| 【発明の名称】 |
防塵衣 |
| 【発明者】 |
【氏名】相多 英樹
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| 【要約】 |
【課題】静電気帯電性及び防塵性を向上させた防塵衣を提供する。
【解決手段】導電性繊維を含んで帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣10において、袖口17、裾口16及び首周り14の少なくとも一方の内側に開口の所定の位置から前記開口近傍までを二重構造とすると共に前記所定の位置側のみが前記放電性生地の内面に固着された内袖部23、内裾部22又は内襟部24を設け、当該内袖部23、内裾部22及び内襟部24を導電性を有する導電布で形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 導電性繊維を含んで帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣において、袖口、裾口及び首周りの少なくとも一方の内側には、開口の所定の位置から前記開口近傍までを二重構造とすると共に前記所定の位置側のみが前記放電性生地の内面に固着された内袖部、内裾部又は内襟部が設けられており、当該内袖部、内裾部及び内襟部が導電性を有する導電布で形成されていることを特徴とする防塵衣。 【請求項2】 請求項1において、少なくとも上半身被覆部、下半身被覆部及び袖部の各パーツを互いに縫合することにより縫製されており、前記各パーツが縫合された縫合部の内面には、隣り合うパーツ同士の導通を図る導電性を有する導電布が設けられていることを特徴とする防塵衣。 【請求項3】 請求項1又は2において、肩部の内面には、導電性を有する導電布が前記放電性生地と導通するように設けられていることを特徴とする防塵衣。 【請求項4】 導電性繊維を含んで帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣において、少なくとも上半身被覆部、下半身被覆部及び袖部の各パーツを互いに縫合することにより縫製されており、前記各パーツが縫合された縫合部の内面には、隣り合うパーツ同士の導通を図る導電性を有する導電布が設けられていることを特徴とする防塵衣。 【請求項5】 請求項4において、前記導電布の大きさは、前記導電性繊維の間隔2ピッチ分を最小の長さとして当該導電布が前記導電性繊維と交差する方向に設けられていることを特徴とする防塵衣。 【請求項6】 導電性繊維を含んで、帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣において、肩部の内面には、導電性を有する導電布が放電性生地と導通するように設けられていることを特徴とする防塵衣。 【請求項7】 請求項6において、前記導電布の大きさは、前記導電性繊維の間隔2ピッチ分を最小の長さとして当該導電布が前記導電性繊維と交差する方向に設けられていることを特徴とする防塵衣。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、クリーンルーム及びバイオクリーンルーム等で着用される静電気帯電防止及び防塵を目的とした防塵衣に関する。 【0002】 【従来技術】半導体製造等のクリーンルーム、バイオクリーンルームに入室するときは、静電気帯電防止、防塵を目的として防塵衣を着用している。 【0003】このようなハイクラスのクリーンルームで着用される防塵衣は、衣服からの発塵防止と共に人体が大きな発塵源であることから、必要最小限を残して人体を覆って人体からの発塵を防塵衣の外へ出さないような構造になっている。 【0004】また、クーロン力によって、環境中の微少な塵を引きつけないよう、静電気帯電防止服となっている。 【0005】防塵衣に使用される生地は、一般的にポリエステル等の長繊維に導電性繊維を格子状、縞状に織り込むことによって、防塵衣の生地同士、あるいは下着等の摩擦によって発生した静電気を導電性繊維から微弱なコロナ放電により除去してやろうとする、いわゆる自己放電による帯電防止である。 【0006】また、防塵衣に限らず衣服は、一枚の生地から作られているわけではなく、袖、前身頃、後身頃、襟などのパーツごとに裁断し、これらを縫製することによって成り立っている。そして、各パーツの縫合部や袖口、裾等は二重構造にして生地切断部からの発塵を防止している。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、導電性繊維を織り込んだ防塵衣であっても、電気伝導度を大きくして伝導によって除去するものではないことから、ある一定レベルの静電気が残ることになり、それがハイクラスのクリーンルームでは防塵衣に微少な塵を付着させ汚染源となったり、あるいはノイズになりコンピュータの誤動作、半導体素子の破壊等が発生するという問題がある。 【0008】また、もともと防塵衣は、人体の静電気帯電防止用というより、衣服自体が摩擦により帯電するのを防止することが目的であることから、導電性繊維は生地の外側に露出するように織り込まれており、着用中に人体で発生した静電気を伝導により漏電させようとするものではない。そのため、従来の防塵衣では、生地の内側に導電性繊維の露出部が少ないため、人体と防塵衣との間で発生した静電気を完全に除去することは困難であり、さらに導電性繊維を接地し、常に電位を0Vとする構造にはなっていないという問題がある。 【0009】さらに、上述した二重構造縫合部は防塵という観点からは効果があるが、反面導電性繊維が切断され、電気的接続がなされない箇所が随所に発生する。そのため、防塵衣に帯電した静電気が完全に除去されないという問題がある。 【0010】また、防塵衣の保管においても、残留した静電気が除去され難く、次に着用するときには静電気が残ったままになってしまうという問題がある。 