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【発明の名称】 乗り物用座席
【発明者】 【氏名】佐藤 信也

【要約】 【課題】シートバックを安価であり且つ見栄えが良い乗り物用座席を提供する。

【解決手段】ブロー成形により形成されてなる中空状のシートバックフレーム8と、該シートバックフレーム8のアームレスト収納用凹部6を除く位置に少なくとも配されてなるパッド9と、該パッド9及び前記シートバックフレーム8を覆うと共に前記シートバックフレーム8に支持部材11により支持されてなる袋状の表皮10とより構成されてなる。前記支持部材11は、前記表皮10の内面側に固設されてなる平板長尺状の支持部12と、該支持部12の短辺に対して直角状に延在されてなり且つ前記シートバックフレーム8に係合されてなる爪部14とよりなり、前記爪部14には、前記支持部12が曲折可能なるスリットが形成されてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ブロー成形により形成されてなる中空状のシートバックフレームと、該シートバックフレームのアームレスト収納用凹部を除く位置に少なくとも配されてなるパッドと、該パッド及び前記シートバックフレームを覆うと共に前記シートバックフレームに支持部材により支持されてなる袋状の表皮とより少なくとも構成されてなるシートバックを有する乗り物用座席において、前記支持部材は、前記表皮の内面側に固設されてなる平板長尺状の支持部と、該支持部の短辺に対して直角状に延在されてなり且つ前記シートバックフレームに係合されてなる爪部とよりなり、前記爪部には、前記支持部が曲折可能なるスリットが形成されてなることを特徴とする乗り物用座席。
【請求項2】 請求項1に記載の乗り物用座席であって、前記シートバックフレームの前記アームレスト収納用凹部が形成される部位には、前記支持部材が係合される貫通孔が形成されてなることを特徴とする乗り物用座席。
【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の乗り物用座席であって、前記支持部材は、左右に離間した位置に並列状に配列され、前記貫通孔は、左右に離間した位置に並列状に形成されてなることを特徴とする乗り物用座席。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乗り物用座席、特にそのシートバックの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知の乗り物用座席のシートバックとしては、ブロー成形により形成されてなる中空状のシートバックフレームと、該シートバックフレームのアームレスト収納用凹部を除く位置に配されてなるパッドと、該パッド及び前記シートバックフレームを覆うと共に前記シートバックフレームに支持されてなる表皮とより少なくとも構成されてなる。該表皮は、一般の位置では、パッドに埋設されてなるワイヤフレームにホグリングにより保持され、前記アームレスト収納用凹部の位置では、該凹部を形成するスクリーンボードを介してクリップにより保持している構造のものがある(クリップによる保持構造の類似技術として、実開平6−44500号公報参照)。
【0003】かかるシートバックの構造にあっては、シートバックが立体的に形成されているので、パッド及びシートバックフレームの前側及び側部を覆う表皮とした場合には、後ろ側に大きく開口が形成される。該後ろ側の開口には、カーペットなどの化粧部材を覆って、クリップにより固設されることで、パッド及びシートバックフレームを全て覆う構造としているが、化粧部材やクリップを必要とするので、原価が高騰し、改善が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この対策として、表皮を袋状にして、パッドやシートバックフレームを覆う構造が考えられるが、アームレスト収納用凹部を形成するために、表皮の表面側から凹部を形成するための部材を押し込む必要があり、この点で原価が高騰することになる。また、クリップなどが複数露出するので見栄えも良くない。
【0005】この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、シートバックを安価であり且つ見栄えが良い乗り物用座席を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、ブロー成形により形成されてなる中空状のシートバックフレームと、該シートバックフレームのアームレスト収納用凹部を除く位置に少なくとも配されてなるパッドと、該パッド及び前記シートバックフレームを覆うと共に前記シートバックフレームに支持部材により支持されてなる袋状の表皮とより少なくとも構成されてなるシートバックを有する乗り物用座席において、前記支持部材は、前記表皮の内面側に固設されてなる平板長尺状の支持部と、該支持部の短辺に対して直角状に延在されてなり且つ前記シートバックフレームに係合されてなる爪部とよりなり、前記爪部には、前記支持部が曲折可能なるスリットが形成されてなる。
