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【発明の名称】 ものを捕るキャップ
【発明者】 【氏名】後藤 宏志

【要約】 【課題】この従来の野球や釣りにおける物の捕獲方法には次の様な改善すべき課題点がある。まず野球では、■ 素手で捕るのは危険である。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】(1) 庇(ひさし)付きキャップの丸い被頭部1を形成する複数の三角形布のヤマ2、このヤマ2同志の縫い合わせ目3を頂上の天井4で野球のボール5直径より大きいサイズ解(ほど)き戻して球受け口6を開口し、且つこの球受け口6に掛け止め具7・7′を取付けて球受け口6を開閉自在とし、(2) 被頭部1内側で球受け口6に、網布を袋に作った網袋8の袋口9を合わせて両者の口を縫い合わせ、(3) 被頭部1内側底辺の縁10を一周して取付けるスベリを、硬質材で作る硬質スベリ11とし、このうち被頭部1前面は山高にしたスベリ山高部23とし、(4) 庇12が被頭部1へ取付く位置の外側正面ヤマ2上に、厚みあるベルト13を置き、このベルト13の左右両端をヤマ2を通して硬質スベリ11に止め、且つベルト13に応援図柄14を付け、(5) 正面ヤマ2の被頭部1内側に緩衝材のパッド15を取付け、このパッド15とスベリ山高部23の間に網袋8を挿入して隠し、最後に球受け口6の掛け止め具7・7′を掛け合わせて球受け口6を閉じ、原状のキャップに復帰させる。以上の構成を特長とする野球観戦のときボールなど、ものを捕るキャップ【請求項2】(1) 庇付きキャップの被頭部1の天井4を円形に大きく刳(く)り貫いて魚受け口17を開口し、且つこの天井4と魚受け口17に掛け止め具7・7′を取付けて、切り離した天井4を魚受け口17に着脱自在とし、(2) 魚受け口17に、網布を円筒に作った網筒18の筒下19円周を合わせて両者の口を縫い合わせ、(3) 被頭部1外側に切り離した天井4円周に、網筒18の筒上20円周を合わせて両者の口を縫い合わせ、この二ヵ所の縫い合わせで繋がった三者(天井4・網筒18・魚受け口17)の中間である網筒18を被頭部1内側に仕舞いつつ、天井4を再び魚受け口17上に置き、(4) 被頭部1内側底辺の縁10に取付けるスベリを、硬質材を背高に作る背高スベリ21とし、(5) 庇12中央に帯ゴム片の押さえバンド25を置き、この両端を庇12に縫い付け、(6) 被頭部1内側の背高スベリ21とヤマ2の隙間に、被頭部1内側に仕舞った網筒18を挿入して隠し、最後に天井4と魚受け口17の掛け止め具7・7′を掛け合わせで、天井4を魚受け口17に止め、原状のキャップに復帰させる。以上の構成を特長とする釣り場で魚など、ものを捕るキャップ
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】この発明は野球観戦中飛んできたボールをグローブ代わりにして捕球できるキャップ、及びフィッシング中釣った魚をタモ代わりにして捕獲できるキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】野球観戦中飛んできたボールを捕球するのは、素手で捕るかグローブを持参して捕るかが一般的である。一部に帽子後頭部に袋状ポケットを設けここに捕らえる技術がある(実用新案登録番号第3002498号平成6年7月20日)。次にフィッシング中釣った魚を捕獲するのは、素手で捕るかタモを持参して捕るかが一般的である。
【0003】
【課題】この従来の野球や釣りにおける物の捕獲方法には次の様な改善すべき課題点がある。まず野球では、■ 素手で捕るのは危険である。
■ グローブで捕るのが安全かつ確実でよいが、いつ飛んでくるか分からないのにグローブを付けたまま観戦するのは煩わしい。また観戦目的なのに重く大きなグローブを野球場に持参するのは面倒である。
