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【発明の名称】 シートバックの表皮端末固定構造
【発明者】 【氏名】水野 信一

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バックパネルと袋状の表皮とによって、フレーム付の発泡体製パッドを被覆してなるシートバックにおいて、前記表皮におけるシートバックの前面側における端末に沿って硬質プレートを取付け、該硬質プレートをバックパネルの下端より前方に折曲する折曲部と、バックパネルをフレーム付に固定する取付片と共に一体に締結することにより、表皮の端末を固定してなるシートバックの表皮端末固定構造。
【請求項2】 前記表皮の端末には袋部を形成し、該袋部内に前記硬質プレートを装入し、前記バックパネルの折曲部と取付片との間に、硬質プレート付表皮の袋部挿込用の隙間を設けてなる前記請求項1記載のシートバックの表皮端末固定構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用シートのシートバック(背凭部)における表皮の端末固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用シートのシートバックには、バックパネルと袋状の表皮によってフレーム付の発泡体製パッドを被覆したものがある。これはバックパネルをフレームに締結し、表皮の開口部をパッドの下端部において閉口することにより、フレーム付のパッドを被覆してシートバックを形成している。
【0003】以上の表皮の開口は、表皮の開口部端末をフレームに溶接したトリムワイヤに、多数のホッグリングの結着により行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、このホッグリングによる結着は、結着部分と非結着部分が凹凸状になり、ホッグリングが外部に露出する。そのため、シートバックを前倒した際、結着部分と非結着部分が露出するため、シートバックの外観品質が損なわれる不具合があった。
【0005】一方、シートクッションの表皮の端末に、断面U字状の合成樹脂製リテーナを縫着し、このリテーナをシートクッションのフレーム等に引掛けることにより、表皮の端末を係止するものが開示されている。
【0006】これは前述の如くホッグリングを使用しないために、表皮の固定個所に沿って凹凸状になることがないが、リテーナが外れ易いため、前倒した際に外部に固定部が露出するシートバックの表皮係止構造には使用されていない。
【0007】そこで本発明は表皮の端末が確実に固定され、しかも、固定個所の外観品質を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するための本発明は、バックパネルと袋状の表皮とによって、フレーム付の発泡体製パッドを被覆してなるシートバックにおいて、前記表皮におけるシートバックの前面側における端末に沿って硬質プレートを取付け、該硬質プレートをバックパネルの下端より前方に折曲する折曲部と、バックパネルをフレーム付に固定する取付片と共に一体に締結することにより、表皮の端末を固定してなる構成である。
【0009】以上の構成により、表皮の端末が皺、タルミなく硬質プレートに取付けられ、この硬質プレートがバックフレームとフレームとに締結されるため取り外れることがないし、バックフレームとの一体性により外観品質が向上する。
【0010】また、前記表皮の端末には袋部を形成し、該袋部内に前記硬質プレートを装入し、前記バックパネルの折曲部と取付片との間に、硬質プレート付表皮の袋部挿込用の隙間を設けてなることにより、硬質プレート付の表皮の端末が外部に露出することなく取付けられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る構造を備えたシートバック(SB)を示し、このシートバック(SB)はリクライニング装置(R)によって前倒可能にシートクッション(SC)に取付けられている。
【0012】そして、シートバック(SB)の背裏側にはバックパネル(2)が取付けられ、このバックパネル(2)内には後席乗員用のフットレスト(20)が格納されている。図中(25)はフットレスト(20)を後方に向けて回動するための操作部を示す。
【0013】シートバック(SB)は袋状に縫製した表皮(1)で被覆され、この表皮(1)はシートバック(SB)の下端面において閉口されている。
【0014】図2は表皮(1)の開口部を構成する端末を固定する前の状態を示し、パイプを略枠状に折曲して形成したフレーム(4)にはその上下に、パッド(3)を支持すると共にバックパネル(2)を掛止するための支持ワイヤ(42)(43)が横架され、最下端の水平状のフレーム(4A)には後方に向けてブラケット(40)(40)が溶接されている。
【0015】このフレーム(4)は前記モールド加工した発泡体製のパッド(3)に被包され、パッド(3)の前記バックパネル(2)を取付ける部分は切欠されている。そして、このパッド(3)の切欠部を除く部分が表皮(1)で被覆され、切欠部の周囲の表皮(1)の端縁(11)は、前記バックパネル(2)によって押圧されて固定される。
【0016】シートバック(SB)の前面側である着座面側を構成する前面表皮(10)は、図3に示すように、端末(101)は折り返して袋状に縫着され、内部に金属板、硬質合成樹脂などの硬質プレート(12)が挿入されている。
【0017】以上の硬質プレート(12)と端末(101)には、通孔(12A)(12A)(101A)(101A)が開孔されている。この硬質プレート(12)を前面表皮(10)の端末(101)に挿入することにより、硬質プレート(12)の剛性により前面表皮(10)の端末(101)の皺、タルミが生じない。
【0018】バックパネル(2)はその下端縁に前方に折曲する折曲部(21)が延設され、この折曲部(21)の上方には間隔をあけて取付片(22)(22)がバックパネル(2)の内側に締結されている。
【0019】この取付片(22)(22)を前記ブラケット(40)(40)にビス止め(41)することにより、バックパネル(2)の下部はフレーム(4A)側に固定される。
【0020】なお、バックパネル(2)の上部内側にはフック(不図示)が上下に設けてあり、このフックが前記支持ワイヤ(42)(43)に掛止されるように構成されている。図中(2A)はバックパネル(2)に設けたフットレスト(20)の格納凹部を示す。
【0021】また、フットレスト(20)は支軸(20A)(20A)によってバックパネル(2)及びこのバックパネル(2)に締め結けられる金属製の軸受(不図示)に回動自在に枢着されている。
【0022】以上の取付片(22)(22)には、図3に示すように通孔(22A)が開孔され、この通孔(22A)に連通するようにナット(23)(23)が溶接されている。
【0023】取付片(22)(22)は、折曲部(21)の上方に取付けられているため、この取付片(22)(22)と折曲部(21)との間に図3に示すように間隙(イ)が生じる。
【0024】なお、前記折曲部(21)における取付片(22)(22)の下方に位置する部分には、通穴(21A)が開孔されている。図中(24)は折曲部(21)の通穴(21A)から前面表皮(10)の端末(101)に設けた通孔(101A)と硬質プレート(12)の通孔(12A)と取付片(22)の通孔(22A)に各々挿通されナット(23)に締結されるスクリュー、(31)はパッド(31)の折曲部を各々示す。
【0025】図4は前面表皮(10)の端末(101)を固定してシートバック(SB)を形成した状態を示し、硬質プレート(12)を挿入した端末(101)は折曲部(21)と取付片(22)(22)との間の間隙(イ)に挿し込まれて、スクリュー(24)によって三者一体に締結されている。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、硬質プレートが表皮の端末に取付けられているため、硬質プレートをバックパネル、取付片に一体に締結することにより、表皮の端末全体が引張られて固定される。
【0027】そのため、表皮の端末の固定個所に皺、タルミが生じないし確実に固定され、取り外れる虞れが全くない。
【0028】また、バックパネルと取付片との間の間隙に、硬質プレート付の表皮の端末を挿し込んで固定することにより、固定個所が外部から視覚されず、シートバックの外観品質を向上し得る。
【出願人】 【識別番号】000133098
【氏名又は名称】株式会社タチエス
【出願日】 平成11年12月20日(1999.12.20)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−169868(P2001−169868A)
【公開日】 平成13年6月26日(2001.6.26)
【出願番号】 特願平11−360208