定を行った後、転送スイッチを押すと(ステップ#105)、炊飯ジャーの予約時刻データが電気ポットに送信される(ステップ#106)。電気ポットは予約時刻データを受信し(ステップ#151)、そのデータに基づいて自らの予約時刻を自動設定(ステップ#152)した後、設定完了応答を炊飯ジャーに返す(ステップ#153)。設定完了応答を受信した炊飯ジャーは、所定の表示(ステップ#108)及びブザーによる報知(ステップ#109)を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】通信手段を有する第1の調理家電機器と通信手段を有する第2の調理家電機器とが通信によって互いに接続され、前記第1の調理家電機器の予約時刻を設定したときに、その設定情報が前記第2の調理家電機器に伝送され、受信した設定情報に基づいて前記第2の調理家電機器が自動的に予約時刻を設定することを特徴とする調理家電機器の予約時刻共有システム。
【請求項2】前記第1及び第2の調理家電機器の一方が沸き上がり時刻を前記予約時刻として設定可能な電気ポットであり、他方が炊き上がり時刻を前記予約時刻として設定可能な炊飯ジャーであることを特徴とする請求項1記載の調理家電機器の予約時刻共有システム。
【請求項3】前記第1の調理家電機器は、予約時刻の設定情報を前記第2の調理家電機器に伝送した後、所定時間内に前記第2の調理家電機器から応答が無い場合は所定のエラー報知を行うことを特徴とする請求項1記載の調理家電機器の予約時刻共有システム。
【請求項4】前記第1及び第2の調理家電機器は共に保温機能を有し、前記第1の調理家電機器の保温を取り消す操作が行われたときに、その操作情報が前記第2の調理家電機器に伝送され、受信した操作情報に基づいて前記第2の調理家電機器が自動的に保温を取り消されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の調理家電機器の予約時刻共有システム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理家電機器の予約時刻共有システムに関し、特に、沸き上がり時刻が予約可能な電気ポットと炊き上がり時刻が予約可能な炊飯ジャーとの間で通信によって予約時刻を共有するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用電気製品(以下、家電製品という)の多くにマイクロプロセッサが搭載され多機能化が進んでいる。また、パーソナルコンピュータを中心とする通信技術の進展に伴って、パーソナルコンピュータとテレビジョン受像機等の映像・音響機器とを相互に接続してデータ交換を行うことが実用化されつつある。将来的には、パーソナルコンピュータと家電製品との融合、更には、コンピュータ通信技術を用いた家電製品のネットワーク化が進むといわれている。
【0003】従来、家電製品のネットワーク化の研究は映像・音響機器を中心に行われて来た。電子レンジ(マイクロ波加熱調理器)のような比較的高機能の調理用家電製品においても、ネットワークを介してレシピを取得するといったコンピュータ通信技術の応用が提案され、そのような機能を有する製品が実用化されている。しかし、炊飯ジャーや電気ポットのような比較的機能が限られた家電製品に関するネットワーク化の研究は現在のところほとんどなされていない。
【0004】一方、近年の炊飯ジャーはマイクロプロセッサを備えたものがほとんどである。マイクロプロセッサは、温度センサ等の検出情報に基づいて火加減の調節をきめ細かく行い、内蔵ROMに記憶されたプログラムにしたがって所定の炊飯制御を実行する。また、リアルタイムクロック機能を備え、炊き上がり時刻の予約設定(炊飯予約)ができるものが多い。電気ポットについても、マイクロプロセッサを備え、保温温度の調節や湯量の監視、表示等をマイクロプロセッサの制御によって実現すると共に、リアルタイムクロックを用いて沸き上がり時刻の予約設定ができるものがある。