■ 帽子後頭部に袋状ポケットを設ける先願考案では、ボールを帽子の中心で捕らえる技術・帽子の縁を中折れさせず大きく広げる技術・飛球の勢いを減速させて止める技術・ボールが手に当っても怪我をしない技術などが考慮されていない。次にフィッシングでは、■ 素手で捕ろうとすると魚のヌメリで滑って上手くいかない。
■ タモを毎回持参するのがよいが、遊び程度の釣りでは大袈裟すぎて持参することは少ない。
【0004】
【手段】野球場での課題を解決するため、観戦に出かけるとき被ることの多い庇付きキャップに、中心に確保した捕球スポット・縁を大きく広げるリング・飛球のスピードを減速するネット・手でしっかり掴むことのできるグリップ・指を保護するプロテクター等、グローブに近い機能を付加させ、ボールを捕る手段を発明した。まずキャップの被頭部1を形成するヤマ2、このヤマ2同志の縫い合わせ目3を天井4で野球のボール5直径より大きいサイズに解き戻して球受け口6を開口し、且つこの球受け口6に掛け止め具7・7′を取付けて口を開閉自在とし、次に被頭部1内側でこの球受け口6に、網布を袋に作った網袋8の袋口9を合わせて両者を縫い止め、次に被頭部1内側底辺の縁10を一周して取付けるスベリを、硬質材で作る硬質スベリ11とし、このうち被頭部1前面は山高のスベリ山高部23とし、次に庇12が被頭部1へ取付く位置の外側正面ヤマ2上に、厚みあるベルト13を置き、このベルト13の左右両端を正面ヤマ2を通して硬質スベリ11に止め、且つベルト13に応援図柄14を付け、次に正面ヤマ2の被頭部1内側面にパッド15を取付け、このパッド15とスベリ山高部23の間に網袋8を挿入して隠し、最後に掛け止め具7・7′を掛けて球受け口6を閉じ、原状のキャップに戻す。
【0005】釣り場での課題を解決するために、釣りに出かける時被ることの多い庇付きキャップに、釣り上げた魚を捕るネット、キャップ縁を広げるリング、柄(え)になる棒を取付ける支持箇所など魚をすくうタモに近い機能を付加させ、このキャップで魚を捕る手段を発明した。まず、キャップの天井4を丸形に大きく刳り貫いて魚受け口17を開口し、且つここに掛け止め具7・7′を取付けて天井4を魚受け口17に着脱自在とし、次にこの魚受け口17に、網布を円筒に作った網筒18の筒下19を合わせて縫い止め、次に被頭部1外側に切り離した天井4に、網筒18の筒上20を合わせて縫い止め、これで繋がった三者(天井4・網筒18・魚受け口17)の中間網筒18のたるみ部を被頭部1内側に仕舞いつつ、天井4を再び魚受け口17上に置き、次に被頭部1内側底辺の縁10に取付けるスベリを、背高に作る背高スベリ21とし、次に庇12の中央に押さえバンド25を取付け、次に背高スベリ21とヤマ2の隙間に、被頭部1に仕舞った網筒18の中間たるみ部を挿入して隠し、最後に掛け止め具7・7′で天井4を魚受け口17に掛け止め、原状のキャップに戻す。
【0006】
【作用】野球キャップでは、ボール5が飛んできた時、ベルト13に指を掛けしっかり掴むことができるキャップは、硬質スベリ11をリングとしてキャップの底辺縁10を大きく広げて中折れせず、ボール5をキャップ内側に捕らえる。ボール5の勢いはキャップの天井4に設けた球受け口6を押し広げ、ここから伸びる網袋8の中を走るが、網袋8の持つ伸縮性に勢いを吸収され最後は袋底16に止まる。
【0007】釣りキャップでは魚22を釣った時、庇12を手または棒の先で掴んだキャップは、背高スベリ21をリングとしてキャップの底辺縁10を大きく広げて中折れせずこの中に魚を導き、掛け止め具7・7′を外して垂らした大きな網筒18の中に魚22を捕らえる。
【0008】
【実施例】この発明の実施例を野球と釣り二つに分けて、全7枚の斜視図で説明する。まず第1〜第5図で野球用のキャップについて説明するが、第1図が全体を説明する斜視図、第2〜5図が各パートを捕捉説明する斜視図である。キャップは通常の庇付き野球帽でよいが、軟式だけでなく硬式ボールも捕るので生地は厚手がよい。キャップの頭を被う被頭部1はその円形をつくるため、6枚の山の形をした三角形布であるヤマ2を互いに繋ぎ合わせて縫い丸くしている。捕球用のキャップは、このヤマ同志の縫い合わせ目3を、被頭部1の天井4で一部分を解き戻してボール5の通る球受け口6を開口することを発明した。