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【発明の名称】 開脚防止具
【発明者】 【氏名】南條 千恵

【要約】 【課題】

【解決手段】帯板状をなす主体部(3)の一方の端部(5)から弧状の支持片(4)を延設して略J字形をなす2つの枠体(1a,1b)を形成し、この枠体の一対をそれぞれ他方の端部(6,6)同志を重ね合わせにして支軸(2)により回動自由に軸着連結し、使用に際しては前記支軸(2)を支点にして前記両枠体(1a,1b)をC字形に開き、これを並行に揃える大腿部に跨がせ各枠体の前記支持片(4,4)を大腿部の外側に添わせて挟み付け開脚を阻止し、着衣の裾の乱れを防ぐ一方、不使用時には前記支軸(2)を支点に前記両枠体(1a,1b)を2つに折りたたんで格納可能にしたこと。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 帯板状をなす主体部の一端部から弧状の支持片を一面側に向けて延設し略J字形をなす一対の枠体を形成し、該両枠体の前記主体部の他端部同志を重ね合せにして支軸を介して回動自由に軸着連結し、使用時には前記支軸を支点に両枠体を略C字形に開き、並行に揃える左右の大腿部を跨いで相対向する前記両支持片を両大腿部の外側に添わせて挟持し開脚を防止する一方、不使用時には前記支軸を支点に両枠体を重ね合せに折りたゝみ格納可能にしてなることを特徴とした開脚防止具。
【請求項2】 請求項1の記載において、両枠体は合成樹脂等適度の剛性と弾性を備えた帯板状材料で形成することを特徴とした開脚防止具。
【請求項3】 請求項1の記載において、両枠体相互を連結する主体部の連結端部には貫通孔を穿ち、該貫通孔に支軸を挿通して回動自由に軸着連結することを特徴とした開脚防止具。
【請求項4】 請求項1の記載において、一方の枠体の主体部の連結端部には主体部の長さ方向に沿って複数の丸孔を列設し、且つ各丸孔相互を該丸孔の直径より小さい溝幅の長孔で連結して多穴状貫通孔を形成し、他方の枠体の主体部連結端部には小径部が前記長孔の溝幅より小さく、大径部が前記長孔の溝幅より大で前記丸孔の直径より小さい楕円状支軸を立設し、該支軸を前記多穴状貫通孔に挿通し前記長孔を介して丸孔間を移動可能にし、これにより枠体相互の連結位置を変更して両支持片間の距離を調整可能にしてなることを特徴とした開脚防止具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椅子等に着席した時に揃えた脚(大腿部)が開脚してスカート等の裾が乱れるのを防止するための開脚防止具に関する。
【0002】
【従来の技術】女性が長時間椅子に着席する場合注意することは足元が乱れることである。ことにスカートを着用したとき裾の乱れは最も気になるところであり、長時間に亘って電車やバスに揺られるとき一層注意が必要となり、常に一定の緊張状態が求められ精神的にも、また肉体的にも疲労を伴うものである。
【0003】従来この様な場合ことにタイトスカートやミニスカート等裾の短いスカートを着用した場合に裾の乱れを防止するには、例えばスカートの裾を大腿部と椅子のシートとの間に挟み込んで大腿部の上において裾の一部を緊張させ両大腿部が離れるのを食い止めるか、或いは両足を組んで裾の開くのを防止することぐらいであり、一般には体力に頼って専ら膝頭同志を寄せ合せて裾の開きを防ぐしか無かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の如く実情に鑑み開発されたもので、その目的とするところは電車やバス等人前において長時間に亘って椅子に着席する場合、意識的に膝頭を合せたり、体力に頼って頑張り続けたりすることなく着席姿勢時における両脚の大腿部を並行に揃えた状態に保持することによってスカート等着衣の裾の乱れを未然に防止するようにしたことにある。