【0005】しかしながら、炊飯ジャーと電気ポットを通信によって接続し、情報交換を行うといったことは従来は行われておらず、それぞれの機器が独立して炊飯又は湯沸かしを行うだけであった。つまり、製品開発の現場において、炊飯ジャーと電気ポットは別個の家電製品として設計され、両者を接続して情報交換を行う観点からの設計はなされていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】炊飯ジャーと電気ポットは互いに異なる機能を有する独立の機器ではあるが、使用に際して互いに関連する場合が多い。例えば、食事の際には、ご飯が炊き上がり食べられる状態になっていると共に、お湯が沸いてお茶が飲める状態になっている必要がある。
【0007】保温機能を備えた炊飯ジャー及び電気ポットを用いれば、いつでも好きなときに温かいご飯を食べ、熱いお茶を飲むことが可能であるが、省電力の観点からは保温を長時間行うことは好ましくない。また、保温中のご飯の品質劣化及び水質劣化を嫌う使用者も少なくない。
【0008】したがって、例えば朝、所定の時間にご飯が炊き上がり、お湯が沸き上がるように、炊飯ジャー及び電気ポットの予約設定が行われる。この際、従来は、同じ時刻であっても炊飯ジャーと電気ポットとに個別に予約時刻の設定を行う必要があった。このような予約時刻の設定は、特に慣れるまではストレスを感じ、煩わしい操作である。
【0009】本発明は上記のような課題に鑑みて為されたものであり、炊飯ジャー、電気ポット等の複数の調理家電機器を通信によって接続し、各機器の予約時刻の設定作業を軽減することができる調理家電機器の予約時刻共有システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による調理家電機器の予約時刻共有システムは、通信手段を有する電気炊飯器と通信手段を有する電気湯沸器とが通信によって互いに接続され、第1の調理家電機器の予約時刻を設定したときに、その設定情報が第2の調理家電機器に伝送され、受信した設定情報に基づいて第2の調理家電機器が自動的に予約時刻を設定することを特徴とする。
【0011】例えば、第1及び第2の調理家電機器の一方が沸き上がり時刻を予約時刻として設定可能な電気ポットであり、他方が炊き上がり時刻を予約時刻として設定可能な炊飯ジャーである。
【0012】このような構成によれば、例えば炊飯ジャーの炊き上がり時刻を設定したときに、同じ時刻が電気ポットの沸き上がり時刻として自動設定される。これにより、ご飯が炊き上がったときにはお湯も沸き上がり、すぐに食事ができる状態となる。電気ポットを常時通電して電気ポット内のお湯を保温しておく場合に比べて、省電力効果が得られる。逆に、電気ポットの沸き上がり時刻を設定することにより、炊飯ジャーの炊き上がり時刻が自動設定されるように構成することもできる。
【0013】好ましくは、第1の調理家電機器は、予約時刻の設定情報を第2の調理家電機器に伝送した後、所定時間内に第2の調理家電機器から応答が無い場合は所定のエラー報知(表示、ブザー出力等)を行う。このような場合の原因として、第2の調理家電機器が無通電状態(電源プラグがコンセントに差し込まれていない状態)である可能性が高い。この場合、上記の構成によれば、エラー報知によって第2の調理家電機器の電源プラグをコンセントに差し込むことを使用者に促すことができる。なお、第1の調理家電機器は、予約時刻の設定情報の伝送を1回だけでなく、所定時間後に再送(リトライ)を行うようにしてもよい。この場合は、複数回の伝送の後、第2の調理家電機器から応答が無い場合にエラー報知を行うことになる。
【0014】更に好ましい実施形態として、前記第1及び第2の調理家電機器は共に保温機能を有し、第1の調理家電機器の保温を取り消す操作が行われたときに、その操作情報が第2の調理家電機器に伝送され、受信した操作情報に基づいて第2の調理家電機器が自動的に保温を取り消す。これにより、無駄な保温用電力の消費を削減することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0016】まず、炊飯ジャーと電気ポットとの通信手段については、種々の公知技術を用いることができる。例えばRS232C、RS422等の規格に基づいたシリアル通信を用いれば、相互にデータ伝送を行うことができる。あるいは、データ変調された高周波信号を商用電源電圧(AC100V)に重畳することにより、商用電源の屋内配線を介してデータ伝送を行う方法も実用化されている。