6枚のヤマ2の三角形布を隣どうしを並べ縫いして走る、頂上に集まる3本の縫い合わせ目3の一部を解き戻すのである。一つの実施例が第1図で、このうちの1本の縫い合わせ目3を「I」字形の如く天井4でボール5の直径より大きいサイズ解き戻す。これは実際の帽子製造上では解くではなく縫い込みを途中で止めて、この球受け口6部分だけ縫わない工程となる。一部を縫い残すという工程なら、通常の作業工程の中で行われ製作コストは変わらない。この球受け口6は「I」の字形の両端に、球受け口6と直角に若干の切り込み24をいれて切り開いておくとよい。実際の使用でボール5が球受け口6に当った時、開口をさらに大きくしスムーズにボールを通過させるためである。仕上げは解き戻したヤマ2や切り開いた切り込み24の各箇所は、糸で端縫いして補修しておく。
【0009】第1図では球受け口6の「I」字形は、キャップを被った時の正面方向と直角90度に交差して見栄えがよい。しかしこの角度は、通常のキャップの製造方法で行なうと正面と直角にならない。通常帽子は一本の縫い合わせ目3を庇12の中央に合わせて縫うため、これと交差する他の二本の縫い合わせ目3が作る角度は正面線と60度または120度(ヤマ2の角度は各々60度であるため)となり、直角の90度にはならないのである。従って「I」文字をつくる球受け口6の方向を正面線と直角にしたい時は第2図で説明する如く、正面縫い合わせ目3を庇12の中央に合わせず、右または左へ30度ずらしてやればよい。これで球受け口6の方向が、キャップを被った時正面と直角に交差し見た目によい。要は球受け口6の形により、被頭部1と庇12の合わせ部位をその都度変えればよい。
【0010】解き戻す球受け口6の形は、第1・2図の如く「I」文字形が考えられるが、その他に第3図の如く「V」文字形・「X」文字形・「Y」文字形・「*」文字形等の形状が考えられる。いずれの形も3本の縫い合わせ目3を、1直線・2直線又は3直線解き戻して形作ることができる。またいずれの場合も切り口の開口径は野球に使うボール5の径より大きくし、この球受け口6をボール5がスムーズに通過するようにする。
【0011】この球受け口6に掛け止め具7・7′を取付ける。この発明のキャップは野球場でない通常の場所で使うことも多い。こうした場では球受け口6はしっかり閉めておかなければならない。このため球受け口6にマジックテープなど掛け止め具7・7′を取付ける。これで球受け口6を閉めてキャップを被れば、野球場以外で着用しても大きな違和感はない。この掛け止め具7・7′は第1図のマジックテープの他、ホック・チャック・マグネット・結び紐等が考えられる。これら各種掛け止め具7・7′は落雷を考慮し絶縁材で作る。野球場に入ったら掛け止め具7・7′は外して、ボール5飛来時の用意をしておく。
【0012】さで通常キャップ天井4には小円形の突起物、点ボッチがある。役目は6枚のヤマ2を天井4で共締めして被頭部1を補強するの他、平坦な天井4のアクセサリーである。この発明では天井4の縫い合わせ目3を解くので、通常の小さな点ボッチはつけられない。しかし第4図の如く球受け口6全体を被う大円ボッチ27として付けて、補強と装飾をすることがある。マジックテープの掛け止め具7・7′を貼って、大円ボッチ27を球受け口6全体に止めれば、被頭部1のヤマ2は補強される。また大円ボッチ27にボールイラスト28などの装飾を施せば、これがアクセントになり、捕球出来る帽子であることを一目瞭然で知らせてよい。
【0013】次にボール5を受け止める網袋8を用意する。網状のネットは菱形の目が伸縮性に富み、ボール5の勢いを減速させてよい。材質は小さく畳めるナイロン系網がよく、網目はボール5を通さない細かさの網とする。網袋8はこの網地をベストとするが、丈夫な通常の布地、またはグローブ並に皮革地であっても構わない。要は硬球野球ボールを受けても損傷せず、かつ柔らかい材質がよい。この平網地の両端を合わせてを袋に折り、底は閉じて袋底16、上部は開けて袋口9とする。網袋8のサイズであるが、胴回りは球受け口6の周囲にほぼ同じ、深さはボール5を2〜3個並べた程度でよい。こうして作った網袋8の袋口9を被頭部1内側で、球受け口6に合わせて縫い止める。これで被頭部1に入ったボール5を受けるネットが完成する。
