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【発明の名称】 ブラジャーおよびこれに用いるパッド
【発明者】 【氏名】柯 尚志

【要約】 【課題】被着者に不快感を与えることなく、バストおよびパッドを安定保持することができるブラジャーと、軽量で支持力が強く、バストのボリュームアップおよび矯正機能に優れ、着脱性や被着性も良好なパッドを提供する。

【解決手段】ブラジャー10では、カップ部12の下縁部分に配置されたバスト矯正用ワイヤ13の一部を、各カップ部12の内面に沿って突出させて突条係止部13aを形成している。パッド20は、発泡材で形成され中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体21と、パッド本体21に内蔵され硬質材22で包囲された中空部23と、パッド本体21の正面に付設された柔軟層24と、パッド本体21の背面に付設された吸湿層25と、吸湿層25の表面に付設された吸湿性布材26と、矯正用ワイヤ13に着脱可能に係合する溝形状のワイヤ係合部27とを備えている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バストおよびパッドを収容可能な左右一対のカップ部と、バスト矯正用ワイヤとを有するブラジャーであって、前記バスト矯正用ワイヤの一部に、前記パッドを着脱可能に係止するパッド係止部を設けたことを特徴とするブラジャー。
【請求項2】 前記パッド係止部として、前記バスト矯正用ワイヤの一部を前記カップ部内面に沿って突出させた突条係止部を設けた請求項1記載のブラジャー。
【請求項3】 請求項1または2記載のブラジャーのカップ部内面とバストとの隙間に収容可能なパッドであって、発泡材で形成され中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体と、前記パッド本体に内蔵され硬質材で包囲された中空部と、前記パッド本体の正面に付設された柔軟層と、前記パッド本体の背面に付設された吸湿層と、前記吸湿層の表面に付設された吸湿性布材と、前記ブラジャーの矯正用ワイヤに設けられたパッド係止部に着脱可能に係合するワイヤ係合部とを備えたことを特徴とするパッド。
【請求項4】 前記吸湿性布材が前記吸湿層表面に着脱可能である請求項3記載のパッド。
【請求項5】 前記ワイヤ係合部として、前記矯正用ワイヤの一部が嵌入可能な溝状係合部を前記パッド本体に形成した請求項3記載のパッド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、矯正機能を備えた女性用下着であるブラジャーおよびこれに用いるパッドに関する。
【0002】
【従来の技術】被着者のバストを安定に保持するとともに、バストのボリュームアップおよび形状矯正を目的とするブラジャーについては、従来、様々な種類のものが開発、販売されているが、パッドと併用することによって前記目的を達成することができるブラジャーが、特開平8−92803号公報、実開平3−25507号公報などに開示されている。
【0003】また、バストのボリュームアップを図る補助具として、ブラジャーとバストとの間に入れるパッドが使用されることがあるが、このパッドについても、様々な材質、形状、サイズのものが開発、販売されている。
【0004】これらのブラジャーやパッドを必要とする女性は、自分自身の体型やバストサイズに従って、あるいは好みや流行に応じて、最適なものを選択して着用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−92803号公報、実開平3−25507号公報に開示されているブラジャーは、パッドを安定に保持するため、バストを収容する左右のカップ部内にパッド係止手段が設けられているが、これらのパッド係止手段は、パッド係止力が比較的弱いので、身体を激しく動かしたり、長時間着用していると、カップ部内でパッドが移動することがある。
【0006】また、これらのパッド係止手段はブラジャー本来の機能とは無関係に設けられているため、ブラジャーのデザインや形状を悪くしたり、被着者のバストや皮膚に不快感を与えることがある。
【0007】一方、従来のパッドは、シリコン樹脂で形成されたパッド本体をポリエステル樹脂製カバーや綿製カバーで覆ったもの、ポリウレタン樹脂製芯材をポリエステル製生地や綿生地で挟んだものなどであるが、柔らか過ぎて支持力が弱い、固定性や安定性が悪い、重過ぎる、必要な部分を押すことができないなどの欠点がある。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、被着者に不快感を与えることなく、バストおよびパッドを安定保持することができるブラジャーと、軽量で支持力が強く、バストのボリュームアップおよび矯正機能に優れ、着脱性や被着性も良好なパッドを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のブラジャーは、バストおよびパッドを収容可能な左右一対のカップ部と、バスト矯正用ワイヤとを有するブラジャーであって、バスト矯正用ワイヤの一部に、パッドを着脱可能に係止するパッド係止部を設けたことを特徴とする。このような構成とすることにより、カップ部内に入れたパッドを、ブラジャー本来の機能向上を目的として付設されたバスト矯正用ワイヤを利用して確実に固定することが可能となるので、被着者に不快感を与えることなく、バストおよびパッドを安定保持することができる。
