| 【発明の名称】 |
点字を有する衣類およびその製造法 |
| 【発明者】 |
【氏名】小玉 敦
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| 【要約】 |
【課題】凸状の点字は曲げ変形可能であり、凸状の点字模様だけを衣類表面に形成することにより、視覚障害者が衣類の取扱い情報などを認識できる。
【解決手段】衣類表面の一部に視覚障害者が指で接触すると各種の情報が認識可能な一連の凸状の点字を有し、この点字は衣類とともに曲げ変形可能であり、衣類表面に融着した点字模様の接着バインダ層の上に短繊維群を密に植設するかまたは盛り上がった樹脂層によって形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外衣、シャツ、肌着や帽子などの柔軟な衣類であって、その表面の一部に視覚障害者が指で接触すると各種の情報が認識可能な一連の凸状の点字を有し、この点字は衣類とともに曲げ変形可能であり、衣類表面に融着した点字模様の接着バインダ層の上に短繊維群を密に植設するかまたは盛り上がった樹脂層によって形成している衣類。 【請求項2】 曲げ変形可能な凸状の点字を有する衣類を製造する方法であって、仮接着剤層を介して短繊維群を剥離性シートの表面に密に植設した植毛シートからなる転写ラベルを用い、該ラベルの植毛面に液状の接着バインダで所定の逆点字模様を印刷し、この接着バインダの中に熱可塑性樹脂の粒子をあらかじめ分散させ、乾燥によって接着バインダ層の厚さが30〜100μmになり、加熱加圧によって該ラベルの逆点字模様だけを衣類の所定個所に転写する衣類の製造法。 【請求項3】 曲げ変形可能な凸状の点字を有する衣類を製造する方法であって、仮接着剤層を介して短繊維群を剥離性シートの表面に密に植設した植毛シートからなる転写ラベルを用い、該ラベルの植毛面に接着バインダで所定の逆点字模様を乾厚で20〜50μmになるように印刷し、さらに熱可塑性樹脂の粒子を接着バインダ層上に振りかけ、該粒子を逆点字模様に接着させてから乾燥固着し、加熱加圧によって該ラベルの逆点字模様だけを衣類の所定個所に転写する衣類の製造法。 【請求項4】 曲げ変形可能な凸状の点字を有する衣類を製造する方法であって、仮接着剤層を介して反応性樹脂を剥離性シートの表面に塗布した樹脂シートからなる転写ラベルを用い、該ラベルの樹脂層面に液状の接着バインダを所定の逆点字模様に印刷し、この接着バインダの中に熱可塑性樹脂の粒子をあらかじめ分散させ、乾燥によって接着バインダ層の厚さが30〜100μmになり、加熱加圧によって該ラベルの逆点字模様だけを衣類の所定個所に転写し、この際に反応性樹脂層が部分剥離して硬化する衣類の製造法。 【請求項5】 曲げ変形可能な凸状の点字を有する衣類を製造する方法であって、仮接着剤層を介して反応性樹脂を剥離性シートの表面に塗布した樹脂シートからなる転写ラベルを用い、該ラベルの樹脂層面に接着バインダで所定の逆点字模様を乾厚で20〜50μmになるように印刷し、さらに熱可塑性樹脂の粒子を接着バインダ層上に振りかけ、該粒子を逆点字模様に接着させてから乾燥固着し、該ラベルの逆点字模様だけを衣類の所定個所に加熱加圧によって転写し、この際に反応性樹脂が部分剥離して硬化する衣類の製造法。 【請求項6】 液状の接着バインダを逆点字模様に印刷する際に、インチ間50〜100本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなるスクリーン版によってスクリーン印刷する請求項2、3、4または5に記載の製造法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、視覚障害者が衣類の取扱い情報などを容易に認識できる凸状の点字を有する柔軟な衣類に関し、転写ラベルを用いて曲げ変形可能な凸状の点字模様だけを衣類表面に形成できる衣類の製造法に関する。 【0002】 【従来の技術】視覚障害者が手で触って認識できる点字は、電気製品のように金属やプラスチックフレームに直接プレス成形される以外に、点字模様の突起を形成したシートを横断歩道や駅階段の手摺りなどに貼着している。近年では、カタログや技術文献として、通常の印字の上に透明インキを使用して凸状の点字を重ね刷りした印刷物も存在し、これらの印刷物によって、晴眼者だけでなく視覚障害者にも所定の情報を伝達するように時代は変化している。 【0003】 現在においても、スポーツシャツやブラウスのような衣類は、一般に軟質で形状が変化する素材であるため、凸状の点字を設けた商品は殆ど存在しない。