トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 飲食物用循環搬送装置
【発明者】 【氏名】石野 邑一

【氏名】吉田 利浩

【要約】 【課題】多数の冷却装置を用いることなく、飲食物を適切な冷却温度で飲食客に提供することが出来る飲食物用循環型搬送装置を提供する。

【解決手段】適宜冷却装置Rを用いて各飲食物ごとに冷却することなく、仕切板14によりトンネル部4全体の内部温度を均一に低下させることで、飲食物に応じた適切な冷却温度にて飲食客に提供することが出来るばかりか、飲食物が外部温度等に影響されることなく搬送されるので、食材の乾燥や鮮度の低下を効果的に防止出来る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 飲食物を搬送供給する循環搬送路の長手方向に沿って、該搬送路の上方を被覆するトンネル部が形成されるとともに、このトンネル部内の長手方向に沿って仕切板が立設され、該仕切板の内部には冷熱媒体が流通する流通路が形成され、仕切板の周面温度を変化させることにより、前記トンネル部の内部温度が調節出来るようになっていることを特徴とする飲食物用循環搬送装置。
【請求項2】 前記循環搬送装置は、該循環搬送路を2列に並設して成り、前記仕切板が、並設される循環搬送路の間に長手方向に沿って立設配置されて成る請求項1に記載の飲食物用循環搬送装置。
【請求項3】 前記仕切板の流通路は、冷熱媒体が通過する単一の管路が前記仕切板内部の平面内で全面に亘って複数箇所で折り返し配置されて成る請求項1または2に記載の飲食物用循環搬送装置。
【請求項4】 前記仕切板は、透明な板材により構成されてなり、該仕切板内に形成された流通路内に着色した冷熱媒体を満した状態で流通するようにした請求項1または2に記載の飲食物用循環搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送路上を搬送する飲食物の乾燥の防止、または飲食物への異物の付着防止のために設けられるトンネル部の内部温度を低温状態に保つようにした飲食物用循環搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無端状に形成された循環搬送路上に、飲食物が盛り付けられた皿等の容器を載置して搬送させることにより飲食物を飲食客に提供可能とした飲食カウンタにおいて、例えば飲食物としての寿司を飲食客に提供する場合、店内温度が高く、乾燥した状態であると、厨房から飲食客に対して搬送されるまでの間に食材が乾燥し、鮮度が短時間内に著しく低下してしまうといった問題を有していた。
【0003】そこで、飲食物を盛り付ける皿等を、適宜冷却装置が内蔵された容器上に載置し、この容器を搬送することにより飲食物を飲食客に提供するといった方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような方法では、冷却装置が複数必要となるため、コストが嵩むばかりか、各装置毎のメンテナンス等が必要となり手間がかかるといった問題があった。
【0005】本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、多数の冷却装置を用いることなく、飲食物を適切な冷却温度で飲食客に提供することが出来る飲食物用循環搬送装置を提供するこを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決するために、本発明の飲食物用循環搬送装置は、飲食物を搬送供給する循環搬送路の長手方向に沿って、該搬送路の上方を被覆するトンネル部が形成されるとともに、このトンネル部内の長手方向に沿って仕切板が立設され、該仕切板の内部には冷熱媒体が流通する流通路が形成され、仕切板の周面温度を変化させることにより、前記トンネル部の内部温度が調節出来るようになっていることを特徴としている。この特徴によれば、適宜冷却装置を用いて各飲食物ごとに冷却することなく、仕切板によりトンネル部全体の内部温度を均一に低下させることで、飲食物に応じた適切な冷却温度にて飲食客に提供することが出来るばかりか、飲食物が外部温度等に影響されることなく搬送されるので、食材の乾燥や鮮度の低下を効果的に防止出来る。
【0007】本発明の飲食物用循環搬送装置は、前記循環搬送装置を2列に並設して成り、前記仕切板が、並設される循環搬送路の間に長手方向に沿って立設配置されていることが好ましい。このようにすれば、仕切板によって区画される2列の循環搬送路上の空間を同時に冷却することができるばかりか、仕切板が対面する飲食客に対し目隠し板として機能する。
【0008】本発明の飲食物用循環搬送装置は、前記仕切板の流通路が、冷熱媒体が通過する単一の管路が前記仕切板内部の平面内で全面に亘って複数箇所で折り返し配置されていることが好ましい。このようにすれば、仕切板内部の平面内で全面に亘って複数箇所で折り返し配置されて広い平面の冷却面として構成されるので冷却効率が向上する。