【0005】また本発明は両脚の大腿部を揃えた状態に保持することにより開脚を防ぎ裾の乱れを防止すると同時に、スカートの裾自体を前記揃えた両大腿部に密着させてスカートの浮き上りを防ぎ裾の乱れを防止するようにして着席姿勢と着用状態を美麗に見せられるようにしたことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達成するため、椅子に着席し両膝を寄せて左右の大腿部を引き揃えたとき、着用するスカート等着衣の上から両大腿部を挟持する如く拘束して脚の開きを止めると同時に、着衣の裾をこの大腿部に締め付けるように押付けて固定し、浮き上がり等裾の乱れを防止するようにした開脚防止具を提供することにある。
【0007】本発明を更に詳述すると、本発明は帯板状をなす主体部の一端部から弧状の支持片を一面側に向けて延設し略J字形をなす一対の枠体を形成し、該両枠体の前記主体部の他端部同志を重ね合せにして支軸を介して回動自由に軸着連結し、使用時には前記支軸を支点に両枠体を略C字形に開き、並行に揃える左右の大腿部を跨いで相対向する前記両支持片を両大腿部の外側に添わせて挟持し開脚を防止する一方、不使用時には前記支軸を支点に両枠体を重ね合せに折りたゝみ格納可能にしてなることを特徴とした開脚防止具を提供することにある。
【0008】また本発明は、前記開脚防止具において、前記両枠体は合成樹脂等適度の剛性と弾性を備えた帯板状材料で形成することを特徴とした開脚防止具を提供することにある。
【0009】また本発明は、前記開脚防止具において、前記両枠体相互を連結する主体部の連結端部には貫通孔を穿ち、該貫通孔に支軸を挿通して回動自由に軸着連結することを特徴とした開脚防止具を提供することにある。
【0010】また本発明は、前記開脚防止具において、一方の枠体の主体部の連結端部には主体部の長さ方向に沿って複数の丸孔を列設し、且つ各丸孔相互を該丸孔の直径より小さい溝幅の長孔で連結して多穴状貫通孔を形成し、他方の枠体の主体部連結端部には小径部が前記長孔の溝幅より小さく、大径部が前記長孔の溝幅より大で前記丸孔の直径より小さい楕円状支軸を立設し、該支軸を前記多穴状貫通孔に挿通し前記長孔を介して丸孔間を移動可能にし、これにより枠体相互の連結位置を変更して両支持片間の距離を調整可能にしてなることを特徴とした開脚防止具を提供することにある。
【0011】次に本発明を図面に示す実施例について説明し、その特徴とするところを詳述することにする。
【実施の態様】
【実施例1】添付する図面において、図1は本発明に係る開脚防止具の使用可能な状態に開いた正面図であり、図2は同じく平面図、図3は同じく右側面図であり、図4は図2のA−A線に沿って断面とした正面図、図5は折りたゝんで格納可能な状態にした正面図、図6は本発明開脚防止具の使用状態を説明する斜視図である。
【0012】図面において、1a,1bは開脚防止具を構成する対をなす枠体であり、2は2つの枠体を連結し組合せる支軸である。
【0013】枠体1a,1bはこの実施例の場合同一の形状に形成してあり、両者は共に真直な帯板状をなす主体部3と、この主体部の一端部から一方の面側に屈折する如く延設される弧状をなす支持片4とによって略J字形に形成してある。
【0014】この2つの枠体1a,1bは共に適度の剛性と弾性を有した合成樹脂素材、ここでは熱可塑性合成樹脂であるポリカーボネートを材料にして成形してあり、主体部3は幅約30mm、厚さ約3mmの平帯板状に形成してその一方の端部5から徐々に湾曲させて一面方向に屈折させ支持片4を延設するようにしてある。
【0015】支持片4は図示するように内に向けて緩く弧状に湾曲し、更に先端に向けて徐々に幅を狭めてある。この支持片4は主体部3と略同一の肉厚に形成してJ字形をなす枠体1a,1b全体が略同一肉厚に揃うようにして部分的に強度の差が出ないようにしてある。
【0016】尚、ここでは2つの枠体1a,1bを同一形状に揃えることによって1つの成形型での製造が出来るようにして製造性を高めてある。そして、主体部3の他方の端部6,6に共に穿つやゝ長孔状の貫通孔7,7に前記支軸2を挿通することによって回動自由に軸着し、一つに連結組立てるようにしてある。
