| 【発明の名称】 |
雨 傘 |
| 【発明者】 |
【氏名】一色 高三郎
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| 【要約】 |
【課題】収納性に優れ、使用時にだぶつきの少ない雨傘を提供すること。
【解決手段】ポリウレタン弾性繊維を含有する織物からなることを特徴とする雨傘。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】ポリウレタン弾性繊維を含有する織物からなることを特徴とする雨傘。 【請求項2】ポリウレタン弾性繊維がポリエーテル系ポリウレタン弾性繊維であることを特徴とする請求項1に記載の雨傘。 【請求項3】織物の少なくともヨコ糸にポリウレタン弾性繊維が用いられていることを特徴とする請求項1または2に記載の雨傘。 【請求項4】織物に防水加工および/または撥水加工が施されていることを特徴とする請求項1、2または3に記載の雨傘。 【請求項5】折り畳み機構を具備していることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の雨傘。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、雨傘に関する。 【0002】さらに詳細には、収納性に優れ、使用時にだぶつきの少ない雨傘に関する。 【0003】 【従来の技術】従来の雨傘は、ポリアミドフィラメント繊維またはポリエステルフィラメント繊維からなる織物が用いられており、織物を折り畳まず、そのまま取っ手に連続した芯棒に巻き付けて収納するタイプと、取っ手に連続する芯棒が伸縮し、使用時に織物を拡げるためのフォークが折り畳み可能となっている折り畳みタイプに大別される。 【0004】また、折り畳みタイプは、フォークを2段に折り畳みできるタイプのものと、さらに収納性の向上を図った4段に折り畳みできるタイプのものが用いられている。 【0005】さらに軽量化を図るため、芯棒およびフォークを鉄製からアルミニュウム製、カーボン製のものが普及してきている。 【0006】しかし、収納性向上を図った折り畳みタイプのものは、収納、持ち運びの面から織物を折り畳まず、取っ手に連続した芯棒に巻き付けて収納するタイプのものに比べて、雨傘を拡げた際の寸法が小さく、雨傘本来の機能である雨から身を守る効果が小さいものであった。特に4段に折り畳みできるタイプのものは、収納、持ち運びの面では優れたものであるが、雨傘を拡げた際の寸法が極めて小さく、雨から身を守る効果が劣る問題があった。 【0007】また、雨傘は使用時に、フォークにより織物が拡げられるが、フォークのみによって織物を拡げるため、使用時にたぶつきが認められ、特にポリアミド繊維を用いたものは、ポリアミド繊維が雨に濡れると縦膨潤し、たぶつきが大きくなって使用しにくくなるのみならず、外観上も醜いものであった。一方、ポリエステルフィラメント繊維を用いたものは、ポリアミドフィラメント繊維を用いたもののような、雨に濡れた時の縦膨潤は発生しないが、ポリアミド繊維に比べて比重が大きいため、雨傘として重いものになる欠点を有していた。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述したような点に鑑み、収納性に優れ、使用時にだぶつきの少ない雨傘を提供せんとするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明の雨傘は前記課題を解決するため以下の解決手段を有する。 【0010】すなわち、ポリウレタン弾性繊維を含有する織物からなることを特徴とする雨傘である。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明の雨傘について詳細に説明する。 【0012】本発明の雨傘はポリウレタン弾性繊維を含有する織物からなるものである。ポリウレタン弾性繊維を含有する織物を用いないと使用時にだぶつきが大きくなる問題がある。 【0013】本発明におけるポリウレタン弾性繊維とは、ポリマージオールと有機ジイソシアネートを主体とするイソシアネートと多官能活性水素化合物を反応させて得られるポリウレタン重合体を紡糸して得たものをいう。 