| 【発明の名称】 |
皮膚炎用被服 |
| 【発明者】 |
【氏名】柏尾 光彦
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| 【要約】 |
【課題】肌に対する刺激が少なくて皮膚炎の人も手軽に着用することができ、しかもファション性にも優れる皮膚炎用被服を提供すること。
【解決手段】表裏2枚の被服材1,2を合わせて全体を袋体Bに構成する。袖口4および裾口5は袋縫いし、その裁ち目4a,5aを袋体Bの中Cに入れ込む。残る口である首通し口6は、伸縮性のある首周り部材3を用いてオーバー縫いにより閉じる。肌に接触する部分に糸目がないので、肌を刺激しない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】胴および腕を通す被服であって、表裏2枚の被服材を合わせて全体が袋体に構成され、首通し口、袖口および裾口から選択される2つの口が袋縫いとされてその裁ち目が袋体の中に包み込まれ、残りの口がすくい縫いにより閉じられていることを特徴とする皮膚炎用被服。 【請求項2】胴および腕を通す被服であって、表裏2枚の被服材を合わせて全体が袋体に構成され、袖口および裾口が袋縫いとされてその裁ち目が袋体の中に包み込まれ、首通し口が伸縮性のある首周り部材を用いてオーバー縫いにより閉じられていることを特徴とする皮膚炎用被服。 【請求項3】胴および腕を通す被服であって、表裏2枚の被服材を合わせて全体が袋体に構成され、首通し口、袖口および裾口から選択される2つの口が袋縫いとされてその裁ち目が袋体の中に包み込まれ、残りの口がその口から縫い目を外側にずらしたオーバー縫いにより閉じられていることを特徴とする皮膚炎用被服。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚の弱い人の着用に適する皮膚炎用被服に関するものである。 【0002】 【従来の技術】アトピー性皮膚炎その他の皮膚炎の患者が皮膚炎を発生する原因として、肌に対する刺激があるとされている。したがって、直接肌に触れる肌着に関しては、できるだけ、チクチクしたり、ゴワゴワしたりしないものを着用すべきである。また、肌着以外でも、Tシャツやトレーナは下着なしで直接着用する場合が多いので、注意を要する。 【0003】ところで、冬場近くになると、袖口や首回りの症状の悪化している子供を多く見かけるようになるが、肌着の上から着用する被服に関しても、袖口や首回りについては肌に直接触れるおそれがあるので、注意しなければならない。そこで、一般的に木綿等の肌に優しい素材を用いた被服を着用することが奨励されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、このように肌に優しい素材を用いたとしても、平面的なパーツを多数つなぎ合わせて立体的な被服を構成している以上、つなぎ合わせ部分には縫い目が存在する。この縫い目に露出する糸目の部分が肌に接触すると、刺激となって、皮膚炎を起こすおそれがある。そこで、被服を裏返して着用することも考えられるが、デザイン的に好ましくない見苦しい縫い目が人の目に触れるところに露出するので、ファッション性が悪くなる。通常は裏側に隠れているこの種の縫い目は、人目に触れることを全く考慮されておらず、そのようなデザインになっていないからである。 【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、肌に対する刺激が少なくてアトピー性皮膚炎の人も手軽に着用することができ、しかもファッション性にも優れた皮膚炎用被服を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、胴および腕を通す被服であって、表裏2枚の被服材を合わせて全体が袋体に構成され、首通し口、袖口および裾口から選択される2つの口が袋縫いとされてその裁ち目が袋体の中に包み込まれ、残りの口がすくい縫いにより閉じられていることを特徴とするものである。 【0007】本構成では、例えば第1および第2の2枚のTシャツを用い、裏返された第1のTシャツの中に、裏返さない第2のTシャツを入れ込んで、完全に二重になるようにする。この状態で、両Tシャツの例えば袖口どうし、および裾口どうしを外側から縫い合わせる。これにより、相対向する両Tシャツの表面どうしで囲まれて首通し口のみで開放する袋体が出来上がる。