【0017】支軸2は合成樹脂製のピンであって貫通孔7,7に挿通したのち両軸端を潰して抜け止めの傘部2a,2aを作って両枠体1a,1bの連結を確実にして一体化を図ると共に、該支軸を支点に両枠体を回転させることによって後述する使用時のC字形の展開を可能にすると共に、相互を重ね合せて2つに折りたゝみJ字形の格納状態に変換できるようにしてある。
【0018】尚、貫通孔7,7をやゝ長孔状に形成したのは上記2つ折りにたゝんだとき長孔の長さを利用して板厚分に相当する長さ軸着位置をずらして重り合う2つの枠体1a,1bが円滑に揃うようにしたものであり、従ってこの貫通孔7については一方のみを長孔とし、他方を丸孔としてもよい。
【0019】上記構成された本発明開脚防止具は携帯する場合、枠体1a,1bを2つに折りたゝんでバッグ等に格納し、持ち運びに供することになる。その一方使用時には支軸2を支点に両枠体を略門形(C字形)に展開したのち、両膝を寄せて並行に揃えた左右の大腿部の上から跨ぐように嵌め付けて両枠体の支持片4,4を両大腿部の外側部に添わせて大腿部を揃った状態に拘束し装着することになる(図6参照)。
【0020】この装着に当たって支持片4,4の弾性に伴う撓みによって無理なく装着することができるが、円滑な装着作業と安定的な装着状態を得るため、予め揃えた両大腿部の平均的な太さに合わせて展開した状態における支持片4,4間の距離を定めておくとよい。勿論、この支持片間の距離を調整可能とすることは本発明を更に利用し易いものとするものであり効果的であることは言うまでもない。この点については更に後述する。
【0021】この様にして装着された開脚防止具は両枠体の支持片4,4が左右の大腿部を揃った状態に拘束することから、スカート等の着衣8の裾8aが開くことがなく、しかも図示するようにスカートの上から装着した場合は裾8a自体を脚に押し付け固定することから脚に密着して隙間を作らないため極めて安定したスカート等の裾8aの保持が可能となる。
【0022】しかも支持片4を図示する如く弧状に形成した場合は大腿部外側に添って巻付くように挟むため密着性が高まり、また支持片の外方への撓みが抑制され大腿部の凭れかゝりによる変形が抑えられることから形状が安定する利点がある。
【0023】ところで、図示の装着例では本発明開脚防止具を、揃えた大腿部に対して上方から跨ぐように挟み付け装着したが、門形に展開した本発明防止具を反転させて左右の支持片4,4を上向きにして両主体部3,3を両大腿部と椅子のシート9との間に敷き入れて上記起立した状態の支持片4,4で両大腿部を挟み付けるようにしても本発明開脚防止具の使用は可能である。
【0024】この反転した状態での使用は左右に立ち上る支持片4,4をスカート等着衣8の裾8aで被い隠すことができるため防止具自体の使用を隠すことができ、外見を気にする場合に有効である。勿論、この場合防止具自体は左右の枠体の主体部3,3が大腿部によってシート9に押し付けられる結果安定性を増すことになり、開脚によるスカートの裾の乱れは確実に防止されることになる。
【0025】
【実施例2】図7並びに図8は本発明開脚防止具の第2の実施例である。この実施例は先に述べた枠体1a,1bの支持片4,4間の距離を調整し、使用者の体形的な個人差に対応させるための一例を示したものである。
【0026】この実施例は、一方の枠体1aの主体部3の連結側の端部6に主体部の長さ方向に沿って間隔をおいて複数(ここでは2個)の丸孔10a,10bを列設し、且つこの両孔を長孔11で連絡して多穴状の貫通孔を開設し、他方の枠体1bの主体部3には上記貫通孔に軸着する支軸12を植設して両枠体を連結した場合である。
【0027】前記丸孔10a,10bを連絡する長孔11は丸孔の直径より小さな溝幅に形成してあり、略タルマ状の貫通孔にしてあり、この貫通孔に挿通される支軸12は図示するように略楕円形状にしてその長径部を前記丸孔10a,10bの直径より小さく、また前記長孔11の溝幅より大になるように形成し、短径部を長孔11の溝幅より小となるように形成してある。