【0014】本発明で用いるポリマージオールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレン・プロピレンエーテルグリコールのようなポリエーテルグリコール類、エチレングリコール、1・6ーヘキサンジオール、1・4ーブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類の少なくとも1種とアジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、βーメチルアジピン酸、イソフタル酸等のジカルボン酸の少なくとも1種を反応させて得られるポリエステルグリコール類、ポリカプロラクトングリコール、ポリヘキサメチレンジカーボネートグリコールのようなポリマージオールの1種またはこれらの2種以上の混合物または共重合物が例示できる。 【0015】本発明においては、耐久性の観点から雨水による加水分解のないポリエーテルグリコール類を用いるのが好ましい。 【0016】また、本発明で用いる有機ジイソシアネートとしては、4・4´ージフェニルメタンジイソシアネート、1・5ーナフタレンジイソシアネート、1・4ーフェニレンジイソシアネート、2・4ートリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1・4ーシクロヘキサンジイソシアネート、4・4´ージシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートのような有機ジイソシアネートの1種または2種以上の混合物が例示できる。 【0017】さらにトリイソシアネートを少量併用してもよい。 【0018】本発明で用いる多官能活性水素化合物としては、エチレンジアミン、1・2ープロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、4・4´ージフェニルメタンジアミン、ヒドラジン、1・4ージアミノピペラジン、エチレングリコール、1・4ーブタンジオール、1・6ーヘキサンジオール、水等の1種またはこれらの2種以上の混合物が例示できる。所望により、これら前記化合物に、モノアミン、モノアルコールのような停止剤を少量併用してもよい。 【0019】また、2,6−ジテトラブチルパラクレゾール、亜リン酸エステルなどの酸化防止剤、ヒドロキシベンゾフェノン系またはヒドロキシベンゾアゾールなどの光または紫外線吸収剤、1,1ジアルキル置換セミカルバジド、ジチオカルバミン酸塩などのガス黄変、劣化防止剤、および酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料を適宜使用してもよい。 【0020】本発明においては、前記ポリウレタン重合体をポリウレタン溶液とする。 【0021】ポリウレタン重合体を溶解するために用いる溶媒は、ポリウレタン重合体に対して不活性なものであれば何を用いてもよいが、ポリウレタン重合体の溶解性が高いN,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略す)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ビニルピロリドン等を用いるのが好ましい。 【0022】ポリウレタン溶液の濃度も特に限定されるものではないが、通常、25重量%以上80重量%以下の範囲が好ましい。より好ましくは30重量%以上60重量%以下の範囲であり、さらに好ましくは35重量%以上55重量%以下の範囲である。25重量%に満たないと溶媒蒸発に必要な熱量が多くなるため紡糸が困難となる傾向がある。一方、80重量%を越えると溶液の安定性が悪化し、その結果、紡糸性が悪化し、溶液の安定性を向上させるためポリマーの重合度を下げると糸質が低下する傾向がある。 【0023】本発明においては、かかるポリウレタン重合体を乾式、湿式、または溶融紡糸することによってポリウレタン弾性繊維を得ることができる。 【0024】本発明においては、ポリウレタン弾性繊維は、そのまま裸糸として用いてもよいし、また、長繊維や短繊維との加工糸として用いてもよい。 【0025】長繊維との加工糸としてポリウレタン弾性繊維をポリウレタン弾性繊維以外の長繊維によって被覆したカバーリング糸を用いることができ、カバリング糸にはシングルカバリング糸(SCY)やダブルカバリング糸(DCY)が例示され、本発明においては、軽量化、収納性の観点からシングルカバリング糸が好ましい。 【0026】また、ポリウレタン弾性繊維以外の長繊維と合撚した合撚糸(FTY)、ポリウレタン弾性繊維と熱可塑性合繊フィラメント糸を仮ヨリ機で同時にウーリー加工した特殊仮ヨリ糸(FO)、ポリウレタン弾性繊維と熱可塑性合繊フィラメント糸をあらかじめ合撚し、これをさらに仮ヨリ機でウーリー加工した特殊仮ヨリ糸(SPY)やポリウレタン弾性繊維と合繊フィラメント糸を空気加工機で同時にインターレース加工した空気交絡糸(ACY)を用いることができる。 