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【発明の名称】 蓋類の取付装置及び取付方法
【発明者】 【氏名】平内 幸雄

【要約】 【課題】本発明は流し台や、洗面台などのキャギネットに設けられた点検口を塞ぐための蓋などの取付けに関するものであり、この点検蓋の着脱手間を簡略にするため、ねじ類を用いる事なく取り付けるようにすることである。

【解決手段】点検蓋22の上下端に、断面略S字形で2ヵ所の狭持部を持つ取付具23、24を取り付け、点検蓋22を背板19に設けた点検口21にあてがい上下に移動させることで、上下それぞれの取付具23,24を点検口21の上下周端縁に嵌め込み点検蓋22を背板19に着脱自在に取り付け出来るように構成し、ねじ類を用いる事をなくしたためこの点検蓋22の着脱手間を簡略にすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】点検口と、この点検口を覆う点検蓋と、この点検蓋を前記点検口に取り付ける取付具とからなり、上記取付具は断面略S字形状として一方の挟持部を前記点検口周縁に、他方の挟持部を点検蓋周縁に嵌合させた蓋類の取付装置。
【請求項2】取付具の2ヵ所の狭持部に弾性による狭持力を保持させ、この狭持力を片方は強く他方は弱く設定し、狭持力の強いほうの狭持部で点検口蓋周縁を狭持した請求項1記載の蓋類の取付装置。
【請求項3】取付具の点検蓋を狭持する狭持部の底辺と、点検口周端縁に嵌め込む狭持部の先端間に段差を設け、この段差寸法は点検蓋を点検口に取り付ける時に生じる点検口周端縁と、点検口周端縁に嵌め込む前記狭持部の先端間の隙間寸法より大きくしたことを特徴とする請求項1または2記載の蓋類の取付装置。
【請求項4】点検蓋の周端に、断面略S字形で2ヵ所の狭持部を持つ取付具をその一方の狭持部で取り付け、その点検蓋を一方向に移動させることで、取付具の他方の狭持部を点検口の周端縁に差し込み、次いで、点検蓋を反対側へ移動させて、もう一つの取付具の点検蓋に取り付けていない方の狭持部を点検口の他方の周端縁に嵌め込むことで点検蓋が点検口を覆うように取り付ける蓋類の取付方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流し台や、洗面台などのキャギネットに設けられた点検口を塞ぐための蓋などの取付方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の蓋類の取付方法は、図7、図8に示すように、流し台1のキャビネット2の背板3に開口された点検口4を塞ぐための点検蓋5を取り付けるために、数個の木ねじ6で取り付ける構造となっており、更に、この背板3は一般に厚さ2.5〜4mm程度の薄板で製作されるので、木ねじ6をねじ込むためにこの点検口4の周囲に桟7、7、8、8を裏面より、背板3に取り付けた構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の蓋類の取付方法では、点検蓋5を取り外す場合木ねじ6を取り外す必要があった。この点検蓋5の大きさは、一般的に、幅500mm、高さ250mm位の寸法を必要としているので、固定用の木ねじ6も6〜8本程度必要であった。そして、この点検蓋5は、流し台1の設置工事時に行う建物側に配置された給水管(図示せず)と水栓9との配管工事や、日常行うこれらの点検・補修時これを取外す必要があり、その都度木ねじ6〜8本を緩めて取外し、工事終了後再度締め付けるのはかなりの手間がかかるという課題を有していた。さらに、製造上でも、点検口4の周囲に桟7、7、8、8を裏面より取付けておく必要があり、コストアップの要因となるという課題も有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために、断面略S字形で2ヵ所の狭持部を持つ取付具を、点検蓋と点検口の周端縁に嵌め込んで、点検蓋を点検口周縁に取り付けることができるようにしたものである。
【0005】上記発明によれば、固定用の木ねじが不要となるため、工事や、点検の手間が大幅に簡略できるとともに、裏打ちの桟も省略することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる発明は、点検口と、この点検口を覆う点検蓋と、この点検蓋を前記点検口に取り付ける取付具とからなり、上記取付具は断面略S字形状として一方の挟持部を前記点検口周縁に、他方の挟持部を点検蓋周縁に嵌合させた構成としてあり、また請求項4にかかる発明は、点検蓋の例えば上下端に、断面略S字形で2ヵ所の狭持部を持つ取付具をその一方の狭持部で取り付け、その点検蓋を例えば上方に押し上げることで、上側に取り付けた取付具の他方の狭持部を点検口の上周端縁に差し込み、次いで、点検蓋を下方に落とし込み、下側に設けた狭持具の点検蓋に狭持していない方の狭持部を点検口の下周端縁に嵌め込むことにより点検蓋で点検口を覆えるように取り付けることができるものである。
