| 【発明の名称】 |
シートのクッション体 |
| 【発明者】 |
【氏名】斉 藤 正 次
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| 【要約】 |
【課題】シートのクッション体に長時間着座した場合に、尻部及び大腿部が疲労するのを避ける。着座者が揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させる。
【解決手段】クッション体21のメイン部23の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部27を左右一対形成する。切欠部27の幅方向の長さを着座者の尻部11の座骨結節13と大腿骨15とを結ぶ大転子17の下方からメイン部23の両側端部に向かって形成する。切欠部27をクッション体21のメイン部の厚さの40〜70%残した状態で形成する。切欠部27にメイン部23のクッション体21よりも軟質のパッド材28をエアーバルブ33を備えたエアー袋31に挿入した状態で挿入する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部の幅方向の位置は着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方に夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期にエアー袋内のエアーがエアーバルブより排出されるようになされていることを特徴とするシートのクッション体。 【請求項2】 シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部はクッション体のメイン部の厚さの40〜70%の厚さに形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされていることを特徴とするシートのクッション体。 【請求項3】 シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされていることを特徴とするシートのクッション体。 【請求項4】 シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされ、荷重が取り除かれると、前記軟質のパッド材の復元力により復元するようになされていることを特徴とするシートのクッション体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はシートのクッション体に関し、更に詳細に説明すると、シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、車両用シート,鉄道用座席,劇場用座席等のシートには長時間着座することが多く、また高速道路の整備により長時間車に乗り着座したまま移動する機会が増大している。このため車両用シート,鉄道用座席,劇場用座席等のシートには厚いクッション体が設けられ、長時間着座しても疲れないように種々の改良が施されている。 【0003】図6に示す如く、車両用シート等のシートクッションのクッション体1は、シートフレーム3に取付けられ、このクッション体1は着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部5と、このメイン部5の両側に一体に形成されたサイド部7とを有している。クッション体1のメイン部5とサイド部7とは発泡ウレタン等の発泡合成樹脂より一体に成形され、図示しない表皮材により被覆されてシートクッションが形成されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、従来の車両用シート等のクッション体1に長時間着座した場合には、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けられないものであった。着座者の尻部及び大腿部の痛みや疲労は、図3及び図4に示す如く、着座者Hの尻部11の座骨結節13や大腿骨15及び大転子17の下部が圧迫されることにより座骨結節13や大腿骨15及び大転子17の下部の大臀筋の血流阻害を起こし、または許容圧を超えることにより発生している。 【0005】図5に示すクッション体1に、計測装置により着座状態の圧力を加え、この時のクッション体1の面積変化、圧縮率を計測したところ、図6に示す如く面積変化及び圧縮率の変化があり、この面積変化の大きい部分、即ち着座者Hの尻部11の座骨結節13と大腿骨15とを結ぶ大転子17の下方に対応する位置のメイン部5の圧縮率が50%以上となっている部分5aが存在することが判明した。これはクッション体1のメイン部5が横方向に連続し、発泡体のセルが連続するため、クッション体1の上下方向の荷重がメイン部5の横方向に伝達されるためである。 【0006】また、クッション体1のメイン部5の側部に凹部や切欠部を設け、着座者Hの尻部11の座骨結節13や大腿骨15及び大転子17の下部が圧迫されるのを防止することができるが、これは着座者Hが静止状態においては有効であるが、車両用シート,鉄道用座席のように左右に揺動する場合には凹部や切欠部が着座者Hに空隙感を与え、また車両用シート,鉄道用座席が揺動し、着座者Hが左右に揺動した場合に、着座者Hの安定性が悪く左右に揺動する虞れを有し、また支え感が不足する欠点を有していた。 【0007】本発明の目的は、車両用シート,鉄道用座席,劇場用座席等のシートのクッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下方のクッション体の面積変化を小さくし、圧縮率を小さくし、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下部の大臀筋が圧迫され、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができ、経済性に優れたシートのクッション体を提供するものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は上述せる課題に鑑みてなされたもので、本発明の請求項1に記載のシートのクッション体は、シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部の幅方向の位置は着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方に夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期にエアー袋内のエアーがエアーバルブより排出されるようになされことを特徴とする。 【0009】また、本発明の請求項2に記載のシートのクッション体は、シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部はクッション体のメイン部の厚さの40〜70%の厚さに形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされていることを特徴とする。 