【0027】短繊維との加工糸として合撚糸(STY)や紡績工程中の精紡機でハードヤーンの繊維束の中にポリウレタン弾性繊維を挿入したコア・スパン糸(CSY)を用いることができる。 【0028】被覆や合撚に用いるポリウレタン弾性繊維以外の繊維は、特に制限されるものではないが、例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン12などのポリアミド繊維、ポリアルキレンテレフタレートに代表されるポリエステル繊維、ビニロン繊維、アクリル繊維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維、レーヨン繊維等の再生繊維、綿、麻等の天然繊維などが好ましく用いられる。 【0029】本発明に用いるポリウレタン弾性繊維の太さは10〜150デシテックスの範囲が好ましく、より好ましくは20〜100デシテックスの範囲である。 【0030】また、他の繊維の太さは20〜150デシテックスの範囲が好ましく、より好ましくは40〜100デシテックスの範囲である。 【0031】本発明における織物はポリウレタン弾性繊維を含むものである。ポリウレタン弾性繊維以外の天然繊維、合成繊維等が適宜含有されることは好ましい。 【0032】本発明における織物の織組織は、平組織、斜文組織、朱子組織の3原組織、およびその変化組織のいずれも用いることができる。そして、本発明においては、軽量化、収納性の観点から平組織が好ましい。 【0033】本発明においては、ポリウレタン弾性繊維の裸糸をタテ糸、ヨコ糸に用いて織成することもできるが、長繊維や短繊維との加工糸を、タテ糸およびヨコ糸に用いて織成することもできるし、加工糸を、ポリウレタン弾性繊維の裸糸の間に1本おき、3本おきなどと部分的に用いることもできる。 【0034】ポリウレタン弾性繊維は、織物のタテ糸およびヨコ糸の少なくともいずれかに用いられのが好ましく、特にヨコ糸に用いるのが好ましい。 【0035】ポリウレタン弾性糸の織物中での混率は、所望する伸び率によるが、3cm当たり100g荷重時のヨコ方向の伸び率が2〜40%の範囲になるように適宜調整することが、収納性に優れ、使用時のだぶつきを少なくする観点から好ましく、4〜20%の範囲になるように適宜調整することがさらに好ましい。 【0036】本発明においてヨコ方向とは、織物のヨコ方向をいい、傘にしたときには傘の周縁部から頂上に向かう長手方向をいう。 【0037】本発明における織物は、通常の染色後、シリコン、フッ素等の防水加工および撥水加工の少なくともいずれかの加工を施すのが好ましく、必要によりカレンダー加工を施こすことも好ましい。 【0038】染色加工された織物は、通常の雨傘の裁断に従い、織物の幅方向が雨傘の長さ方向になるように三角形に裁断される。該三角形の寸法は、フォークに取り付けられ、雨傘として拡げられた際に適度に緊張し、たぶつきがないようなサイズに裁断され、縫製後、芯棒およびフォークに取り付けられる。 【0039】本発明においては、織物を折り畳まず、そのまま取っ手に連続する芯棒に巻き付けて収納するタイプは、雨傘の長さを短くでき、収納、持ち運びに優れるとともに、使用時にたぶつきの少ない雨傘が得られる。 【0040】さらに、折り畳みが可能なタイプは、折り畳んだ際の寸法を小さくでき、収納、持ち運びに優れ、本発明の効果をより発揮できる。 【0041】このようにして得られた本発明の雨傘は、雨傘として必要な機械的強力および防水、撥水機能が得られると同時に、軽量かつコンパクトで収納性に優れ、使用時にだぶつきの少ない雨傘が得られる。 【0042】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。 【0043】なお、実施例中の特性値の測定方法は以下の通りである。 (1)収納性:ポリアミド繊維単独糸使い雨傘及びポリエステル繊維単独糸使い雨傘の重量を100とした時の重量比を測定した。 (2)たぶつき:雨傘を実使用した時のたぶつきを外観評価した。 【0044】 ◎:たぶつきが全く認められない○:たぶつきがほとんど認められない△:たぶつきがやや認められる×:たぶつきが認められる(3)裁断サイズ:ポリアミド繊維単独糸使い雨傘及びポリエステル繊維単独糸使い雨傘の裁断サイズを100とした時の裁断サイズ比を示した。 (4)ヨコ方向の伸び率:3cm当たり100g荷重時の伸び率(%)を示した。 [実施例1、2、3]33デシテックスのポリウレタン弾性繊維(東レ・デュポン(株)製、登録商標”LYCRA(R)”:ポリエーテル系)に55デシテックス13フィラメントのナイロン6フィラメント糸を一重にカバリングしてSCY加工糸を得た。 