| 【発明の名称】 |
ベルト曲げ金具及び腹式呼吸誘発ベルト |
| 【発明者】 |
【氏名】森 秀司
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| 【要約】 |
【課題】この発明は、恥骨上方及び鼠径部に適度な圧力を加えることにより腹圧を上げ、気を丹田に満たし、半ば自動的に腹式呼吸を誘発することを目的としたものである。
【解決手段】一本のベルトを腰、骨盤、鼠径部とまわるように、骨盤のあたりでベルトに角度をつける金具を付け、且つ、恥骨上方、及び左右の鼠径部を適度に圧迫するためのゴム板を取り付けたベルト。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 一本のベルト生地(5)の一方の端に止め金(6)を設け、他端にベルトの長さを調節、固定し且つ、恥骨上方を圧迫するためのゴム板を付けたバックル本体部(1)を付け、該ベルト生地の一部にスライド可能、且つ着脱可能な、ベルト曲げ金具(3)及び(4)と、鼠径部加圧具(2)及び(7)を付けた腹式呼吸誘発ベルト。 【請求項2】(イ) E型金具(9)の根元部(19)より出ている3本の挟み棒のうちの外側の2本、即ち、挟み棒(20a)と(20c)は根元部(19)よりほぼ水平に出し、先端部でベルトの表面に向かってほぼ直角に折り曲げ、曲げた先端を更に水平に折り曲げていわゆるクランクの状態にする。 (ロ) E型金具の3本の挟み棒のうちの真中の挟み棒(20b)は根元部でまずベルトの裏面に向かって折り曲げ、そこから先端部に向かっては水平よりもベルトの表面方向に向かって角度をつけて曲げ、先端部に至ってベルトの裏面方向に向かってほぼ直角に曲げ、更に水平方向に曲げて、挟み棒(20a)及び(20c)の、先端部(21a)及び(21c)とは上下が逆向きのクランク状態の(21b)とし、3つの、先端部(21a)、(21b)、(21c)でワク金具(8)の長手方向の一辺を挟み込めるようにする。以上の形をしたE型金具(9)と、ワク金具(8)より構成されるベルト曲げ金具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、腰から骨盤、そして下腹の恥骨上方にかけて締めると同時に、恥骨上方及び鼠径部に沿って加圧し、腹式呼吸を促すベルトに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の物で云うならば、本発明に相当するものは、和服の帯、フンドシ等であるが現代の洋服に合わないためか殆どの人は帯の着用をしていないようである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】和服の帯や、フンドシというものは人体に於ける生理作用を考えるならば、それは捨て去るべきものではないのである。何故かといえば古来、日本では、(ハラをすえる)(ハラが太い)(ハラができる)など、ハラ即ち、ヘソ下から恥骨上方部にかけての部分に関する言葉が多いのであるがそれは帯やフンドシ等で下腹を締めることにより、腹圧が上がり、腹式呼吸が自在になり、気力旺盛で沈着な人物をつくってきたのである。しかるに、近代社会では洋服になり、ズボンでは大体ヘソの上でベルトを締めるので、下腹を締めるということもなく、腹式呼吸を忘れた日本人は、生理的、精神的にかなりもろくなってきているのではないかと思われるのである。なぜなら、下腹が軟弱な状態では気力というものは出てこないものなのである。逆に、精神病者、ノイローゼの人等の下腹は、筋ばっているか又はフニャフニャのはずである。本発明は、下腹を締めることにより気力を増すという、和服の帯の利点を、現代の生活の中に復活しようとするものである。フンドシはともかく、武道や和服の帯はすべて一回ではなく何回か体に巻き付けてその用をなしているのであるが、これは現代人の服装には合わないものである。その何回も巻くところを一本の着脱可能なベルトとしたのが本発明である。 【0004】 【課題を解決するための手段】一本のベルト生地(5)の一方の端に止め金(6)を設け、他端に、ベルトの長さを調節し、固定すると同時に恥骨の上方を圧迫するためのゴム板を付けたバックル本体部(1)を人体に接する面、即ち裏面に取り付ける。