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【発明の名称】 棚板の支持装置
【発明者】 【氏名】野嵜 治

【氏名】浅野 裕一

【要約】 【課題】棚板に多くの補強部材等を設けることなく、簡素な構造で、重量物載置時の棚板中央部の撓みを効果的に防止するようにした棚板の支持装置を提供する。

【解決手段】棚板1を形成する鋼板の前後の端部を下方かつ内方に回り込むように折り曲げて、補強枠部10を形成し、これら2個の補強枠部10のそれぞれの下面の左右両端部に、前後方向を向くスリット状の係合孔12を穿設し、書架等の棚の側板内側面に係止した正面視上向きコ字状の棚受け金具6の起立片6aに、係合孔12の左右方向外側の縁12aが当接するようにし、棚板1を棚受け金具6に係止させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 棚板を形成する鋼板の前後の端部を下方かつ内方に回り込むように折り曲げて、補強枠部を形成し、これら2個の補強枠部のそれぞれの下面の左右両端部に、前後方向を向くスリット状の係合孔を穿設し、書架等の棚の側板内側面に係止した正面視上向きコ字状の棚受け金具の起立片に、前記係合孔の左右方向外側の縁が当接するようにして、前記棚板を棚受け金具に係止させたことを特徴とする棚板の支持装置。
【請求項2】 棚受け金具の起立片の前後方向外側の端面に、係合孔の前後方向外側の縁を当接させて棚板を挿置した請求項1記載の棚板の支持装置。
【請求項3】 棚板下面に回り込む補強枠部の先端部に、上向きの折り曲げ片を設けた請求項1または2記載の棚板の支持装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼製の書架、陳列棚等の棚における棚板の支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の鋼製の書架(A)の一例を示す。棚板は(1)は、側板(2)の内側面に取り付けられている。図4に示すように、従来の棚板(1)は、1枚の鋼板の前後の側端部を下方かつ内方に回り込むように折り曲げて前後の補強枠部を形成し、この棚板(1)の左右両端部に、断面コ字状に折り曲げた前後方向を向く端部補強部材(3)を溶接等により取り付け、さらに下面適所に、左右方向に延びる中間補強部材(4)を溶接してなるものである。一方、書架の側板(2)の内側面には、前後2列のスリット(5)の列が穿設されており、このスリット(5)に、正面視上向きコ字状の棚受け金具(6)を係止し、その内側の起立片(6a)に端部補強部材(3)を係止させることにより、棚板(1)を側板(2)に支持させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の構造では、棚板(1)に、端部補強部材(3)と中間補強部材(4)とを設けることにより、棚板(1)の中央に重量物を載置した際の棚板(1)の中央部の撓みを防止するようにしているが、それらの補強部材(3)(4)を設けることは、棚板(1)自体の重量を増大させるとともに、棚板(1)の構造の複雑化、加工工数の増大、ひいては製造コストの高騰を招いている。
【0004】本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、多くの補強部材を設けることなく、簡素な構造で、重量物載置時の棚板中央部の撓みを効果的に防止することができ、もって棚板自体の軽量化、部品点数及び加工工数の低減、ひいては製造コストの低減を図ることができるようにした棚板の支持装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 棚板を形成する鋼板の前後の端部を下方かつ内方に回り込むように折り曲げて、補強枠部を形成し、これら2個の補強枠部のそれぞれの下面の左右両端部に、前後方向を向くスリット状の係合孔を穿設し、書架等の棚の側板内側面に係止した正面視上向きコ字状の棚受け金具の起立片に、前記係合孔の左右方向外側の縁が当接するようにして、前記棚板を棚受け金具に係止させる。
【0006】(2) 上記(1)項において、棚受け金具の起立片の前後方向外側の端面に、係合孔の前後方向外側の縁を当接させて棚板を挿置する。
【0007】(3) 上記(1)または(2)項において、棚板下面に回り込む補強枠部の先端部に、上向きの折り曲げ片を設ける。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明の一実施形態を示すもので、内側面に前後2列のスリット(5)を穿設した側板(2)、及び正面視上向きコ字状の棚受け金具(6)については、前述の従来の書架(A)と全く同じである。
