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【発明の名称】 棚調節具
【発明者】 【氏名】水野 裕道

【氏名】磯川 由美

【要約】 【課題】既存の棚受ダボを利用し、簡単操作で棚板の高さを微調整できる使い勝手の良い棚調節具を提供する。

【解決手段】キャビネット等の左右両側板のダボ穴に差し込んだ棚受ダボ5にて支持された収納棚の棚板の高さを調整するための棚調節具である。この棚調節具は任意の矩形状を成す板状部材1で成り、その厚さ方向に設けた通孔2に挿通された前記棚受ダボ5により前記キャビネット等のダボ穴に係着される構造で、前記棚板と平行する板状部材1の頂面部1aを棚板の受け面とする。板状部材1の係着向きを変えることにより棚板の高さを微調できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャビネット等の左右両側板のダボ穴に差し込んだ棚受ダボ(5)にて支持された収納棚の棚板の高さを調整するための棚調節具であって、矩形状の板状部材(1)が、その厚さ方向に設けた通孔(2)に挿通される前記棚受ダボ(5)により前記キャビネット等のダボ穴に係着されると共に、前記棚板と平行する前記板状部材(1)の頂面部(1a)が棚板の受け面とされることを特徴とする棚調整具。
【請求項2】 前記通孔(2)は、前記板状部材(1)の任意の複数箇所に設けてあり、且つ、当該複数の通孔(2)は所望の棚受ダボ(5)に対応可能となる各々異なる内径を有している成ることを特徴とする請求項1に記載の棚調整具。
【請求項3】 前記通孔(2)の内壁に複数の突部(3)を形成して成る請求項1または請求項2の何れかに記載の棚調整具。
【請求項4】 前記板状部材(1)の一側部にマーカ(4)を設けて成ることを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の棚調整具。
【請求項5】 前記板状部材(1)が半透明の素材で成ることを特徴とする請求項1から請求項4までの何れかに記載の棚調整具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、収納棚の棚板を所望の高さに微調整するための棚調整具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食器棚や書籍棚等、台所や居間等で使われている収納庫(キャビネット)においては、キャビネット内側の左右両側板に設けた穴に棚受ダボと呼ばれる小さな円筒状部材を差し込んで固定し、これに棚板を載せるようにした構造ものが一般的である。側板のダボ穴は両側板の前後2箇所に設けてあり、合計4個の棚受ダボを使用して棚板を四隅で支持するようになっている。また、これら4個のダボ穴は、キャビネットの縦方向に所定の間隔で多数組設けてあるから、使用者は取り付けたい高さのダボ穴を適宜選択して棚板の高さを自由に設定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、通常の収納棚では、設定可能な棚板の間隔は標準的な所定の寸法が定められており、使用者が自由に設定できるとはいえ、棚板間の距離を任意に微調整することはできなかった。このため、物品の載架に際し、ほんの僅かでも高さ方向に突出する場合は棚板の間隔を1ランク大きくして余分な棚空間を残したまま使用せざるを得なかった。
【0004】本発明は、従来の収納棚の上記欠点に鑑みて成されたもので、既存の棚受ダボを利用して棚板の高さを自由に微調整できる使い勝手の良い棚調整具を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記載の本発明では、キャビネット等の左右両側板のダボ穴に差し込んだ棚受ダボ(5)にて支持された収納棚の棚板の高さを調整するための棚調節具であって、矩形状の板状部材(1)が、その厚さ方向に設けた通孔(2)に挿通される前記棚受ダボ(5)により前記キャビネット等のダボ穴に係着されると共に、前記棚板と平行する板状部材(1)の頂面部(1a)を棚板の受け面とする構成とした。
【0006】本構成では、板状部材の通孔から頂面部までの距離に相当する分の高さ調整ができる。その際、調整代は係着される板状部材の向きを変えることにより可変することができる。
【0007】また、請求項2に記載の本発明では、前記通孔(2)は、前記板状部材(1)の任意の複数箇所に設けてあり、且つ、当該複数の通孔(2)は所望の棚受ダボ(5)に対応可能となる各々異なる内径を有して成るものである。
【0008】本構成では、使用される棚受ダボの形状やサイズが異なる種々の収納棚に対して共通に使用できるため、使い勝手は極めて良い。
【0009】また、請求項3に記載の本発明では、前記通孔(2)の内壁に複数の突部(3)を形成して成るものである。
【0010】突部の弾性により通孔と棚受ダボの嵌合性は向上するから、少々サイズが異なる棚受ダボであってもこの突部によりそのガタ分を十分吸収することができる。
【0011】また、請求項4に記載の本発明では、前記板状部材(1)の一側部にマーカ(4)を設けて成るものである。
【0012】本構成では、高さ調整の際、このマーカの位置を目安にすることにより板状部材の係着ミスを無くすことができ、且つ、作業もし易くなる。
【0013】また、請求項5に記載の本発明では、前記板状部材(1)を半透明の素材で形成した。
【0014】板状部材の素材を半透明とすることにより、係着した棚調整具を目立たなくできるから、使用者は違和感を抱かない。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る棚調節具は、キャビネット等の左右両側板に設けた穴に棚受ダボと呼ばれる円筒状部材を差し込んで固定し、これにて棚板を支持する構造とされる収納棚においてその棚板の位置を高さ方向に微調整するための部材であって、高さ調整したい収納棚の棚板に対応して取付て使用するものである。