しかし、視覚障害者においても、衣類の色彩や形状は商品購入の際の重要なファクターであり、使用後の洗濯の際に、その衣類の品質および洗い方などの情報を得ることも必要である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】数少ないけれども、点字を衣類に付着させるために、凸状の点字を設けたシート状のラベルの裏面に感熱接着剤を塗布し、該ラベルをアイロンで衣類表面に接着することがある。このラベルのようにシート全面を衣類表面に接着すると、特に肌着やシャツ類のような薄地の衣類であると、衣類が部分的に曲がりにくくなり、その着心地が非常に低下してしまう。また、このようなラベルシートが衣類裏側に存在すれば、使用者である視覚障害者や晴眼者の肌や他の衣類と接触して、肌を傷めたり他の衣類に毛羽立ちを生じるおそれがある。 【0005】 本発明は、衣類に凸状の点字を形成する際の前記の問題点を改善するために提案されたものであり、衣類の着心地が悪化せず、視覚障害者が各種の情報を容易に認識できる点字を有する衣類を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、縫製前の衣類だけでなく既存の衣類に対しても、曲げ変形可能な凸状の点字模様だけを衣類表面に形成できる点字を有する衣類の製造法を提供することである。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る衣類は、外衣、シャツ、肌着や帽子などの柔軟な衣類であり、視覚障害者が指で接触すると各種の情報が認識可能な一連の凸状の点字を衣類表面に有する。この凸状の点字は、衣類とともに曲げ変形可能であり、衣類表面に融着した点字模様の接着バインダ層の上に短繊維群を密に植設して模様状に形成する。また、この点字は、衣類表面に融着した点字模様の接着バインダ層の上に盛り上がった樹脂層によって形成してもよい。 【0007】 本発明に係る製造法は、曲げ変形可能な凸状の点字を有する衣類を製造する方法であり、仮接着剤層を介して短繊維群を剥離性シートの表面に密に植設した植毛シートからなる転写ラベルを用いる。また、本発明の製造法では、仮接着剤層を介して反応性樹脂を剥離性シートの表面に塗布した樹脂シートからなる転写ラベルを用いてもよい。 【0008】 この製造法において、前記の転写ラベルの植毛面または樹脂面に液状の接着バインダで所定の逆点字模様を印刷し、この接着バインダの中に熱可塑性樹脂の粒子をあらかじめ分散させておく。接着バインダ層の厚さは、乾燥によって30〜100μmになる。この転写ラベルは、その植毛面または樹脂面に接着バインダで所定の逆点字模様を乾厚で20〜50μmになるように印刷し、さらに熱可塑性樹脂の粒子を接着バインダ層上に振りかけ、該粒子を逆点字模様に接着させてから乾燥固着してもよい。 【0009】 前記の転写ラベルにおいて、液状の接着バインダを逆点字模様に印刷する際に、インチ間50〜100本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなるスクリーン版を使用すると好ましい。このようなスクリーン版を用いると、逆点字模様を精確にスクリーン印刷できる。 【0010】 本発明の製造法は、転写ラベルとして植毛シートまたは樹脂シートを用い、接着バインダ層からなる逆点字模様だけを衣類の所定個所に加熱加圧によって転写する。樹脂シートでは、反応性樹脂層は転写の際に反応性樹脂層が部分剥離し、加熱によって架橋反応などを生じて硬化する。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明に係る衣類は、その表面の一部に各種の情報が認識可能な一連の凸状の点字2を有する。この衣類は、スポーツシャツ1(図1)やワイシャツのようなシャツ、外衣、肌着や帽子などの柔軟なものであり、布製であるハンカチ、風呂敷、バッグなどにも適用可能である。衣類表面に設けた一連の凸状の点字2の表示位置は、衣類の表側または裏側であり、視覚障害者団体や監督官庁などと事前に協議して効果的な場所に定めることを要する。 【0012】 一連の点字2は、シャツ1の取扱い方や洗濯方法などを開示しており、図3に例示するように、衣類の表面に融着した点字模様の接着バインダ層3の上に短繊維群5を密に植設して形成している。短繊維群5は、レーヨン、ナイロン、ポリエステル繊維またはこれらの混合繊維からなり、ガラス繊維や金属繊維などを使用してもよい。基本として、短繊維群5が白色および接着バインダ層3が透明であり、所望に応じて短繊維群5および接着バインダ層を着色することもでき、例えば黒色の衣類には黒色の短繊維群5を用いる。 【0013】 図2に示すような曲げ変形可能な一連の凸状の点字2は、図7に例示の転写ラベル7などを用いて形成する。転写ラベル7を製造するには、市販の植毛紙、植毛フィルム、植毛シートを用いたり、または図4に示すように、まず剥離性シート8の上に低接着力の仮接着剤を塗布して仮接着剤層10をシート全面に設ける。 