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【発明の名称】 乳児用衣服
【発明者】 【氏名】鈴木 幸代

【氏名】▲葛▼西 健造

【要約】 【課題】乳児への着脱が容易で、保温性かつ吸汗性に優れた乳幼児用衣服を提供する。

【解決手段】保温性の高い材質から構成され、かつ左右に開放可能な前身頃4,5、後身頃6および両袖7,8を有する、上着部2と、吸汗性の高い材質から構成され、かつ左右に開放可能な前身頃12,13および後身頃14を有する、肌着部3とを重ね合わせた構造とする。肌着部3は、その脇、肩および後身頃14の後袖ぐりの各部分において、上着部2に縫い付けられ、その着丈は、上着部2より短くされる。肌着部3における、乳児の脇の下に当たる位置には、吸汗パッド18が取り付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 保温性の高い材質から構成され、かつ左右に開放可能な前身頃、後身頃および両袖を有する、上着部と、前記上着部の内側に縫い付けられ、吸汗性の高い材質から構成され、かつ左右に開放可能な前身頃および後身頃を有する、肌着部とを備える、乳児用衣服。
【請求項2】 前記肌着部は、その脇、肩、および後身頃の後袖ぐりの各部分において、前記上着部に縫い付けられている、請求項1に記載の乳児用衣服。
【請求項3】 前記肌着部は、前記上着部より短い着丈を有している、請求項2に記載の乳児用衣服。
【請求項4】 前記肌着部には、乳児の脇の下に当たる位置に吸汗パッドが取り付けられている、請求項1ないし3のいずれかに記載の乳児用衣服。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、乳児用衣服に関するもので、特に、乳児用衣服の、乳児への着脱を容易にするための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乳児に衣服を着せるとき、肌着と上着とを着せるのが通常である。肌着は、吸汗機能を果たし、上着は、保温機能を果たす。
【0003】また、このような乳児用衣服は、乳児への着脱が容易であることが望まれる。そのため、上述した肌着および上着の前身頃は、左右に開放可能なデザインとされることが多い。
【0004】また、肌着については、おむつを交換する際に邪魔にならないように、その着丈は短いものとされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような肌着と上着とを乳児に着せようとするとき、肌着をまず着せ、その後で上着を着せるようにすることが通常であるが、このように肌着と上着とを2段階で着せることの煩雑さを解消するため、肌着と上着とを予め重ね合わせた状態とし、これら肌着と上着とを一挙に着せることも行なわれている。
【0006】しかしながら、後者の場合であっても、肌着と上着とを予め重ね合わせておくといった作業が必要であり、この点において、煩雑さをさらに解消し得る余地が残されている。
【0007】そこで、この発明の目的は、上述のような煩雑さを解消して、乳児への着脱をより容易にすることができる、乳児用衣服を提供しようとすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る乳児用衣服は、上述した技術的課題を解決するため、保温性の高い材質から構成され、かつ左右に開放可能な前身頃、後身頃および両袖を有する、上着部と、この上着部に内側に縫い付けられ、吸汗性の高い材質から構成され、かつ左右に開放可能な前身頃および後身頃を有する、肌着部とを備えることを特徴としている。
【0009】上述のように、肌着部を上着部の内側に縫い付けるにあたって、好ましくは、肌着部は、その脇、肩および後身頃の後袖ぐりの各部分において、上着部に縫い付けられる。
【0010】また、上述の好ましい実施態様において、肌着部は、上着部より短い着丈を有していることが好ましい。
【0011】また、この発明において、肌着部には、好ましくは、乳児の脇の下に当たる位置に吸汗パッドが取り付けられる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の一実施形態による乳児用衣服1の前身頃側を示し、図2は、同じく後身頃側を示している。
【0013】乳児用衣服1は、上着部2と肌着部3とを備え、肌着部3を上着部2の内側に重ねた構造を有している。
【0014】上着部2は、保温性の高い材質から構成される。この保温性の高い材質として、たとえば、キルティングが有利に用いられる。上着部2は、左前身頃4と、右前身頃5と、後身頃6と、左袖7と、右袖8とを有している。
【0015】図1において、左前身頃4は、裏返された状態で図示されている。この状態からわかるように、左右の前身頃4および5は、左右に開放可能とされている。
【0016】また、図2に示すように、上着部2の後身頃6には、ベルト9の中間部が縫い付けられている。ベルト9の各端部には、互いに対をなす面ファスナ10および11が取り付けられている。
【0017】他方、肌着部3は、吸汗性の高い材質から構成される。この吸汗性の高い材質として、たとえば、ガーゼ、さらし等が有利に用いられる。肌着部3は、左右に開放可能な左前身頃12および右前身頃13と、後身頃14とを有している。