【0007】そして、この取付具で点検蓋を取り付けるため、数本の固定用の木ねじが不要となり、点検蓋の着脱の手間が大幅に簡略できるともに、木ねじねじ込み用の裏打ち桟を省略することができ、コストダウンをはかることができる。
【0008】また、請求項2の発明は、取付具の2ヵ所の狭持部に弾性による狭持力を保持させ、この狭持力を片方は強く他方は弱く設定し、狭持力の強いほうの狭持部で点検口蓋周縁を狭持するため、取付具を点検蓋に強く狭持でき、且つ、点検口へ差し込む際や、落とし込む際は、点検口周縁を狭持する側の狭持部は保持力を弱くしてあるので、点検蓋の着脱時に取付具がズレることが少ないので着脱動作がスムーズに行える。
【0009】さらに、請求項3の発明は、例えば下側の取付具の点検蓋を狭持する狭持部の底辺と、点検口下周端縁に嵌め込む狭持部の先端間に段差を設け、この段差寸法は点検蓋を点検口に取り付ける時に生じる点検口下周端縁と、点検口下周端縁に嵌め込む前記狭持部の先端間の隙間寸法より大きくしため、点検蓋を点検口に取り付けるため上方に押し上げる動作を行う時、取付具の下端や、点検蓋の下端が点検口に嵌まり込むことがなく点検蓋の取り付けが容易にできるものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0011】図1は本発明の実施例の蓋類の取付装置及び取付方法を実施した流し台の外観図である。図2は装置及び方法を示す斜視図である。また、図3は同取付装置を示す正面図、図4は同縦断面図である。
【0012】図において、10は流し台で、キャビネット11の上面にワ−クトップ12を載置している。ワ−クトップ12にはシンク13を設け、そのシンク13の後方に水栓14を取り付けている。さらに、シンク13には排水管15が接続される排水トラップ16が取り付けられている。一方、キャビネット11は、側板17、17、底板18、背板19で略箱体を形成し、前面には、開閉自在に側板17に取り付けられた扉20、20が設けられている。一般に、この様な流し台10は、建物内の壁際に設置されるもので、このため、水栓14と建物に設けられている給水管(図示せず)との接続はキャビネット11の背板19の後方で行い、且つ、流し台10を所定の位置に設置後に行なわれる。このため、背板19に点検口21が設けられており、その前面に、点検口21より一回り大きな寸法の点検蓋22が、上取付具23、23、下取付具24、24で点検口21を覆うように着脱自在に取り付けられている。
【0013】この上取付具23、下取付具24は、図2に示すように弾性を有する合成樹脂で断面略S字形に成形されている。上取付具23は、中心部23aを挟んで前狭持部23b、後狭持部23cを形成し、前狭持部23bは根元23dから先窄まり形状となし、隙間Saは点検蓋22の厚さt1より狭く設定してある。また、後狭持部23cの隙間Sbはほぼ一定な幅を持ち、この寸法は背板19の厚さt2より若干広く設定してある。そして、後狭持部23cの長さL2は後述する下取付具24の後狭持部24cの長さL4より充分長く設定し、前狭持部23bの長さL1とほぼ同寸にしてある。一方下取付具24は、中心部24aを挟んで前狭持部24b、後狭持部24cを形成し、前狭持部24bはその底辺24dから先窄まり形状となし、隙間Scは点検蓋22の厚さt1より狭く設定してある。また、後狭持部24cの隙間Sdはほぼ一定な幅を持ち、この寸法は背板19の厚さt2より若干広く設定してある。そして、前狭持部24bの長さL3と、後狭持部24c長さL4は、点検蓋22及び背板19を狭持するに必要な最低寸法でこれらもほぼ同寸に設定してある。さらに、後狭持部の先端24eは前狭持部の底辺24dより高さh1だけ段差を設けている。
【0014】この上取付具23の前狭持部23bを点検蓋22の上端に左右2個挟み込み、点検蓋22の下端に下取付具24の前狭持部24bをこれも2個挟み込み、この点検蓋22を背板19の点検口21の上周端縁21aに上取付具23の後狭持部23cを嵌め込み、点検口21の下周端縁21bに下取付具24の後狭持部24cを嵌め込み、点検口蓋22を取付具23、24ごと押し下げることで、背板19に取り付ける構造となっている。
【0015】次に作用について説明すると、この取り付け手順は図5のaに示すように、上取付具23の後狭持部23cの先端を点検口21の上周端縁21aに臨まし、点検蓋22を矢印■のように斜め上方向に押し上げ、次いで、同図bに示すように、矢印■の如く上取付具23の後狭持部23cの底部が上周端縁21aに当たり止まる位置(最も上方)まで上方に点検蓋22を押し上げながら、矢印■の方向に点検蓋22を押してあてがう。これにより下取付具24の後狭持部24cの先端24eと点検穴21の下周端縁21bとの間に隙間h2が生じ、後狭持部24cが、下周端縁21bに臨む状態になる。この時、下取付具24の後狭持部の先端24eと前狭持部の底辺24dとの間の段差h1と、点検蓋22を最も上方に押し上げた時の下取付具24の後狭持部の先端24eと点検穴21の下周端縁21bとの間の隙間h2の関係寸法が(h1>h2)と設定してあるので、点検蓋22を最も上方まで上げた状態でも下周端縁21bと下取付具24の底辺24dとの間にカサナリシロh3が生じ、このカサナリシロh3がストッパ−となって矢印■の方向に点検蓋22を押しつけたとき点検蓋22が点検口21内に嵌まり込むことが阻止できるものである。