以上のベルトを腰から骨盤、そして恥骨上方にかけて装着すると人体の表面は曲面の連続であるのと、腰と恥骨上方との高低差によりたわみが生じるからそのたわみを解消するためのベルト曲げ金具(3)及び(4)を腰の両側やや後方の裏面に取り付ける。また、恥骨上方と左右の鼠径部を圧迫すると、下腹全体をかかえ上げるような具合になり、腹式呼吸がより楽にできるようになることから、先述のバックル本体部(1)の他に鼠径部を圧迫するための鼠径部加圧具(2)及び(7)をベルトの、左右の鼠径部の適当な位置の裏面に取り付ける。なお、ベルト曲げ金具(3)及び(4)について次に詳しく述べる。ところで以下、位置関係を示すうえで必要となることから、ベルトの裏面、とはベルトを人体に装着した場合に人体に接する側をいい、ベルトの表面、とはベルトの人体に接しない側の面をいうこととする。まず、E型金具(9)の根元部(19)より出ている3本の挟み棒のうちの外側の2本、即ち、挟み棒(20a)と(20c)は根元部(19)よりほぼ水平に出し、先端部でベルトの表面方向に向かってほぼ垂直に折り曲げ、曲げた先端を更に水平に折り曲げていわゆるクランクの状態にする。次に、E型金具の3本の挟み棒のうちの真中の挟み棒(20b)は、根元部(19)でまずベルトの裏面に向かって折り曲げ、次に先端部に向かって、水平よりベルトの表面方向に向かって角度をつけて曲げ、先端部に至ってはまずベルトの裏面に向かってほぼ直角曲に曲げ、更に水平方向に曲げて、挟み棒(20a)と挟み棒(20c)の先端部(21a)及び先端部(21c)とは上下が逆向きのクランクの状態の、先端部(21b)とし、先端部(21a)、(21b)及び(21c)の3本のクランク状態のツメでワク金具(8)の長手方向の一辺を挟み込めるようにする。ベルト曲げ金具(3)及び(4)は、以上に説明したE型金具(9)と、ワク金具(8)の組み合わせにより構成されるものである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。まずベルト生地(5)は弾力性の無い布製などのものが良く、その幅は5〜6cmが適当である。幅が広すぎたり、弾力性があると下腹の締まり具合がボケルのである。 (イ)そのベルト生地の一方の端に止め金(6)をミシンで縫い止め、もう一方の端に、ベルト長さ調節金具(10)で、ベルト使用者の腰から鼠径部そして恥骨上方までの長さを決め、固定する。固定されたベルト長さ調節金具(10)に、恥骨上方に圧力を加える部品として、【図14】に示す如く、ナット(11)、座金(12)、ゴム板(13)、座金(14)、ボルト(15)を一体としたものを、ボルト(15)の先端でベルトの裏面に、ベルト長さ調節金具(10)の雌ネジの部分に結合し、固定する。以上の、ベルト長さ調節金具(10)、ナット(11)、座金(12)、ゴム板(13)、座金(14)、ボルト(15)を結合したのがバックル本体部(1)なのである。なお、ベルトの裏面とは本ベルトを装着したとき人体に接する側をいい、ベルトの表面とはその反対側をいう。 (ロ)次に、腰から鼠径部そして恥骨上方へとベルトを装着した場合、恥骨上方だけでなく鼠径部全体に適度な圧力を加えると、下腹全体をかかえ上げるような具合になり、腹式呼吸がより楽にできるようになることに気づいたことから、先述(イ)のバックル本体部(1)の他に鼠径部にも圧力が加えられるように、鼠径部加圧具(2)及び(7)を左右の鼠径部の適当な部分に、鼠径部加圧具(2)及び(7)の取り付けクリップ(18)を用いてベルトの裏面に取り付ける。鼠径部加圧具(2)及び(7)の実際は以下の如くである。 【図15】に示す如くに、ナット(11)、座がね(16)、ゴム板(17)、取り付けクリップ(18)を、取り付けクリップ(18)の溶接で固定してあるボルトの部分で一体として鼠径部加圧具(2)及び(7)となるのである。なお、バックル本体部(1)のゴム板(13)と鼠径部加圧具(2)及び(7)のゴム板(17)の厚さは1cm以内、たて幅はベルトの幅と同じくらいが適当と考える。 (ハ)一本のベルトを、腰から鼠径部、そして恥骨上部へとまわして締めると、人体の表面は曲面の連続であることと、腰と恥骨上方との高低差によりたわみが生じるからそのたわみを解消するためのベルト曲げ金具(3)及び(4)を、腰の両側のやや後方に取り付ける、その構造は以下の如くである。まずベルト曲げ金具(3)及び(4)は【図8】に示すE型金具(9)とワク金具(8)の組み合わせによって成り立つものである。そのE型金具(9)を更に説明すると、【図11】に示すように根元部(19)より出ている3本の挟み棒のうちの外側の2本、即ち、挟み棒(20a)と(20c)は根元部(19)よりほぼ水平に出し、先端部でベルトの表面に向かってほぼ垂直に折り曲げ、曲げた先端を更に水平に折り曲げ、いわゆるクランクの状態にする。又、3本のうちの真中の挟み棒(20b)は根元部でまずベルトの裏面に向かって折り曲げ、次に先端部に向かって折り曲げるのであるが水平面より上向き、即ち、水平面よりベルトの表面にむかって角度をつけて曲げる、その先端部はまずベルトの裏面に向かって曲げ次に水平方向に曲げる。即ち、先端部(21a)及び(21c)とは上下が逆のクランクの形となる。その先端部(21a)及び(21c)と、逆の曲げかたの先端部(21b)の3つのクランク状態の部分でワク金具(8)の長手方向の一辺を挟み込めるようにする。次に、ワク金具(8)とE型金具(9)の組み合わせより成る、ベルト曲げ金具(3)及び(4)で何故ベルトを曲げることが出来るかというと、【図8】に示すようにベルト生地にたわみをもたせ2つの山と1つの谷を作り、その2つの山の部分にE型金具の挟み棒(20a)と(20c)を、谷の部分に挟み棒(20b)を通す。そのベルト生地を挟み込んだE型金具(9)を【図9】に示すようにワク金具(8)にくぐらせる、その後E型金具(9)の3本の挟み棒の3つの先端部、(21a)と(21b)そして(21c)でワク金具(8)の長手方向の一辺を挟んだ後、ワク金具(8)の両外側のベルト生地を引っ張ると【図10】の状態になりベルト生地の曲げが完成するのである。更に詳しくベルト生地の曲がりを説明するならば、【図12】は【図10】のベルト生地を省略し、符号B−B′とC−C′で表わしたものである。E型金具の根元部(19)の近く、B−B′方向に通る部分は波状に折れ曲がり、E型金具の先端部(21a)、(21b)、(21c)付近のC−C′方向はほぼ水平に通るのである。このB−B′方向と、C−C′方向のたわみの差がベルト生地の曲がりを作るのである。 【0006】 【本発明の効果】本発明の効果は、腹式呼吸の誘発、丹田に気を込めるということ、そして、腰の固定と、大きく3つに分けられようかと思う。その主眼となるのは腹式呼吸の誘発であるが、まず、呼吸ということについて医学書などからすこし抜き書きしてみる。最初に、春木 豊。本間 生夫。著、「息のしかた」、朝日新聞社、より。…(私たちが呼吸をする場合、‥‥肺と胸壁の間には、胸腔という空間があります。空間があるといっても正常ならこのなかは陰圧であるため、胸壁と肺はピッタリとくっついています。胸壁が外側にふくらむと陰圧が高まり、肺も外側にふくらむのです。したがって、吸息というのは、胸腔内圧がより陰圧になるために空気が肺に吸いこまれていくことなのです。‥‥では胸郭が広がったり縮まったりするのはどうしてでしょうか。それは、胸郭が種々の筋肉で囲まれ、その筋肉の収縮によって広がったり縮んだりするからなのです。この筋肉を「呼吸筋」といいます。‥‥呼吸筋には肋間筋を中心とした胸壁をとりまく呼吸筋や、腹斜筋など腹壁にある呼吸筋があります。また胸壁と腹壁の境にあり、外側からは直接触れることができない横隔膜がありますし、斜角筋など頚の筋肉や背筋も呼吸筋としてはたらきます。一般的に、呼吸運動は「胸式呼吸」と「腹式呼吸」に分けられます。腹式呼吸は体にいいとか、歌を歌うときは腹式呼吸で‥‥と日常でもよく耳にします。それぞれの呼吸は、そこで活動している呼吸筋の違いによって分けられるのであって、胸とおなかがまったく別の機構で動いているわけではありません。‥‥肋間筋は胸式呼吸の主体となっている呼吸筋ですが、もう一方の呼吸様式である腹式呼吸の呼吸筋は横隔膜です。