【0018】なお、肌着部3は、特に袖を備える必要はない。これは、吸汗作用の必要性の高い部分にのみ肌着部3を設けようとした結果である。
【0019】肌着部3は、上着部2の内側に縫い付けられる。より詳細には、図2に示すように、肌着部3の脇の部分において、縫い目15により、肩の部分において、縫い目16により、そして、後身頃14の後袖ぐりの部分において、縫い目17により、それぞれ、肌着部3が上着部2に縫い付けられている。
【0020】上述のような縫い付け方法を採用することにより、図1に示した状態から理解できるように、上着部2の前身頃4および5と肌着部3の前身頃12および13とは、互いに独立して開閉することが可能であり、たとえば、上着部2の前身頃4および5を開放しても、肌着部3の前身頃12および13は、閉じたままの状態に維持することができる。
【0021】また、肌着部3は、図1からわかるように、上着部2より短い着丈を有している。これは、上着部2によって乳児の脚まで覆いながらも、肌着部3は、乳児が着用するおむつまで覆わないようにするためのものである。前述したように、上着部2の前身頃4および5は、肌着部3の前身頃12および13を閉じたままで開放することができるので、おむつ交換の際には、上着部2の前身頃4および5のみを開放すればよい。このとき、肌着部3は、その着丈が短いため、前身頃12および13を開放しなくても、おむつ交換の邪魔にはならない。
【0022】肌着部3には、また、乳児の脇の下に当たる位置に吸汗パッド18が取り付けられている。乳児の脇の下は、特に発汗しやすい部位であるため、この部位に吸汗パッド18を取り付けるようにすれば、乳児に対してより快適な心地を与えることができる。
【0023】このような乳児用衣服1は、肌着部3が上着部2の内側に縫い付けられた状態にあるので、乳児への着脱にあたっては、これら上着部2と肌着部3とが一体化された状態で取り扱われる。
【0024】すなわち、上着部2の前身頃4および5ならびに肌着部3の前身頃12および13を開放した状態で乳児用衣服1が広げられ、その上に乳児が置かれる。そして、肌着部3の前身頃12および13が合わせられ、次いで、上着部2の前身頃4および5が合わせられる。次に、ベルト9の各端部を上着部2の前身頃4および5側に引き出し、面ファスナ10および11を互いに結合させ、前身頃4および5が不用意に開放されないようにされる。
【0025】他方、乳児用衣服1を脱がす場合には、上述した操作と逆の操作を実施すればよい。
【0026】また、おむつ交換を行なう場合には、上着部2の前身頃4および5のみが開放され、おむつ交換を終えた後、前身頃4および5が再び合わされる。
【0027】図示した実施形態では、乳児用衣服1の着用状態を維持するための手段として、ベルト9が用いられたが、このようなベルト9に加えて、あるいは、ベルト9に代えて、他の着用状態維持手段が用いられてもよい。たとえば、上着部2における前身頃4および5の互いに重なり合う部分において、紐、ボタン、ホック、面ファスナ等によって結合させるようにしてもよい。また、肌着部3における前身頃12および13の互いに重なり合う部分において、紐、ボタン、ホック、面ファスナ等を用いて、前身頃12および13を互いに結合させるようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る乳児用衣服によれば、上着部と肌着部とを備え、肌着部が上着部の内側に縫い付けられているので、これら上着部と肌着部とを一体として取り扱うことができる。また、上着部および肌着部は、ともに、左右に開放可能な前身頃を有している。このようなことから、この乳児用衣服の、乳児への着脱を容易に行なうことができるようになる。
【0029】また、この発明に係る乳児用衣服によれば、上着部が保温性の高い材質から構成され、かつ肌着部が吸汗性の高い材質から構成されているので、乳児用衣服にとって重要な機能である保温性と吸汗性とをともに満たすことができる。
【0030】この発明において、肌着部を上着部の内側に縫い付けるにあたって、肌着部の脇、肩および後身頃の後袖ぐりの各部分において、上着部に縫い付けるようにすれば、上着部の前身頃と肌着部の前身頃とを互いに独立して開閉することができる。そのため、たとえば、おむつ交換を行なう場合には、肌着部の前身頃を閉じたままの状態としながら、上着部の前身頃だけを開放して、このおむつ交換を行なうことができる。
【0031】上述の場合、肌着部が、上着部より短い着丈を有しているときには、おむつ交換の際、肌着部が邪魔にならないようにすることができる。
【0032】また、肌着部において、乳児の脇の下に当たる位置に吸汗パッドが取り付けられていると、乳児の発汗しやすい部位である脇の下での吸汗性が高められ、乳児にとってより快適な心地を与えることができる。
【出願人】 【識別番号】390006231
【氏名又は名称】アップリカ▲葛▼西株式会社
【出願日】 平成12年5月8日(2000.5.8)
【代理人】 【識別番号】100085143
【弁理士】
【氏名又は名称】小柴 雅昭 (外1名)
【公開番号】 特開2001−316903(P2001−316903A)
【公開日】 平成13年11月16日(2001.11.16)
【出願番号】 特願2000−135032(P2000−135032)