【0014】 用いる剥離性シート8としては、プラスチックフィルム、紙、布帛、不織布などが例示でき、紙、布帛、不織布の場合には、仮接着剤層10よりも融点の高い樹脂をラミネートしたりまたは含浸すると好ましい。仮接着剤層10において、低接着力の接着剤は、水に分散するアクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系の樹脂、カゼイン、カルボキシメチルセルロース、澱粉などであり、移植性を調整するためにグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、カオリン粉末などを添加してもよい。 【0015】 図5では、仮接着剤層10の上に、静電植毛法などによって短繊維を密に植設し、短繊維層11を有する植毛シート12を得る。静電植毛法は、静電気のプラスにつないだ電極板上に、レーヨン、ナイロン、ポリエステルなどの短繊維を散布し、この電極板に仮接着剤層10を設けた剥離性シート8を接近させる。シート8をマイナス電極につなぐと、短繊維は仮接着剤層10に吸い付けられるので、これを乾燥してから印刷面以外の不要繊維を払い落とす。 【0016】 次に、図6のように、植毛シート12の植毛面上に液状の接着バインダ14で印刷することにより、所定の逆点字模様である接着バインダ層3を形成する。接着バインダ層3は、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷などのいずれでも形成可能であるが、通常、スクリーン印刷によって比較的厚く設けると好ましい。 【0017】 前記のスクリーン印刷で使用するスクリーン版(図示しない)は、インチ間50〜100本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなると好ましい。スクリーン版は、アルミ枠または木枠にスクリーン紗を乗せ、テンショナーを用いて四周に引っ張って固着する。このスクリーン印刷では、手動でも自動でもスクリーン版の内側に液状の接着バインダを乗せ、スキージ(図示しない)によってスクリーン紗の下方へ押し出す。 【0018】 液状の接着バインダ14は、熱可塑性のウレタン系、アクリル系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系樹脂などを有機溶媒に添加し、得た接着バインダ層3は仮接着剤層10よりも接着力が大きい。接着バインダ14の中には、熱可塑性樹脂の粒子をあらかじめ分散させ、この樹脂粒子は熱可塑性のポリアミド系、エチレン系、塩化ビニル系樹脂などからなる。この樹脂粒子は、粒径が30〜100μmであると、転写の際に短繊維間および衣類の織目に入り込んで溶融しやすいので、短繊維群5を衣類表面に強固に接着する。 【0019】 スクリーン印刷で接着バインダ層3を形成した後に、該接着バインダ層を十分に乾燥する。この乾燥によって、接着バインダ層3の厚さは30〜100μmになる。この際に、接着バインダ層3の厚さが30μm未満であると十分な接着力を得ることができず、100μmを超えると不経済であるうえに転写の際に四周にはみ出して点字が型くずれしやすい。 【0020】 得た転写ラベル7は、図7に示すように裏返し、衣類表面に押し当て、例えば、約160℃、1kg/cm2で10秒間熱プレスすればよい。この結果、接着バインダ層3が衣類表面と融着し、該接着バインダ層の逆点字模様部分だけの短繊維層11が剥離し、短繊維群5として点字状に衣類表面と接着する。接着バインダ層3が存在しない短繊維層11の部分は、衣類表面に接着せず、図示のように転写ラベル7によって一連の点字2を形成するため、剥離性シート8に接着したまま、該剥離性シートともに引き剥がされることになる。 【0021】 本発明の衣類は、小面積の点字2だけを衣類表面に形成し、しかも点字2は短繊維群5と熱可塑性樹脂の接着バインダ層3とによって曲げ変形可能であるので、その着心地が悪化しない。視覚障害者は、一連の凸状の点字2によって衣類に関する各種の情報を容易に認識できる。本発明方法は、転写ラベル7によって一連の点字2を形成するため、縫製前の衣類だけでなく既存の衣類についても点字を形成できる。 【0022】 熱可塑性樹脂の粒子24は、前記のように接着バインダ14の中に分散させるのではなく、図8のように印刷直後の接着バインダ22の上に振りかけてもよい。この際に、樹脂粒子24は、熱可塑性のポリアミド系、エチレン系、塩化ビニル系樹脂などからなる。樹脂粒子24は、粒径が150〜300μmであり、衣類表面と直接接触するために比較的直径が大きく、転写の際に短繊維間および衣類の織目に入り込んで溶融し、短繊維群5を衣類表面に強固に接着する。 【0023】 樹脂粒子24は、未乾燥の接着バインダ22の上に振りかけ、該粒子を逆点字模様に接着させてから、40〜60℃で十分に乾燥する。