【0017】さらには、パーソナルコンピュータと周辺機器とのデータ伝送の主流になると期待されているUSBやIEEE1394のインターフェイスを用いることも可能である。また、有線による通信に限らず、ブルートゥース(Bluetooth)と呼称される無線方式の通信インターフェイスを用いてもよい。将来、パーソナルコンピュータを中心とする家電製品のネットワーク化が一般的になれば、炊飯ジャーや電気ポットもそのネットワークに接続され、相互にデータ通信を行うようになることも考えられる。
【0018】以下の説明において、炊飯ジャーと電気ポットとの具体的な通信手段については特に限定せず、任意の通信手段を介して伝送される情報の内容とそれを用いた制御に主眼を置くことにする。また、物理的な通信線とその接続用コネクタは特に図示しない。商用電源ラインを用いる通信又は無線通信のための手段(インターフェイス)が炊飯ジャー及び電気ポットに備えられているものとする。
【0019】図1は、通信手段を介して接続された電気ポット1と炊飯ジャー2の概略構成を示すブロック図である。電気ポット1は、水量センサ11、温度センサ12、操作パネル13、表示部14、制御部15、ブザー16、通信インターフェイス17、吐出ポンプ18及びヒータ19を備えている。残湯量を検出するための水量センサ11の検出信号と湯温(水温)を検出するための温度センサ12の検出信号は共に制御部15に入力される。
【0020】また、操作パネル13は、給湯、温度設定等の操作を行うために用いられ、その操作信号が制御部15に入力される。表示部14は、残湯量(水量)のバーグラフ表示を行う残湯量表示部(第1表示部)と、現在湯温及び設定湯温等を表示する第2表示部とを含む。ブザー16は、お湯の沸き上がりの報知や残湯量が少なくなったときの警報に使用される。通信インターフェイス17は、炊飯ジャー2との間で通信を行うための通信手段であり、上述のように有線・無線を問わず任意の公知手段を用いることができる。吐出ポンプ18は、電気ポット1のタンク内のお湯を注ぎ口から出湯(給湯)するための電動ポンプである。ヒータ19は、お湯を沸かすためのヒータであり、電気ポット1のタンク底部に設けられている。
【0021】制御部15は、マイクロプロセッサ等によって構成され、内蔵ROM(リードオンリーメモリ)に記憶されたプログラムにしたがって、水量センサ11及び温度センサ12の検出信号と操作パネル13からの入力信号を処理すると共に、表示部14の駆動制御、ブザー16の鳴動制御、吐出ポンプ18の駆動制御、ヒータ19の通電制御等を行う。また、通信インターフェイス17を介して炊飯ジャー2との間で行う通信の制御も司る。
【0022】図2は電気ポット1を前面から見た外観図である。また、図3は電気ポット1の側面から見た断面図である。真空層を挟んだ二重ステンレススチール製のタンク30の底部にヒータ19が設けられている。電気ポット1の底部にはマイクロプロセッサ(制御部15)を搭載した制御基板15Aと、吐出ポンプ18が設けられている。なお、この電気ポット1は、真空層を挟んだ二重ステンレススチール製のタンク30を有することにより、無通電状態でも保温が可能ないわゆる魔法瓶としての機能を有する。但し、この機能は本発明には関係がない。むしろ、魔法瓶の機能を有しない通常の電気ポットにおいて、通電による保温をできるだけ短時間に抑えることによる省電力効果が本発明によって得られる。
【0023】上部蓋31の手前に位置する本体上面には、操作パネル部13及び第2表示部14Aが設けられている。本体前面には、タンク30内の残湯量(水量)を表示する残湯量表示部14Bが設けられている。残湯量表示部14Bは、6個の赤色LED(発光ダイオード)32を用いて残湯量のバーグラフ表示を行う。つまり、満水時は6個のLED32が点灯し、湯量が減少するにしたがって、一番上のLED32から順に消灯する。残湯量表示部14Bの内側には、電気ポット1の底部に設けられた吐出ポンプ18から上部の吐出口33に至る縦方向の吐出管内の残湯量を検出する水量センサ11が設けられている。