【0016】もし、図6bに示すように、(h1=0)即ち、下取付具24の後狭持部の先端24eと前狭持部の底辺24dとの間の段差が0の場合は、点検蓋22を最も上方まで上げた状態で点検口21の下周端縁21bと下取付具24の底辺24dとの間のカサナリシロh3が出現せず隙間が開く様になり、点検蓋22を矢印■の方向に背板19に押しつけると、点検蓋22は一般に厚さ2、5〜4mm程度の薄板で幅500mm位の大きさに製作されるので、その中央部がたわみやすく同図cのように変形する。このため点検蓋22の下端が点検口21に嵌まり込み下取付具24の底辺24dと下周端縁21bとが係当するようになり点検蓋22を押し下げることができず、後狭持部24cと下周端縁21bを嵌め込むことができなくなる。
【0017】また、同図dに示すように、(h1<h2)の場合も、同様にh3がカサナリシロではなく隙間となるため同じ弊害が生じる。
【0018】そして、上記のように上取付具23を上周端縁21aに嵌め込んだ後、図5cの矢印■のように下方に点検蓋22を押し下げると下取付具24の後狭持部24cが下周端縁21bに落としこまれる。この時上取付具23の後狭持部23cの長さL2が下取付具24の後狭持部24cの長さL4より充分長いため、上取付具23が上周端縁21aより外れることなく点検蓋22を背板19に取り付けることができるものである。
【0019】なお、このような構成であると、図5(d)示すように点検蓋22を下に落とし込んだ場合、上取付具23の点検蓋22に対する狭持力が弱いなどが原因で、上取付具23が点検蓋22とともに移動せず上周端円21a側に残っても、その前狭持部23bの長さL1が後狭持部23Cの長さL2とほぼ同寸でかつ充分な長さがあるため、点検蓋22が上取付具23より外れることがなく好適である。
【0020】さらに、この上取付具23、下取付具24を取り付けた点検蓋22を上周端縁21aに臨ます時や、下周端縁21bに落としこむ時、または、取り外す時に上取付具23や下取付具24が背板に当たりズレることがあるが、点検蓋22に狭持する前狭持部23b,24bは点検蓋22の厚さt1より狭く設定してあるので狭持力が強くしっかり保持できており、一方点検口21の上下周端縁21a,21bに嵌め込まれる後狭持部23c,24cは背板19の厚さt2より若干広く設定してあるので嵌め込みが容易であり、これらの作用によって取付具がズレることが生じにくい。
【0021】一方、点検蓋22を取り外す場合は、この逆手順で行えばよい。
【0022】なお、上記実施例では、取付具を合成樹脂製としたが、これに限定されるものでなく、金属薄板で製作しても同様に実施することができる。また、上下取付具としたが、左右取付具であってもよく、更に各2個としたが、この数に限定されるものでもなく、例えば点検蓋が大型の場合はこれを増しても同様の効果を発揮するものである。
【0023】
【発明の効果】以上のように請求項1、4の発明によれば、点検蓋を点検口にあてがい上下あるいは左右等に移動させるだけで着脱できるため、点検蓋固定用の数本の木ねじが不要となり、点検蓋の着脱時これを緩めて取り外し、再度この木ねじを締めつける作業が必要なく手間が大幅に簡略できるともに、木ねじねじ込み用の裏打ち桟を省略することができ、コストダウンをはかることができる。
【0024】また、請求項2の発明は、取付具の2ヵ所の狭持部の狭持力を片方は強く他方は弱く設定し、狭持力の強いほうの狭持部で点検口蓋に狭持しするようにしているため、取付具を点検蓋に強く狭持でき、且つ点検蓋の着脱時に取付具の位置がズレることが生じにくく容易に着脱を行うことができる。
【0025】さらに、請求項3記載の発明は、一方の取付具の点検蓋を狭持する狭持部の底辺と、点検口周端縁に嵌め込む狭持部の先端間に段差を設け、この段差寸法は点検蓋を点検口に取り付ける時に生じる点検口周端縁と、これに嵌め込む狭持部の先端間の隙間寸法より大きくしため、点検蓋を点検口に取り付ける時点検蓋を最も一方側に移動させても、狭持部の底辺が背板の一部に当たりストッパ−となるため、薄板製の点検蓋が変形した場合でも、取付具の端や、点検蓋の端が点検口に嵌まり込むことがなく点検蓋の取り付けが容易にできるという有利な効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成11年7月12日(1999.7.12)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2001−17257(P2001−17257A)
【公開日】 平成13年1月23日(2001.1.23)
【出願番号】 特願平11−197051