【0009】本発明の飲食物用循環搬送装置は、前記仕切板が、透明な板材により構成されてなり、該仕切板内に形成された流通路内に着色した冷熱媒体を満した状態で流通するようになっていることが好ましい。このようにすれば、透明板から成る仕切板の流通路内が着色した冷熱媒体によって満たされることで、目隠しになるばかりか、仕切板に美的な機能が得られ、冷熱媒体の異なる着色により仕切板に変化を与えることもできる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は飲食物用循環搬送装置の要部を示すトンネルの部分断面図、図2は飲食物用循環搬送装置の断面図であり、図3は開閉扉の部分断面斜視図である。
【0011】先ず図1、図2には、本発明の適用された飲食物用循環搬送装置の要部が示されており、1は、寿司皿に載置された飲食物である寿司等を搬送する循環搬送路であって、2列に並設されたクレセントチェーンコンベア1a、1bにより構成され、2はこれらクレセントチェーンコンベア1a、1bの両側部に設けられたコンベアハウジングをそれぞれ示しており、クレセントチェーンコンベア1a、1bの両側の飲食客スペースには飲食客用の椅子(不図示)が配設されている。なお、図中循環搬送路の奥側は厨房スペースとなっている。
【0012】コンベアハウジング2、2の上端には、所定長さを有する基台レール12がガイドレール11を介して長手方向に配設されているとともに、この基台レール12に下端が固定されるアーチ状の支持フレーム10が、基台レール12の長手方向に所定間隔おきに複数立設されている。
【0013】これら各支持フレーム10には、透明なアクリル樹脂により断面長円形状に形成されるカバー部材が取り付けられ、並設されるクレセントチェーンコンベア1a、1bの上方を覆うトンネル部4が搬送路の長手方向にわたって形成されている。
【0014】トンネル部4を構成するカバー部材はそれぞれパネル状に分割されており、トンネル部4の飲食客両側面を構成する開閉扉6a、6bと、上部面を構成する天井パネル5とからなる。
【0015】開閉扉6a、6bは、図1、図2に示されるように、その両側端が、互いに隣接する支持フレーム10、10の両外側面長手方向に形成された円弧状の凹溝9内に摺動自在に嵌合されており、外面下部に突設された把手8により上下方向にスライドさせることで開閉出来るようになっている。
【0016】図3に示されるように、支持フレーム10の上端部両側には切欠部20が形成され、凹溝9の一部が上方に開放されており、天井パネル5の両端部を切欠部20内に上方から嵌合出来るようになっている。そして天井パネル5は、両端部を切欠部20に嵌合することにより左右の支持フレーム10、10間に横設されている。
【0017】また、開閉扉6a、6bの長手幅はこの切欠部20の長手幅よりも若干短寸に形成されているため、天井パネル5を上方に取り外した後、支持フレーム10の上部にスライド移動させることで、該切欠部20を介して上方に取り外すことが出来るようになっている。なお、図3に示されるように、通常時において開閉扉6aまたは6bを上方にスライドして開放した際に、把手8の上端が天井パネル5の前端部に当接され、それ以上の開放が規制されるようになっている。
【0018】このように開閉扉6a、6b及び天井パネル5は、支持フレーム10に対して着脱自在に取り付けられているため、適宜取り外して清掃したり、破損による交換が容易に行うことが出来る。また、これらはいずれも透明なアクリル樹脂を所定の曲率を有するように成形されているため、トンネル部4内のクレセントチェーンコンベア1a、1b上を搬送される各種の寿司を、飲食客や職人が目視により確認することが出来る。
【0019】次に、本発明の飲食物用循環搬送装置の第1実施形態における仕切板につき説明する。図4は冷熱媒体の循環回路図であり、図5は本実施形態に係る仕切板の分解斜視図である。
【0020】すなわち、図1、図2に示されるように、14は仕切板を示し、この仕切板14は、2列に並設されるクレセントチェーンコンベア1a、1bの間に単一の仕切板15を立設配置し、これを長手方向に沿って複数連設して成るものである。
【0021】更に詳しくは、これら単一の仕切板15は、並設されるクレセントチェーンコンベア1a、1b間の基台Bに長手方向に沿って所定間隔で立設された円筒状の支柱16にその両端が保持されている。
【0022】この仕切板15は、図5に示されるように、例えば矩形状のアクリル製樹脂板で構成され、内部には後述する冷媒を流通するための流通路としての管路S(図4参照)が形成され、冷却プレートとして使用されている。そして、この管路Sは、単一の管路Sで構成され、仕切板15内部の平面内で全面に亘って複数箇所で折り返し配置されている。
【0023】詳しくは、単一の仕切板15は、互いに貼着されるアクリル製樹脂板からなる2枚の板材22、23と、両板材22、23間に挟着されるシールフィルム24とから構成され、例えば一方の板材22の片側面には、断面半円形状の連続する溝により単一の管路Sが全面に亘って複数箇所で折り返し形成され、単一の管路Sの一端が立設する板材22の一側部下端に開放されて入口ポートRIが形成されると共に、管路Sの下端が板材22の他側部上端に開放されて出口ポートROが形成されている。
【0024】一方の板材22に対面する他方の相手側の板材23の対向する面には、対面する管路Sの入口ポートRIおよび出口ポートROに対応するように、板材23の一側部下端と他側部上端に断面半円形の溝が所定長さの範囲で形成されている。