【0045】一方、ポリウレタン弾性繊維以外の繊維として、78デシテックス24フィラメントのナイロン6フィラメント糸を作製した。SCY加工糸とナイロンフィラメント糸を表1記載の配列に従い、タテ糸密度115本/インチ、ヨコ糸密度95本/インチの平組織からなる織物を作製した。常法により染色、防水加工後、表1記載のサイズに裁断、縫製し、雨傘を作製した。作製した雨傘の収納性、たぶつきの評価結果を表1に示した。 【0046】各実施例ともだぶつきが認められず、収納性にも優れたものであった。 【0047】 【表1】
【0048】(表1中、Nはポリアミド繊維、Pはポリエステル繊維を示す。) [実施例4]33デシテックスのポリウレタン弾性繊維(東レ・デュポン(株)製、登録商標”LYCRA(R)”:ポリエーテル系)に55デシテックス13フィラメントのナイロン6フィラメント糸を一重にカバリングしたSCY加工糸を得た。 【0049】一方、ポリウレタン弾性繊維以外の繊維として、78デシテックス24フィラメントのナイロン6フィラメント糸を作製した。タテ糸にナイロンフィラメント糸を、ヨコ糸にSCY加工糸とナイロンフィラメント糸を1本交互に用い、タテ糸密度115本/インチ、ヨコ糸密度95本/インチの平組織からなる織物を作製した。常法により染色、防水加工後、表1記載のサイズに裁断、縫製し、雨傘を作製した。作製した雨傘の収納特性、たぶつきの評価結果を併せて表1に示した。 【0050】各実施例ともだぶつきが認められず、収納性にも優れたものであった。 [実施例5]33デシテックスのポリウレタン弾性繊維(東レ・デュポン(株)製、登録商標”LYCRA(R)”:ポリエーテル系)に83デシテックス24フィラメントのポリエチレンテレフタレートを一重にカバリングしたSCY加工糸を得た。 【0051】一方、ポリウレタン弾性繊維以外の繊維として、83デシテックス24フィラメントのポリエチレンテレフタレート繊維を作製した。タテ糸およびヨコ糸に、SCY加工糸とポリエチレンテレフタレート繊維を1本交互に用い、タテ糸密度110本/インチ、ヨコ糸密度87本/インチの平組織からなる織物を作製した。常法により染色、防水加工後、表1記載のサイズに裁断、縫製し、雨傘を作製した。作製した雨傘の収納特性、たぶつきの評価結果を表1に示した。 [比較例1]78デシテックス24フィラメントのナイロン6フィラメント糸を作製し、タテ糸密度115本/インチ、ヨコ糸密度95本/インチの平組織からなる織物を作製した。 【0052】常法により染色、防水加工後、表1記載のサイズに裁断、縫製し、雨傘を作製した。作製した雨傘の収納特性、たぶつきの評価結果を表1に示した。 【0053】ポリアミド繊維単独糸使いのものであるため、雨に濡れると、ポリアミド繊維自身がタテ膨潤し、だぶつきが著しく目立ったものであった。 [比較例2]83デシテックス24フィラメントのポリエチレンテレフタレート糸作製し、タテ糸密度110本/インチ、ヨコ糸密度92本/インチの平組織からなる織物を作製した。常法により染色、防水加工後、表1記載のサイズに裁断、縫製し、雨傘を作製した。作製した雨傘の収納特性、たぶつきの評価結果を表1に示した。 【0054】ポリエステル繊維単独糸使いのものであるため、収納性に劣り、だぶつきの目立つものであった。 【0055】 【発明の効果】本発明によれば、雨傘として必要な特性である収納性に優れ、携帯しやすいばかりでなく、使用時にたぶつきがなく、外観上の面においても優れた雨傘が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000219266 【氏名又は名称】東レ・デュポン株式会社
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| 【出願日】 |
平成11年7月5日(1999.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093665 【弁理士】 【氏名又は名称】蛯谷 厚志
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| 【公開番号】 |
特開2001−17218(P2001−17218A) |
| 【公開日】 |
平成13年1月23日(2001.1.23) |
| 【出願番号】 |
特願平11−190147 |
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