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【発明の名称】 救護用毛布
【発明者】 【氏名】野口 美樹

【氏名】田邊 哲也

【氏名】高橋 一樹

【氏名】秋山 敏男

【氏名】井口 貴史

【要約】 【課題】被災者や避難者の全員にもれなく支給される保温目的の救護用毛布を利用して、被災者や避難者の存在や位置を救護者に明瞭に認識させる。

【解決手段】保温毛布生地の少なくとも外面1aの一部を蓄光材料を含んだ繊維2A〜2Cで構成した救護用毛布を提案する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 保温毛布生地の少なくとも外面の一部を蓄光材料を含んだ繊維で構成したことを特徴とする救護用毛布。
【請求項2】 蓄光材料を含む前記繊維は毛布生地の幅方向に伸びるストライプ状に構成されることを特徴とする請求項1記載の救護用毛布。
【請求項3】 前記毛布生地は導電性のある化学繊維で構成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の救護用毛布。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は緊急避難や身体救護の際に用いる救護用毛布に関するものである。
【0002】
【背景技術】周知のように、地震、洪水、火山爆発、火災などの際の被災者や避難者は、着のみ気のままである場合が大多数であるから、被災者などには、安全な避難場所や救護施設を確保し、飲料水や食料、暖房・保温器具を支給しなければならない。つまり、救護施設には、夜間の生活・活動や怪我人の搬入のために照明器具が、気温低下による体力の消耗を防ぐ暖房器具や保温具が必要である。
【0003】このため、救護施設や緊急避難場所では、被災者や避難者には、身体を保温できる救護用毛布が直ちに支給され、救護用毛布を用いての仮眠や休息がとられるけれども、救護施設や緊急避難場所に照明器具を迅速に確保できないできない場合もある。そして、台風、高波、洪水といった状況が変化する災害時においては、停電や状況変化に伴って、取りあえず確保された救護施設や緊急避難場所が安全でなくなることがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、天候の回復や夜が明けるのを待つ余裕のない、このような二次的な避難時にあっては、被災者や避難者の全員をもれなく、現場から安全な避難場所へ確実に移動させることが必要になる。
【0005】このような緊急移動時にあっては、避難者全員の点呼を行ったり、救護者側で避難者数を数えることで、もれなく退避させる工夫を行っているが、避難者全員の氏名や数を正確に掌握できない場合や、比較的広い場所などでは、点呼の声が届かなかったり、高齢者や体力のない障害者などでは点呼に明瞭に答られずに、人員確認作業に手間取り、避難開始が遅れることがあった。
【0006】また、前述した緊急移動時や避難者ひとり一人の安全確認の場合、照明のない夜間作業では、避難者全員を明瞭に認識できないから、横たわっている高齢者などの弱者を認識できずに危険が迫っている場所からの移動を忘れ、後から元の場所に戻って置き忘れた者の捜索を行う必要が生じる場合さえ起きる。
【0007】本発明は、以上に述べたような従来の被災者や避難者の救護時の問題に鑑み、被災者や避難者の全員にもれなく支給される保温目的の救護用毛布を利用して、被災者や避難者の存在や位置を救護者に明瞭に認識させることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を解決するため、本発明は、被災者や避難者全員に救護用毛布が支給されることを考慮し、保温毛布生地の少なくとも外面の一部を蓄光材料を含んだ繊維で構成した救護用毛布を提案するものである。具体的には、蓄光材料を含む前記繊維は毛布生地の幅方向に伸びるストライプ状に構成されるとよく、また、前記毛布生地は導電性のある化学繊維で構成されることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施例の詳細を説明する。図1は被災者や避難者に支給される本発明の救護用毛布を示し、この救護用毛布1の生地は綿やウール等の保温性のある天然素材で構成される場合もあるが、これらの天然素材は帯電性をもつので、後述の蓄光材料繊維との摩擦で帯電しないポリプロピレンなどの良導電性の化学繊維で構成するのが好ましい。