【0010】前記パッド係止部として、バスト矯正用ワイヤの一部をカップ部内面に沿って突出させた突条係止部を設けることにより、カップ部内に入れたパッドを、一定長さをもった突条係止部で保持することが可能となるため、パッド保持力がさらに向上する。
【0011】また、本発明のパッドは、前記ブラジャーのカップ部内面とバストとの隙間に収容可能なパッドであって、発泡材で形成され中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体と、パッド本体に内蔵され硬質材で包囲された中空部と、パッド本体の正面に付設された柔軟層と、パッド本体の背面に付設された吸湿層と、吸湿層の表面に付設された吸湿性布材と、ブラジャーに設けられた矯正用ワイヤに着脱可能に係合するワイヤ係合部とを備えたことを特徴とする。
【0012】このような構成とすることにより、硬質材で包囲された中空部を内蔵する発泡材製のパッド本体が軽量で強い支持力を発揮し、中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体がバストをボリュームアップおよび矯正し、パッド本体正面の柔軟層、パッド本体背面の吸湿層および吸湿層表面の吸湿性布材で柔らかな肌触りと適度な吸汗性が得られるので、被着性も良好である。また、ワイヤ係合部を介して前記ブラジャーの矯正用ワイヤに着脱できるので、着脱性も良好である。
【0013】なお、硬質材は金属や合成樹脂など、柔軟層は海綿やゴムなど皮膚に似た触感をもつもの、パッド本体は発泡ポリスチレンなどの発泡合成樹脂やこれに類似する素材、吸湿層は綿材や綿布材など、吸湿性布材はタオル生地材などをそれぞれ好適に使用することができる。
【0014】前記吸湿性布材を吸湿層表面に着脱可能とすることにより、必要に応じて、バストに直接触れる吸湿性布材を交換することができるので、衛生的である。
【0015】前記ワイヤ係合部として、ブラジャーの矯正用ワイヤの一部が嵌入可能な溝状係合部をパッド本体に形成することにより、カップ部内に入れたパッドは、ある程度の長さをもった溝状係合部で保持されるようになるため、パッドの安定性がさらに向上する。また、溝状係合部に矯正用ワイヤの一部を嵌入、離脱させることで、パッドと着脱できるので、着脱性も向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態であるブラジャーおよびパッドを示す正面図、図2の(a),(b)は図1に示すパッドの斜視図、図2(c)は図1に示すパッドの一部切欠斜視図、図3は図1に示すパッドおよびブラジャーの使用手順を示す斜視説明図、図4は図1におけるA−A線断面図である。
【0017】本実施形態のブラジャー10は、図1に示すように、左右のバスト11および後述するパッド20を収容可能な一対のカップ部12と、各カップ部12の下縁部分にそれぞれ配置されたバスト矯正用ワイヤ13とを有するものであり、バスト矯正用ワイヤ13の一部を各カップ部12の内面に沿って突出させることにより、後述するパッド20を係止するための突条係止部13aとしている。
【0018】パッド20は、ブラジャー10のカップ部12内面とバスト11との隙間に収容して使用するものであり、発泡材で形成され中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体21と、パッド本体21に内蔵され硬質材22で包囲された中空部23と、パッド本体21の正面に付設された柔軟層24と、パッド本体21の背面に付設された吸湿層25と、吸湿層25の表面に付設された吸湿性布材26と、パッド本体21の下縁部分に沿って形成され矯正用ワイヤ13に着脱可能に係合する溝形状のワイヤ係合部27とを備えている。
【0019】図1および図3に示すように、パッド20を左右のカップ12部内の下方部分に入れ、そのワイヤ係合部27にバスト矯正用ワイヤ13の突条係止部13aを嵌入させることによって固定する。そして、左右のカップ12で左右のバスト11を覆うとともに、カップ12内のパッド20がバスト11の下面部分に位置するようにブラジャー10を着用する。これによって、バスト11の下面部分がパッド20で押し上げられた状態となるので、バスト11がボリュームアップするとともに、その形状が矯正される。