【0016】以下、図1〜図3に基づいて本発明に係る棚調節具の実施形態を説明する。図1は棚調節具の一実施形態を示す外観斜視図、図2はその使用態様を示す図、図3は棚調整具の別の実施形態である。
【0017】図1において、符号1は本発明の棚調整具を構成する矩形状の板状部材である。この板状部材1は、例えば、縦横寸法25mm、厚さ6.5mm程の目立ちにくい半透明の合成樹脂で成る四角形の板で、厚み方向にそれぞれ径の異なる4個の通孔2(例えば、8.5Ф、7.5Ф、7Ф、5.5Ф)が形成されている。また、この通孔2の内壁には厚さ方向に4本の筋状の突部3が対角状に形成されている。
【0018】これらの通孔2は、種類の異なる既存の棚受ダボ5の殆どを嵌合可能とする様にそれぞれが棚受ダボの外径に対応した固有の孔径を有しており、且つ、各通孔2はその中心部から板状部材1の各辺までの距離がそれぞれ異なるよう、通孔2の穿設位置を板状部材1の中心から任意の方向に任意に偏らせてある。また、板状部材1の取付向きが人目で分かるように、この板状部材1の一辺縁を切り欠いてマーカ4を形成している。
【0019】上記構成の棚調整具を使用するには、先ず、板状部材1に設けられた複数の通孔2の内、該当する棚受ダボ5に対応したサイズの通孔2を選択して表面側より棚受ダボ5を挿通する。既述したように、通孔2の内壁には突部3が形成されており棚受ダボ5と通孔2の少々のガタはその弾性により吸収することができるから、棚受ダボ5の太径部5aは通孔2に確実に嵌合される。この状態で板状部材1の裏面側に突出した前記棚受ダボ5の細径部5b部分を図示しないキャビネット側板のダボ穴に差し込むことにより板状部材1を側板に係着することができる。当然のことであるが、この板状部材1は従来の棚受ダボ5によるものと同様にキャビネットの両側板の前後合計4箇所に係着され、本発明ではその頂面部(図1では符号1aとなる)に棚板が載置・支持されることになる。
【0020】ここで、棚板の高さ調整代は通孔2の内周壁と板状部材1の頂面部1a間の距離により決定されるから、板状部材1をキャビネットの側板に係着する際に調整したい高さに応じて好適な向きに設定する。本実施形態の場合は板状部材1を四角形状としたので、図2に示すように、板状部材1の各辺を頂面部1aとする4通りの向きに設定することができる。これにより、図示のように側板のダボ穴を基準線Aとして上方向に4段階の調整代を設定することができる。因みに本実施形態の棚調整具では、板状部材の1の係着向きを変えることにより約4〜21mmの調整代が設定可能である。尚、この調整代は通孔2の穿設位置を変えることにより、上記範囲内で自由に設定することが可能であるし、また、調整代をより大きく取りたい場合は板状部材1自体のサイズを大きくすれば良い。
【0021】尚、四隅の内の一箇所で板状部材1の係着方向が決まれば、残りの取付については、設定済みのマーカ4の位置を目安にして行えば良く、これでミス無く簡単に高さ調整が行える。
【0022】以上、本実施形態では、板状部材1の形状を四角形としたが、これに限定されるものではなく、如何なる形状であっても構わない。図3に示すものは6角形状とした実施形態である。この場合は、高さの調整代を6段階に設定できるから、前記実施形態の四角形の場合に比べてよりきめの細かい高さ調整が行える。
【0023】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1に記載の棚調整具によれば、矩形状の板状部材が、その厚さ方向に設けた通孔に挿通される前記棚受ダボによりキャビネット等のダボ穴に係着されると共に、棚板と平行する板状部材の頂面部を棚板の受け面としたので、板状部材の係着向きを変えることにより棚板の高さを異なった調整代にて微調できるから、棚板の間隔が僅かに足らない場合等には極めて便利である。これにより、従来のようにダボ穴の位置を1ランク上に移動させる必要が無くなるから余計な棚空間を無くすことができ、収納棚を有効に活用することができる。しかも、現在使用の棚受ダボとキャビネットに設けてあるダボ穴をそのまま利用する構造であるから、棚調整具の取付は極めて簡単に行えるものである。
【0024】また、請求項2に記載の棚調節具によれば、それぞれ内径の異なる通孔を板状部材の任意の複数箇所に設けて構成したので、使用される棚受ダボの形状やサイズが異なる殆どの収納棚に対して共通に使用できるため、使い勝手は極めて良く、且つ、経済的である。
【0025】また、請求項3に記載の棚調節具によれば、前記通孔の内壁に複数の突部を設けたので、その弾性により通孔と棚受ダボの嵌合性を高めることができるため、少々サイズが異なる棚受ダボであっても十分対応可能である。
【0026】また、請求項4に記載の棚調節具によれば、前記板状部材の一側部にマーカを設けたので、このマーカの向きを目安にすることにより板状部材の係着ミスを無くすことができるため、高さ調整を容易に行うことができる。
【0027】さらに、請求項5に記載の棚調節具によれば、前記板状部材の素材を目立ちにくい半透明とすることにより、使用者に違和感を与えない。
【出願人】 【識別番号】000115968
【氏名又は名称】レック株式会社
【出願日】 平成11年8月18日(1999.8.18)
【代理人】 【識別番号】100067046
【弁理士】
【氏名又は名称】尾股 行雄 (外1名)
【公開番号】 特開2001−54430(P2001−54430A)
【公開日】 平成13年2月27日(2001.2.27)
【出願番号】 特願平11−231295