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【発明の名称】 机におけるキーボード用引き出し
【発明者】 【氏名】今井 文博

【氏名】吹本 理

【要約】 【課題】キーボード用の引き出しの前面を、角部分がなく、安全性に優れるものとするとともに、手で触れる部分の感触をよくし、かつ外観も良好なものとする。

【解決手段】引き出し本体5の左右両側板の前端部を覆う両側端部3と、その中間に両側端部3より高さの低いリストレスト部4とを形成した合成樹脂製の前面板6を、引き出し本体5の前縁部に係止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 引き出し本体の左右両側板の前端部を覆う両側端部と、その中間に前記両側端部より高さの低いリストレスト部とを形成した合成樹脂製の前面板を、前記引き出し本体の前縁部に係止したことを特徴とする机におけるキーボード用引き出し。
【請求項2】 前面板を、断面が同一で、上面にリストレスト部が形成された中間部材と、該中間部材の左右両側端に嵌合固着され、引き出し本体の左右両側板の前端部を覆う側端部部材とから構成した請求項1記載の机におけるキーボード用引き出し。
【請求項3】 引き出し本体の下部前縁部に、左右方向に延びるほぼ上向きコ字状の補強部材を設け、前面板には、前記補強部材のコ字の前縁から前方に延びる端部に嵌合するスリット状の凹部と、コ字の後縁から前方に折れ曲がる端部を係止する係止爪とを設けた請求項1または2記載の机におけるキーボード用引き出し。
【請求項4】 前面板の下部に手掛け部を形成した請求項1〜3のいずれかに記載の机におけるキーボード用引き出し。
【請求項5】 少なくとも前面板の側端部部材の手掛け部の芯に、中間部材側に突出する突出部を設けるとともに、中間部材の手掛け部に、前記突出部を嵌合しうる中空部を設けた請求項4記載の机におけるキーボード用引き出し。
【請求項6】 引き出しの後面板に、通線グロメット用の切り欠き部を設けた請求項1〜5のいずれかに記載の机におけるキーボード用引き出し。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パソコンを使用する机に設けられるキーボード用引き出しに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種キーボード用引き出しは、その前面板部分が、引き出し本体の板金部を何回かに折り曲げて作成したり、合成樹脂成型品を使用するにしても、手掛け部分と側面部分に分かれており、これらが、個別に引き出し本体にビス止めなどで固定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来のキーボード用引き出しの構造では、引き出しの角部分がむき出している部分が多く、手や衣類を引っかけたりして安全性に欠ける。また、引き出しを手で引き出す際に、引き出し本体の板金部に手が触れる部分が多く、板金の金属特有の冷たさなど感触が悪く、さらに、合成樹脂成形品を使用する場合も、手掛け部分と側端部分が個別に引き出し本体に固定されているために、外観上、凹凸が多く滑らかさに欠け美観を損ねている。
【0004】本発明は、上述の問題点に鑑み、キーボード用の引き出しの前面を、角部分がなく、安全性に優れるとともに、通常の使用状態で手で触れる部分が合成樹脂製の部分であり、冷たさがなく、触感がよく、かつ手掛け部分と側端部分がリストレスト部まで含めて一体に形成されており、外観上も良好なキーボード用引き出しを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)引き出し本体の左右両側板の前端部を覆う両側端部と、その中間に前記両側端部より高さの低いリストレスト部とを形成した合成樹脂製の前面板を、前記引き出し本体の前縁部に係止する。
【0006】(2)上記(1)項において、前面板を、断面が同一で、上面にリストレスト部が形成された中間部材と、該中間部材の左右両側端に嵌合固着され、引き出し本体の左右両側板の前端部を覆う側端部部材とから構成する。
【0007】(3)上記(1)または(2)項において、引き出し本体の下部前縁部に、左右方向に延びるほぼ上向きコ字状の補強部材を設け、前面板には、前記補強部材のコ字の前縁から前方に延びる端部に嵌合するスリット状の凹部と、コ字の後縁から前方に折れ曲がる端部を係止する係止爪とを設ける。
【0008】(4)上記(1)から(3)項のいずれかにおいて、前面板の下部に手掛け部を形成する。
【0009】(5)上記(4)項において、少なくとも前面板の側端部部材の手掛け部の芯に、中間部材側に突出する突出部を設けるとともに、中間部材の手掛け部に、前記突出部を嵌合しうる中空部を設ける。
【0010】(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、引き出しの後面板に、通線グロメット用の切り欠き部を設ける。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のキーボード用引き出し(1)を取り付けた机(A)の側面図で、図2はその正面図である。図3〜図11は、本発明のキーボード用引き出(1)の1実施例を示す。
【0012】これらのうち、図3は、キーボード用引き出し(1)の分解斜視図であり、図4、図5は、それぞれキーボード用引き出し(1)の正面図、平面図である。
【0013】図示するように、キーボード用引き出しの前面の両側端部(3)は、机(A)の天板(2)の下面(2a)まで立ち上がっている一方、中間部はリストレスト部(4)となるように高さが低くなっている。