この乾燥により、接着バインダ層23の厚さは20〜50μmになる。この際に、接着バインダ層23の厚さが20μm未満であると十分な接着力を得ることができず、50μmを超えると不経済であるうえに転写の際に四周にはみ出しやすい。逆点字模様以外の樹脂粒子は、回転ブラシなどで転写ラベル20から払い落とし、バキューム装置などで吸い取ればよい。 【0024】 本発明方法で用いる転写ラベルには、前記の植毛シート12の代わりに、図10または図11に例示するように、仮接着剤層36を介して反応性樹脂層38を剥離性シート34の表面に塗布した樹脂シート40を用いてもよい。一般に、反応性樹脂層38は、樹脂シート40に塗布する際には未架橋で脆いけれども、転写の際の加熱によって架橋反応などを生じて硬化する。 【0025】 反応性樹脂層38は、転写工程で約160℃に加熱した際に軟化するけれども溶融せず、接着バインダ層42が存在しない樹脂層38の部分が転写の際に衣類表面に接着することはない。反応性樹脂層38が接着バインダ層42以外でも衣類表面に接着する可能性があるならば、樹脂層38の上に離型剤などを散布しておいてもよい。 【0026】 【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 【0027】 図1に示すスポーツシャツ1は、例えば、ポリエステル−綿の混紡であり、視覚障害者が識別可能な一連の凸状の点字2をシャツ表面の所定個所に設ける。一連の点字2は、シャツ1の取扱い方や洗濯方法などを開示し、図3に示すように、衣類表面に融着した逆点字模様の接着バインダ層3の上に短繊維群を所定の平面形状に密に植設して形成している。 【0028】 図2に示すような一連の凸状の点字2は、転写ラベル7(図6)を用いて形成する。所望の転写ラベル7を製造するには、図5に示すような植毛シート12を用いるため、図4に示すように、剥離性シート8の上に低接着力の水溶性の接着剤を塗布して仮接着剤層10をシート全面に塗布する。 【0029】 図5では、仮接着剤層10の上に、静電植毛法によって短繊維層群を密に植設し、短繊維層11を有する植毛シート12を得る。この短繊維層11は、白色のポリエステル繊維などである。 【0030】 次に、図6のように、スクリーン版(図示しない)によって、植毛シート12の植毛面上に液状の接着バインダ14で所定の逆点字模様を印刷する。このスクリーン版は、インチ間80本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなる。接着バインダ14は、熱可塑性のアクリル系樹脂を有機溶媒に加えて生成し、該接着バインダの中に、粒径が50μmである熱可塑性のポリアミド系樹脂の粒子をあらかじめ分散させる。 【0031】 スクリーン印刷の後には、接着バインダ層3を十分に乾燥する。この乾燥により、接着バインダ層3の厚さは80μmになる。 【0032】 得た転写ラベル7は、図7に示すように、シャツ表面に押し当て、約160℃、1kg/cm2で10秒間熱プレスする。この結果、密に植設した短繊維群5からなる一連の点字2をシャツ表面に形成する。 【0033】 転写ラベル7は、凸状の点字2だけを衣類表面に形成し、しかも点字2自体が曲げ変形可能であるので、スポーツシャツ1の着心地が悪化しない。一連の点字2により、視覚障害者が各種の情報を容易に認識できる。転写ラベル7は、既存の衣類に対しても点字2を形成できる利点がある。 【0034】 一連の凸状の点字2を形成するには、図8に示すような転写ラベル20を用いてもよい。転写ラベル20を製造するには、前記と同様に剥離性シート8の上に水溶性の接着剤を塗布し、該仮接着剤層10の上に、静電植毛法などによって黒色ナイロン繊維などの短繊維群11を密に植設して植毛シート12を得る。 【0035】 次に、スクリーン版(図示しない)によって、図8のように、植毛シート12の植毛面上に液状の接着バインダ22で所定の逆点字模様を印刷する。このスクリーン版は、インチ間80本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなる。接着バインダ22は、熱可塑性のウレタン系樹脂を有機溶剤に溶かして溶液状になっている。 【0036】 スクリーン印刷の後に、未乾燥の接着バインダ層23の上に熱可塑性樹脂の粒子24を振りかけ、該粒子を逆点字模様に接着させてから約50℃で十分に乾燥する。この乾燥により、接着バインダ層23の厚さは40μmである。逆点字模様以外の樹脂粒子は払い落とす。 【0037】 得た転写ラベル20は、前記と同様に、黒色シャツ表面に押し当て、約160℃、1kg/cm2で10秒間熱プレスする。この結果、密に植設した短繊維群5からなる一連の凸状の点字2をシャツ表面に形成する。 