横隔膜は筋肉と腱から成る薄い膜なのですが、もっとも強力な吸息筋です。横隔膜は、胸腔と腹腔を分けるように、後ろは腰椎から前方は肋骨につき、しかも平らではなく、上に凸のドーム状になっています。横隔膜が収縮すると、ドームはおなかのほうに下がり、下部胸壁は外側に拡がります。このとき腹腔内圧、つまりおなかの中の内圧は高まり、腹部も外側に拡がります。胸腔内圧は下がるために肺はふくらみ、空気が肺の中に吸い込まれます。このように肋間筋を中心とした胸の筋肉で息を吸う呼吸を「胸式呼吸」、横隔膜により息を吸う呼吸を「腹式呼吸」といいます。呼吸筋は神経を伝わってくる指令で動いていますが、肋間筋は肋間神経、横隔膜は横隔神経とそれぞれを支配する神経は異なっています。随意的に外肋間筋をはたらかせ横隔膜をはたらかせないことや、逆に横隔膜だけをはたらかせることも可能です。‥‥ここまでは息を吸い込むためにはたらく筋肉の話が主体でしたが、息は吸ったままでは換気にならないわけで、吸った空気は必ず吐き出さなくてはなりません。この呼吸運動の大部分は、拡がった胸壁の弾性によって機械的に元に戻り、吐き出すための筋肉の力をそれほど必要としません。しかし呼吸運動のなかで、吐き出し終わったときの肺の容量も大切です。この容量を「機能的残気量」といいますが、これはたいへん重要な肺容量なのです。この位置までしっかりと吐き出すために、呼息運動の後半で呼息筋、すなわち腹直筋や腹斜筋などの腹筋や、内肋間筋がはたらいているのです。‥‥ではこの呼吸筋はどこからの司令によって動くのか、‥‥その規則正しい司令は脳からきているのです。‥‥つまり呼吸筋の司令のひとつは、無意識にはたらいているのです。この部位を「不随意性呼吸中枢」といいます。‥‥不随意性呼吸中枢は、脊髄に連なる脳の出口にもっとも近い延髄と橋にあります。‥‥延髄、橋、中脳をまとめて「脳幹」と呼んでいます。‥‥息を吸い、次に吐いている、ただそれだけの繰り返しに見える呼吸は、多彩な神経系や呼吸器系を含む複雑な系から成り立っています。特に覚醒しているときには、他のさまざまな中枢神経系が呼吸に影響し、ただ単に酸素や炭酸ガスの化学受容により、呼吸が駆動されているわけではありません。体のホメオスターシス、つまり恒常性を保つことは生体が生きていくために必要なことですが、そのホメオスターシスを保つためではなく呼吸を支配するのは、脳幹より上位の中枢なのです。随意的に、つまり意識して呼吸を大きくしたり、小さくしたり、また止めたりするのは大脳皮質の運動中枢であり、‥‥)‥‥以上「息のしかた」、14項〜32項、より。また、解剖学書から横隔膜の部分を抜き出してみると以下の如くである。…(横隔膜は、胸腔と腹腔のしきりをなす横紋筋の板である。上位の腰椎、下位の肋骨、剣状突起の後面から起こって、上方に凸の円蓋をなす。この円蓋の中心部は筋組織を欠き、クローバの葉のような形の白い腱膜となっている。横隔膜の筋繊維が収縮すると胸腔へ突出した円蓋が、やや平たくなるので、胸腔容積が増し、吸気がおこなわれる。筋の収縮が止めば、肺じしんの弾性的な収縮によって、横隔膜は再び強く胸腔内に突出することになる。横隔膜による呼吸がいわゆる腹式呼吸である。)…以上、藤田恒夫著、「入門人体解剖学」、南江堂、72項より。上記の、専門家の文章により私が引用したい箇所は、腹式呼吸の呼吸筋は横隔膜であり、横隔膜は最も強力な吸息筋であることそして、横隔膜が収縮して吸息のときは、腹腔内圧、つまりおなかの中の内圧は高まり、腹部も外側に拡がること、また、随意的に横隔膜だけをはたらかせることも可能であること、更に呼息運動の後半では腹直筋などの腹筋もはたらいていることなどである。腹式呼吸が健康に良いということはよく耳にすることであるが、その腹式呼吸が日常的に身についている人は、武道家、ある種の宗教家、芸道にたずさわる人や呼吸法の実践家など以外の一般の人々では極めてまれではないかと思うのである。この私も以前、禅の専門道場で約2年のあいだ雲水の生活をしたことがあるが、雲水生活の時代はともかく、一般の生活に戻ってからは殆ど腹式呼吸はできていなかったのが実情である。また、前記「息のしかた」、37項に、[‥‥不随意的に腹式呼吸を続けることは特殊な訓練(もし可能として)をつまない限り不可能でしょう。]