【0020】左右のカップ12部内に入れられたパッド20は、ブラジャー本来の機能向上を目的として付設されたバスト矯正用ワイヤ13を利用して確実に固定されているので、被着者に不快感を与えることなく、バスト11およびパッド20を安定保持することができる。
【0021】カップ12部内に入れたパッド20は、その下縁部分のワイヤ係合部27と同等の長さをもった突条係止部13aで保持されているため、パッド20の保持力が強く、激しく身体を動かしたり、長時間着用してもパッド20が移動することがない。また、ワイヤ係合部27を突条係止部13aに圧接して両者を嵌合させるだけでパッド20をカップ部12内に装着することができ、ワイヤ係合部27を突条係止部13aから引き離すだけでパッド20をカップ部12内から取り外すことができるので、着脱性も良好である。
【0022】パッド20においては、硬質材22で包囲された中空部23を内蔵する発泡材製のパッド本体21が軽量で強い支持力を発揮し、中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体21がバストをボリュームアップするとともにバストの形状を矯正し、パッド本体21正面の柔軟層24が人肌に似た感触を与え、パッド本体21背面の吸湿層25および吸湿層25表面の吸湿性布材26が柔らかな肌触りと適度な吸汗性を発揮するので、被着性も極めて良好である。また、吸湿性布材26は吸湿層25表面に着脱可能であるため、バスト11に直接触れる吸湿性布材26を必要に応じて交換することができ、衛生的である。
【0023】本実施形態では、パッド本体21は発泡ポリスチレン、硬質材22は金属、柔軟層24はゴム、吸湿層25は綿材、吸湿性布材26はタオル生地材で形成しているが、これらに限定するものではなく、それぞれの材料に類似する性質を有する他の素材を用いることもできる。
【0024】本実施形態では、パッド20は、突条係止部13aを有するブラジャー10と組み合わせて使用しているが、パッド20の用途はこれに限定するものではないので、実施形態のブラジャー10以外のブラジャーであっても、突条係止部13aと同等の機能を有するワイヤが付設されたブラジャーであれば、パッド20を入れて使用することができる。
【0025】
【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。
【0026】(1)ブラジャーのバスト矯正用ワイヤの一部に、パッドを着脱可能に係止するパッド係止部を設けたことにより、カップ部内に入れたパッドを、ブラジャー本来の機能向上を目的として付設されたバスト矯正用ワイヤを利用して確実に固定することが可能となるので、被着者に不快感を与えることなく、バストおよびパッドを安定保持することができる。
【0027】(2)パッド係止部として、バスト矯正用ワイヤの一部をカップ部内面に沿って突出させた突条係止部を設けることにより、カップ部内に入れたパッドを、一定長さをもった、この突条係止部で保持することが可能となるため、パッド保持力がさらに向上する。
【0028】(3)発泡材で形成され中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体と、パッド本体に内蔵され硬質材で包囲された中空部と、パッド本体の正面に付設された柔軟層と、パッド本体の背面に付設された吸湿層と、吸湿層の表面に付設された吸湿性布材と、矯正用ワイヤに着脱可能に係合するワイヤ係合部とを備えたパッドとすることにより、硬質材で包囲された中空部を内蔵する発泡材製のパッド本体が軽量で強い支持力を発揮し、中央部分が膨らんだ略半月形状のパッド本体がバストをボリュームアップおよび矯正し、パッド本体正面の柔軟層、パッド本体背面の吸湿層および吸湿層表面の吸湿性布材で柔らかな肌触りと適度な吸汗性が得られるので被着性も良好である。また、ワイヤ係合部を介して前記ブラジャーの矯正用ワイヤに着脱できるので、着脱性も良好である。
【0029】(4)吸湿性布材を吸湿層表面に着脱可能とすることにより、必要に応じて、バストに直接触れる吸湿性布材を交換することができるので衛生的である。
【0030】(5)ワイヤ係合部として、矯正用ワイヤの一部が嵌入可能な溝状係合部をパッド本体に形成することにより、カップ部内に入れたパッドは、ある程度の長さをもった溝状係合部で保持されるようになるため、パッドの安定性がさらに向上する。また、溝状係合部に矯正用ワイヤの一部を嵌入、離脱させることで、パッドと着脱できるので、着脱性も向上する。
【出願人】 【識別番号】500104543
【氏名又は名称】合資会社イタミ
【出願日】 平成12年3月7日(2000.3.7)
【代理人】 【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
【公開番号】 特開2001−254205(P2001−254205A)
【公開日】 平成13年9月21日(2001.9.21)
【出願番号】 特願2000−62590(P2000−62590)