【0038】 転写ラベル7は、凸状の点字2だけを衣類表面に形成するので、スポーツシャツ1の着心地が悪化しない。一連の点字2により、視覚障害者が各種の情報を容易に認識できる。転写ラベル7は、既存の衣類に対しても点字を形成できるという利点がある。 【0039】 図9では、短繊維群の代わりに硬化樹脂層28を有する一連の凸状の点字30を形成している。点字30の形成には、図10に示す転写ラベル32を用いる。転写ラベル32を製造するには、剥離性シート34の上に仮接着剤をシート全面に塗布し、仮接着剤層36を介して反応性樹脂層38を剥離性シート34の表面に塗布して樹脂シート40を得る。 【0040】 次に、スクリーン版(図示しない)によって、図10のように、樹脂シート40の樹脂面上に液状の接着バインダ42で所定の逆点字模様を印刷する。このスクリーン版は、インチ間70本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなる。接着バインダ42の中には、熱可塑性樹脂の粒子をあらかじめ分散させている。 【0041】 スクリーン印刷の後には、接着バインダ42を十分に乾燥する。この乾燥により、接着バインダ層の厚さは70μmになる。 【0042】 得た転写ラベル32は、適宜の衣類表面に押し当て、約160℃、1kg/cm2で10秒間熱プレスする。この結果、硬化樹脂層28を有する凸状の点字30をシャツ表面に形成する。 【0043】 転写ラベル32は、凸状の点字30だけを衣類表面に形成するので、衣類の着心地が悪化しない。硬化樹脂層28および接着バインダ42が透明であると、衣類のデザインを損なうこともない。一連の凸状の点字30により、視覚障害者が各種の情報を認識できる。 【0044】 一連の点字30を形成するには、図11に示すような転写ラベル50を用いてもよい。転写ラベル50を製造するには、前記と同様に剥離性シート34の上に仮接着剤を塗布し、仮接着剤層36を介して反応性樹脂層38を剥離性シート34の表面に塗布して樹脂シート40を得る。 【0045】 次に、スクリーン版(図示しない)によって、図11のように、樹脂シート40の樹脂面上に液状の接着バインダ52で所定の逆点字模様を印刷する。このスクリーン版は、インチ間80本のメッシュであるポリエステルモノフィラメントのスクリーン紗からなる。接着バインダ52は、熱可塑性樹脂を有機溶剤に溶かして溶液状になっている。 【0046】 スクリーン印刷の後に、未乾燥の接着バインダ層の上に熱可塑性樹脂の粒子54を振りかけ、該粒子を逆点字模様に接着させてから40〜60℃で十分に乾燥する。この乾燥により、接着バインダ52の厚さは30μmになる。逆点字模様以外の樹脂の粒子は払い落とす。 【0047】 得た転写ラベル50は、シャツ裏側の表面に押し当て、約160℃、1kg/cm2で10秒間熱プレスする。この結果、硬化樹脂層28を有する凸状の点字30をシャツ表面に形成する。 【0048】 【発明の効果】本発明に係る衣類は、きわめて小面積の点字だけを衣類表面に形成し、しかもこの点字は短繊維群と熱可塑性樹脂の接着バインダ層とによって曲げ変形可能であるので、衣類の着心地が悪化せず、視覚障害者が各種の情報を容易に認識できる。本発明に係る衣類の製造法は、転写ラベルによって点字を形成するため、一連の凸状の点字を衣類表面に簡単に形成できる。 【0049】 本発明で用いる転写ラベルは、加熱加圧だけで凸状の点字を既存の衣類表面、衣類の裏地、ブランドラベルまたは取扱い表示ラベルなどに形成でき、短繊維群を適宜に着色していると晴眼者でも点字の存在確認が容易であり、視覚障害者が衣類に関する各種の情報を認識できる。また、この転写ラベルは、凸状の点字だけを衣類表面に形成し且つ反応性樹脂層および接着バインダが透明であると、点字形成後に衣類のデザインを損なうこともない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391002513 【氏名又は名称】ジャパンポリマーク株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年1月17日(2000.1.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079234 【弁理士】 【氏名又は名称】神崎 彰夫
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| 【公開番号】 |
特開2001−200404(P2001−200404A) |
| 【公開日】 |
平成13年7月27日(2001.7.27) |
| 【出願番号】 |
特願2000−7440(P2000−7440) |
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