とあるのであるが、この普通に考えれば、不可能とも思える、不随意的な腹式呼吸の持続を可能としたのが本発明の腹式呼吸誘発ベルトなのである。以下それを説明する。一本のベルトを腰から鼠径部、そして恥骨上方へと回して締め、更に恥骨上方と鼠径部に圧力を加えることにより不随意的な腹式呼吸の持続が可能となる。その理由は、ベルトを締めた状態で吸息の状態になると、前記の本からの引用にもあるとおり、自然な吸息時でも、腹腔内圧が高くなり、腹部が外側に拡がるのであるが、そのとき腹部がベルトを押すということになり、また作用、反作用の原理によりベルトが腹部を押すということにもなる。例えていうならば、ノレンに腕押しの状態を自然の呼吸とするならば、腕立て伏せの状態が本ベルトを装着したときの呼吸といえようか、もちろんここにいう腕とは腹に相当するものである。即ち、自然の呼吸よりも更なる力が腹腔内にかかるのである。そして、本ベルトは鼠径部に沿って締めているから、その更なる腹腔内の力が下腹を締めると同時に、腹を押さえつけるのではなく、より腹が拡がる方向へと働くことになるのである。腹がより拡がるということは、横隔膜がより引き下げられるということであり、即ち、呼吸量がより多くなるということである。更に、腹がベルトを押し、ベルトが腹を押すという作用反作用の関係は、腹筋においてはあたかも腕立て伏せのようなもので継続的に筋力の強化がなされているのである、そしてこの強化された腹筋が前述の本の引用にもあるように、呼息の時に、弱い腹筋よりもより有効に働くのは当然である。また、人体の70%は水であるということであるが、ベルトにより、腹に圧力がかかった時はパスカルの原理がはたらくことも充分に考えられることである。すなわち、密閉した容器内にある静止流体の一点に或る圧力を加えるとその圧力は、その流体の全ての部分に同じ強さで働く、というものである。このことから考えると、ベルトにより腹圧がかかった状態では、腹腔内部すべてに圧力がかかっているものと考えられるから腹腔内部の筋肉、諸臓器に緊張をもたらし、それらの機能を活発化するものと考えられるのである。現代医学の実験によっても、腹式呼吸は胸式呼吸の約2倍の呼吸量になるという報告があるがこれも腹式呼吸の健康に於ける利点を示したものである。以上は本ベルトによる下腹の腹圧と腹式呼吸について、現代科学の言葉を借りてその有効性を書いたのであるが次に主観的にみた場合、腹式呼吸を行ない、下腹に圧力、即ち気を込めるとどうなるのかということについて述べる。まず、気持ちがゆったりと落ち着くことである。ゆったりとしていながら充実感を失わないのである。種々のストレスにさらされた場合、頭でなく、腹で受けるということができるから、咄嗟のストレスをうけてもイライラ、カリカリする度合いが非常に少なくなるのである。即ち、精神衛生上非常によろしいというこになる。古来、志を持った、武道家、宗教家、芸術家等の人々が修業などを通じて獲得に苦心したのがこのほぼ無意識的に行なう、下腹に充分に気のこもった腹式呼吸なのである。ヨガ、禅、各種の呼吸法、武道など、どれをとつても胸式呼吸をすすめているものは無いはずである。更に、深く、長く、そして静かな腹式呼吸は、自我意識が暴れ回ることを静め、自然との一体感をもたらしてくれるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597178157 【氏名又は名称】森 秀司
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| 【出願日】 |
平成12年6月1日(2000.6.1) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−348715(P2001−348715A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月21日(2001.12.21) |
| 【出願番号】 |
特願2000−204380(P2000−204380) |
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