【0025】また、シールフィルム24には板材22の管路Sに対応した形状の切り抜きGが形成されており、このシールフィルム24を挟着するように2枚の板材22、23を貼着することにより、管路Sの周囲が液密にシールされた仕切板15として構成される。なお、本実施形態では、仕切板15内に冷媒28を通してトンネル部4内を冷却する点について説明したが、仕切板15内に熱媒を通してトンネル部4内を加温することも可能である。
【0026】次に、上記のように構成された仕切板14の冷却作用につき説明する。すなわち、図4に示されるように、連設される各仕切板15の各入口ポートRIに設けられた図示しない継手には切換バルブVを介して供給管路25が接続されており、各出口ポートROの継手には排出管路26が接続されている。
【0027】供給管路25の一端は、ポンプPを介して冷媒28が貯留されている貯留槽27に接続されるとともに、排出管路26の排出端部は貯留槽27の上部に臨んでいる。
【0028】従って、冷却装置RAにより冷却された貯留槽27内の冷媒28は、ポンプPを介して各仕切板15に供給され、各仕切板15下端の各入口ポートRIから導入されて内部の管路Sを通過する際に各仕切板15が冷却され、各仕切板15から排出された冷媒28は貯留槽27内に戻されることになり、これにより冷媒の循環経路が構成される。
【0029】このようにすれば、従来のように、適宜冷却装置RAを用いて各飲食物ごとに冷却することなく、仕切板15によりトンネル部4全体の内部温度を均一な冷却温度に低下させることで、飲食物に応じた適切な冷却温度にて飲食客に提供することが出来るばかりか、飲食物が外部温度等に影響されることなく搬送されるので、食材の乾燥や鮮度の低下を効果的に防止出来る。
【0030】また、仕切板の流通路Sが、仕切板15内部の平面内で全面に亘って複数箇所で折り返し配置されて広い平面の冷却面として構成されるので冷却効率が向上する。
【0031】次に、次に、本発明の飲食物用循環搬送装置の第2実施形態における仕切板につき説明する。図6は本実施形態に係る仕切板の分解斜視図である。尚、前述した実施形態に係る構成部分と同一構成部分については重複する説明を省略する。
【0032】図6に示されるように、31は、本実施形態における仕切板を示し、この仕切板31は、例えば透明な矩形状のアクリル製樹脂板からなる2枚の板材29、30と、2枚の板材29、30間に挟着される枠部材32とで構成される。
【0033】枠部材32は、2枚の板材29、30の外周と同一形状に形成され、内部には貫通開口32aが形成された額縁状に構成され、この枠部材32の一側部下端と他側部上端には、内部に貫通する入口ポートRIと出口ポートROがそれぞれ形成されている。
【0034】2枚の板材29、30の対向する面の周囲には、枠部材32が嵌合可能な額縁状の溝29a、30aが形成されており、この溝29a、30aに枠部材32を嵌合させて2枚の板材29、30を例えばビス33を介して挟着する。
【0035】このようにして、内部が液密にシールされて冷媒28を収容する間隙を形成した仕切板31として構成され、この入口ポートRIと出口ポートROには、前述したように供給管路25及び排出管路26が接続される。
【0036】従って、連設される各仕切板31の間隙内部は、冷媒28によって満たされる。そこで、この冷媒28を所定の色彩に着色し、これを間隙内部に供給すれば仕切板31に美的機能が得られ、冷媒28の着色を適宜変えることにより仕切板31に変化を与えることができる。
【0037】また、冷媒28の着色により、仕切板が、並設される循環搬送路の間に長手方向に沿って立設配置されている場合は、対面する飲食客に対し目隠し板として機能する。
【0038】以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0039】
【発明の効果】本発明は以下の効果を奏する。
【0040】(a)請求項1項の発明によれば、適宜冷却装置を用いて各飲食物ごとに冷却することなく、仕切板によりトンネル部全体の内部温度を均一に低下させることで、飲食物に応じた適切な冷却温度にて飲食客に提供することが出来るばかりか、飲食物が外部温度等に影響されることなく搬送されるので、食材の乾燥や鮮度の低下を効果的に防止出来る。
【0041】(b)請求項2項の発明によれば、仕切板によって区画される2列の循環搬送路上の空間を同時に冷却することができるばかりか、仕切板が対面する飲食客に対し目隠し板として機能する。
【0042】(c)請求項3項の発明によれば、仕切板内部の平面内で全面に亘って複数箇所で折り返し配置されて広い平面の冷却面として構成されるので冷却効率が向上する。
【0043】(d)請求項4項の発明によれば、透明板から成る仕切板の流通路内が着色した冷熱媒体によって満たされることで、目隠しになるばかりか、仕切板に美的な機能が得られ、冷熱媒体の異なる着色により仕切板に変化を与えることもできる。
【出願人】 【識別番号】390010319
【氏名又は名称】株式会社石野製作所
【出願日】 平成12年5月29日(2000.5.29)
【代理人】 【識別番号】100099357
【弁理士】
【氏名又は名称】日高 一樹 (外2名)
【公開番号】 特開2001−333850(P2001−333850A)
【公開日】 平成13年12月4日(2001.12.4)
【出願番号】 特願2000−158893(P2000−158893)