| 【発明の名称】 |
衣 類 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 康子
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| 【要約】 |
【課題】衣類において、締付け力によらずに身体の一部をより美しい形態に変形させ、その変形状態を保持可能とし、着用者を着用に伴う苦痛から解放する。
【解決手段】ブラジャー10は、乳房カップ12の下側部分から脇側部分にかけて難滑材のスポット18aによる難滑域18を設けたので、着用者の乳房の脇の部分を乳房カップ12に寄せ込んだり、乳房の下側の部分を持ち上げるようにして乳房カップ12に押し込んだ際に、その寄せたり押し込んだ部分が元の位置に戻るのを良好に防止できる。着用者の身体の一部を変形させて保持するに当たって、難滑域18による摩擦力を利用するだけだから着用者の身体を締め付ける必要がない。よって、その着用はきわめて楽で、着用者に苦痛を感じさせるおそれもない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 肌に接する面の一部に他の部分よりも滑り難い難滑域を設けたことを特徴とする衣類。 【請求項2】 請求項1記載の衣類において、前記難滑域は、衣類の縁部または衣類の構成部分の境界部であって、着用時に肌に密接する部分に設けられていることを特徴とする衣類。 【請求項3】 請求項1または2記載の衣類において、該衣類は乳房カップを有する衣類であり、前記難滑域は前記乳房カップの脇側部分に沿って設けられていることを特徴とする衣類。 【請求項4】 請求項3記載の衣類において、前記難滑域は前記乳房カップの脇側部分及び下側部分に沿って設けられていることを特徴とする衣類。 【請求項5】 請求項1または2記載の衣類において、該衣類はブラジャーであり、前記難滑域は乳房カップとバック布の接続部に沿って設けられていることを特徴とする衣類。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、衣類の技術分野に属する。 【従来の技術】衣類、特に女性用の衣類には身体の形状を美しく補正する機能を持つものがある。例えばブラジャーでは、乳房の形を美しく補正しボリューム感をアップするために、寄せ集められた乳房の周囲部分をも乳房カップ内に納めて保持する機能を持つものがある。また、ブラジャー以外でも、身体の表層部分を寄せたり引き上げたりした状態で保持することにより、身体の形状を美しく補正するものがある。 【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の衣類は、その衣類の一部あるいは全体が持つ、身体を締め付ける力を利用して、寄せられたり引き上げられたりした身体部分を保持していた。つまり、衣類が持つ締付け力を利用して、身体の一部をより美しい形態に変形させ、その変形状態を保持する構造であった。したがって、着用者は常に身体の一部を締め付けられるから、その着用は楽ではなく、ときには苦痛を感じさせることもあった。 【0002】本発明は、締付け力によらずに身体の一部をより美しい形態に変形させ、その変形状態を保持する衣類を提供し、上述のような着用に伴う苦痛から解放することを目的としている。 【課題を解決するための手段および発明の効果】上記課題を解決するための請求項1記載の衣類は、肌に接する面の一部に他の部分よりも滑り難い難滑域を設けたことを特徴としている。 【0003】肌に接する面の一部に他の部分よりも滑り難い難滑域を設けたので、この難滑域を境にして一方側になった身体の表層を他方側に寄せた場合に、移動させられた部分が戻ろうとしても、この部分の肌と難滑域との摩擦がこれを阻むので元に位置へは戻れない。これにより、身体の一部をより美しい形態に変形させ、その変形状態を保持することができる。しかも、締め付け力は不要であるから、この衣類の着用に際して身体の一部が締め付けられることはなく、その着用はきわめて楽で、着用者に苦痛を感じさせるおそれもない。また、難滑域を形成する材料は特殊な材料を使用する必要はないから、材料の入手や加工が困難になることもない。 【0004】難滑域は、滑りにくい性質を持つ物質(摩擦係数が大きい物質、滑り止め材)、例えば軍手の滑り止め、床マットの滑り止め、幼児用靴下の滑り止め等に用いられている塩化ビニル樹脂、アクリル系等の合成ゴム等によって設けられる。なお、これらはあくまでも材料の例示であり、これらに限定されるものではない。 【0005】難滑域を形成するには、塩化ビニル樹脂等の滑りにくい性質を持つ物質(以下、難滑材という。)を衣類(布)の肌側になる面に付着させたり、難滑材の繊維を含む布を用いて衣類の一部を構成したりして設けられる。軍手や幼児用靴下の滑り止めのように、難滑材をスポット状に分散配置すると肌との接触面積が小さくなり、通気性などを良好にできる上、各スポット状の部分と肌との密接性が向上するので摩擦力も大きくなり、請求項1の発明の効果を向上させる。 【0006】また、本発明を適用するに適している衣類は、その目的からして肌着、下着類であるが、これら以外でも直接肌に接する部分がある衣類、例えば水着や体操着にも適用できる。 【0007】あるいは、補正機能を主たる目的としない場合、例えば着用位置がずれてしまうと美しさが損なわれたり、着用者が不快感を感じるような衣類に本発明を適用することも可能である。この場合は、難滑域と肌との摩擦によって着用位置がずれるのを防止するので、着用位置がずれたために美しさが損なわれる等のおそれはない。この場合もまた身体を締め付けることはないので着用者に負担がかからない。 【0008】請求項2記載の衣類は、請求項1記載の衣類において、前記難滑域は、衣類の縁部または衣類の構成部分の境界部であって、着用時に肌に密接する部分に設けられていることを特徴とする。 