【0024】図4に示すように、水量センサ11は、透明ガラス管からなる吐出管34を挟んで6対の発光素子35と受光素子36とが略対向するように配置されてなる(図4では2対のみ描かれている)。吐出管34はタンク30と連通しているので、吐出管34内の湯面を検出すればタンク30内の湯面、すなわち残湯量を検出したことになる。
【0025】各対の発光素子35と受光素子36は、発光素子35から出た光が吐出管34内に水が無いときは受光素子36に到達するが、水があるときは到達しないような位置関係になっている。つまり、水と空気の屈折率の違いによって光路が変化することを利用し、水面37より上の受光素子36は発光素子35からの光を受光して所定の受光信号を発生するが、水面37より下の受光素子36は発光素子35からの光を受光しないように構成されている。
【0026】6個の受光素子36のすべてが受光信号を発生すれば、タンク30は略空状態であり、6個の受光素子36のすべてが受光信号を発生しなければ、略満タン状態である。6対の発光素子35と受光素子36は一定間隔で配置され、満タン状態から残湯量が減少するにしたがって、一番上の受光素子36から順に受光信号を発生することになる。
【0027】6個の受光素子36の受光信号(残湯量検出信号)は制御部15に入力され、制御部(マイクロプロセッサ)15の処理によって、前述の残湯量表示部14Bの6個のLED32による残湯量表示(バーグラフ表示)が行われる。また、制御部15は、6個の受光素子36のすべてが受光信号を発生している状態、すなわち残湯量が略空状態になれば、ブザー16を鳴動させて警報を所定時間発生する。
【0028】図5は、電気ポット1の操作パネル13及び第2表示部14Aを示す図である。操作パネル13は、給湯スイッチ38、解除スイッチ39、保温スイッチ40、沸騰スイッチ41、キッチンタイマースイッチ42、予約スイッチ43及び時刻設定スイッチ43aを備えている。給湯スイッチ38を押すと吐出ポンプ18が作動し、タンク30内の湯が吐出口33から吐出する。但し、安全のために、解除スイッチ39を押した後、所定時間(例えば20秒間)だけ給湯スイッチ38の押下が有効になる。この間は解除インジケータ(LED)39aが点灯する。給湯後、所定時間(例えば20秒間)が経過すれば元のロック状態に戻る。
【0029】保温スイッチ40を押すことにより、保温(設定)温度を設定することができる。第2表示部14Aの下部に示されるように、98℃、90℃、60℃の3通りの温度を設定することができる。現在の設定温度は三角マークによって示され、保温スイッチ40を押すたびに三角マークが98(℃)、90(℃)、60(℃)の上を順番に移動する。保温状態のときは保温インジケータ40aが点灯する。
【0030】沸騰スイッチ41は、(再)沸騰を行うときに押下する。沸騰動作中は沸騰インジケータ41aが点灯する。キッチンタイマースイッチ42は、付加的な機能として、第2表示部14Aの4桁7セグメント表示部の下2桁を用いたキッチンタイマー機能を実行するときに押下する。押下するたびに、タイマー表示(設定時間)が1分ずつインクリメントされ、2秒以上おいてから再度押下するとタイマーのカウントダウンが始まる。
【0031】予約スイッチ43は、湯の沸き上がり時刻の予約設定に使用される。この予約スイッチ43を押すと、第2表示部14Aの4桁7セグメント表示部と時刻設定スイッチ(時・分スイッチ)43aを用いて沸き上がり時刻の設定を行うことができる。続けて予約スイッチ43を再度押すと、湯沸かしの予約が制御部15の内蔵メモリに登録され、予約インジケータ43bが点灯する。そして、予約設定の完了がブザーの鳴動によって報知される。この後、予約時刻の少し前(湯沸かしに必要な時間)までヒータ19の通電は切られ、待機状態となる。制御部15は、測定した水量に基づいて湯沸かしに必要な時間を概算し、ほぼ予約時刻に湯が沸き上がるように、予約時刻の少し前からヒータ19の通電を始める。
【0032】第2表示部14Aの4桁7セグメント表示は、通常は現在時刻を表示しているが、湯沸かし中は図5に示すように、温度センサ12によって検出されたタンク30内の湯温が下2桁を用いて表示される。このとき、下2桁の上の「温度」の表示が点灯する。