【0011】本発明は、このような事情に鑑み、静電気帯電防止性及び防塵性を向上させた防塵衣を提供することを課題とする。 【0012】 【発明が解決するための手段】上記課題を解決する本発明の第1の態様は、導電性繊維を含んで帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣において、袖口、裾口及び首周りの少なくとも一方の内側には、開口の所定の位置から前記開口近傍までを二重構造とすると共に前記所定の位置側のみが前記放電性生地の内面に固着された内袖部、内裾部又は内襟部が設けられており、当該内袖部、内裾部及び内襟部が導電性を有する導電布で形成されていることを特徴とする防塵衣にある。 【0013】かかる第1の態様では、内袖部、内裾部又は内襟部を介して防塵衣に織り込まれた導電性繊維と人体とが導通し、防塵衣に帯電した静電気を、導電性繊維の電位を人体と同電位(0V)に保つことにより、経時的に変化することなく除去することができる。 【0014】本発明の第2の態様は、第1の態様において、少なくとも上半身被覆部、下半身被覆部及び袖部の各パーツを互いに縫合することにより縫製されており、前記各パーツが縫合された縫合部の内面には、隣り合うパーツ同士の導通を図る導電性を有する導電布が設けられていることを特徴とする防塵衣にある。 【0015】かかる第2の態様では、防塵衣全体に織り込まれた導電性繊維の導通を図ることができ、防塵衣に帯電した静電気を経時的に変化することなく除去することができる。 【0016】本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、肩部の内面には、導電性を有する導電布が前記放電性生地と導通するように設けられていることを特徴とする防塵衣にある。 【0017】かかる第3の態様では、防塵衣を金属製のハンガーに掛けた際に、防塵衣と金属製ハンガーとが導電布を介して導通し、防塵衣に帯電した静電気が除去される。 【0018】本発明の第4の態様は、導電性繊維を含んで帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣において、少なくとも上半身被覆部、下半身被覆部及び袖部の各パーツを互いに縫合することにより縫製されており、前記各パーツが縫合された縫合部の内面には、隣り合うパーツ同士の導通を図る導電性を有する導電布が設けられていることを特徴とする防塵衣にある。 【0019】かかる第4の態様では、防塵衣全体に織り込まれた導電性繊維の導通を図ることができ、防塵衣に帯電した静電気を経時的に変化することなく除去することができる。 【0020】本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記導電布の大きさは、前記導電性繊維の間隔2ピッチ分を最小の長さとして当該導電布が前記導電性繊維と交差する方向に設けられていることを特徴とする防塵衣にある。 【0021】かかる第5の態様では、導電布の大きさを所定の長さとして、導電性繊維と交差する方向に設けることにより、導電布と導電性繊維との導通を確実に図ることができる。 【0022】本発明の第6の態様は、導電性繊維を含んで、帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された防塵衣において、肩部の内面には、導電性を有する導電布が放電性生地と導通するように設けられていることを特徴とする防塵衣にある。 【0023】かかる第6の態様では、防塵衣を金属製のハンガーに掛けた際に、防塵衣と金属製ハンガーとが導電布を介して導通し、防塵衣に帯電した静電気が除去される。 【0024】本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記導電布の大きさは、前記導電性繊維の間隔2ピッチ分を最小の長さとして当該導電布が前記導電性繊維と交差する方向に設けられていることを特徴とする防塵衣にある。 【0025】かかる第7の態様では、導電布の大きさを所定の長さとして、導電性繊維と交差する方向に設けることにより、導電布と導電性繊維との導通を確実に図ることができる。 【0026】 【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。 【0027】図1は、一実施形態に係る防塵衣の正面図であり、図2は、袖部の拡大断面図である。 【0028】図示するように、本実施形態の防塵衣10は、導電性繊維を含んで帯電した静電気を自己放電する放電性生地で形成された、上半身被覆部11、下半身被覆部12、袖部13及び襟部14とを具備する。 【0029】この放電性生地は、例えば、ポリエステル等の長繊維で形成された織布に導電性繊維を格子状又は縞状に織り込んだものであっても、繊維自体に導電性繊維を撚ってあってもよく、さらには、織物ではなく導電性繊維を含んだ不織布であってもよい。なお、本実施形態の放電性生地は、織布に導電性繊維を10mm間隔で格子状に織り込んだものとした。 【0030】このような放電性生地で形成された上半身被覆部11と下半身被覆部12とは接合部20で縫合されており、上半身被覆部11には袖部13が接合部21で縫合され、さらに襟部14及びファスナ15が縫合されて、上下半身が一体化した防塵衣10を構成している。 【0031】下半身被覆部12の裾口16、袖部13の袖口17及び襟部14の首周りのそれぞれの内周面には、全周に亘って導電性を有する導電布が固着されて内裾部22、内袖部23及び内襟部24が形成されている。 【0032】この内裾部22、内袖部23及び内襟部24は、開口の所定の位置から開口近傍までを二重構造とすると共に所定の位置のみが放電性生地の内面に固着されて形成されており、内裾部22、内袖部23及び内襟部24はそれぞれ足首、手首及び首に直接接触することで人体と導通するようになっている。 