【0009】棚受け金具(6)は、任意の同じ高さ位置の前後2列のスリット(5)に、その外側の起立片(6b)の先端の係止部(6c)(図3参照)を引っかけて係止されている。
【0010】これらの棚受け金具(6)の上に支持させる棚板(1)は、図1に示すように1枚の鋼板を折り曲げて形成したものである。すなわち、1枚の鋼板の前後の端部を、下方かつ内方に回り込むようにそれぞれ2回直角に折り曲げて、垂下片(7)と下部水平片(8)とを形成させている。
【0011】垂下片(7)は従来の場合と同じ高さであるが、下部水平片(8)は、側板(2)の内側面のスリット(5)に取り付けた棚受け金具(6)の中間部分まで至る前後方向の長さを有するものとされている。
【0012】下部水平片(8)の先端は、さらに内上方に折り曲げられ、短い上向きの折り曲げ片(9)を形成している。この垂下片(7)、下部水平片(8)及び折り曲げ片(9)により、前後の補強枠部(10)が形成されている。
【0013】この鋼板の左右の端部も下方に折り曲げられ、側部垂下片(11)を形成している。
【0014】さらに、上述の下部水平片(8)の左右方向の端部には、前述の棚受け金具(6)に対応する位置において、前後方向に延びる矩形の係合孔(12)が形成されている。
【0015】係合孔(12)は、その左右方向外側の縁(12a)から棚板(1)の左右の端面までの距離が、棚受け金具(6)の両起立片(6a)(6b)間の間隔とほぼ等しくなるような位置に設けられており、また、前後方向外側の縁(12b)が、棚受け金具(6)の両起立片(6a)(6b)の前後方向外側の縁に当接する位置になるように設定されている。係合孔(12)の幅すなわち左右方向の長さは、棚板(1)の取付に当たって、棚受け金具(6)の起立片(6a)を余裕をもってはめ込めるように若干幅広の長さとされている。
【0016】このような構造の棚板(1)を、その係合孔(12)を、側板(2)のスリット(5)に取り付けた棚受け金具(6)の起立片(6a)に嵌め込むようにして、棚受け金具(6)を介して側板(2)に取り付けた状態を図2及び図3に示している。
【0017】これらの図から明らかなように、係合孔(12)の左右方向外側の縁(12a)から棚板(1)の側部垂下片(11)までの下部水平片(8)は、棚受け金具(6)の両起立片(6a)(6b)の内側の底部上にぴったりと嵌合されている。したがって、図3に示すように、起立片(6a)の内側に、係合孔(12)の左右方向外側の縁(12a)が確実に当接し、棚板(1)の中央部に重量物が載置されたとき、下部水平片(8)が緊張することにより、棚板(1)の中央部が下方に撓むのを強力に阻止することができる。
【0018】また、図2から明らかなように、前後2列のスリット(5)に取り付けた2個の棚受け金具(6)とも、その前後方向外側縁は、下部水平片(8)の係合孔(12)の前後方向外側の縁(12b)に当接し、棚板(1)の前後方向のがたつきを阻止することができる。
【0019】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、棚板は、1枚の鋼板を折り曲げて形成するのみでよく、従来のように端部補強部材や中間補強部材を設ける必要がないので、構造を簡素化でき、部品点数及び材料費を低減できるとともに、棚板自体の重量を軽減でき、さらに加工工数を少なくして、製造コストを下げることができる。また、補強枠部に穿設した係合孔の左右方向外側の縁を棚板受け金具の起立片に当接させて支持するので、棚板に重量物が載った時に、補強枠部に引張応力が発生し、それによって、棚板の中央部が下向きに撓むのを防止することができる。
【0020】請求項2記載の発明によると、棚板の前後方向の移動が確実に阻止され、同方向のがたつきを防止することができる。
【0021】請求項3記載の発明によると、補強枠部の強度がより増強される。
【出願人】 【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社岡村製作所
【出願日】 平成11年7月26日(1999.7.26)
【代理人】 【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一 (外2名)
【公開番号】 特開2001−29149(P2001−29149A)
【公開日】 平成13年2月6日(2001.2.6)
【出願番号】 特願平11−210337