【0033】図1のブロック図を再び参照し、炊飯ジャー2は、温度センサ21、通信インターフェイス22、操作パネル23、制御部24、ブザー25、ヒータ26、表示部27を備えている。温度センサ21は、内釜の温度を検出するために用いられ、その検出信号は制御部24に入力される。通信インターフェイス22は電気ポット1との間で通信を行うための通信手段であり、上述のように有線・無線を問わず任意の公知手段を用いることができる。操作パネル23は、炊飯の開始、時刻設定、予約炊飯の設定等の操作を行うために用いられ、その操作信号が制御部24に入力される。
【0034】ブザー25は、炊き上がりの報知等に使用される。また、通信によって得られた電気ポット1の状態の警報にも使用される。ヒータ26は炊飯用のメインヒータ、保温用ヒータ及び結露防止用ヒータを含む。表示部27は、炊飯モードの表示、現在時刻の表示、炊飯予約時刻の表示等に使用される。また、通信によって得られた電気ポット1の状態の表示にも使用される。
【0035】制御部24は、マイクロプロセッサ等によって構成され、内蔵ROM(リードオンリーメモリ)に記憶されたプログラムにしたがって、温度センサ21の検出信号と操作パネル23からの入力信号を処理すると共に、表示部27の駆動制御、ブザー25の鳴動制御、ヒータ26の通電制御等を行う。また、通信インターフェイス22を介して電気ポット1との間で行う通信の制御も司る。
【0036】図6は、炊飯ジャー2の側面から見た断面図である。内釜44の底部を覆うようにメインヒータ26Aが設けられ、内釜44の側部にはリング状の保温用ヒータ26Bが設けられている。また、内釜44の上部開口を閉じる内蓋45を熱伝導によって加熱するリング状の結露防止用ヒータ26Cが設けられている。内釜44の底部中心には、サーミスタ温度センサ21が設けられている。
【0037】炊飯ジャー2の前面(図6では左側)の上部には、操作パネル23及び表示部27が設けられ、その内側にマイクロプロセッサ(制御部24)を搭載した制御基板24Aが設けられている。また、電源回路及びヒータ通電制御回路等を搭載した電源基板46が制御基板24Aの下方に設けられている。制御基板24A及び電源基板46と内釜44及びヒータ26A,26Bとの間には断熱材47が介装されている。
【0038】図7は、炊飯ジャー2の操作パネル23及び表示部27を示す図である。操作パネル23は、炊飯スイッチ47、予約スイッチ48、メニュースイッチ49、時刻設定スイッチ50、再加熱スイッチ51、取消スイッチ52、保温スイッチ53及び転送スイッチ54を備えている。炊飯スイッチ47を押すと炊飯が開始し、炊飯インジケータ47aが点灯する。
【0039】予約スイッチ48は炊飯予約の設定に使用される。この予約スイッチ48を押すと、表示部27の時刻表示部(7セグメント表示部)27aと時刻設定スイッチ(時・分スイッチ)50を用いて炊き上がり時刻(予約時刻)の設定を行うことができる。この後、炊飯スイッチ47を押すと、予約時刻が制御部24の内蔵メモリに記憶され、予約インジケータ48aが点灯する。この際、予約設定の完了がブザーの鳴動によって報知される。制御部24は、予約時刻より炊飯に必要な時間だけ手前の時刻から炊飯を開始し、ほぼ予約時刻にご飯が炊き上がるように制御する。
【0040】メニュースイッチ49は、炊飯メニューの設定に用いられる。このメニュースイッチ49を押すと、表示部27の右端部で点灯するメニューが白米、早炊き、炊込み、おこわ、おかゆ、玄米と順番に変わり、点灯したメニューが選択される。メニュースイッチ49を押さなければデフォルトとして白米が設定される。時刻設定スイッチ50は上述の炊飯時刻の予約設定及び現在時刻の設定に用いられる。時、分の各スイッチを押せば時刻表示部27aのうち、上2桁(時)又は下2桁(分)がインクリメントされる。再加熱スイッチ51は、冷めたご飯を再加熱するのに用いられる。取消スイッチ52は予約設定、保温等の取り消しに用いられる。保温を取り消した場合は、保温スイッチ53を押せば再び保温が始まる。
【0041】転送スイッチ54は、予約スイッチ48及び時刻設定スイッチ50を用いて設定した予約時刻を電気ポット1に転送するために使用される。つまり、上述のようにして予約炊飯が設定され、予約インジケータ48aが点灯している状態で転送スイッチ54を押すと、通信インターフェイス22を介して予約時刻が電気ポット1に転送され、電気ポット1の予約時刻が自動設定される。このとき、時刻表示部27aの下2桁の上の「ポット予約」の文字27bが点灯する。これらの動作を以下に詳しく説明する。
