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【発明の名称】 炭と松脂を用いた吸着シートとその使用方法
【発明者】 【氏名】坪井 圭一郎

【氏名】坪井 清浩

【要約】 【課題】竹炭や木炭を充填した場合の長所を生かしながら、有害虫の発生防止、菌類の繁殖抑制を行う。

【解決手段】竹炭又は木炭と松脂とを通気性素材4で単位区画5内に包装し、複数の単位区画に形成してなる炭と松脂を用いた吸着シートであって、枕、敷布団、マット等の寝具内部にこの単位区画を1乃至複数区画で充填した炭と松脂を用いた吸着シートの使用方法と、食品又は衣類にこの単位区画5を1乃至複数区画分割して加え、食品乾燥、衣類害虫保護用に用いる炭と松脂を用いた吸着シートの使用方法とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】竹炭又は木炭と松脂とを通気性素材で単位区画内に包装し、複数の単位区画に形成してなる炭と松脂を用いた吸着シート。
【請求項2】 枕、敷布団、マット等の寝具内部に請求項1記載の単位区画を1乃至複数区画で充填した炭と松脂を用いた吸着シートの使用方法。
【請求項3】 食品又は衣類に請求項1記載の単位区画を1乃至複数区画分割して加え、食品乾燥、衣類害虫保護用に用いる炭と松脂を用いた吸着シートの使用方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は快適な睡眠や療養を可能にする寝具や、食品乾燥、衣類害虫保護用として使用することができる竹炭を主材とする炭と松脂を用いた吸着シートとその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】寝具の内部に活性炭を充填すると、脱臭、除湿、遠赤外線放熱作用等があるとされている。例えば特開平8-173292号、特開2000-5010号に示されている。前者は枕内部の木炭を崩れにくくして、木炭が外部に出てくる事態を抑制するために、木炭を通気性の収容袋内に収納してなる木炭収容体とし、クッション材と共に目の粗い外袋内に収納した構造である。後者の枕は梅木の幹、枝、種子の炭化物の選択されたすくなくとも一つをスポンジ本体内に収納し、これを枕にすると、放熱、除湿、消臭、ベンズアルデヒド等の安眠促進香気成分の分散機能及び指圧効果を有すると記載されている。
【0003】従来木炭についてこのように多くの利用例がみられるが、竹炭についても竹炭プレートを基盤の片面又は両面に配列固定した例が特開平10-1811号にみられる。また、特開平9-122433号には木炭、竹炭等の小片又は粉砕物を密封し吸湿シートとした例もみられる。
【0004】竹炭は吸着力において木炭よりも優れている。吸着力試験の結果では木炭(備長炭)と竹炭を比較すると、備長炭の数倍から10倍の吸着があることも知られている。竹炭の断面を顕微鏡写真でみるとハニカム形状となっており、かつ孔が大小さまざまに分布している。吸着力が大きい理由がここにある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のこの種の活性炭や竹炭使用品は脱臭、除湿機能を有するものの、イエダニ、ツツガムシのような有害虫に対してはむしろ住処(すみか)を提供したり、活性炭の多孔内部が菌類の繁殖場所となっている例もみられる。本発明は竹炭や木炭を充填した場合の長所を活かしながら、有害虫の発生防止、菌類の繁殖抑制を行おうとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を検討した結果、竹炭又は木炭と松脂とを通気性素材(不織布又は紙)で単位区画内に包装し、複数の単位区画に形成してなる炭を主材とする吸着シート(以下本発明の吸着シートと略記)とした。
【0007】本発明の吸着シートの使用方法としては、枕、敷布団、マット等の寝具内部にこの単位区画を1乃至複数区画充填するとか、食品又は衣類にこの単位区画を1乃至複数単位区画分割して加え、食品乾燥、衣類害虫保護用とする例を挙げることができる。1又は2単位区画分割した片は任意な数で食品又は衣類に使用することができる。
【0008】本発明で竹炭を使用することについては、竹炭が前述したように優れているからである。このことを更に説明すると、竹炭は原料の竹を還元雰囲気で焼成して得られる。竹を炭に焼くと体積は3分の1に減少するが、微細な孔が無数に存在する。比表面積が200〜300m2と備長炭の数倍から数100倍に達する。メチレンブルー吸着量は180〜190ml/g、アンモニア吸着量が120〜130ml/gと非常に吸着性能がよい。
【0009】また、松脂は松の樹幹に傷をつけて流れ出る松脂を採集した粗ロジンを粉末化したものが得られるが、ここでは粗松脂(ターペンチン)からテレピン油を蒸溜して除いたゴムロジンや松根油からテレピン油を除去した木材ロジンなどの粉末も含まれ、これらがダニ忌避・殺虫剤、殺菌剤として有効である。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明の吸着シートの一部破断平面図である。図2は図1中A-A断面拡大図である。本発明の吸着シート1は図1,図2にみられるように竹炭(又は木炭)粒2と松脂粒3とを紙とか不織布の通気性素材4で単位区画内に包装して、複数の単位区画5に形成している。枕のように小さい場合は内部に竹炭粒と松脂粒とを充填するだけでよいが、敷布団、マット等は大きいので、竹炭粒2と松脂粒3との充填物が移動しないように、吸着シート1の内部を1〜100gづつ充填できる小袋の複数に分画し、各単位区画5へ竹炭粒2に対して松脂粒3を10重量%配合したものを充填するようにした。
【0011】この吸着シート1を自動車内の座席敷物10にしたのが図3である。図3は座席敷物の内部へ本発明の吸着シート1を用いた例の一部破断平面図である。吸着シート1を表裏両面の不織布(織布でもよい)6で更に被覆し、表側を更に通気性のメッシュ布7で補強した状態で縁部を縁布8で縁取りした。
【0012】この座席敷物10を自動車内の座席に敷いて使用したところ、吸湿性と遠赤外線による保温作用により座り心地がよく、吸湿性に加えて車内の臭いも消失し、快適なドライブができることとなった。
【0013】この吸着シート1の2単位区画を衣服9の保管場所で用いた例を図4に示す。衣服9の保管場所はタンスでもよいし、積重ねて保管するコンテナ等の密閉容器中でもよい。殺虫作用により衣服に発生してシミや小穴の被害を及ぼすダニ等の殺虫、防かび効果が得られる。
【0014】この吸着シート1の1単位区画を裁断して穀物、おかき、煎餅等の食品11の保存容器中に使用した例を図5に示す。吸湿性による乾燥剤としての使用に加えて、防腐作用による長期間の保存を可能にした。
【0015】
【発明の効果】本発明の吸着シートは、吸湿作用、脱臭作用を持つ竹炭や木炭の長所を生かしながら、松脂の殺虫作用、殺菌作用による有害虫の発生防止、菌類の繁殖抑制を長期間可能とした。カビ等の発生や家ダニ等による被害のない寝具、敷物を提供でき、食品乾燥、衣類害虫保護用としても使用できるものとなっている。
【0016】この吸着シートを寝具、敷布団の内部に多数単位区画で配置して、特に寝たきりの身体不自由者に使用したところ、床ずれも、虫による被害もなく、老人特有の異臭も消臭されて、快適な療養が可能となった。
【出願人】 【識別番号】397051070
【氏名又は名称】株式会社ツボイ
【出願日】 平成12年4月7日(2000.4.7)
【代理人】 【識別番号】100075960
【弁理士】
【氏名又は名称】森 廣三郎
【公開番号】 特開2001−286368(P2001−286368A)
【公開日】 平成13年10月16日(2001.10.16)
【出願番号】 特願2000−106657(P2000−106657)