【0014】キーボード用引き出し(1)は、鋼板製の引き出し本体(5)の前縁部に、合成樹脂製の前面板(6)を取り付けてなるものである。この合成樹脂製の前面板(6)は、図6及び図7に示す一体成型の中間部材(7)と、図8及び図9に示す一体成型の側端部部材(8)(左側の側部部材だけが代表として示されているが、右側の側端部部材は、これと対称形である)とにより構成される。
【0015】図6及び図7に示すように、中間部材(7)は、リストレスト部(4)を形成するように高さが低い平面状の上面を有し、前端には下方に突出する断面三角形状の手掛け部(9)が形成されている。手掛け部(9)の内部は断面三角形状の空洞(9a)となっている。
【0016】手掛け部(9)の後端上部からは、リストレスト部(4)を形成する部分と僅かな間隔を残すスリット(10)を形成して後方に延びる部分があり、そのリストレスト部のほぼ中央の位置から下方に下がり、垂直長孔(11)を形成する部分となっている。
【0017】リストレスト部(4)を形成する部分の後端部の下面には、後方を向く係止爪(12)が突設されており、また、垂直長孔(11)を形成する部分の直ぐ後に当たる位置においては前方を向く肩部(13)が下方に向けて突設されている。
【0018】図8及び図9に示すように側端部部材(8)は、上述の中間部材(7)と殆ど同断面形状の下部部分(14)と、この下部部分(14)と一体に成型されこの部分より高さの高い側部部分(15)とからなる。下部部分(14)は、中間部材(7)と同断面形状ではあるが、係止爪(12)及び肩部(13)は設けられておらず、また、空洞(9a)及び垂直長孔(11)に相当する部分にそれぞれ同形の突出部(16)(17)を左右方向に突設している。
【0019】側部部分(15)の内部は、引き出し本体(5)の前縁部を挿入する空洞部(18)が形成されており、その内壁部の外表面に四角形の突起(19)が形成されている。
【0020】図10に示すように、引き出し本体(5)の前端部の下部には、底板(5a)の前部立ち上がり部に接して、ほぼ上向きコ字状の鋼板製の補強部材(20)が取り付けられている。補強部材(20)の上部前端から前方に延びる端部(20a)は、中間部材(7)のスリット(10)に嵌合し、その後部を肩部(13)により受けることができる。また、補強部材(20)の上部後端から前方に折れ曲がる端部(20b)は係止爪(12)により係止される。
【0021】図10に示す引き出し(1)の後端の後面板(21)の上端には、図11に示す切り欠き部(22)が設けられており、ここにコード、ケーブル類を通す公知の通線用グロメット(図示してない)が取り付けられる。
【0022】組立に当たっては、まず中間部材(7)の両端部の空洞(9a)及び垂直長孔(11)に、側端部部材(8)の突出部(16)(17)をそれぞれ差し込んで、適宜な接着剤により両者を一体に接合する。
【0023】次いで、このようにして形成した前面板(6)を、引き出し本体(5)の前端部に差し込んで固定する。すなわち、前述のように、補強部材(20)の上部前端から前方に延びる端部(20a)を、中間部材(7)のスリット(10)に嵌合し、その後部を肩部(13)により受けさせ、補強部材(20)の端部(20b)を中間部材(7)の係止爪(13)により係止する。また、側端部部材(8)の空洞(18)に差し込んだ引き出し本体(5)の側部に穿設された角孔(23)に突起(19)を嵌め込む。このようにすることにより、前面板(6)は、しっかりと引き出し本体(5)に取り付けることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果を奏することができる。請求項1記載の発明によれば、キーボード用引き出しの前部は、リストレスト部まで含めて合成樹脂製の成型品により一体的に形成され、手や衣類等を引っかけるおそれのある角部は一切なく、通常の使用状態で手が触れる部分は、合成樹脂製の部分であり、冷たさがなく、感触よく、更に引き出しの手掛け部分と側面部分が一体的に組み付けられており外観上も美観に優れたものとなる。
【0025】請求項2記載の発明によれば、左右幅の違う引き出しの仕様に対しても、中間部分の切断長さを変えることで対応でき、コストダウンを図ることができる。
【0026】請求項3記載の発明によれば、前面板のリストレスト部の前半分は、補強部材の前縁から前方に延びる端部を前面板のスリット状の凹部に挟み込んで支持され、リストレスト部の後半部は補強部材の後縁から前方に延びる端部を前面板の係止爪に係止させることにより支持されるので、リスト支持の際、上から前下がりの回転荷重が加わっても、これに充分耐えることができ、前面板が外れたり変形することがない。そのため手の重みなどがかかることを気にせずに、能率的にキーボードを使った事務作業を行うことができる。
【0027】請求項4記載の発明によれば、キーボード用引き出しを手掛け部に手を掛けて容易に引き出すことができる。
【0028】請求項5記載の発明によれば、側端部部材と中間部材とを強固に一体化することができる。
【0029】請求項6記載の発明によれば、キーボードへのケーブルやコード類を引き出しの後から導くことができる。そのためキーボードの配線が体裁よくできるとともに、キーボードの使用時にコード類がからまることもない。
【出願人】 【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社岡村製作所
【出願日】 平成11年12月27日(1999.12.27)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2001−178569(P2001−178569A)
【公開日】 平成13年7月3日(2001.7.3)
【出願番号】 特願平11−370817