【0010】また、本発明の請求項3に記載のシートのクッション体は、シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされていることを特徴とする。 【0011】また、本発明の請求項4に記載のシートのクッション体は、シートフレームに取付けられ、着座者の尻部及び大腿部を支持するメイン部を有するシートのクッション体において、前記クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされ、荷重が取り除かれると、前記軟質のパッド材の復元力により復元するようになされていることを特徴とする。 【0012】本発明の請求項1に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部の幅方向の位置は着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方に夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期にエアー袋内のエアーがエアーバルブより排出されるようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下部が圧迫され、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0013】本発明の請求項2に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部はクッション体のメイン部の厚さの40〜70%の厚さに形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下部が圧迫され、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0014】本発明の請求項3に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下部が圧迫され、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0015】本発明の請求項4に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされ、荷重が取り除かれると、前記軟質のパッド材の復元力により復元するようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下部が圧迫され、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシートのクッション体を図面を参照して詳述する。図1(a),(b),(c)及び図2には本発明に係るシートのクッション体の実施の形態が夫々示されており、この実施の形態においては、車両用シートのクッション体21に適用した場合として説明するが、これに限定されるものではなく、鉄道用座席,劇場用座席等のシートのクッション体に適用することができるものである。また図3及び図4に示す着座者Hの尻部11の座骨結節13や大腿骨15及び大転子17の説明は本実施の形態で援用する。 【0017】シートのクッション体21はシートフレーム22に載置され、図示しない表皮材で被覆されるものであり、シートフレーム22はパンフレームやスプリングを用いたフレーム及びその他のフレームを適用することができる。クッション体21は着座者Hの尻部11及び大腿部を支持するメイン部23と、このメイン部23の両側に一体に形成されたサイド部25とを有する。 【0018】尚、サイド部25は、図示の実施の形態では上方に弯曲しているが、メイン部23とサイド部25は1つのクッション体21を意味するもので、境目がないものも当然にメイン部23とサイド部25を有するもので、1つのクッション体21であればどのような形状のものであってもよい。 【0019】前記クッション体21のメイン部23の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部27が左右一対形成されている。この切欠部27の幅方向の位置は着座者Hの尻部11の座骨結節13と大腿骨15とを結ぶ大転子17の下方に夫々形成されている。着座者Hの体格の相違によって多少座骨結節13及び大転子17の位置が異なるように思われるが、通常の着座者Hの座骨結節13及び大転子17の位置は数値的にはほとんど変わらないものである。 【0020】前記クッション体21のメイン部23の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部27が形成されている。この切欠部27を形成することにより、クッション体21のメイン部23が横方向に連続し、発泡体のセルが横方向に連続するのを分断し、クッション体21に加えられる着座者Hの上下方向の荷重による、従来の図6で示す面積変化及び圧縮率の変化の大きい部分を異なる位置に移動させることができる。 【0021】また切欠部27には、着座者Hの尻部11の大臀筋等の筋肉より柔らかい軟質のパッド材28が挿入されている。この軟質のパッド材28は当然クッション体21のメイン部23よりも軟質に形成されている。前記軟質のパッド材28は、図2に示す如く、エアーバルブ33に連結されたエアー袋31内に挿入されている。 【0022】従って、クッション体21に着座した着座初期状態で所定の荷重が加えられると、エアー袋31内の軟質のパッド材28は着座者Hの尻部11の大臀筋等の筋肉に押圧されて下方に変位し、これによりエアー袋31内のエアーがエアーバルブ33より排出され、着座者Hの尻部11の大臀筋等の筋肉に過剰な圧迫を与えるのを防止することができる。また、エアーバルブ33が閉じられるとエアーの排出を止め、着座者Hが左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができるようになされている。 【0023】前記エアー袋31のエアーバルブ33の開閉作動は、着座者Hの着座を検知する着座センサーや、シートベルト装着センサー等で感知して作動させるものであってもよく、着座者Hが判断して手動で行うことができる。またシートベルト装着後エアーの排出を止め、またはシートベルト装着後一定時間の経過後、例えば遅れタイマー等を用いてエアー袋31内のエアーを十分に排出させた後、エアーバルブ33を閉じるようにしてもよい。更に手動バルブと電磁バルブを併用してもよい。 【0024】前記エアー袋31はシートフレーム22に固着してもよく、または切欠部27のクッション体21のメイン部23の側部に固着してもよい。前記エアーバルブ33が閉じられるとエアーの排出を止めると共に、また荷重が取り除かれると、前記軟質のパッド材28の復元力によりエアーバルブ33が開き復元するようになされている。 【0025】前記左右の切欠部27の間隔はL1は、図1(a)に示す如く、220mm〜280mm、好ましくは250mmに設定され、この左右の切欠部27の間隔L1は人体の左右の大転子17の間隔の250mmに対応している。