この袋体を、まだ綴じていない首通し口を通して、内外の面が逆になるように裏返すと、先程縫い上げた袖口や裾口の縫い目が、裏返された袋体の内側に入れ込まれるので、袖口や裾口の縫い目が外側に出ない。また、このとき、第1および第2のTシャツの裏面も裏返された袋体の内側に入れ込まれるので、もともと各Tシャツの裏側に露出していた縫い目も外側には出ない。 【0008】最後に、残っている首通し口どうしを重ねてすくい縫いにより閉じれば、縫い目がでることのないTシャツが完成する。このTシャツはリバーシブルとなり、フッション性に優れ、且つ使い勝手が良い。なお、本発明は、Tシャツに限らず、肌着やトレーナーに適用することができる。また、半袖、長袖どちらでも良い。請求項2記載の発明では、胴および腕を通す被服であって、表裏2枚の被服材を合わせて全体が袋体に構成され、袖口および裾口が袋縫いとされてその裁ち目が袋体の中に包み込まれ、首通し口が伸縮性のある首周り部材を用いてオーバー縫いにより閉じられていることを特徴とするものである。 【0009】一般に、上半身用の被服では、首通し口に伸縮性のある首周り部材を用いる。本構成では、首周り部材を用いて首通し口を最後に閉じるようにした。閉じかたとしては、首周りの処理として公知であるオーバー縫いを用いれば良い。オーバー縫いで縫い目が出っ張る側を表にして被服を着用すれば、何ら問題がない。請求項3記載の発明は、胴および腕を通す被服であって、表裏2枚の被服材を合わせて全体が袋体に構成され、首通し口、袖口および裾口から選択される2つの口が袋縫いとされてその裁ち目が袋体の中に包み込まれ、残りの口がその口から縫い目を外側にずらしたオーバー縫いにより閉じられていることを特徴とするものである。 【0010】本構成では、最後に閉じる口をオーバー縫いで閉じるが、その縫い目を被服の外側の面の側にずらしてあるので、縫い目が肌に接触することがない。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態を添付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の一実施の形態の皮膚炎用被服を示している。図1を参照して、被服Aは例えばTシャツからなり、第1の被服材1および第2の被服材2の表裏2枚の被服材と、伸縮性のある環状の首周り部材3とを組み合わせて構成されている。被服の素材としては、木綿やキトポリィ等の肌に刺激を与え難いものが使用されている。 【0012】本実施の形態の主たる特徴は、下記の1)〜3)である。 1)表裏2枚の被服材1,2を合わせて全体が袋体Bに構成されていること。 2)袖口4および裾口5が袋縫いとされてその裁ち目4a,5aが袋体Bの中Cに包み込まれていること。 3)首通し口6が伸縮性のある環状の首周り部材3を用いて、後に説明するようなオーバー縫い(図3参照)により閉じられていること。 【0013】すなわち、被服Aを袋体で構成し、縫い目の大部分を袋体Bの中Cに入れ込んだことにより、縫い目がほとんど袋体Bの表面に露出せず、皮膚炎患者の着用に適している。またファッション性にも優れる。また、首周りに露出する縫い目については、例えば筒二本針ミシン飾り等のオーバー縫いであるので、首回りがアクセントのあるデザインとなり、この点からもファッション性に優れる。しかも、オーバー縫いの縫い目は首通し口6から表側へ所定距離ずらしてあるので、肌に直接触れがたく、問題ない。 【0014】各被服材1,2は一般的な1枚ものの完成品のTシャツから伸縮性の首周り部材を取り除いた構成のものである。すなわち、図2に示すように、各被服材1,2のパーツとしては、前身頃7、後身頃8、一対の袖布9,9が含まれている。前身頃7と後身頃8とは両肩の部分7a,8aと両脇7b,8bの部分で互いに縫製される。次いで、各袖布9,9をそれぞれ筒状に縫製して前身頃7と後身頃8で形成される胴10の肩穴11に縫製してある。それぞれの縫製には、オーバー縫いが用いられ、図示していないが、その縫い目は各被服材1,2の裏側に露出している。 【0015】図3を参照して、被服材1,2の首通し口の縁部21,22が一括して外側へ折り返されており、この折り返された部分の上に、筒状とされた首周り部材3の一対の縁部3a,3bが重ね合わされてオーバー縫いされている。図3において破線で示してあるのは、オーバー縫いの領域の上下を区画する一対のステッチのラインL1,L2を模式的に示したものであり、図示していないが、これらステッチのラインL1,L2の間をオーバー縫いのミシン飾り目が上下に交互に往復している。