【0042】図8は、炊飯ジャー2の予約炊飯を設定した後、その予約時刻を電気ポット1に転送する操作を行ったときに、電気ポット1が受信した予約時刻に基づいて自動的に予約設定を行う一連の処理を示すフローチャートである。図8では、炊飯ジャー2の制御部24が実行する処理と電気ポット1の制御部15が実行する処理とを分けて示している。
【0043】ステップ#101において炊飯ジャー2の予約スイッチ48が押され、ステップ#102において時刻設定スイッチ50を用いて予約時刻の設定が行われる。ステップ#103で炊飯スイッチ47が押されると、ステップ#104で予約時刻が記憶され、予約時刻まで炊飯待機状態となる。
【0044】この後に、転送スイッチ54が押されると(ステップ#105のYes)、制御部24に記憶されている予約時刻が通信インターフェイス22を介して電気ポット1に転送(送信)される。
【0045】電気ポット1の制御部15は、炊飯ジャー2から送信された予約時刻を通信インターフェイス17を介して受信すると(ステップ#151)、その予約時刻をお湯の沸き上がり予約時刻として自動設定する(ステップ#152)。そして、自動設定が完了したことを知らせる設定完了応答を通信インターフェイス17を介して炊飯ジャー2へ送信する(ステップ#153)。
【0046】炊飯ジャー2の制御部24は、通信インターフェイス22を介して電気ポット1からの設定完了応答を受信すると(ステップ#107のYes)、時刻表示部27aの下2桁の上の「ポット予約」表示27bの点灯(ステップ#108)と、ブザー鳴動(ステップ#109)によって電気ポット1の自動予約設定の完了を報知する。なお、図示は省略しているが、転送スイッチ54が押されて予約時刻が電気ポット1へ転送されてから電気ポット1が設定完了応答を返して「ポット予約」表示27bが点灯するまでの間は、「ポット予約」表示27bが点滅(0.2秒オン、0.2秒オフ)する。
【0047】予約時刻が電気ポット1へ転送されてから所定時間内に電気ポット1からの応答が無かった場合(ステップ#107のNo)は、ステップ#110でエラー表示を行うと共にステップ#111でブザー25によるエラー報知を行う。このような場合は、通信路の不具合や故障もあり得るが、ほとんどの場合は電気ポット1の通電が切られている(電源プラグがコンセントに差されていない)と考えられる。
【0048】エラー表示(ステップ#110)は、例えば時刻表示部27aの下2桁に「Er」と表示することによって行う。「Er」の表示を所定の周期(例えば0.5秒オン、0.5秒オフ)で点滅させてもよい。ブザー25によるエラー報知(ステップ#111)は、ステップ#109のブザー鳴動と異なる所定のオン・オフパターンでブザー25を鳴動させることによって行う。
【0049】上記のような予約時間の転送によって、炊飯ジャー2と電気ポット1の両方に予約時刻を設定する手間を省き、片方に設定するだけでよくなる。また、電気ポットを常時保温状態にしておく必要が無くなるので、省電力にも寄与する。本実施形態のシステムでは、以下に説明するように、炊飯ジャー2の保温を取り消したときに、電気ポット1の保温も取り消される。
【0050】図9は、炊飯ジャー2の保温を取り消す操作を行ったときに、その情報を受信した電気ポット1が保温を取り消す一連の処理を示すフローチャートである。図9では、炊飯ジャー2の制御部24が実行する処理と電気ポット1の制御部15が実行する処理とを分けて示している。
【0051】保温状態の炊飯ジャー2において、ステップ#201で取消スイッチ52が押されると、制御部24は、ステップ#202で保温状態を取り消す(解除する)と共に、ステップ#203で保温取消要求の送信処理を行う。この保温取消要求は、通信インターフェイス22を介して電気ポット1に送信される。
【0052】電気ポット1の制御部15は、炊飯ジャー2から送信された保温取消要求を通信インターフェイス17を介して受信すると(ステップ#251)、ステップ#252で保温状態を取り消し(解除し)、ステップ#253で取消完了応答の送信処理を行う。この取消完了応答は、通信インターフェイス17を介して炊飯ジャー2へ送信される。