また左右の切欠部27の間隔L1が220mm以下であると支持力が低下し、揺動する虞れを有し、また左右の切欠部27の間隔L1が280mm以上であると大転子17圧が高くなり、着座者Hの尻部11の座骨結節13や大腿骨15及び大転子17の下部の大臀筋が圧迫され、着座者Hの尻部11及び大腿部が疲労するのを避けることができない。 【0026】前記切欠部27の幅方向の長さL2は、図1(b)に示す如く、着座者Hの尻部11の座骨結節13と大腿骨15とを結ぶ大転子17の下方からメイン部23の両側端部に向かって、本実施の形態ではメイン部23の両側端部まで夫々形成されているが、両側端部まで延びていなくてもよい。また切欠部27の前後方向の長さL3,L4は、図1(a)に示す如く、着座者HのヒップポイントHPを中心として前方に60〜120mm、好ましくは90mm、後方に30〜90mm、好ましくは60mmに形成されている。 【0027】前記切欠部27にエアー袋31内に挿入された軟質のパッド材28が挿入されている状態で、ヒップポイントHPから前方への長さL3が60mm以下であると着座者Hの尻部11の尻ずれが発生し、着座での効果が少なくなり、また前方への長さL3が120mm以上であると着座者Hの大腿部の支持が弱くなる。またヒップポイントHPから後方への長さL4が30mm以下であると着座者Hの大臀筋への圧迫が残り、着座での効果が少なくなり、また後方への長さL4が90mm以上であるとクッション体21のトリムアッシー時に皺等が発生し、形状保持が困難となる。 【0028】図1(b)に示す如く、前記切欠部27の厚さL6はクッション体21のメイン部23の厚さL5に対して、メイン部23の厚さL5の40〜70%の厚さに形成され、この切欠部27にエアー袋31内に挿入された軟質のパッド材28が挿入されている。この軟質のパッド材28はクッション体21のメイン部23のウレタン発泡体等の密度が小さいものから形成されている。このエアー袋31と軟質のパッド材28はクッション体21の成形後に挿入するものであってもよく、またはこのエアー袋31と軟質のパッド材28を発泡成形時にインサート成形することもできる。 【0029】クッション体21に着座していない状態より、クッション体21に計測装置により着座状態の圧力を加え、この時のクッション体21の面積変化、圧縮率を計測したところ、図2に示す如く面積変化及び圧縮率の変化があった。この面積変化の大きい部分は着座者Hの尻部11の中央に集中し、側部の面積変化及び圧縮率の変化は少なくなっている。また着座者が左右に揺動してもエアー袋31に挿入された軟質のパッド材28により左右の揺動安定性をコントロールすることができ、安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0030】 【発明の効果】以上が本発明に係るシートのクッション体の実施の形態であるが、本発明の請求項1に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部の幅方向の位置は着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方に夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期にエアー袋内のエアーがエアーバルブより排出されるようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0031】本発明の請求項2に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、該切欠部はクッション体のメイン部の厚さの40〜70%の厚さに形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0032】本発明の請求項3に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0033】本発明の請求項4に記載のシートのクッション体によれば、クッション体のメイン部の両側部の下部に前後方向に延びる切欠部が左右一対形成され、前記切欠部の幅方向の長さは着座者の尻部の座骨結節と大腿骨とを結ぶ大転子の下方からメイン部の両側端部に向かって夫々形成され、前記切欠部の前後方向の長さは着座者のヒップポイントを中心として前方に60〜120mm、後方に30〜90mmに形成され、該切欠部に前記メイン部のクッション体よりも軟質のパッド材が挿入され、該軟質のパッド材はエアーバルブを備えたエアー袋内に挿入され、着座初期に前記軟質のパッド材に所定の荷重が加えられると、エアー袋内のエアーがエアーバルブより排出され、エアーバルブが閉じられるとエアーの排出を止めるようになされ、荷重が取り除かれると、前記軟質のパッド材の復元力により復元するようになされているので、クッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなるのを防止することができ、切欠部の空隙感をエアー袋及び軟質のパッド材が解消することができ、着座者が左右に揺動しても安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができる。 【0034】本発明によれば、車両用シート,鉄道用座席,劇場用座席等のシートのクッション体に長時間着座した場合に、着座者の尻部及び大腿部が疲労するのを避けることができ、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下方のクッション体の面積変化を小さくし、圧縮率を小さくし、着座者の尻部の座骨結節や大腿骨及び大転子の下部の大臀筋が圧迫され、長時間の着座によって尻部及び大腿部が痛くなったり、しびれたりするのを防止することができ、着座者が左右に揺動してもエアー袋及び軟質のパッド材により安定性及び支え感を向上させることができ、座り心地及び快適性を向上させることができ、経済性に優れたシートのクッション体を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000210089 【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ オートモーティブ システムズ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月26日(2000.1.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074170 【弁理士】 【氏名又は名称】秋山 修
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| 【公開番号】 |
特開2001−204576(P2001−204576A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月31日(2001.7.31) |
| 【出願番号】 |
特願2000−17237(P2000−17237) |
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