【0010】また、救護用毛布1の表面1aにはその幅方向全体に延長した3本の蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cが位置される。これらの蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cは救護用毛布1の長さ方向に非対称状態に配置したもので、これらの非対称配置により被災者の身体の向きを視覚的に認識できる。そして、蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cを幅方向に延長させておくことで、同蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cの膨らみにより、救護用毛布1に包まった被災者が居るか否かを暗やみでも知ることができる。
【0011】用いる蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cは、蓄光材料、つまりSrO、Al2 O3 、B2 O3 、Eu2 O3 、CaO等を主成分とする光エネルギ蓄積物質粉末を混和した繊維を生地繊維にストライプ状に形成すればよい。つまり、救護用毛布1の表面1aに蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cを付すに当たっては、予めテープ状にカットした蓄光材料繊維布を加熱溶着で同表面1aに貼着するのが簡単であるが、テープ状の蓄光材料繊維布を表面1aに縫い付けるかまたは救護用毛布の一部に蓄光材料繊維を織り込んだものでもよい。
【0012】勿論、蓄光材料は有害な放射線を放出することがないので、人体に対して安全であるので、救護用毛布全体または救護用毛布1の表面1a全体を蓄光材料繊維布で構成してもよいけれども、蓄光材料繊維布自体が高価であるから、製作原価の点からは図示のような縞状の構成がよい。
【0013】また、本発明による蓄光材料繊維は、救護用毛布1の襟元縁取り3または足下縁取り4を構成する繊維に織り込んでも、同様の目的を達成できる。
【0014】図示実施例による救護用毛布は、以上のような構成であるから、災害時の救護施設や緊急避難場所で被災者や避難者の全員にもれなく支給され、休息時や仮眠時の身体の保温に用いられる。そして、昼間の光エネルギの蓄積により、救護用毛布の表面1aの蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cは暗所で発光するから、救護用毛布を用いている被災者等の存在を暗所でも視覚的に明瞭に認識できる。
【0015】つまり、救護用毛布1に包まれた仮眠や就寝中の被災者などの存在は、暗所でも蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cの膨らみにより簡単に知ることができ、同蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cの発光で、遠くにいる被災者でも容易に認識される。したがって、救護施設や緊急避難場所での就寝や仮眠の際、照明をつけなく共、被災者の位置や数を救護者側で認識でき、ことに夜間の緊急避難の際には、残された救護用毛布の発光で残された者の存在を知って、被災者をもれなく移動できる。
【0016】なお、本発明による救護用毛布は、暗所でも蓄光材繊維ストライプ2A,2B,2Cの発光で要介護者の位置を知ることができるので、安眠を妨げるおそれのある深夜の室内灯などの点灯を避けて、同室者や要介護者の不必要な覚醒を防止する高齢者や身体障害者の介護目的にも使用できる。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば、被災者や避難者全員に支給される救護用毛布の表面の少なくとも一部を蓄光材料を含む繊維で構成しておくことにより、光の乏しい場所や室内で、被災者や避難者の数や状況を認識でき、夜間の二次的避難の際の被災者の誘導や全員の移動確認を容易にできる。また、本発明においては、ストライプ状に加工したり、その本数の工夫により価格の高い蓄光材料繊維を用いて、比較的割安な救護用毛布を提供できる。
【出願人】 【識別番号】500195976
【氏名又は名称】野口 美樹
【識別番号】500195987
【氏名又は名称】田邊 哲也
【識別番号】500196009
【氏名又は名称】高橋 一樹
【識別番号】500195998
【氏名又は名称】秋山 敏男
【識別番号】500196032
【氏名又は名称】井口 貴史
【出願日】 平成12年4月27日(2000.4.27)
【代理人】 【識別番号】100075203
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 晃弘
【公開番号】 特開2001−299535(P2001−299535A)
【公開日】 平成13年10月30日(2001.10.30)
【出願番号】 特願2000−126763(P2000−126763)