【0014】通常キャップの底辺縁10は軟弱で、ボール5を捕るには適さない。捕ろうとして手にすると、縁10が中に折れてボール5をキャップ被頭部1の中にうまく補球できない。このため縁10に固い材料を入れて丸い形状が崩れないよう補強する必要がある。通常帽子の内側底辺縁10には必ずスベリがついている。これは被る時、頭皮や頭髪にスムーズに滑りやすくするものである。この発明では予め被頭部1の底辺縁10を周回するスベリに硬質材を中に包んだ硬質スベリ11とし中折れしない構造としている。この処置で縁10に一本芯が入り、キャップは常に間口を広げてボール5を逃がさない。
【0015】被頭部1の底辺縁10を周回する硬質スベリ11のうち、被頭部1前面だけ山高にしたスベリ山高部23にする。スベリを一部分だけ山高にして幅広げするのは、後述するようにここに網袋8を隠すこと、またキャップを持つ手が丁度スベリ山高部23のうしろ側に入るので、ボール5が当った時に硬質なスベリが手へのプロテクターになる、の二つの理由による。
【0016】キャップを手で掴む支えであるベルト13を、キャップの外の正面ヤマ2上に庇12と平行に取付ける。キャップの重さとボール5の勢いに耐える固い材料の厚布や厚皮革でつくり、場合によりこれらの中にプラスチックなどを補強したベルト13である。幅や厚さは手に握りやすいサイズにする。庇12上に出たこのベルト13は、庇12の弦と同じカーブを描き、その左右両端をヤマ2及び硬質スベリ11に固定させる。これでベルト13と硬質スベリ11が一体化し、キャップを掴む手がボール5の飛来方向に向ける動きそのままに、キャップ内面をボール5に向けることができる。尚、ベルト13の中間は正面ヤマ2から遊離させているが、これはベルト13と正面ヤマ2の間に指を挿入させるためである。
【0017】次に、ベルト13を装飾する。ここに応援チームのマークを貼る、あるいはベルト13自体を応援図柄14に形どった握りにするなどで、キャップの一番目立つ場所にチームのイメージを演出できる。応援図柄14を5本指を閉じた時の波形に刻んでおけば手がキャップをしっかり握ることができ、強いボール5が飛んできてもキャップを飛ばされることはなくてよい。このベルト13は脱着式にして、野球観戦以外の時は外すことがある。
【0018】さてボール5を被頭部1の中に受ける時、ベルト13を掴んだ指が怪我をしない仕組みを施す必要がある。ボール5が庇12に当る時は、厚地の庇12が手へのプロテクターになるのでよいが、ボール5が被頭部1の中に入った時のキャップを掴んだ手への防護を考えなければならない。スベリ山高部23がプロテクターになると前述したが、硬球のボール5を捕ることを想定し、本格的な防護を考えなければならない。この発明では被頭部1内側の該当面に厚手のスポンジなどの緩衝材でパッド15を取付ける。ヤマ2の形に切ったスポンジをヤマ2の縫い合わせ目3に合わせて縫い込んでおけばよい。これでボール5が当るとパッド15が凹んで、手への衝撃を和らげる本格的なプロテクターになる。このパッド15の副時効果はキャップの前立て(まえだて)にもなることである。キャップの丸い被頭部1前面は、マークを付ける位置であるなどで平面感を出すため、内側ヤマ2に当て布の前立てを入れるが、パッド15がこの役を兼用する。パッド15はスポンジの他に、合わせ厚布・空気封じ込め緩衝ビニールなど考えられる。
【0019】更に完璧なプロテクターをめざすときはこれを、固定付けするパッド15でなく、図5の如く遊着に付けるエアーバッグ30にすることがある。球場に入ったら空気弁29から空気を吹き込むと、エアーバッグ30が膨らんで被頭部1内部にエアークッションを作り、手をより完璧に守る。
