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【発明の名称】 可変型キッチン
【発明者】 【氏名】青野 拓司

【要約】 【課題】生活シーンやシチュエーションに応じたキッチンスペースを形成可能な可変型キッチンの提供。

【解決手段】キッチンコーナーK、ダイニングコーナーD、およびリビングコーナーLを連続して設けたLDKに、底面にキャスターが取り付けられキッチンコーナーKおよびダイニングコーナーDの壁面に沿って移動可能に形成されたシンク1と、天井に配置された移動用レール2bにそれぞれ吊設されレールの方向に沿って移動可能に形成されたカウンター2とコンロ3とを設けることによって、キッチンレイアウトを変化できる構成とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キッチン、ダイニングルーム、およびリビングルームを連続した1つの空間とし、キッチンのシンク、カウンター、およびコンロをそれぞれ別体に設けて前記空間内を独立して移動可能としたことを特徴とする可変型キッチン。
【請求項2】 前記シンクの底面にキャスターを設け、前記カウンターおよびコンロを天井に敷設した移動用レールに吊設したことを特徴とする請求項1記載の可変型キッチン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キッチンのシンク、カウンター、およびコンロをそれぞれ独立させ、部屋の中を移動可能とした可変型キッチンに関する。
【0002】
【従来の技術】住宅におけるキッチンプランは、■クローズド型、■セミオープン型、■オープン型の3つに大別される。まず、■のクローズド型は、ダイニングから独立して設けられているため、料理に専念したい人や炊事作業を見られたくないようなフォーマルな来客を迎えることが多い家庭向きで、調理の際に生じる臭いや煙などがリビング・ダイニング空間までおよびにくく、乱雑になりがちなキッチンを見られることがないという利点を有している。つぎに、■のセミオープン型は、ダイニングに対面したキッチンであり、炊事作業の効率性が高いのが特徴である。そして、■のオープン型は、開放的なキッチンが形成され、家族の誰もが炊事作業に参加しやすく、家族でコミュニケーションを図りながら炊事作業を行えるという利点を有している。このオープン型キッチンは、大勢を招いてホームパーティー等を開くことが多い家庭向きである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、キッチンプランは大きく3つに分けられ、それぞれ異なる特徴を備えているが、キッチンユニットのシンク、カウンター、およびコンロは所定位置に据え付けられた状態であるため、生活シーンの変化に応じてキッチンスペースを変化させることができないという問題があった。本発明は、従来のキッチンが抱える問題点に着目してなされたものであって、その目的とするところは、キッチンのシンク、カウンター、およびコンロをそれぞれ独立させて部屋の中を移動可能とし、生活シーンに応じたキッチンスペースを形成可能な可変型キッチンを提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1記載の可変型キッチンでは、キッチン、ダイニングルーム、およびリビングルームを連続した1つの空間とし、キッチンのシンク、カウンター、およびコンロをそれぞれ別体に設けて前記空間内を独立して移動可能としたことを特徴とする。
【0005】請求項2記載の発明では、請求項1記載の可変型キッチンにおいて、前記シンクの底面にキャスターを設け、前記カウンターおよびコンロを天井に敷設した移動用レールに吊設したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態1の可変型キッチンが設けられたLDK(リビング・ダイニング・キッチン)を示す斜視図である。このLDKは、建物の北東から南側にかけて逆L字状に形成された全面フローリング張りのワンルームであり、北側外壁には勝手口が設けられている。
【0007】図において、Kはキッチンコーナー、Dはダイニングコーナー、Lはリビングコーナー、1はシンク、2はカウンター、3はコンロ、4は照明である。前記ダイニングコーナーDは逆L字の中央角部に配置され、このダイニングコーナーDを挟んで北側の逆Lの先端にキッチンコーナーK、西側の逆L字の先端にリビングコーナーLがそれぞれ配置されている。
【0008】前記シンク1は、その底面にキャスターが取り付けられていて、LDKの東側外壁に沿ってキッチンコーナーKからダイニングコーナーDの間を南北方向に移動可能に形成されている。そして、シンク1が移動可能な範囲の床面には、給排水立上レール1aが設けられている。