【0007】請求項1に記載の発明によれば、前記シートバックフレームに係合される支持部材の支持部がスリットにより曲折可能であるため、袋状の表皮を裏側からひっくり返しての収納作業ができる。従って、シートバックは、表皮のみで、支持部材などの支持手段が見えない分、見栄えが著しく向上するばかりか、押し込み部材が不要な分原価が低減できることになる。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の乗り物用座席であって、前記シートバックフレームの前記アームレスト収納用凹部が形成される部位には、前記支持部材が係合される貫通孔が形成されてなる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、前記貫通孔が前記アームレスト収納用凹部に形成されているので、該貫通孔に支持部材を係合させるだけで、該凹部が確実な形態をなすことができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の乗り物用座席であって、前記支持部材は、左右に離間した位置に並列状に配列され、前記貫通孔は、左右に離間した位置に並列状に形成されてなる。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、前記アームレスト収納用凹部の全幅に相当する左右に離間した位置に並列状に形成されてなる貫通孔に支持部材を係合させるだけで、表皮は凹状に保持されることになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
【0013】図中、符号1は、乗り物用座席であり、シートクッション2とシートバック3とより構成される。該シートバック3は、左右幅の60%を占める第1シートバック4と、左右幅の40%を占める第2シートバック5とより構成されてなり、該第1シートバック4の第2シートバック5側の端部に、アームレスト収納用凹部6が形成され、該アームレスト収納用凹部6にアームレスト7が出没自在に支持されてなる。
【0014】前記第1シートバック4は、ブロー成形により形成されてなる中空状のシートバックフレーム8と、該シートバックフレーム8の前記アームレスト収納用凹部6を除く位置に配されてなるパッド9と、該パッド9及び前記シートバックフレーム8を覆うと共に前記シートバックフレーム8に支持されてなる袋状の表皮10とより少なくとも構成されてなる。
【0015】前記シートバックフレーム8のアームレスト収納用凹部6を形成する表皮10の内面側には、合成樹脂製の支持部材11が左右に離間した位置に並列状に配列支持されている。該支持部材11は、前記表皮10の内面側に縫製により固設されてなる平板上下長尺状の支持部12と、該支持部12の短辺12aに対して直角状に延在されてなり且つ前記シートバックフレーム8の後述する貫通孔13に係合されてなる爪部14とよりなる。前記爪部14には、前記支持部12が曲折可能なるスリット15が形成されてなることで、前記爪部14が複数形成されてなる。図6に示した支持部材11は、図4の右側の貫通孔13に係合されるもので、左側の貫通孔13に係合される支持部材11は、図6に示した状態と左右対称として図4に示した。しかし、これに限定されるものではなく、左右の貫通孔13に、共に同じ支持部材11が係合支持されていても良い。
【0016】前記貫通孔13は、前記シートバックフレーム8の前記アームレスト収納用凹部6が形成される部位に、左右に離間した位置に並列状に形成されてなり、上下に同じ幅寸法で長尺状に形成されてなる。しかし、これに限定されるものではなく、支持部材11の支持部12に合わせて、断続的な或いは幅を異にして長尺状のものでも良い。
【0017】次に、この実施形態の作用を説明する。
【0018】前記シートバックフレーム8に係合される支持部材11の支持部14がスリット15により曲折可能であるため、袋状の表皮10を裏側からひっくり返しての収納作業ができる。従って、シートバック3は、表皮10のみで、支持部材11などの支持手段が見えない分、見栄えが著しく向上するばかりか、押し込み部材が不要な分原価が低減できることになる。
【0019】前記貫通孔13が前記アームレスト収納用凹部6に形成されているので、該貫通孔13に支持部材11の支持部14を係合させるだけで、該アームレスト収納用凹部6が、図4に示すように、確実な形態をなすことができる。
【0020】前記アームレスト収納用凹部6の全幅に相当する左右に離間した位置に並列状に形成されてなる貫通孔13に支持部材11の支持部13を係合させるだけで、表皮10は、図4に示すように、凹状に保持されることになる。
【0021】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、前記シートバックフレームに係合される支持部材の支持部がスリットにより曲折可能であるため、袋状の表皮を裏側からひっくり返しての収納作業ができる。従って、シートバックは、表皮のみで、支持部材などの支持手段が見えない分、見栄えが著しく向上するばかりか、押し込み部材が不要な分原価が低減できることになる。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、前記貫通孔が前記アームレスト収納用凹部に形成されているので、該貫通孔に支持部材を係合させるだけで、該凹部が確実な形態をなすことができる。
【0023】請求項3に記載の発明によれば、前記アームレスト収納用凹部の全幅に相当する左右に離間した位置に並列状に形成されてなる貫通孔に支持部材を係合させるだけで、表皮は凹状に保持されることになる。
【出願人】 【識別番号】000210089
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ オートモーティブ システムズ株式会社
【出願日】 平成12年3月14日(2000.3.14)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外8名)
【公開番号】 特開2001−258680(P2001−258680A)
【公開日】 平成13年9月25日(2001.9.25)
【出願番号】 特願2000−70890(P2000−70890)