【0020】パッド15のもう一つの用途は、キャップを被る時、天井4内側に垂れ下がって邪魔な網袋8を仕舞って隠すことである。パッド15とスベリ山高部23の間に網袋8を仕舞うと、被る時の邪魔物がなくなる。最後は掛け止め具7・7′を球受け口6に掛けキャップを原状に戻す。普通のキャップに種々の具を付けて特殊な使い方のできる帽子としたが、これで本来の用途の被る帽子に戻る。
【0021】次は、第6図で釣りおけるキャップの実施例を説明する。まずこのキャップの材質は、日差しを避ける・頭皮を保護する等の帽子本来の機能を保ちながら、なおかつ魚を掴むため水に浸けても、また魚の臭いを消すため洗濯しても形崩れしない布材で作ることが必要である。こうした材質のキャップの天井4を丸く大きく刳り貫いて魚受け口17を開口する。魚22をキャップに受けて、キャップに付けた網に流し込むためにの受け口である。魚22は鮎など小型のものもあるが、鯛など中型のものも想定されるので、魚受け口17は刳り貫きの円周ラインを縁10の直近までとるなど出来る限り大きくとるのがよい。この天井4と魚受け止め口17に掛け止め具7・7′を取付けて着脱自在とする。掛け止め具7・7′は図のマジックテープの他、ホック・チャック・マグネット・結び紐等が考えられる。これら各種掛け止め具7・7′は落雷を考慮し絶縁材で作る。
【0022】魚受け口17に取り付けて魚を流し込むための網の筒を用意する。鮎など小型魚も捕らえるので網の目の細かい網布で、魚受け口17の径に合わせた筒径にし、長さは鯛など中型魚も入るよう20〜30c程の長さにし、上下は閉じず開いたままとした網筒18である。被頭部1に開口した魚受け口17に、この網筒18の筒下19を合わせて縫い止める。
【0023】網筒18の他方の端に蓋をしないと、この中に捕らえた折角の魚22が逃げてしまう。この蓋を被頭部1外側に切り離した天井4として、網筒18の筒上20を天井4合わせて両者を縫い止める。これで天井4が、網筒18を中間として、再び魚受け口17に繋がることになる。
【0024】さて魚22を捕らえる時も、キャップの縁10は中折れせず、間口を大きく広げておくことが肝要である。このため野球用の帽子と同様にスベリに硬質材を入れるが、魚釣りに使うキャップは、背高に作る背高スベリ21とする。理由は野球用より長い魚釣り用キャップのネット(20〜30cm)を折り畳んで隠すスペースをつくる必要があるからである。この発明ではこのスベリを腰高にして、キャップを被る時、この中に網筒18を隠すことを考えたのである【0025】魚22を釣り上げた時、糸の先で魚22が水中を逃げ回り空中に上げられないことがある。この時は釣りキャップに柄を付け、水中に伸ばす方法を考えなければならない。この発明では庇12の中央に帯ゴムで押さえバンド25を付け、この中に柄となる棒を挿入し、これが伸びる手となる仕組みを考えた。強力な幅広の押さえバンド25を庇12に置き両端を庇12に止めれば、庇12と押さえバンド25の間に適宜な長さの棒が挿入でき柄付きのタモとなり、水中の魚22を捕らえることができると考えたのである。棒の止めを帯ゴムによる押さえつけでなく、ネジによる締め止めや、庇12に開口する孔への挿入止めとすれば、棒とキャップの連結はより強固になる。
【0026】最後は、魚受け口17に掛け止め具7・7′を取付けて、切り離した天井4を再び魚受け口17に止めて原状のキャップに戻す。この時天井4に繋がる網筒18は、小さく畳んで背高スベリ21とヤマ2の間に隠す。釣りキャップはスベリを背高としているので、この中に網筒18は完全に隠れ、これで見た目にもまたキャップを被ったときにも違和感は殆どない。
【0027】この二種類のキャップの使用例を分けて説明する。まず野球キャップの使い方を第1図で述べる。このキャップを被って野球場へ観戦に出かける。掛け止め具7・7′を外し、網袋8をパッド15とスベリ山高部23の間から出し捕球の用意をする。さてホームランボールが近くに飛んできたら左手または右手を庇12の上に置き、指先をベルト13に掛けてキャップを掴む。ベルト13は庇12の位置ではキャップの外面に出ているので咄嗟に掴むことは容易である。またベルト13に応援図柄14を指で掴みやすい形状に縁取って取付けているので、ここを掴んでキャップ内側をボール5の飛来方向に向けると、前述したとおりキャップ内側は間口を大きく広げてボール5をこの中に受ける。受けたとたんキャップは大きな衝撃を受けるが、手はベルト13を掴んでいるので、キャップが手から飛ばされることはない。また手首は庇12で保護され、仮にボール5がキャップの輪を逸れて庇12に当っても、手首はその外側にあり安全である。更にベルト13に掛けた指先がキャップに触れる部分、即ちキャップの正面ヤマ2内側部分にはパッド15がクッションとなっているので、ボール5が指先部分に直接当っても安全である。