【0009】この衣類は、難滑域と肌との摩擦に基づいて上記の効果を発揮するので、難滑域は着用時に肌に密接する部分に設けられていることが望ましい。また、寄せられたり引き上げられたりした身体部分(以下、寄せ上げ部分ともいう。)を保持するには、衣類の縁部または衣類の構成部分の境界部(例えばブラスリップのブラジャー部分と他の部分との境界部)に設けるのが好ましい。したがって、請求項2の構成とすることで、特に寄せ上げ部分を保持する効果を向上させることができる。また、そうした部分に設けることにより着用位置のずれ防止効果も向上できる。 【0010】請求項3記載の衣類は、請求項1または2記載の衣類において、該衣類は乳房カップを有する衣類であり、前記難滑域は前記乳房カップの脇側部分に沿って設けられていることを特徴とする。 【0011】乳房カップを有する衣類の例としては、ブラジャー、ブラスリップ、ボディスーツなどがある。こうした衣類の乳房カップの脇側部分に沿って難滑域を設けると、乳房の脇部分を乳房カップに寄せ込んだ際に、その寄せ込んだ部分が戻るのを良好に防止できる。このため、乳房の脇部分を乳房カップに寄せ込むことによって胸のボリュームは保持しながら乳房の脇部分はスレンダーなすっきりした細身な感じを与える補正に好適である。 【0012】請求項4記載の衣類は、請求項3記載の衣類において、前記難滑域は前記乳房カップの脇側部分及び下側部分に沿って設けられていることを特徴とする。難滑域を乳房カップの脇側部分に設けることにより、上記のように乳房の脇部分をスレンダーにする補正が可能である。そして、乳房カップの下側部分に沿って設けることにより、乳房の下部分を乳房カップに寄せ込んだ際に、その寄せ込んだ部分が戻るのを良好に防止できる。つまり、寄せ上げ部分を保持する効果をきわめて良好に発揮できる。なお、難滑域は乳房カップの脇側部分から下側部分にわたって連続的に設けるとよい。 【0013】請求項5記載の衣類は、請求項1または2記載の衣類において、該衣類はブラジャーであり、前記難滑域は乳房カップとバック布の接続部に沿って設けられていることを特徴とする。乳房カップとバック布の接続部は、乳房カップの脇側から下側部分にかけての部分になるのが普通であり、この接続部に沿って難滑域を設けることにより、ブラジャーにおいて請求項4と同様の効果を発揮できる。 【発明の実施の形態】次に、本発明の衣類をブラジャーとして具体化した実施例により、発明の実施の形態を説明する。 【実施例】図1は本実施例のブラジャー10の構造を示す図であるが、図中一点鎖線の円Cで囲んだ部分は裏面(装着時に肌側となる面を示している。この図1に示すように、本実施例のブラジャー10は、公知のブラジャーと同様に、各一対の乳房カップ12、バック布14及びストラップ16等を備えている。なお、バック布14の延伸部14aは乳房カップ12の下縁部12aに沿って延伸されており、中央部で右側部分と左側部分とが連接されている。 【0014】円C内に示すように、乳房カップ12の下側部分から脇側部分(乳房カップ12とバック布14の接続部)に沿って難滑域18が設けられている。本実施例の場合、難滑材である塩化ビニル樹脂のスポット18aをブラジャー10の内側面に付着させて、分散配置して難滑域18を形成している。なお、図示はしていないが他方の乳房カップ12側も同様の難滑域18が設けられている。 【0015】このブラジャー10では、乳房カップ12の下側部分から脇側部分にかけて難滑域18を設けたので、この難滑域18を境にして一方側(外側)になった身体の表層を他方側(内側)に寄せた場合に、具体的には、着用者の乳房の脇の部分を乳房カップ12に寄せ込んだり、乳房の下側の部分を持ち上げるようにして乳房カップ12に押し込んだ際に、その寄せたり押し込んだ部分が元の位置に戻るのを良好に防止できる。 【0016】このため、乳房の脇部分や下側部分を乳房カップ12に寄せ込むことによって胸のボリュームは保持しながら乳房の脇部分や下側はスレンダーなすっきりした細身な感じを与える補正に好適である。 【0017】このブラジャー10においては、着用者の身体の一部をより美しい形態に変形させて保持するに当たって、難滑域18による摩擦力を利用するだけだから、従来のブラジャーや矯正下着のように着用者の身体を締め付ける必要がない。したがって、その着用はきわめて楽で、着用者に苦痛を感じさせるおそれもない。また、難滑域18を形成する材料は特殊な材料を使用する必要はないから、材料の入手や加工が困難になることもない。 【0018】特に、難滑域18をスポット18aの分散配置にて形成しているので、スポット18aと肌との接触面積が小さくなり、通気性などを良好にできる上、各スポット18aと肌との密接性が向上するので摩擦力も大きくなり、変形された形態を保持する力が向上している。 【0019】さらに、難滑域18と着用者の肌との摩擦によって、ブラジャー10の着用位置がずれるのを防止するので、着用位置がずれたために美しさが損なわれる等のおそれもない。この場合もまた身体を締め付けることはないので着用者に負担がかからない。 【0020】以上、実施例に従って、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500264825 【氏名又は名称】小林 康子
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| 【出願日】 |
平成12年4月29日(2000.4.29) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2001−316910(P2001−316910A) |
| 【公開日】 |
平成13年11月16日(2001.11.16) |
| 【出願番号】 |
特願2000−169786(P2000−169786) |
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