【0028】そして、図7に示したように2つの枠体1a,1bの主体部3,3が直線的に並んだとき、つまり両枠体が開いたとき前記支軸12の長径方向が主体部の長さ方向に対して直交する向きになるよう植設していずれかの丸孔に収まったとき、この丸孔から長孔11に入り込まないようにしてある。
【0029】この様に構成された2つの枠体は展開させた状態にあるとき、いずれか一方の丸孔10a(又は10b)に嵌合した支軸12はこの丸孔から出られず移動しないため、この丸孔を基準にして枠体の展開幅、つまり2つの支持片4,4間の幅を決めることになる。
【0030】次に図8に示したように主体部3,3相互が直角をなすよう支軸12を支点に90°回動すると、その短径部が長孔11に揃って通過が可能となるため他方の丸孔に移動し、両枠体の軸着連結位置を変えることになる。この結果この支軸が移動した分前記支持片4,4間の幅が変わることになる。
【0031】この実施例では多穴状貫通孔を2個の丸孔として支軸12の移動をこの間に限ったことから支持片4,4間の距離を2段に調整できるものとなっているが、丸孔を3個,4個と列設することにより更に多段に調節することが可能となる。また丸孔相互間の距離、つまり長孔11の長さを選択することによって各段の調節幅も任意設定することが可能であり、これによって一つの防止具においてそれぞれ異なる体形差,個人差に対応することが可能である。
【0032】しかも、この実施例の場合幅の調整を展開途中に支軸12を選択する丸孔に移し、そのまゝ真直に伸すことによって支持片4,4間の幅を確定できるため簡単であると共に、選択された丸孔に嵌合した支軸12は軸径によって長孔11への侵入が阻止され移動が止められるため使用中に任意に拡張したりすることがなく安定した使用が可能となる。
【0033】以上本発明を図示する実施例に基づき説明したが、構造的に簡潔に形成されていることから故障等の問題の発生がなく手軽に使用できると共に、合成樹脂等軽量な素材によって形成され、しかも折りたゝみが可能であることから携帯に便利である。
【0034】また、枠体1a,1bは偏平な板状をなし、使用時大腿部に接触する主体部3及び支持片4が面的に接触するため不快感を与えることがなく長時間の使用を可能にしている。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上の説明で明らかな通り、枠体を開いて支持片4,4を並行に揃えた大腿部の両側に添えるだけで開脚を防ぎ、スカート等着衣の裾の乱れを未然に防止できることから、長時間の着席においても安心していることができ、精神的な,また肉体的な疲労を有効に回避することができる利点がある。
【0036】そして、本発明開脚防止具は前述した如く軽量であることに加え、折りたゝむことによって嵩張ることがなくバッグ等に楽に収納することができるため携帯に便利であり、また使用時には単に折りたゝみを開くことで使用に供することができるため簡易に使用できる利点がある。
【0037】また、本発明防止具は素材の弾性に加えて全体が帯板状となっているため撓み性があることから大腿部に無理な力を加えることがなく使用感を妨げることがないと同時に、使用者における個人差にも対応できる利点がある。
【0038】そして更に、本発明防止具は支軸による軸着連結部の位置移動によって支持片間の幅の移動が可能であるため装着強さを選択したり、使用者の体形に合せたり、或いは着用するスカート等着衣に合せる等、多用な使用が可能であって装着使用時の拘束感を最小限に抑えられる利点がある。
【出願人】 【識別番号】399049361
【氏名又は名称】南條 千恵
【出願日】 平成11年8月19日(1999.8.19)
【代理人】 【識別番号】100070286
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 伸治
【公開番号】 特開2001−64815(P2001−64815A)
【公開日】 平成13年3月13日(2001.3.13)
【出願番号】 特願平11−232689