【0053】炊飯ジャー2の制御部24は、通信インターフェイス22を介して電気ポット1からの取消完了応答を受信すると(ステップ#204のYes)、ブザー鳴動(ステップ#205)によって電気ポット1の保温が解除されたことを報知する。保温取消要求が電気ポット1へ転送されてから所定時間内に電気ポット1からの応答が無かった場合(ステップ#204のNo)は、ステップ#206でエラー表示を行うと共にステップ#207でブザー25によるエラー報知を行う。
【0054】エラー表示(ステップ#206)は、例えば時刻表示部27aの下2桁に「Er」と表示することによって行う。ブザー25によるエラー報知(ステップ#207)は、ステップ#205のブザー鳴動と異なる所定のオン・オフパターンでブザー25を鳴動させることによって行う。
【0055】以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限らず、種々の形態で実施することができる。以下に、いくつかの変形例を簡単に説明する。
【0056】まず、図8又は図9のフローチャートにおいて、電気ポット1から応答が無かった場合のエラー処理は、エラー表示及びブザーによる音声報知の両方を行う必要は必ずしもない。いずれか一方のみを行ってもよい。音声による報知は、ブザーのオン・オフパターンに限らず、スピーカを用いて所定のメロディー音で報知してもよいし、更には音声合成手段等によって発生するメッセージで報知してもよい。炊飯ジャー2から電気ポット1への送信は1回だけでなく、所定時間後に再送(リトライ)を行うようにしてもよい。この場合は、複数回の送信の後、電気ポット1から応答が無い場合にエラー報知を行うことになる。
【0057】上記の実施形態では、炊飯ジャー2の予約時刻を電気ポット1に転送するための転送スイッチ54を炊飯ジャー2に設けたが、この転送スイッチ54は必ずしも必要ではない。例えば、炊飯ジャー2の炊飯スイッチ47を押したときに、予約時刻を記憶すると同時に電気ポット1に転送するように構成してもよい。
【0058】また、炊飯ジャー2から電気ポット1に予約時刻が転送されたとき、電気ポット1はタンク30内の水量をチェックし、水量が所定値より少なければ報知するように構成してもよい。その際、予約時刻の設定を行わないようにすることも好ましい。
【0059】上記の実施形態では、炊飯ジャー2で設定した予約時刻が電気ポット1に転送され、電気ポット1でも同じ予約時刻が自動設定されるが、逆に、電気ポット1で設定した予約時刻を炊飯ジャー2に転送し、炊飯ジャー2が同じ予約時刻を自動設定するように構成してもよい。
【0060】また、電気ポット1及び炊飯ジャー2の一方で設定した予約時刻と同一の時刻を他方の予約時刻とする必要は必ずしもない。例えば、炊飯ジャー2で設定し電気ポット1に転送された予約時間から10分後の時刻を電気ポット1の予約時刻として自動設定することも可能である。
【0061】また、本発明は電気ポットや炊飯ジャーに限らず、調理の出来上がり時刻を予約設定することができる複数の調理家電機器を通信で接続する際に広く適用することができる。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば、例えば炊飯ジャーの炊き上がり時刻を設定したときに、電気ポットの沸き上がり時刻も自動設定される。これにより、重複した予約時刻の設定作業を軽減することができる。また、電気ポットを常時通電して電気ポット内のお湯を保温しておく場合に比べて、省電力効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
【出願日】 平成12年5月25日(2000.5.25)
【代理人】 【識別番号】100106127
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 直己
【公開番号】 特開2001−327405(P2001−327405A)
【公開日】 平成13年11月27日(2001.11.27)
【出願番号】 特願2000−154562(P2000−154562)