【0028】キャップの中に入ったボール5は、球受け口6に当りその勢いでここに畳んである網袋8強く押してこれを外に飛ばす。ボール5は網袋8を押しながら網袋8の中を走る。走ったボール5は網袋8が伸び切ったところで止まる。ボール5の勢いは球受け口6に当ると減速され、更に網袋8を走る時ネットに接触摩擦して減速され、最後に網袋8が伸びきった所で網底16がクッションとなって衝撃を吸収して飛んできたボール5を静止させるのである。
【0029】次は第6図〜第7図で、釣りで使うキャップの例と、その応用でいざの時、掬(すく)い取り器として使うキャップの例を説明する。まず第6図で釣りに行く時を説明する。このキャップを被って釣りに行く。天井4と魚受け口17を繋ぐ掛け止め具7・7′は釣り場では外しておく。外しても網筒18の中間弛み部分は背高スベリ21とヤマ2の間に挟まれ、また頭に強く押されて、天井4が魚受け口17からずり落ちることはない。釣り場で魚22が掛かったら、手を庇12にかけキャップを脱ぐ。キャップの内側を上に向けると、天井4と網筒18は下に垂れ即席のタモができる。この被頭部1から出た即席タモを魚22に向ける。被頭部1の背高スベリ21が内側底辺縁10を大きく広げ、網筒18の中に空中に上げた魚22を捕らえる。魚22が勢いよくて水中から上がらない時は、適宜な棒又は継ぎ竿の一本を外すなどして、これを庇12の押さえバンド25に挿入し柄を付ける。これでキャップを水中に沈めることができ魚22を捕獲する。
【0030】魚22以外でも蝶や蜻蛉(とんぼ)など昆虫を同様捕獲できる。庇12を手に持ち低所の獲物を追うこともできるが、庇12の押さえバンド25に適宜な棒を柄として取付れば、空中を飛ぶ昆虫も容易に捕えられる。
【0031】以上で魚釣りや昆虫採集の場での使い方を説明したが、この発明の釣りキャップはそれ以外に物を捕る非常時使用が可能である。第7図の如く日常生活で持ち物が線路や池の中に落ち困ることは多々ある。しかしこうした場所に立ち入ることは危険である。このキャップに長尺棒26をつければ、無理なく落下物を掬い取ることができる。日常生活に携帯できる緊急時のキャップとして重宝である。
【0032】
【効果】この発明は次の様な優れた効果を奏する。まず野球キャップでは、(a) 通常の野球キャップを即席のグローブに変え、飛んできたボールをグローブと同じ使いまわしでキャッチする。売り子から買うスナック菓子などを受けることもできる。
(b) 通常は帽子として被っていて一向に苦にならない。ボールが飛んできた時だけ外してグローブ使用すればよい。
(c) 米国などファールボールも提供する国では、グローブを野球場に持参するファンが多い。この考案のキャップは被って行くだけで所期の目的が達せられ、重く大きなグローブを持参する必要がなくなる。次に釣りキャップでは、(b) 釣りの時被るキャップを、即席の魚捕獲用タモに代え、釣った魚をタモと同じ使いまわしで捕らえる。昆虫の採集も同様にできる。
(e) 日常生活で持ち物が線路や水の中などに落ちた時、庇12の押さえバンド25に長尺棒26をつければ、危険な場所に落下した物を掬い取る非常用帽子となる。
【出願人】 【識別番号】593042823
【氏名又は名称】後藤 宏志
【出願日】 平成12年1月15日(2000.1.15)
【代理人】
【公開番号】 特開2001−200417(P2001−200417A)
【公開日】 平成13年7月27日(2001.7.27)
【出願番号】 特願2000−41998(P2000−41998)