【0033】また、内裾部22、内袖部23及び内襟部24を形成する導電布は、全体に亘って導電性を有する布であれば特に限定されず、織物、編物、不織布等の何れでもよく、例えば、カーボン繊維布、金属メッキ繊維布及びカーボン含有布等を挙げることができる。 【0034】このような、内裾部22、内袖部23及び内襟部24を形成する導電布は、それぞれ下半身被覆部12、袖部13及び襟部14を形成する放電性生地に格子状に織り込まれた導電性繊維と確実に導通するように固着されている。 【0035】なお、内裾部22、内袖部23及び内襟部24の固着方法は特に限定されず、導電性繊維と確実に導通がとれる方法であればよく、例えば、縫合、接着等が挙げられる。本実施形態では、導電布で形成された各内裾部22、内袖部23及び内襟部24を縫糸18によって放電性生地に縫合するようにした。 【0036】また、本実施形態では、裾口16、袖口17及び首周りの襟部14のそれぞれに内裾部22、内袖部23及び内襟部24を形成するようにしたが、例えば、裾口16に直接靴下が接合されているような防塵衣の場合、袖口17と襟部14とに内袖部23及び内襟部24を設けるようにすればよい。このように、必ずしも裾口16、袖口17及び襟部14のそれぞれを二重構造とする必要はなく、防塵衣の構造に合わせて裾口16、袖口17及び襟部14の少なくとも一方の内側に内裾部22、内袖部23又は内襟部24を設けて二重構造として人体と導通させればよい。 【0037】一方、接合部20及び21の内面には、隣り合うパーツ同士の導通を図る導電性を有する導電布30及び31が固着されている。 【0038】この導電布30及び31は、それぞれ上半身被覆部11と下半身被覆部12との導通及び上半身被覆部11と袖部13との導通を図るものである。 【0039】そのため、導電布30及び31の大きさは、織り込まれた導電性繊維と確実に導通するように導電性繊維の間隔2ピッチ分より大きく形成して、接合部20及び21に導電性繊維と交差する方向に固着すれば隣り合うパーツ同士の導通を確実に図ることができる。すなわち、本実施形態では、導電性繊維の織り込まれた間隔が10mmであるため、接合部20及び21に固着される導電布30及び31の長さを20mm以上とすればよい。 【0040】このように導電布30及び31を導電性繊維の断絶した箇所に縫合することにより、防塵衣10の全体の導通を図ることができる。 【0041】さらに、防塵衣10の肩部19の内面には、導電布32が設けられている。 【0042】この導電布32は、防塵衣10を保管する際に金属製のハンガーに掛けて、防塵衣10に帯電した静電気を除去するために導通させるものであり、この導電布32も上述した導電布30及び31と同様に、放電性生地と確実に導通させるため、20mm以上の長さで導電性繊維と交差する方向で固着されている。 【0043】この導電布32によって、防塵衣10の保管時においても、防塵衣10に帯電した静電気を金属製ハンガーを介して除去される。 【0044】なお、この導電布30〜32の固着方法も特に限定されず、導電性繊維と確実に導通がとれる方法であればよく、例えば、縫合、接着等が挙げられる。 【0045】このように、防塵衣10の全体の導通を図ると共に裾口16及び袖口17に導電布で形成された内裾部22及び内袖部23を形成することによって、防塵衣10と人体との導通を確実に図ることができ、防塵衣10を着用した際に、防塵衣10に帯電した静電気を人体を介して接地することができる。 【0046】さらに、肩部19の内面にも導電布32を設けることで、防塵衣10を保管する際に金属製ハンガーに掛けるだけで、防塵衣10に帯電した静電気を導電布32及び金属製ハンガーを介して除去することができる。 【0047】なお、本実施形態では、防塵衣10を上半身被覆部11、下半身被覆部12、袖部13、襟部14及びファスナ15で形成したが、これに限定されず、例えば、それぞれのパーツを前身頃及び後身頃等の細かいパーツを縫合して製法するようにしてもよい。その際、導電布を各パーツの縫合部の内周面に固着すれば、各パーツを確実に導通することができる。 【0048】また、内裾部22、内袖部23、内襟部24及び導電布30〜32は、何れかのみを設けてもよく、これによりそれぞれの効果が発揮される。 【0049】 【発明の効果】本発明によれば、導電布を袖口、裾口、首周り、縫合部及び肩部に設けることによって、人体と防塵衣との間に発生して防塵衣に帯電した静電気を人体、又は金属製ハンガーによって接地させることができる。そのため、防塵衣に帯電した静電気を完全に除去することができ、確実な防塵効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391009372 【氏名又は名称】ミドリ安全株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年6月14日(2000.6.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101236 【弁理士】 【氏名又は名称】栗原 浩之
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| 【公開番号】 |
特開2001−355108(P2001−355108A) |
| 【公開日】 |
平成13年12月26日(2001.12.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−178959(P2000−178959) |
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