オーバー縫いについては周知の技術であるので、詳しい説明は省略する。 【0016】次いで、この被服Aを製造する手順について、図4(a)〜(d)および図5(a)〜(c)を参照して説明する。まず、図4(a)に示すように第1の被服材1を裏返してその裏面1bが表になるようにし、裏返された第1の被服材1の中に、裏返さないで表面2aが表になっている第2の被服材2を入れ込んで、図4(b)に示すように完全に二重になるようにする。 【0017】この状態で、両被服材1,2の袖口1s,2sどうしを外側から縫い合わせる。図示していないが、両被服材1,2の裾口どうしについても同様である。これにより、相対向する両被服材1,2の表面1a,2aどうしで囲まれて首通し口Eのみで開放する製造用中間体としての袋体Dが出来上がる。この製造用中間体としての袋体Dを、まだ綴じていない首通し口Eを通して、内外の面が逆になるように裏返すと、図4(c)に示すように、先程縫い上げた袖口の縫い目が、裏返して形成された袋体Bの中Cに入れ込まれるので、袖口の縫い目が外側に出ない。裾口の縫い目に関しても同様である。 【0018】さらに、上記の袋体Dを袋体Bに反転させるときに、各被服材1,2の裏面1b,2bも袋体Bの中Cに入れ込まれるので、もともと各各被服材1,2の裏側に露出していた縫い目も外側には出ない。最後に、図4(d)に示すように、各被服材1,2の首通し口どうしを首周り部材3を重ねてオーバー縫いにより閉じる。その手順は下記である。すなわち、図5(a)に示すように、両被服材1,2の首通し口の縁部21,22において、展開形状の首周り部材3の第1の縁部3aを第2の被服材1の縁部22の表面に沿わせて、両被服材1,2および首周り部材3の3枚を一括して縫う。 【0019】次いで、図5(b)に示すように、展開形状の首周り部材3の第2の縁部3bを持ち上げるようにして、第1の縁部3aを各被服材1,2の縁部21,22と共に第1の被服材1の表面1aの側へ折り返す。さらに、図5(c)に示すように、首周り部材3の第2の縁部3bを第1の縁部3aに重ね合わせるように折り返して袋状とし、首周り部材3の両縁部3a,3bおよび両被服材1,2の縁部21,22を束ねてオーバー縫いを実施する。 【0020】オーバー縫いの縫い目は被服Aの表側において首通し口から所定距離離れた部位に露出し、肌に接する側にほとんど縫い目がでることがない。本実施の形態では、アトピー性皮膚炎の患者が着用しても、皮膚炎を起こすことのない被服を提供できる。しかも、ファション性に優れている。なお、上記の実施の形態では、首通し口を最後に閉じるようにしたが、裾口や袖口をオーバー縫いで最後に閉じるようにしても良い。この場合、図6(a)および(b)に示すように、オーバー縫いの縫い目の部分12を裾口5や袖口4から外側にずらしておくことが好ましい。最後に閉じる口は何れかの口で良いので、一方の袖口4のみをオーバー縫いとしても良いのであるが、デザインを考慮して、両袖口4をオーバー縫いしてある。 【0021】また、首周り部材を用いないで、両被服材1,2のみでオーバー縫いとしても良い。この場合にも、図6(c)に示すように、オーバー縫いの縫い目の部分12を首通し口6から外側にずらしておくことが好ましい。また、最後の口を閉じるときに、手縫いとはなるがすくい縫いを用いれば、縫い目の露出を完全に防止することができる。その他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】399059223 【氏名又は名称】ヘリテージ株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年3月1日(2000.3.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075155 【弁理士】 【氏名又は名称】亀井 弘勝 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2001−248006(P2001−248006A) |
| 【公開日】 |
平成13年9月14日(2001.9.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−56141(P2000−56141) |
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