【0009】前記カウンター2は平板状に形成され、天井から垂設された支持棒2aによってダイニングテーブル6と同じ高さで支持されている。そして、前記支持棒2aは、天井板5の上方に等間隔で配設された複数の移動用レール2bの1つに吊設され、この移動用レール2bの方向に沿って南北に移動可能に設けられている。なお、移動用レール2bは天井面に固定され、天井板5は移動用レール2bに取り付けられている。
【0010】前記コンロ3は縦断面コ字状に形成され、コンロ部3aとレンジフード3bをバックガード3cで接続した構成となっている。また、レンジフード3bの上方には排気ダクト3dが取り付けられていて、この排気ダクト3dは、天井板5の上方を伝って建物の排気口へ接続されている。また、このコンロ3は、前記カウンター2と同様に、天井から垂設された支持棒3eに吊設されるとともに、移動用レール2bによって南北方向に移動可能に形成されている。
【0011】前記照明4は、上述したカウンター2およびコンロ3と同様に、天井から垂設された支持棒4aに吊設されるとともに、移動用レール2bによって南北方向に移動可能に形成されている。
【0012】なお、上述したカウンター2、コンロ3、および照明4を吊設する支持棒2a,3e,4aは、図に示す位置だけではなく、他の移動用レール2bにも掛け替え可能であるので、カウンター2、コンロ3、および照明4は、LDK内の位置を自由に変更することができる。
【0013】以上説明したように、本実施の形態の可変型キッチンにあっては、シンク1、カウンター2、およびコンロ3を南北方向に移動可能に形成したので、キッチンのスタイルを自由に変化させて多様なスタイルのキッチンスペースを形成できる。
【0014】次に、実施の形態2を説明する。図2は実施の形態2の可変型キッチンが設けられたLDKを示す平面図である。本実施の形態の可変型キッチンは、上述した実施の形態1とほぼ同一構成であり、LDKの形状や広さも同じであるが、支持棒2a,3e,4aを支持する移動用レールの形状が実施の形態1とは異なり、天井に複数の十字型レールが多数連結されて格子状に配置された構成となっているため、実施の形態1と比較して、カウンター2、コンロ3、および照明4の配置の自由度が拡大している。
【0015】以上説明したように、本実施の形態の可変型キッチンにあっては、図2(イ)に示すような、コンパクトで機能的な一人作業に適したI型キッチンや、図2(ロ)に示すようにコンロ3をダイニングテーブル6側に移動し、会話を楽しみながら調理できて家族参加しやすい対面型のキッチンとしたり、図2(ハ)のように、調理スペースを大きく展開させて大人数で使え料理と食事がLDK全体で楽しめるようなオープンキッチンとしたりと、自由なキッチンレイアウトを形成できる。
【0016】以上本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても本発明に含まれる。例えば、本実施の形態では、シンクの底面にキャスターを設け、カウンターとコンロを天井に敷設した移動用レールによって移動させる構成としたが、シンク、カウンター、およびコンロの移動手段は任意に設定できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明請求項1記載の可変型キッチンにおいては、キッチン、ダイニングルーム、およびリビングルームを連続した1つの空間とし、その空間内をシンク、カウンター、およびコンロがそれぞれ独立して移動可能な構成としたので、シチュエーションに合わせてクローズド型、セミオープン型、オープン型というようにキッチンスペースのレイアウトを変化させることができ、コンパクトな一人作業から仲間を集めてのにぎやかなパーティーまで、さまざまな生活シーンに対応可能な空間を形成できるという効果が得られる。
【0018】請求項2記載の可変型キッチンにおいては、キャスターおよび移動用レールを用いてシンク、カウンター、およびコンロを移動する構成であるので、キッチンレイアウトの変更を手早く簡単に行うことができる。また、カウンターとコンロは天井から吊設されているので、移動の際にリビングやダイニングの床面を傷つけたり汚したりする心配がなく、加えて、移動の邪魔になりにくい。
【出願人】 【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
【出願日】 平成11年10月7日(1999.10.7)
【代理人】 【識別番号】100109988
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 定昭 (外1名)
【公開番号】 特開2001−104067(P2001−104067A)
【公開日】 平成13年4月17日(2001.4.17)
【出願番号】 特願平11−286551